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処刑22 学園最強候補共闘作戦

 辺りは夕方、茜と岡部は校門をぬけてワン助達に先導されながら進んで行く、歩き続けて1時間、進む度に人気が減っていく、岡部は大きなガンケースを背負っている、対して茜は身軽だ腰にウェストポーチを巻いている、それ以外には用途不明の棒が下げられているだけだ


「本当に合っているのですか?」


「今はこの者共を信じるしかあるまい」


 岡部の疑問に茜が答える、敵陣に向かい進んでいるが人の気配が無い上に案内役が動物達だ


 ひたすら歩くと怪しげな建物にたどり着いた、巨大なプラントだが今は使われていない廃工場な様だ


「どうやら随分利口な犬だったみたいだな」


「ここに各長が囚われているのですね」


 2人は廃工場の中へ足を踏み入れた


 廃墟とは時が止まっていると錯覚させる、もう長らく使われていないこの施設は神秘ささえ感じさせる、広大な土地を進みやっと入り口を見つると茜の足が止まる


「……? いつから私達は映画村に来ていたのだ?」


「囲まれてしまいましたね、歓迎はされてないみたいです」


 急に人の気配が感じられ物陰から和風を着込み笠を被った侍が数十人現れた、早くも茜達は囲まれてしまい脱出できない


 侍達はそれぞれ何か喋っている


 来た、本当に来た

 唯の小娘、化け物

 猫だ、こいつが化け猫、化け猫だ

 化け猫化け猫化け猫化け猫化け猫


 全員が茜の事を化け猫と呼んでいる様だ


「無礼な連中ですね、会長を妖呼ばわりとは」


 岡部が苛立ちを見せながらグロックを取り出す


「ほほぉ? 私の事をお猫様と同じ土俵に乗せるか? 烏滸がましいな」


「そこですか?」


 侍達は刀を抜き此方の様子を伺っているが、ジリジリと近づいて来ている、そして一斉に襲いかかって来た


「岡部! 発砲許可!」


「承知!」


 茜が右手を天めがけ突き上げた瞬間岡部が一瞬で狙いを定めて数人撃ち落としたがまだまだ数が残っている


「くく……最近体が鈍ってな、今日は美遊も居ないし楽しんでも良かろう!」


 斬りかかってきた刀を茜は跳躍で避けそのまま体を捻り強烈な回し蹴りを侍の側頭部に食らわせる、更に雪崩の様に襲いかかる侍の刀は茜を掠ることも叶わない


 的確な岡部の援護も重なり確実に敵を殲滅していくが数が多い


「会長! このままではジリ貧です!」


「なんだもうばてたのか?」


 茜と岡部が背中合わせになりお互いの背面を守る、最低限の人数でできる防御体制


「いえ、私はまだやれます!」


「三年生を甘く見ると痛い目に合うと教えてやれ!」


「言われなくとも!」


 岡部がガンケースから中型銃を取り出す、その銃は黒の銃口ウッドのボディ、湾曲したマガジン


 カラシニコフAK47


「渋いなぁ岡部! なんだ二次大戦でも始めるか?」


「久しぶりですね! この銃を使うのも!」


 先程までグロックのみで戦っていたがアサルトライフルの力は明らかだ薬莢が飛び侍達が倒れていく


「ひゅう! 負けてはいられないな! 派手にやれ!」


「会長にも……」


「構わん、私に銃は難しい」


「何を仰る」


「体を動かす方が私は好きでね!」


 茜が1人の侍の背後へ回り手刀を首筋へ当てると前のめりに倒れる、落とした刀の中心を足で蹴り上げ拾う、刀身が剥き出し状態なのに躊躇いがない


「殺さないでくださいね?」


 岡部の表情が引きつるが対照的に茜は刀を手に入れ満足気だ


「問題ないさ、擦り傷しか与えないさ!」


 刀を得た茜は両手で腹下に構える、剣道と同じ構えだ、そこから一瞬で前進し侍の群れの中へ突撃していった


(大丈夫ですかね、侍達……)


 岡部の放つ銃弾が止まる、弾切れだ


(リロード、おっとそんな時間はくれませんか?)


 すぐさまグロックに持ち替え近づいてきた数人を撃ち落とし筒を投げつけると多量の煙が噴き出した


 スモークグレネードにより侍達が混乱している、岡部はマガジンを取り替え更にスコープも取り替えたがこの間30秒も立っていない


 スコープを覗くと煙幕の中もがいている侍達の姿が熱探知で見える


 サーマルスコープ、薄着のさむら達は特に見えやすい


「残念でしたね、生徒会を甘く見ないことです!」


「遅い遅い! はっはっは! 貴様等それでも桜花流か!」


 茜は片っ端から侍を斬り伏せていく、断末魔と共に胸板に傷をつけられ倒れ茜を中心に道が開けていった


「会長ストレス溜まっているのでしょうか、戻ったらアロマと紅茶でリフレッシュしてもらわなければ」


 岡部は冷静に敵を対処しているが弾数は有限だ、小まめにリロードを行わなければ成らない、煙幕は既に風に流されその間にも侍の波は止まらない


「多少怪我しても許してくださいね!」


 岡部は腰に下げていたグレネードのピンを抜き投げ込み耳を塞ぐと爆破したグレネードにより残っていた侍が吹き飛んだ


「私の方が数秒早かったな」


 倒れた侍に片足で踏みながら刀を肩に乗せニカッと笑う、この人には敵わない


「流石ですね」


「お前らしく無く派手にやったなぁ、では部長達を探す……いったぁ!?」


 いつの間にか居なくなっていたワン助が茜の足首に噛み付いた


「どうやら場所は解る様ですね」


 ♦︎♢♦︎♢♦︎♢


「警戒と言われてもね」


「暇だねー」


 ギルドでは美遊と楓が暇を持て余していた、マイケルは目を閉じ精神力を高めている、思い出していた、今回の件の真相は既に心当たりがあった


 桜花流の人間で自分を恨み刀を狙う人物、1人だけ思い当たる節がある


「すまぬ」


 マイケルが呟くと2人が反応した


「どしたのマイケルー?」


「らしくないわね」


「すまぬ! 今回の件は儂の所為でござる! 皆を巻き込み他部の部長まで危険に晒すこの始末! なんと詫びようか! 否! ここで腹を切るでござる」


 椅子から降りて地べたに座り頭を深々と下げるマイケルに楓がちょこちょこと歩き近く


「やめてよマイケル、そんな言葉聞きたくないよー?」


「しかし……!」


 顔を上げたマイケルの右頬を楓の平手が襲った、小柄な体からは想像もできない、重い平手だ


「うっわ、痛そ」

(楓先輩が怒るなんて……笑顔なのが余計怖いわ)


「しかしもお菓子もないよー? 誰の所為でも無いし、敵が出たら処刑するのが生徒会だよね?」


「楓どの……」

(2日連続で平手を受けたでござる)


「美遊ちゃん!」


「ひゃっ!? ひゃい!」


 椅子をガタつかせながら慌ただしく美遊が立ち上がると楓が笑顔で振り向いた


「ちょっと此処お願いできるかなー? 何かあったら呼んで?」


「任せて、と言うか何も起きそうに無いし」


「ありがとー、マイケルちょっと休憩しよー?」


「待つでござるぅぅぅ!」


 マイケルの手を引き楓は生徒会を出て行った、1人残った美遊は窓から空を眺める事しかやる事がない、見える景色は夕暮れ空と屋上で屯している生徒達、平和すぎるこの時間をどう過ごすか悩む事になりそうだ


 放課後になり中庭は人が少ない、外に出ると気分が変わる、ベンチに楓とマイケルは腰掛けていた


「マイケル変わったよね」


「そうでござるか?」


「変わったよー、前までは表情一つ変えないで仏頂面しか見た事なかったもん」


「そう……でござったか?」


 楓が微笑みながら空を見上げる、赤い夕焼けの空


「楓はマイケルより後に生徒会に入ったから何があったか知らないよ? けどさ、楓と一緒で救われたんだよね、会長に」


「そうでござるな、彼の方が居なければ儂はどうなって居たか解らん」


 マイケルの表情が緩んでいく、緊張感が溶け始めた様だ


「なら、さ! 今は大事な大事な後輩ちゃんを守らないとねー!」


 飛び跳ねる様に立ち上がる楓がマイケルに手を差し伸べマイケルはそれを受けて立ち上がる


「そうでござるな、それが今儂にできる仕事でござるから」


「そうだよー! しっかり守ってね異国の大和魂!」


 ニコニコ笑う楓を見ると自然と釣られて口元が緩んでしまう


(楓殿、貴方は強くなられたでござるな)


 一瞬過去の楓がフラッシュバックした、とても暗く生気の無く無気力な小柄な少女は笑う事など無く、夕暮れの学園の屋上で柵に手をかけながら下を見つめていた、とても暗く光の無い瞳に希望などなかった


 マイケルは首を横に振り、過去の情景を消し去り楓を見つめる


「どしたの?」


「いや、何でもござらん! さぁギルドに戻るでござるよ!」

(楓殿は今の方が数百倍いいでござる! うん!)


 ♦︎♢♦︎♢♦︎♢


 薄暗い倉庫に犬の鳴き声が聞こえてくる


「ワン助の声だ! ワン助ぇ! ワン助ここだよ!」


 麗羽の声に反応する様にワン助とミャー子が鳴き声をあげる


「て事は会長さんも来ちゃってるって事よね」


「ははは……」


 嫌そうな表情にゆたかは苦笑いするしか無かったが次の瞬間心臓が止まるかと錯覚する程の爆発音と共に倉庫の扉が派手に吹き飛び、唖然とする3人の前に桐谷茜が姿を現わした


「待たせたな! もう大丈夫だ!」


 豊と麗羽の縄を刀で切り拘束を解除する


 次は紅葉の前にしゃがみ込むとバツが悪そうに目を逸らされた


「何よ……」


「んふふ、本当に捕まってる、ふふふ、んふふふ」


 茜はニヤニヤを堪えることができない


「ワン助ぇミャー子トゲ太郎大蝦蟇ぁ! ありがとう! ありがとうなぁ!」


「ありがとうございます、そして巻き込んでしまってごめんなさい」


 麗羽は心からペットとの再会を喜んでいる、豊は何度も何度も頭を下げて来た


「構わん構わん、私の本当の目的はこいつ、風紀委員長の事を笑いに来たついでだから、岡部2人の避難を」


「はっ! さぁこちらです」


 岡部は退路へ戻る為2人を立ち上がらせ立ち去ろうとする


「会長さん、相変わらず最悪な性格してるわね」


「お? 命の恩人に対してその態度か? いいのかなぁ? 茜様大ショックだなぁ?」


「だから嫌だったのよ……後ろよ」


 残っていた侍が茜に斬りかかったが、茜は振り返る事もなく侍を切り捨てる


 足音の数が増えて聞こえる、敵の増援が来た様だ、刀で紅葉の縄を斬り拘束を解く


「立てるか?」


「言われなくとも」


 2人が倉庫に押し寄せて来た侍達を睨むと移植の侍達が数は前に出る


「化け猫ぉ、待ってたぜ」


 他の侍とは違う、目立つ紅の和服が目立つ侍、紅葉の首に傷を付けた男だ、隣に立つのはやたら図体のでかい男、3メートルはあるであろう大男は背中に巨大な刀を下げている


「貴様が主犯か」


 茜が剣先を紅の男へ向ける、大男は口を開かない、腕を組みながら見下している


「誰が主犯とかは良いんだ、目的は達成された」


「会長さん……一旦引いた方が」


「敵前逃亡などできるか、処刑対象が目の前にいるのだ」


「あたいの力も必要かな?」


 麗羽も茜の隣に並ぶと豊は目を輝かせてメモを取り始めた


「すごい……生徒会と風紀委員会と諜報部、学園の最強候補3人が共闘なんて、これは良いネタになります!」


「眼鏡! ここはあたい達に任せな! 豊を頼む!」


「私も闘えます」


「岡部!」


 茜の喝が倉庫内に響く


「会長……?」


「新聞部部長を頼む、闘えない奴が居ても邪魔なだけだ、自宅まで届けてやれ」


「会長の安全が私の務めです」


「おいおい、私がこの程度に遅れを取るとでも? 安心しろ無事に帰るさ、速く行け!」


「会長……ご武運を!」


 豊の手を引き岡部が裏口へ走る、敵はその行動へ反応しない


「いいのか? あっさり人質を逃して」


 茜の問いに紅の侍は両手を広げる


「人質? 俺達が用があるのは化け猫、あんただ」


「上等だ!」


 茜が踏み込み刀を振るが鞘で止められてしまう


「良い太刀筋だ、何処で習った?」


 舌打ちしながら茜が距離を取る


「何処でもない、それに貴様は気に食わない」


 侍が舌を出しながら茜を睨む


「いいねぇいいねぇ、もう餌には用は無い」


 侍が刀を振ると空間が避け衝撃が襲う


「……っの!」


 茜は衝撃に吹き飛ばされ壁に背面から強打し床に落ちる


「会長さん!?」


「っの野郎がぁ!……ぶっ!?」


 麗羽が紅の侍目掛け特攻を仕掛けたが伸びた大男の右拳が腹部に突き刺さり天高く吹き飛び床に落ちた


岩吼がんこう、早くに殺すなよ?」


 紅の侍はやれやれと両手を広げている、岩吼と呼ばれた大男はゆっくり頷いた


「っ……ぅう」


「麗羽さん! こいつ等強い……けど! 私は!」


「待て」


 紅葉の肩を掴むのは茜、負傷しながらも闘志は失わない茜の目は信頼できるものがあった


「よぉよぉ化け猫ぉ! しぶといなぁ!」


「貴様等などに遅れを取る私では無い、生徒会処刑執行部会長桐谷茜! 貴様等処刑する!」


「致し方無いわ、風紀委員会委員長 篠田紅葉! 参加してあげる!」


 隣で麗羽もゆっくり立ち上がり、苦しながらも口元は笑っている


「2人だけにいいとこ持ってかれてたまるか! 諜報部部長霧隠麗羽! この任務に協力するよ!」


 紅の侍は額に手を当て笑い出した、悪どい高笑いが倉庫に響く


「くく、くはは! はーっはっは! 逃げてもいいと言った筈だ、3人纏めて死にたい様だな!」


「死にたがりは貴様だ、名を聞かせろ」


「あぁ?」


「貴様の墓標を立ててやろう、辺境の地にな」


 紅の侍が刀を抜き一振りすると人ならざる気迫が立ち込める、また舌を出しながら茜を睨む


「良い度胸だ糞餓鬼ども! この塚原がお前等の首頂いてやるよ!」


 自らを塚原と名乗った男の禍々しい闘気は見る者を怯ませる


「精々私の足を引っ張るなよ!」


「それは私が言いたいわね!」


「ししし! 面白くなってきたよ!」


 塚原の放つ衝撃を避けながら3人が急接近


「ほぅ? 唯の餓鬼では無さそうだ」


「当たり前だ、私は学園を守る存在だ!」


 茜の一太刀を塚原は受け止めながら睨み合う、紅葉の鉄扇を最小限の動きで回避しそのまま蹴り飛ばしながら一回転しつつ衝撃を放つ


 2人が吹き飛ばされた隙に麗羽が空から奇襲を掛け苦無を投げつけるが塚原に全て斬り落とされ岩吼の右手が麗羽を捕らえた


 ギリギリと怪物じみた握力で身体が壊れそうだ


「っつぅ……!」


「ははぁっ! 蝿を捕らえたな岩吼! そのまま殺して構わない!」


 塚原は楽しそうに刀を振るっている、これでは茜と紅葉も助けに行けない


「なんてね!」


 麗羽が舌を出すと岩吼に握られて居た筈の麗羽の姿が布だけ残して消える、空蝉の術で姿を消した麗羽は岩吼の後ろに回り頭部を蹴りつけるがビクともしない、まるで巨岩を蹴っている感覚だ


 また岩吼の拳が飛ぶが空蝉で回避し距離を取るが今度は塚原の斬撃が飛ぶ


「空なら逃げられるか? 桜花流対空剣術!空格子からこうし!」


 塚原の幾度と生み出した斬撃が網目状に形成され麗羽を追い詰める


「うっそ……おぉぉお!?」


 麗羽の右足首に縄が絡まり地面に叩き落とされた、空格子は麗羽に掠る事なく倉庫の天井を切り裂いた


「一人で挑むな阿呆」


 縄を引いたのは茜、間一髪で麗羽を救い出した


「いったぁ! もう少し助け方って物があるだろう!」


「何だ元気そうでは無いか」


 明らかに塚原の機嫌が悪くなり、その殺気は隠す事なくダダ漏れなっている


「遊んでいる場合では無さそうよ」


「化け猫も……糞餓鬼も……纏めて葬ってやるよ」


「来るぞ、散会!」


 茜の指示に従い二人はそれぞれ距離を取る、しかし見ていなかった、岩吼もその巨大な刀抜いている


「岩吼!終いにするぞ、これ以上は時間の無駄だ」


 岩吼が頷き刀を横に振るうとその巨大な斬撃は3人を襲うのは容易であったが相手は生徒会と風紀委員会、そして諜報部の長、常識外れなのはお互いだ


「死ねぇ!化け猫! 桜花飛燕跳舞おうかひえんちょうぶ!」


「……む!?」


 茜目掛け塚原の放つ斬撃は不規則な動きで茜目掛け飛ぶ、それは光の鳥が不規則に飛び跳ねながら近づいて来る、さらに岩吼の第二波、確実に茜だけを狙う、これには茜も避けきれない


 ゆっくりと目を開くと意外な人物が茜を庇っていた


「紅葉!? 貴様何をしている!」


 茜を庇うように抱きしめた紅葉の背中には無数の斬撃により血が滲んでいた


「勘違い……しないで、会長さん、貴方を倒すのは私の仕事」


「強がるな馬鹿者! 麗羽!この馬鹿者をすぐに搬送しろ! 撤退だ撤退!」


「駄目……今回の件は猿が絡んで……いるのでしょう? 部下の尻拭いが……長の仕事よ」


「阿呆め勘違いするな、部下に無駄に心配させない強さを持つ、これが長の仕事だ、もういい喋るな」


 塚原と岩吼の狙いは茜から離れない、負傷した紅葉を担ぎながら攻撃を回避


「委員長は大丈夫なの!?」


「諜報部部長! いや! 霧隠麗羽! 此処は私が受け持つ、貴様はこの阿呆を連れて脱出を……」


「駄目、あたいも闘う、委員長には少し我慢して貰おう……諜報部の意地って物を教えてやる、これがあたいの最終忍術!」


 手を組み懐から出した巻物を咥えながら念を唱えると動物達の様子が変わっていく


 倉庫内での激闘は、まだ終わらない

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