88経験値と魔物のレベル
「実験内容は経験値の獲得状況だね。取り敢えず瑞木の経験値を数値化してみるよ」
ありがとう。
「えっ?そんな明確な数がわかるのですか?」
みたいだよ。
「まぁね。でも、入ってくる経験値がまちまちだからねぇ。指標にしかなりゃしないがね」
まぁ、ログが残っている訳じゃないから仕方ないよね。
「瑞木の総経験値は20100さ。レベル28。リーフなら51025でレベル45。朱音は11251でレベル21だね」
思ったより少ないかな?
「リーフ様は流石に経験値の量が凄いなぁ。でも、私はレベルの割りに、何か少なく見えるね」
そうだね。
「普通は、レベルが高くなればなる程に上がり難くなるだろ?そういうことなんじゃないのかい?」
あれ?
真相を知ってる訳じゃないのね…
「詳しくはわからないの?」
「瑞木、忘れたのかい?私ゃこの世界の情報を集めることは出来るよ。だがね、それは誰かが真理を解き明かしたら、その情報を知る事が出来るんであって、世界中の誰も知らない事は私にもわからないのさ。私が直接知った事以外はね」
と言うことは…
「あぁ、だから、レベルの細かい数値は誰も知らないのか」
「少なくともラードに限ってはそういう事さ、鑑定のスキルが無いんだからね。当たり前じゃないのかい?」
そうだね。
「狩ったのがコボルトばかり四百近くだから、単純化すると一頭の経験値は50ってとこかな?」
「それがねぇ。そうとも言えないのさ。取り敢えずこの経験値とレベルの関係から逆算すると、おそらくレベル1から2に上がる際に50必要だねぇ。3になるために100で、4なら150だ。基本的にレベルが1つ増えるごとに、50ずつ必要な経験値が増えていく」
一頭でレベルが2になるね。
「結構、良心的な設計に聞こえるよ?」
「まぁ、獲物の強さの変わらないラードでは、これ位でないと、自己の奴隷化を使っても辛すぎるからねぇ」
確かに。
「必要経験値だけインフレしたなら、目も当てられないからな」
「でも、問題はそこじゃないだろ?最初に倒した数を思い出してみな?」
数?
「確か…街道で…40頭倒したよな。50なら…2000の経験値?…ってことになると…レベルが9でないと変だよね…あれ!?僕その時は6だ」
「そうなんだよ。その時点では750位しか無いって事になるんだ」
想定の半分以下じゃん。
「だから、さっきまちまちって言ってたんだね」
「そうさ、なんか随分ズレてるんだよ」
確かに凄いズレだ
「倒してる感じは変わらないけど、もしかして、かなり個体差が大きいのかな?」
「なんじゃ、瑞木、知らんのか?」
何をだい?
アーサー。
「魔物にも技量があるぞ?塔に近付くと、技量の高い奴が混じるからな」
流石元騎士。
「ってことは…魔物にもレベルがあるってことかな?」
「端的に言うとそうじゃろうな」
まぁ、当たり前か。
「あぁそれなら、説明がつくねぇ。最初に狩ってた奴等は低レベルで、数を減らすごとに強い奴が出てきてたんだ」
塔から離れると弱くなる法則は健在か…
「なら、連続討伐ボーナスとかもあるのかな?」
「さてね。あるかもしれないけど、レベルでこれだけ差が出ると、判別し難いんじゃないかい?」
まぁ、一定の経験値でないとわかり難くなるよね。
「それもそうだね」
「しかしじゃ、瑞木は随分な頭数を狩っとるはずじゃろが?そんなに経験値に差が出るなら、狩った奴等も随分高い戦闘力を持ってたろうに!?」
あぁ。
「騎士のアーサーからすると当然の疑問だよね。でも、残念ながら、僕は臆病者なんで、基本的に遠距離攻撃主体なんですよ」
「ほう。身のこなしからすると、お主もかなりの手練れじゃろうに…近接戦闘はせんのか?」
買い被りすぎだね。
「僕の場合は残念ながら、少なくとも最初はズルして手に入れたですからね。戦闘経験も一昨日が初めてですから…要するに素人なんです」
「ほぅ。それなのにそのレベルか…大したもんじゃのう」
いやいや。
「全然ですよ。剣で倒した獲物は数える程度、槍や短剣を投げて仕留めたのが、50頭位、残りは風の精霊にお任せでしたからね…」
「精霊魔法ということですか?」
まあね。
「あぁそうさ、御影。アーサー、直接に倒して無いので、強さを感じることは出来なかったということです。これが自分の力と言えるのか…そもそも、現在の、この強さは、協力者のみんなが力を貸してくれてるから手に入ってるだけですからね」
「わしは、惑わすようなことを聞いてしまったようじゃの。瑞木…謙遜は美徳かもしれんが、自分を卑下するのはつまらんぞ?」
確かにね。
「瑞木、前にも言ったろう!?真剣に狩ってる限り、それはいじめじゃないんだ。遠距離攻撃が卑怯だとでも言いたいのかい?」
言うわけ無いさ。
「僕は、僕を含めて誰にも死んで欲しくはないからね。これからも、スタイルを変えるつもりは無いさ。でもね、騎士や戦士って憧れがあるじゃない?羨ましいなと思っただけ…」
「何言ってるんですか?」
どうしたのさ?
「リーフさんこそ、どうしました?」
「伝説の精霊魔法を使える美孝さんの事が羨ましいんです」
君も魔法が使えるよね!?
「なに言ってるのさ?それだけ魔力値があれば、リーフさんにも使えるよね?」
「騎士の家では回復魔法位しか教えて貰えんのじゃよ」
なにその偏り!?
「何故?使えた方が戦略に幅が出るよね?」
「実はのぅ。歴代の騎士の中には魔法を使って、名を残した猛者もおるんじゃが…悪名もあっての。特に精霊魔法は悪名高いんじゃよ」
何となく理由がわかった。
「大事なときに急に使えなくなったんだよね?というか暴走した。しかも、精霊魔法に関することも思い出せなくなった。だから、魔法全般に頼らないようになったと…」
「ああ。そうなんじゃが…お前さん、なんで知っとるんじゃ?」
はぁ、可愛そうにね。
「予想通りなんだよ。理由を知ってるからね」
「なんと!!長年の謎の答えを知っとるというのか!?」
そうだね。
「そうさ、精霊の逆鱗にふれたんだね」
「逆鱗?なんじゃそれは!?」
うん。
「精霊はね、頼んだことが終わってない時に、別の事を頼むと怒るんだよ。激怒して、精霊に関する記憶を保持できなくしてしまうんだ」
「じゃからか…じゃから伝説の魔法になるわけじゃな」
そのとおりさ。
「アーサーが言った事件の時も、そうなったんだろうね。きっと、緊急事態だったんだろうけど不運だったね…」
「さて、今からやる検証には関係ない話は、そろそろ打ち切るよ」
あぁ、また脱線してたよ…
「実験しよう」
「おう」「いくよ」「はい」「早くやろ」「何するんですか?」
「まず、セーフに経験値を測定して貰ったから、変化があればわかるよね?セーフは一応小数点以下まで再計測をお願いね」
「はいよ、皆きっちり0だから、関係ないね」
「あのう」
御影、なんだよ?
「私の経験値は提示されていませんが?」
あっ…
「そう言えばわしもじゃ…」
そうだね。
「セーフ?なんか理由が?」
「あ、ああ…素で忘れてたよ。悪いね」
「「「ちょっとぉ!!」」」
瑞木美孝18才
レベル28(16)
体力値215(150)=32250
魔力値219(150)=32850
力339(150)=50850
知力231(150)=34650
俊敏さ214(150)=32100
器用さ220(150)=33000
幸運値250(150)=37500
魅力437(150)=65550
風10(150)=1500
水10(150)=1500
火10(150)=1500
土10(150)=1500
光10(150)=1500
称号
貧乳も好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、コボルトの天敵、難病の克服者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
精霊魔法信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・範囲観測中級
回復・催眠・風魔法・馬術・火魔法初級
武装レベル:槍13、剣8、投擲19、打撃1、短剣20
妻
リーフ
相性
綱芳(340)さやか(653)恵美(595)武司(95)玲子(55)朱音(2131)メルー(72)道緒(83)直(101)メアリー(87)燕(89)レモン(83)流々(88)里乃(81)リーフ(2423)奈美枝(203)御影(32)
天河(53)春臣(87)君里(71)秋虎(72)アーサー(240)太陽(79)七海(71)
精霊:風(13,6)水(9,3)火(9,1)土(8,7)光(7,9)闇(10,8)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影
天河・春臣・君里・秋虎
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