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飽きない日々を求めて ~異世界で最強になってみた~  作者: 夢幻
2章 僕は何を求める(ダンジョン)
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そこから

今更ですけど、小説家って大変そうですね。とても理解できました。


水の音で目が覚めた。


頭が上手く回ってないがどうやら床に横たわっているようだ。床は高さ1、2センチほど水の膜が張っていた。何故か水は澄んだ緑色だった。


倒れた状態で上を見ると暗闇だった。相当高さがあるみたいだ。100メートルは優にありそうだ。


…そういえば、僕はここで何してたんだっけ?


少しずつ頭が回転し出した身体を起こそうとした。すると左手が動かないことに気がついた。


…どういうことだ?


左腕の方を見た。うん、ちゃんとある。何も変わらない。ただ、動かない。

仕方ないので右手と足を使って立った。

…なんとなく、体を揺すってみた。


ぶるんぶるん(体を揺らす音)

ぶらんぶらん(左腕が揺れる音)…痛っ!


肩と腕の関節から痛みを感じた。少しずつ血の気が引いてきた。嫌な予感を胸に上着を脱いだ。すると、赤く腫れた左腕があった。尋常じゃないほどに膨れ上がり、内出血も酷そうだ。


ようやく思いだしてきた。確か、みんなと一緒にダークネスに入って、隠し階段を発見して、下に降りて、そして…



落ちた



事態がようやく理解できた。てことは、この腕は…、


折れてる。


顔が真っ青になるのが自覚できた。今、人生で一番動揺している!ヤバイ、どうしよ!どれから驚くべきかもわかんねえ!結構な高さから落ちた!生きてることが奇跡だ!けど超痛え!そしてどうやって帰ろう!?マジわかんねえ!魔物とかに遭遇したら確実に片手だと勝てねえ!だいぶ落ちたから魔物のレベルも高いはず!絶対勝てねえ!()、詰んだ!






ようやく落ち着いてきた。とりあえず、ダンジョンを出よう。ここは危険すぎる。武器は近くに散らばっていた。二刀流をまだ主流にしてなくてほんと良かった。片手で二刀流は不可能だもん。


今更だけどこの水って何なんだろう?なんか、不思議な成分でも入っているのか?興味本位で舐めてみた。端から見たら死の道真っしぐらな行為をしている。どうやら、落ちた衝撃でバカになったのかもしれない。…もちろん、自虐ね。


味はしない。無だった。水でも味はするのに。不思議な液体だった。身体に違和感はなかった。ただ、何故か身体の活力が少しながら出てきた気がする。ポーションだったりするのかな?取り敢えず、壊れずに持っていた水筒の水を全部この液体に変えた。もしもの時に役立つかもしれないしな。




やっと出口を探す準備が出来たが、気になることがあった。扉が一つしかない。落ちる前の部屋は階段と扉が一つずつあったのに、この部屋はない。どういう構造してるんだこのダンジョン?わかんねえこと考えても仕方ないか。取り敢えず、扉を開けた。


扉の先は階段だった、下りの。





上に上がれない、だと…。降りろと、ここを降りろと申されますか!敵と戦えと、そう申されますか!…上等だ、やってやる!!


投げやりだが、そうしてないと、辛い。


もう、かえりたい…。






降りた先はなんかの屋敷みたいなところだった。柱があり扉があり、灯火がある。別れ道がやたらと多そうに見える。絶対迷うわ…。


ふと横を見ると石碑があった。何て書かれているかはわからないが、D○MJシリーズで出てくるやつに似ている。てか、そっくりだ。ルー○とかくれないかな。


取り敢えず触れてみた。中から光が漏れ出している。前が見えなくなり思わず手で隠す。…なんか、最近こんなんばっかだな。光が止んで石碑の方を見ると、こう書かれていた。



汝に力を授ける。最深部まで来てみよ!



空中に文字が浮かんでいる。


びっくりして瞬きしてみたら無くなっていた。


…なんか、もう凄いわ。驚いたら負けな気がした。疲れたとも汲み取れる。


本当は日本語で書かれていたことに驚きを感じるところだったが、そんなことを考える余裕がなかったみたいだ。


今ここに誰かいるのだろうか?まさか、ダークネス・メア!?…1000年も前の魔族が生きてるのかな。魔族の生態とか聞いときゃよかった。


そもそも力ってなんなんだろう?何をくれたんだ?気になるから調べてみた。

…そういや、ステータス見るのって食堂の時以来だな。



〈ステータスオープン〉



name 翼明人

age 16

male


level 5

体力 30

筋力 25

耐久 18

敏捷 40

魔法 27


称号

勇者

新米剣士

新米魔術師

新米鍛冶師

錬金術師

〈オリジナル〉


スキル

〈転位魔法〉 レベル1

片手剣 レベル2

短剣 レベル2

投剣 レベル1

??? レベル0

風魔法 レベル2

錬成 レベル1

錬金 レベル1

鑑定 Max



レベルが5まで上がっていた。ステータスはだいぶ上がっている。称号〈勇者〉が効いているのかもしれない。…称号増えたね。


それよりも、知らないスキルが増えている。いつの間に錬金なんてもん覚えたんだ?なんで鑑定は取ってなかったのにレベル10なんだ?あと「???」ってなんだ?石碑から一体何をくれたんだ?


たぶんスキルの上がりようが尋常じゃない鑑定を貰ったのかな。ってことは錬金と???は独学で手に入れたってこと?僕、やべえ。


気になるしスキルの確認をしてみた。


錬成

物質の形を変化させる。


錬金

魔力を原材料として物を生成する。

レベル1:鉄までしか作ることができない。


鑑定

物事の理を暴くことができる。



随分大雑把な説明だった。錬成は自分で取ったものだから流石にわかる。錬金はイメージ通りだった。ただ、錬金だけ、スキルのレベルに合わせてできる範囲のことが書かれていた。理由はわからないが別に問題ないだろう。


今更だがこの世界では魔素を使用して魔法を生成するが、その時に魔素の塊を作ってそれを魔法に変換するらしい。この魔素の塊を魔力というみたいだ。…僕も思ったよ。随分と無理やり感があるよね。


鑑定が一番ふわっとした内容だからだ。理を暴くってどういう意味かあまりピンとこない。物の名前がわかるとか、相手のステータスを見ることが出来るとか、そんなところだろうと踏んでいる。


「???」に関しては全くわからない。レベル0だし。説明を見ようとしても弾かれて見れなかった。これは後日わかるようになるのかな。まあ、いいや。






とりあえず最深部まで行くことにした。行くことで手がかりが掴めるかもしれないから。ただ、道がわかんないどうしよう…。


ーマップの解析を開始しますー


なんだいきなり!


ー解析中

 解析完了

 データを移しますー


…ゲームとかでよくあるマップ機能だ。しかも3Dバージョンの。これって鑑定スキルか?それしかないな。これで地形がまるわかりだ。色識別がされているからトラップの場所や何かが落ちている場所、さらには魔物がどこにいるかまでっきりとわかる。マジでチートだ。これで安全にいける。


いくぜ、最深部!

そろそろ先に進みたい…

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