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飽きない日々を求めて ~異世界で最強になってみた~  作者: 夢幻
2章 僕は何を求める(ダンジョン)
16/89

契約

2日に1話投稿だから当たり前だけど、PVが上がったり下がったりの繰り返しだった。…PVの存在を今更知った夢幻です。

目が覚めると不思議な空間にいた。


真っ白な空間


ただ、それだけ。何もない。いや、何も()()していない世界だった。


ただ、凄く()()()のあるところだった。


僕は、死んだのか?


「まだ死んでいませんよ。」


後ろから声がした。


「こんにちは。()()()()()()、明人さん。」

「誰だ?」

「私は、あなたたちの言う、神といったところかしら。」

「答えになってない。」


突っ込んではみたものの、内心驚いている。まさか、神に一度でも会うことがあるとは!ま、信じちゃいないけど。


「で、その()()神様が僕に何の用だい?」

「…信じてくれないのですね。」


そんなの当たり前である。


「まあ、いいです。わたしはあなたに会いに来たのです。」

「…それも答えになってないぞ。」

「テヘペロw」

「古い古い。」


なんか、残念な人だな。見た目や声から、女性というのはわかったんだが、肝心の顔と名前がわからない。何故か顔は影で見えないのだ。


「何で、顔は見えないんだ?」

「それは、無理やり見えなくなるようにしました。原理は不明ですw。見せないのは恥ずかしいのと、今見せると面白くないので。」


…いわゆるこれが、ご都合主義というやつだろうか。言ってることまでめちゃくちゃになると、よくわからんな。


「はぐらかさないで、さっさと会いに来た理由を聞かせてくれよ。」

「…話は長くなりますがよろしいですか?」


…なんだよ、雰囲気作っちゃって。


「長いのは別にいいからちゃっちゃとしゃべれよ。」

「…その前に現在のあなたの状況について説明します。」


…忘れてた。


「僕は今、どういう状況なんだ?」

「簡潔に説明しますと、あなたは死にかけています。ただ、死んではいません。生と死の狭間を魂が行ったり来たりしています。このままにしていたらあなたは確実に死にます。」


…マジか。ただ、まだ死んでないだけマシか。


「ちなみに、ここはあなたみたいな生と死の狭間にいる魂を呼び寄せ、自分でこれからのことを決めてもらう場です。」

「これからを決める?」

「具体的には死を受け入れるか、抗うかといった内容です。」


…受け入れるか、抗うか、か。


「はい。例えば、病気でこのような状態になるとみんなだいたい死を受け入れますが、あなたのようにそれ以外の理由の人は生を望む人も少なくありません。家族のため、恋人のため、仲間のため、自分のため。理由は様々ですが、とにかく人を望む方向へ誘う場所です。」


…理由、か。


「はい。何もない人は死を受け入れて消えます。ただ、ここに来るような人はだいたい死を受け入れます。」

「何故?」

「それは、そういう人のだいたいは冷めた人ですから。」

「冷めた、人?」

「世界に何かを求めるが、自分から何も行動に出ず、ただ時間が過ぎていくのを感じながら過ごす人です。平たく言えば、退()()にしている人です。」


退屈、か…。


「さて、だいたいのことは話しました。それで、あなたに問います。あなたは死を受け入れますか?それとも、生を望みますか?」


そんなの、決まっている。


「僕は、生を望む」

「…理由を聞いてもいいですか?」

「なぜなら僕は、あの敵に勝ちたいから。」

「敵、ですか。」

「ああ。ここに来る前、強い敵と戦っていた。ただ、自分の力不足で勝てなかった。一撃も与えられずに負けた。それが悔しい。僕はあいつに勝ちたい!ただ、そのために生を望む!」

「…ふふふ。」


いきなり笑われた。


「…なんだよ。」

「いえ、変わった理由だなと思いまして。自分の夢を言うものと予想してたので。そのために生きたいとか言うんだと思っていたんですけど、あなたは目の前のことで一杯なんですね。」


そんなつもりじゃなかったんだけどな。


「では、もし、あなたがその敵に勝てたとしましょう。その後、あなたは何をしたいですか?」


それを訊いてくるか。


「…その時考えますよ。いつも行き当ったりばったりなんで。」

「そうですか。

…あなたはやはり冷めていますね。」


どうしてそう思った?


「ただ、世界を傍観しているような感じがしました。」

「世界を傍観?」

「あなたは、物事に対して積極的な方だと思いますか、消極的な方だと思いますか?」


急な質問だな。


「…物によりけりじゃないか?必要だと思ったら積極的に行動するし、必要でないと思ったらあまり手は出さないし。」

「その答えがまさしく消極的な人の考え方です。」


どういうことだ?


「積極的な人はきちんと答えを出します。物事をしっかり考えてますから。ほんとに消極的な人は答えを出さず、中間を取ろうとします。積極的な人も中にはそのように答える人がいたり、自分が消極的であることを理解しているが為に消極的だと答える人はいますが、そんな人はとても少ないです。…あなたは意志を持った決定をしたことはありますか?場に流されて今の今になっていませんか?」


そんなことはないと思うけど。


「もう一度問います。あなたは戦いの後、何がしたいですか?」


…今更ながら、なんか進路相談を受けている中・高校生の気分だ。まあ、高校生ですけど。


「確かに、僕は暇を感じていました。そのせいで、周りを遠くから見ていたのも事実です。ただ、僕はこの世界に来て少しの間ですけど、楽しかった。僕は自分の暇を作らない、飽きない生活を望んでみようと思います。そのために、世界のどこかに僕を楽しませてくれる何かがあると信じて、それを求めて旅にでようかと思ってます。」


まさにテンプレ内容を述べただけだった。…いや、本心で言ったよ。ネタで言ったんじゃないよ。


「自分探しの旅みたいなことを言いますね…。まあ、面白そうなのでオッケーです。」


なんか、オッケーを貰った。


「ただ、あなたは今のままだとあの子に勝てません。」


なんか、知ったような口の言い様だな。…事実勝てないけど。


「なので、あなたに私の力を授けます。」


力を、授ける?


「左手を出してください。」


…すみません。左手は折れてて動きません。すっかり忘れてたわ(笑)


「…仕方ありませんね。特別ですよ。」


そう言うと、彼女は僕の袖を捲り、左肩に触れた。肩、肘、と少しずつ下にずらしていった。…手の動きが若干エロかったのは気のせいか?まあ、気持ちよかったです!ありゃさす!…すみません、急な展開におかしくなりました(笑)!


そして遂に僕の手の甲に触れた。その時、彼女の内側から粒子が出てきて、僕の手の甲が吸い込み始めた。驚いたが彼女が動かないので僕も動かないことにした。その間、吸い込んだ()()が体の中を動き回る感覚があった。粒子が出なくなり吸収しなくなった時に、手の甲に魔法陣が浮かび上がった。


「これは?」

「これは契約の証です。あなたは私と契約されました。」


そんなこと知らなかったんだけど!


「あなたに私の力を授けます。その力を使って敵を、()()()()()を倒してきてください。」

「わかっ………ちょっと待て。僕は敵のことしか言ってないのに何故ダークネス・メアと答えが出た?てか、あの騎士、ダークネス・メアなのか!?てか知り合いなの!?」

「ええ。…まさか知らなかったのですか?」


なんかムカッとくるな。


「世界を、あなたを見ていましたから。」


僕を?


「言い忘れましたが、腕は直しときました。」


ほんとだ、ちゃんと動く。…あと、はぐらかされた気がする。


「では、あなたの体に魂を戻しますね。」


僕の足元に魔法陣が現れた。…この世界にきて足元の魔法陣って見たの何度目だっけ?結構見たよな。ま、今回は光が…というものではなかったが。


目の前にいる彼女を見た。僕の方を見ている。少しだが青色の瞳が見えた。綺麗だった。…何処かで見たような気がしたが、まあいいか。

………イラっとしたりとメンドくさかったけど、助けてくれたわけだしな。折角なので笑顔でお礼を言った。


「ありがとな。」

「い、いえ。こちらこそありがとうございます。」


なんか顔が赤いけどどうしたんだ?照れてるのか?そして、僕は何かしたっけ?


「では、またお会いしましょう。」


僕の視界がシャットアウトした。


こうして彼女と契約した。そういや、名前聞いてなかったな。






…ん、また?

とりあえず伏線。

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