表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

滅亡

フラフラと何も考えずに、外へ出る。

出た瞬間猛烈な暑さに襲われた。

「うっ。なんて暑さだ…」

今はまだ春のはずなのに真夏日なみの暑さだ。

いつもなら休みをもらったら必ず寝ているのに、今日は何を血迷ったのか、いつもはしっかり食べていた朝ごはんもまったく食べなかったし、ニュースも見なかった。

はぁ。こんなことならいつも通り、家で寝ていればよかったなぁ。今になってそう思う。

家を出てまだ数分しか歩いていないのに、一日中歩き続けたような疲れがどっと押し寄せてくる。

これも滅亡の影響なのだろうか?

一休みしようと近くのドラックストアによった。

ここならきっと、エアコンが効いているだろうそう思ったからだ。

ただ突っ立っていたら変な目で見られると思い、歩き回ることにした。

何も買わないのもこの店に悪いな…と思ったから、日焼け止めコーナーに向かった。(俺は男だが、日焼には気をつかうんだ。肌がボロボロにならないように、

洗顔クリームだってつかってるぞ。)

日焼け止めコーナーの前に立ち止まる。

「ウソだろ?なぜない?」

いつもはずらりと並び、在庫処分セールなどに出品されている日焼け止めクリームが、一つも見当たらない。

何としても買いたくなってしまった俺は、隅から隅まで探した。

すると、店員の女性が在庫に1つだけありましたよ。っと声をかけてくれた。

「ありがとう」っとそう言い、その場を離れ、ほかのところを見てまわった。

しばらくすると汗が冷え、涼しくなったから日焼け止めを買い、外へ出た。

その瞬間、全ての携帯が鳴り響く。

人々は一斉に携帯を見つめている。俺も、携帯を見つめる。

そこには、本日午後4時に地球は滅亡する。それだけが書かれていた。

誰が送信したのかわからなかったが、ここに書いてあるのは事実のような気がする。…まぁ。俺の直感の話だが。

時計を見てみる。今は午後2時らしい。

ということはあと2時間で滅亡するのか…。

よし、じゃあ心置きなく死ねるようにしよう。

俺は、残り2時間、沢山遊び、思い切って高級料理を食べたりした。

もう思い残すことはない。

俺がそう思ったのは、4時の一分前だった。

時計の針が進み、4時になった。

そして、空の奥の方から、何か赤く光る物体が飛んでくるのが見えた。

だんだんと近ずいてきて、それが、隕石だと気づいたのは、地球にぶつかる寸前だった。

次の瞬間。体に衝撃が走り、目の前が真っ暗になった。…そう。俺はここで死んだのだった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ