処刑7.5 岡部の資料室
ジワジワと蝉が鳴き、尋常じゃない炎天下の中貴方は某所にある学園にたどり着いた
「むむ? 見ない顔でござるな、侵入者でござるか!」
校門にて侍に見つかったが、侍の背中に棘鉄球がめり込む
「マイケル! その人お客様だって今日会長言ってたでしょー!!」
鎖を引き金髪は少女の手元に棘鉄球がを戻す、笑顔が素敵な少女だが軽々しく鉄球を操っている
「痛いでござるぅ....確かに会長殿が言っていたでござる、失礼したでござる」
「まず会長の所に行くといいよ、楓が案内するねー!」
楓と名乗った少女に手を引かれ校舎の中を進む、とても広い敷地だ、それに手入れもよくされている、巷で噂のとんでもない学園と聞いて確認に来たのだが、要らぬ心配だったか
「お客さんは何しに来たの?」
楓に不意に問われ慌てて返答する、この学園の生徒会の調査と
「なんか難しいね、ついたよー! それじゃ楓は行くねー!」
楓は笑顔で手を振り去っていった、棘鉄球を引きずりながら
「入っていいぞ」
ノックをすると女性の声が聞こえ入室すると黒髪の女生徒が待っていた、座っている席には会長の立札があり他の机とは違いしっかりとした机だ、椅子も見るからに立派で社長席の様な作りだ
「よく来たな、私は生徒会長の桐谷茜、何でも生徒会について知る為に遥々来たそうだな、ちくわ食うか?」
茜は近づいてきてちくわを手渡してきたが、首を横に振りそれを拒否
「貴様? ちくわ嫌いか?」
ちくわは嫌いじゃ無いが、別に欲しくも無かった貴方の判断は茜の機嫌を損ねてしまった
「貴様は礼儀がないな、せっかくのちくわを受け取ら無いとは」
茜は剥れてそっぽを向いてしまった、このままでは情報を貰えそうに無い、慌ててちくわを受け取りできる限りの笑顔で美味そうに頬張る
「なんだ好きなのではないか、遠慮するな、この生徒会の人物資料は副会長が用意している、話はしてあるから隣の部屋に行くといい」
ちくわを食ったら急に笑顔になった茜、話では隣が資料室になっていて副会長の人物が資料を纏めてくれているらしい
茜に礼を言い隣の部屋の扉を開けると、目の前に机があり、それ以外は棚に囲まれ膨大な資料が保管されていた
机で眼鏡をかけた男子生徒が机に座り読書している、表紙から難しそうな本だ、良かったこの生徒はまともそうだ
「おや? 例のお客様ですね、私は副会長の岡部と申します、我々の資料ですね、少々お待ちください」
岡部は生徒と教員の資料を持ってきてくれた、さっそく資料に目を通す
生徒会処刑執行部
学園の秩序を守る最強の組織、統率の取れたメンバーによる処刑は全ての生徒会は勿論、教員ですら恐れる、一人の人物をトップに置き武力を用いて学園を正す、以下が人物データである
生徒会長
桐谷茜
肩書き 処刑執行鋼鉄淑女
容姿
鋭い目つきは全てを見通している、整った顔立ちで男女共に人気があり、長く美しい黒髪は見るものを魅了する、見るからに細い体つきだがその戦闘能力は計り知れ無い
身長154㎝、体重はかなり軽いが詳細不明
性格
常に冷静に見えるが意外と感情的になりやすく、思い通りになら無いと拗ねて子供らしい一面を見せることもある、生徒会のトップとして日々尽力を尽くしている、敵に回る者は容赦なく処刑するが、何よりも部下を大切にする傾向がある、練り物が好物で手頃に入手できるちくわをよく咥えている、本人曰くなまで食べられるから便利だし手も汚れないから、だそうだ
武器
拷問器具をよく使うが、ありとあらゆる物が手に馴染む天才、肉弾戦の身のこなしも尋常じゃない
過去
現在調査中
好き
部下、拷問、破壊、練り物
嫌い
秩序を乱す者、篠田紅葉、反逆者
苦手
特に無し
ここで桐谷茜の資料が終わっている、岡部がお茶と茶菓子を持ってきてくれた、冷たい麦茶のようだ、この手際の良さには驚かされた
「どうぞ、これくらいしか出せませんが....お邪魔しては行けませんね、私は奥で資料整理してますね、何かありましたらお声掛けください」
岡部は頭を下げ資料室の奥に行ってしまった、こちらの事を気にかけての行動だろう、彼は接客のプロか? そう思いながらまた資料に目を通す
二枚目の資料には岡部のデータがある、このページだけは生徒会長の茜が記したらしい、初めに監修が桐谷茜と書かれていた
副会長岡部について、桐谷茜監修
肩書き 片翼の堕天使
容姿
一番の特徴が眼鏡、髪型も直毛でそこそこの長さ、身長も体重も平均的、見た目は地味だがこの岡部はすごいぞ? あまり知られていないが意外と美形だったりする、まぁ眼鏡としか認識されていないが、主な仕事は追跡、隠密、潜入だ
性格
この私、桐谷茜への忠誠心はかなりの物、再起不能になっても私の一言で息を吹き返す、性格は冷静だな、岡部が感情的になった事をあまり見た事がない、冷や汗をよく流すがな、あとは手先が器用だ
身長は170㎝、体重54Kg
武器
銃、特にグロック18Cをよく携行している、実はハンドガン以外にもライフルや機関銃なども扱える、他にもミリタリー同好会と協力して戦車を動かしたり、C4爆弾を生成できる
過去
なぜか教えてくれない
好き
生徒会、軍事兵器、折り紙
嫌い
生徒会の敵
苦手
安堂千夏
岡部の資料が終わっている、次は案内してくれた楓の資料だ、ここから監修が岡部に戻っている
生徒会書記
田原 楓
肩書き 天使の朝星
容姿
かなり小柄の常に笑顔の少女、無邪気に笑うその姿は数多くの男性を虜にする、金のふわふわセミロングの髪は手入れが大変らしい、その小さな体を気にしているらしい
身長は推定140㎝前後、体重もかなり軽いが両方知る事は出来なかった
性格
かなり楽観的に周りの流れを存分に楽しむ、常に笑顔だが、身長の事に触れたり子供扱いすると怒り暴走する、モーニングスターを失っても暴走する、生徒会のメンバーには懐いているようだ
武器
モーニングスター、モーニングスターメイス型
過去
詳細不明
好き
生徒会、楽しい事、甘い物、牛乳
嫌い
子供扱いする奴、厳しい大人、篠田紅葉
苦手
安堂千夏
次の資料に目を通す
生徒会役員
マイケル
肩書き 異国の大和魂
容姿
平成に蘇った侍、髷を結い、刀を携え色は日によるが和服を着て草履を履き登校しているが、この学園はそれを良しとしている、格好や顔つきから高校生と思われないのが悩みらしい、米国生まれの侍で見た目は日本人にそっくりだが米国生まれらしい
身長176㎝ 体重59Kg
性格
意外としっかり者で仲間を大切にする良き侍、会長への忠誠心も持ち合わせている、さらには弱き者を守る頼りになる一面もある、欠点は純粋すぎる為簡単に騙される
武器
刀だが何やら秘密があるらしい、桜花流の使い手
過去
正直我々でも現段階謎しか無い
好き
生徒会、雨、アメリカ、日本
嫌い
不埒な輩、曲がった事、卑怯者
苦手
嘘
マイケルの資料はここで終わっていた
生徒会新入り
東西美遊
肩書き 永遠咆哮
容姿
高校一年生の割には高身長でスタイルも年相応では無い、髪は長い赤茶色をしている、顔立ちも落ち着いていてどこか大人っぽい、身体能力は良いが勉強が苦手
身長168㎝ 体重は....殴られかけた
性格
いつも何かしら叫んでいる、生徒会にはまだ馴染み切れていないらしい、性格は生徒会以外には温厚で結構面倒見も良かったりする、会長にすらタメ口であまり目上に気を使わない性格の持ち主、最近は胃が痛むらしい、疲れが溜まっていると思われる為しっかりと休養をとってもらいたい
過去
中学時代は不良として生活していたが元は良いとこのお嬢様、喋り方も女性らしいのはその名残か
好き
安堂千夏、橘、ブラックコーヒー、ぬいぐるみ
嫌い
面倒事、鼠、話を聞かない人
苦手
勉強
どうやら生徒会はこの5人のようだが次の資料の項目には風紀委員と書かれている
風紀委員は我々生徒会を忌み嫌う集団、特徴は我々生徒会に敵対組織として高い戦闘能力を持っている、そして全員女性である
風紀委員
名称不明者が多いが皆一般生徒より戦闘能力が高いデータが取れている
風紀委員長
篠田紅葉
通称 レズ レズ女 変態
容姿
黙っていれば美人、珍しい赤髪は地毛らしい、会長と同じく体つきは細めで運動神経も良さそうだ、整った顔立ちは男性に微笑むことは無い
身長156㎝ 重量は軽そう
性格
生徒会を嫌っている同性愛主義者、男性と会長以外には優しい一面を持つ、過去データから女性好きというのは男性恐怖症の延長では無いかと思われる、詳細は不明だが言動が女性好きより男性嫌いの様に思える事もある
武器
鉄扇
好き
かわいい女性、美しい女性.....(以下省略)
嫌い
男、桐谷茜
苦手
男
どうやら、風紀委員は生徒会の敵対組織の様な物らしい、資料も残り少なくなってきたが次はその他生徒会に関わった者の資料だ
美遊の友人
安堂千夏
異名 怪力女
容姿
一見可愛らしい女生徒、黒髪のツインテールが目立つ、垂れ目で子犬の様な印象を受ける、恐ろしい力を持っているが本人に自覚が無い、よく物を壊してしまうぐらいにしか思ってい無いらしい
身長153、体重は近づきたくないため確認不可
性格
明るく前向きで元気、さらには友人思いで素直な良い性格だが、細かい事は気にしなく普段の言動がどこか抜けている、しかし学力は高く成績優秀な様だ
武器
己の肉体
好き
東西美遊、橘、かわいい物、かわいい生徒会の子(田原楓の事だと思われる)
嫌い
東西美遊の敵
苦手
難しい話
謎の女
橘
肩書き 狼
容姿
長い金髪がトレードマークの女性、髪は所々癖毛で跳ねており、八重歯が長い特徴がある、高身長でスタイルも良い、年齢は20代中盤だと思われる
身長170㎝以上、体重不明
性格
軸はしっかりした人間のようだがどこか抜けている、さらに情に熱く部下思いで自ら様々な行動に出る、不良らしいがあまりそんな感じはしない、近年初会長に負けを認めさせた強者
戦闘法
力任せの喧嘩術
好き
東西美遊、安堂千夏、妹、煙草、酒、バイク、部下
嫌い
細かい事
苦手
現在調査中
資料が全て終わったようだ、どうやら生徒会と深く関わっている人物は以上の様だ
貴方は席を立ち上がり岡部を読んだ
「ご満足いただけましたか? 今なら教員と過去の処刑リストも掲示できますが」
岡部はすぐに対応してくれたが首を横に振り否定した
「畏まりました、お帰りですか?」
貴方は岡部に礼を言い背を向ける
「お気をつけてお帰りくださいませ」
岡部は深々と頭を下げ見送ってくれた、ここまでされると流石に気がひける、ただ資料を見に来ただけなのに、右手を軽く上げ資料室を出ると、猛スピードで走ってきた女性と衝突した
女性も貴方も尻餅をついてしまう
「いったぁ....あれ? 貴方は誰? 見ない顔ね」
ぶつかってきたのは長い赤茶髪の女性、資料にあった、一年生だとすぐに解る、確かに初対面にタメ口だ
自分の学園に来た目的を話し、今から帰ることを知らせると美遊は立ち上がり手を差し伸べてくれた
「なら早く帰った方がいいわ、ここは危険よ」
美遊の手を引き立ち上がり礼を言いその場を去ろうとしたが、背後から服の裾を掴まれ止められた
「生徒会の情報を集めてどうするのよ、生徒会に何かするつもりなの?」
俯いた美遊の表情は何処か寂しげだが、向けられた敵対心は確かだ、彼女にとっても生徒会は大切な様だ
「確かにめちゃくちゃで、周りに迷惑かけて、さらには話を聞かない連中よ? でも!」
美遊の言いたい事はなんとなく理解できた
「なによ、ニコニコして....学園が楽しいか? ま、まぁまぁね」
美遊は気恥ずかしそうに目をそらす
「ならいい? それってどういう....? ちょっと! 待ちなさいよ!」
背を向け手を振りながら学園を去る
今回の調査で解った事は多くある、しかし彼女を含め生徒会処刑執行部という大きな存在の中に彼女達の居場所はあるのだ、その場所を取り上げる訳には行かない
広い敷地を見渡しながら校門を抜け、振り向いた、巨大な校舎を眺める、するといつの間にか聞こえていなかった蝉の鳴き声が聞こえ始めた
不思議な場所だこの学園は、皆青春を謳歌しながら成長していくのだ、やはり学園とは素晴らしい、何処か懐かしい感情が芽生えかけたまま帰路に着いた
間も無く夏本番である