７９叱られた瑞木と砕け散った春臣
「瑞木!!いい加減にしな!!そんなことで盛り上がってるんじゃない!!」
おぅ！
「セーフ？」
「馬鹿なことは止めな!!賭けでも始めるつもりなのかい？」
あっ!!
「そうだよな。ごめん」
「一体どうしたんですか？」
調子に乗ってたって話だよ。
スマンな、御影。
「わかったのかい…でも敢えて言うよ!!瑞木、あんた、他の協力者とも、そんな関係を築くつもりなのかい？」
耳の痛いお言葉…
「一体何の話なんでしょう？」
「協力者に対して、失敗したらペナルティを科すっていう関係の事さ!!」
「成功したら、誉められて失敗したら咎められるのは普通の事ですよね」
確かにそうではあるけど…
「馬鹿を言うんじゃないよ!!確かに咎められるのは、そうかもしれない。でも、金銭的ペナルティの前提が普通？有り得ないね!!」
仰る通り!!
「スマンな、御影。さっきの話は無しにしてくれ。僕が悪かった」
「どうして、謝るんですか？御影さんも納得してましたよね？」
そういう問題じゃないな。
「リーフ!!あんたも反省しな!!瑞木が調子にのったのは、アンタが持ち上げ過ぎたせいだよ!?」
「美孝さんが悪いことをしたとは思えません!!」
リーフ…
「リーフさん。悪いのは僕なんです。理由もありますから聞いて下さい。」
「はい…」
「まず、僕はみんなの事を協力者と呼びたいと言いました。対等な関係でいたいからです。でも、御影には、成功なら大きな報酬を、でも、些細な失敗でもペナルティを科すような話を仕掛けてしまいました」
「協力者？笑わせてくれるねぇ」
そうだね。
「そう、そんな関係を自分から振るなんて、協力してくれる皆を、協力者として感じていない証拠です。身内扱いじゃないんですよ。口先だけも良いところです」
「身内じゃない？」
解りにくいかな？
「普通、どんな組織でも、失敗したら叱られますが、フォローが周りから入るのが普通です。だって、失敗してそこで終わりじゃないでしょう？例えば、ゴブリンを仕留めるのに失敗しても、倒すまでずっと襲ってきますよね？」
「うん、アイツ等しつこいからね」
うん、騎士団なら知ってて当然だよね。
朱音さん。
「だから、さっきの関係を突き詰めると、ゴブリンを倒すの失敗したから金を寄越せっていう話になるわけですね。馬鹿の所業です。もっと言えば金払うから、俺は逃げるって話がまかり通る可能性がでちゃいます。僕はそんなギスギスした関係は絶対嫌です」
「そうさ、成功したならプラスするよってとこまでなら、別に良いさ。モチベーションを上げるだけなんだからね。でも瑞木のやった事は違うだろ!?」
そう…
「ペナルティは全然違う性質を持ってます。特に些細な事でかけられるペナルティって奴は、人間関係が壊れるもとになりますから。大失敗だ…。ごめんなさい」
「言われてみれば…確かにそうです。美孝さんらしくなかったですね。そして、そうさせた一因は私ですね…結婚した時に美孝さんは人生経験豊富な大人ではない、とセーフさんに教えて頂いたのに!!全く活かせていませんね。美孝さんより４歳も年上だというのに、なんと情けない事でしょう!!」
「まぁ、恋は盲目っていうからね。瑞木の凄さを目の当たりにすれば、いかれちまうのもわかる。そして、愛しい瑞木を悪く言われて怒るのは当たり前だろうね。だから、さっきの反応は普通さ。どうしようもないと言っても別に悪かないよ。でもね、アンタ達は夫婦になったんだ。夫婦ってのは一方に寄っ掛かって過ごすのが当たり前なのかい？違うだろ？また、もしかして瑞木がおかしな方向に行きそうになったなら…止めてやれるといいねぇ」
僕は正に今セーフに止められました。
「そうですね…」
「リーフ様が情けないのはデフォルトだから仕方ない。諦めて、次に活かそう!!情けなくても改善は出来て来たんだから」
うわっ、歯に衣着せないものいいですな。
「…朱音、酷すぎる励ましをありがとう」
リーフは素直に受け入れるところが偉大だよね。
「って事で、さっきの話は無しだから。御影、悪いな」
「はぁ。はい」
まぁ、そりゃあ元気無くなるよな。
すまぬ。
「ついでに言っとくよ。料理屋榊の交渉も、瑞木、アンタがやりな。どう考えてもそっちの方が良い」
やっぱり？
「えぇーっ!!何でですか？」
まぁ…
「住んでる人からオーナーまで、みんな知り合いなんだよ。間に御影を挟んだら、不機嫌になるだろうってレベルのね。特に料理してくれる人には、そのまま家に残って貰いたいしね」
「だから、無しだよ。御影!!」
「まぁ、相場もわかったから、一万ラードは報酬に渡すから。寮の交渉の方に力を尽くしてくれよ」
「わかりました。でも、それならそうと言って欲しかったです。…ふぅ、いっち万ラぁードぉー。太っ腹ぁー」
スキップしそうだな。
「じゃあ昼飯後に交渉って事で、御影も同席よろしくな!!」
「承知しました」
「あと、どうせバレるから御影を春臣達に紹介しときなよ。リーフ、アイツ性格も良いんだろ」
確かに、性格は良さそうだ。
「はい、真面目な性格ですよ」
「ところで、どうせバレるって？」
「人の集まりってのは会話の場の集まりなんだ。話のネタにすぐなるよ。そもそも、仲間内にも秘密にしとくつもりかい？」
無理じゃね？
「御影の意向もあるけど、女の子には無理だと思うよ。風呂で一緒なんだもの」
「だったら早いか遅いかだ。結局わかるなら、早い方がギクシャクしなくて済むよ」
まあね。
「だってさ、御影」
「わかりましたよ。でも、全員の前で男装を解くのは勘弁なんで、今後は風呂で脱いだときに説明する位に止めたいのですが？」
まぁ、美少女過ぎるしね。
「それで良いんじゃない？ただ、アーサーと春臣には挨拶してね」
「わかりましたよ」
ドアを開けて、２人を呼ぶ。
「アーサー、春臣さん、中に入って。新しい仲間の紹介をするよ」
「なんじゃ、ワシも仲間扱いか？」「失礼します」
えっ？
「うん。嫌だった？」
「嬉しいんじゃよ。３０年さ迷っても、仲間なんておらなんだからのう。これからもよろしくな」
良かった。
「こちらこそ、お願いします」
「で、コイツが御影と言いまして…」
背景説明をして、マスクをとると、２人は目を見開き、顔がにやけだした。
「だから、普段は男装してますので、知っといてください」
「了解じゃ」「承知しました」
あぁ良かった。
「因みに、春臣さん、御影は性格悪いんで、近付かないことをお勧めします」
「えっ？あんなに可愛い子が!?酷いこと言いますね」
真実なんだよ。
「春臣、真実ですよ」「美孝さんのいう通り」「間違いないよ」
集中砲火だ…
「皆さんまで、一体何があったんですか？」
そんなに落ち込まないでよ。
「青いのぉ、いわゆる悪女ってやつじゃ!!若造、春臣とか言ったか？お主ごときが手におえる女じゃないって話じゃよ。まぁ手を出して涙を飲むのは自由じゃからの。頑張ってみたらどうじゃ？ワシみたいに、悪女に子供を生んで貰えるかもしれんぞ？」
じいさん…
過去に何があった!?
「私が…私が彼女に対する誤解を解いて見せる!!協力頂けますよね？御影さん!!」
力入ってんね…
頑張れー。
「頑張ってくださいね」
「えーっ!?お断りです。春臣…さんでしたっけ？私、確かに性格悪いんです。ここの皆さんには、バレてますからいいんですよ。どうでも!!放っておいてください。つーか。あなたの顔が好みじゃないんで、無理です!!」
「はがっあ!!」
あーあ。
春臣さん、固まっちゃったよ。
可哀想に。
「御愁傷様です」
瑞木美孝18才
レベル28(16)
体力値215(150)=32250
魔力値219(150)=32850
力339(150)=50850
知力231(150)=34650
俊敏さ214(150)=32100
器用さ220(150)=33000
幸運値250(150)=37500
魅力437(150)=65550
風10(150)=1500
水10(150)=1500
火10(150)=1500
土10(150)=1500
光10(150)=1500
称号
貧乳も好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、コボルトの天敵、難病の克服者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
精霊魔法信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・範囲観測中級
回復・催眠・風魔法・馬術・火魔法初級
武装レベル：槍13、剣8、投擲19、打撃1、短剣20
妻
リーフ
相性
綱芳(340)さやか(653)恵美(595)武司(95)玲子(55)朱音(1722)メルー(72)道緒(83)直(101)メアリー(87)燕(89)レモン(83)流々(88)里乃(81)リーフ(1781)奈美枝(203)御影(51)
天河(53)春臣(79)君里(71)秋虎(72)アーサー(212)太陽(79)七海(71)
精霊:風(12,7)水(9,3)火(9,1)土(8,7)光(7,9)闇（10,8）
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影
天河・春臣・君里・秋虎
設定
一部非表示
少し間に合いませんでした。申し訳ないです。
楽しんで頂けましたか？
また明日もお会いできれば幸いです。
