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プロローグ

この物語はフィクションです。

実際の人物名や団体名とは関係ありません。

今日付けの新聞記事。

大きな見出しに書かれた文字は、


「平成ホームズ誕生!」


僕が読んでる記事は


「打った!サヨナラホームラン!!」






僕の朝は実に優雅である。

目覚ましが鳴ると同時に目が覚め、

ベッドから起き上がると、玄関へ向かい新聞を取る。

取ってきた新聞を、リビングにあるオープンキッチンのカウンターに置いて、パンを焼く。

パンを焼いている間に、卵を右の手で二つずつ割り、ボールに入れてとく。

といた卵を、あらかじめ油をひいて温めておいたフライパンに流し込み、

スクランブルエッグを作る。

パンが焼け、スクランブルエッグが出来たら、

オープンキッチンの前にあるテーブルに並べて、コーヒーを作る。

今日は肌寒いので、ホットコーヒーだ。

こうして、僕の朝食が始まるわけで……


僕は新聞を読みながら朝食を摂るのが日課でね。

今日は、たまたま開いたスポーツ面を読んでいる。

いつもなら、政治面を見ているのだが…。

少しばかり気になる記事を、見つけたからね。

まぁ、それについては今度話すとしよう。


僕は基本的にはテレビより新聞派で、テレビはあるが、あまり見ないのだよ。

よって、最近のアイドルやら俳優やらはよく分からないわけで、

要するに、世間の波から激しく外れているのだ。

友人のワトソン君(本名は光伸君だが)には、そういった面でよく世話になるわけで。


そういえば、話は変わるが、ワトソン君はなんでも知っているのだよ。

特に、最近人気の出てきたアイドルグループや、歌手や役者、

最近始まったドラマなんかは、当たり前のように知っているな。

そういうところは、僕にとって唯一の尊敬できる部分なのだ。

だが、僕がワトソン君にそういうと、彼は決まってこういうのだ。


「ちょっと先輩……それ褒めてませんよ」


僕にしてみたら、とても立派だがな。

なんとも不思議なヤツだよ。

しかし、これでも僕の唯一の友人でね。

こんな変人の相手を出来るのは、彼しかいないのだよ。

ちなみに僕の年齢を教えると、28歳でね。

ま、だからなんだっていうんだろうね。


あ、大事な事を忘れていた。

僕がなぜ、こんな公共の場に出てきたのかというとだね、

(実は目立つのはあまり好きじゃなくてね)

今日、僕が通う学校で(あ、教師なんだよ)、なにかが起こるらしいんだ。

さぁ、なにが起こるのかは、僕にもワトソン君にもわからなくてね。

だから困っているんだよ。

だがしかし、僕にはこの頭脳があるからね。

なにが起こっても大丈夫さ。これまでもちゃんと解決してきたからね。

あぁ!忘れていた。僕の大事なノートのことを。

僕が読んだ、ホームズ全集に出てくる全てのトリックを書いたノートのことさ。

これは僕の宝物でね。あまりに難問が出てくるとこれに頼ってしまうのさ。

まぁ、ホームズは僕の心の師だからね。


あぁ、こうして説明ばかりじゃつまらないだろう。

すまないね。じゃあ、これから起きる事件を、

君たちと共に解いていこうではないか。

なぁ、ワトソン君。そこにいるんだろう?


「………僕は光伸ですよ。」


まぁ、いいじゃないか。

さ、本編だよ、ワトソン君。

君の物知りぶりを世間にさらすことができるではないか。


「…褒めてるわりに文章おかしくないですか?」


…君は結構ねちっこい男だな。ワトソン君はそんなヤツじゃなかったぞ。

ま、僕のいうワトソン君はホームズのワトソンだがね。


「まったく…何処までも自由な人だ……」

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