64相性1000と家族の絆
「こんにちは。僕の名前は先程ご紹介されたとおり、瑞木美孝と言います。この度は全く悪気は無いとはいえ、失礼しました」
「ははっ。これはご丁寧に。ここはラード王国だったね。普段なら時間外料金で、1分間で千ラード頂くって言うところさ…でも君なら無料でいいぜ。俺は葛城太陽。奈美枝の旦那だ。こっちの七海の兄でもある。そして、圭子の父だ」
ネタ?
ネタなのか?
「…太陽。そのネタはもう私がやったの。慰謝料だって知ってるのよ」
やっぱりネタかよ。
「えぇ。先程聞きました。好奇な視線を向けられるのは、とても苦しい事でしょう。そうやって防御するのは当然です。特に圭子ちゃんもいるんですからね」
突然、七海さんが涙を流し出した。
感動という感じでうち震えている。
「何泣いてんだ?七海。」「…どうしたの?」
「嬉しいんだよ。僕らは、わかってない奴の好奇の視線を受けても、気にしないっていう選択肢がある。でも、圭子にはそんな事わからないんだ。その事自体をわかってくれる人がいるって事が、なにより嬉しいんだよ!!僕は葛城七海。奈美枝の夫で圭子の父だ。太陽は僕の兄だよ。末長くよろしくね」
「ありがとうございます。太陽さん、七海さん、圭子ちゃん、よろしくお願いします。では、こちらも家族をお伝えしましょう」
「私は瑞木リーフと申します。美孝さんの妻です。まだ…ですけど、将来的には性奴隷になる予定です。よろしくお願い致します」
なんか背徳感漂う自己紹介だ…
「私は鍵軒朱音。美孝さんの奴隷にして協力者。そして未来の性奴隷にして、奥さんの座を狙っています。よろしくお願いしますっ!!」
…ぶっちゃけ過ぎだろ。
「後1人、ここに協力者が居ます。名前はセーフ。僕のコーチング妖精です。僕達が仲間と言える関係になれば見える様になるでしょう」
「なんだい。私まで紹介しなくてもいいじゃないか。変に思われちまうよ」
何を仰る。
「セーフ、君は僕達の家族だよ?家族を紹介しあってるのに、セーフの事を伝えないなんてあり得ないよ」
「「そうですよ!!」」
だよねー。
「…そうなのよ。セーフ。自分を低く考えすぎなのよ」
あれ?
「セーフが見えるんですか?」
「…彼女なら、瑞木さんが紹介してくれた時に、じんわり見えてきたのよ。ただし、一番最初から瑞木さん達の他に誰かいるような気はしてたの」
仲間認定されたのか。
「でも、何で事前にわかったんですか?」
「…私達勇者は特殊な方法でレベルアップ出来るの。だから、私のレベルは19509なの。それで、10000を超えた辺りで、視線とか表情の変化に敏感になったの。だから、瑞木さん達の仕草で意識がセーフさんに向いている事があるのがわかったのよ」
器用さの影響かな。
「あぁ、そういうことなんですね。納得しました」
リーフさん達も頷く。
「君たち…今の話を聞いて全く驚かないね。知ってたのかい?それとも、勇者なのか?」
七海さんに問われてハッとする。
「確かに今の話を聞いて驚かないのは不自然ですね」
レベルアップ方法は、多分勇者以外は誰も知らない事だからね。
「セーフ!!」
「あぁ、仲間に対して黙っておく事じゃないだろうさ。アーサーのじいさんも聞いてくだろ?」
あっ。
そう言えば僕が叩かれてから石の様に黙ってたよね。
「…なんの話なの?」
「何か秘密か?」
「どうしたんだい?」
「何じゃ、まだあるのか」
あるよ。
「僕とセーフは別の世界から、このレストを良くするために転移してきたんです」
「嘘は言ってねえな」
太陽さんもわかるわけですか。
「その時この世界の勇者が、どういう成り立ちで生まれるのかを知ったわけです。ズバリ、性奴隷契約を結び、性交する事」
「…確かに少なくとも、私達はそういう経緯で勇者になったの」
「その他にも、相性が1000で固定される事や、エッチの度にレベルが上がる事、主人の力の九割を性奴隷も使える事、スキルも同じものが使える事、能力が1人辺り百倍の補正がつく事を知っています」
「それは…頷ける事ばかりだが、相性というのは何なんだい?」
七海さん…
もしかしたら傷付くのかな。
「相性については、気を沈めて聞いて下さいね。これは、奈美枝さんと七海さんと太陽さんとの仲の良さです。普通1000という数値は非常に仲の良い夫婦間でも稀な程高い数値です」
「このラードでも、榊武司の夫婦と国王夫婦…それ以外には…肉屋の上松の夫婦位だね」
ありがとうセーフ。
「勇者になるという事は、稀な程高い相性の数値に、性交をした瞬間に上昇させ、固定する効果があるわけです」
「僕らの仲が良いのは、その効果もあるって事か」
そう考えてくれれば問題ないよ。
太陽さんと七海さんが肩を叩きあって喜んでる。
「そう言うことになりますね」
「…ちょっと待つの。それって勇者というものに、私達が操られたともとれるのよ?」
やっぱ気付くよね。
「すみません。だから、少しネガティブな説明になったんです」
「「「「「意味がわからない」」」」」
セーフは気付いたね。
「僕がリーフさんと結婚して、性奴隷契約をしても、仲良くなるまで抱かないと明言している理由が、そこにあるんだよ」
「美孝さん…どういう事ですか?」
不安にしてゴメンよ。
リーフさん。
「勇者になるという行為でもたらされる、相性が1000になるという効果を僕は受け入れたくないんだ。実体験はないけど、操られてるイメージがつきまとう。だから自力で相性が1000を超えるまでは、抱かないという意味さ。因みに朱音さんとはもう超えている。リーフさんとももう超える寸前だけど」
「それって凄く大変な道程に聞こえるよ?」
そうさ、朱音さん。
実際に大変だよ。
「大変さ。でも、自分の心を操られたかもしれないと思うよりも、僕は好ましい道だと思ってる。たとえ、険しいイバラの道でもね」
「「美孝さん」」「瑞木…」
「…羨ましいの。私達は知らないまま勇者になったから…少しだけ不安なの」
ごめん。
「ごめ…」「大丈夫さ」「そうそう、大丈夫だよ」
太陽さんと七海さんが、圭子ちゃんと四人で抱きあう。
「…でも」
「あのな、さっきセーフさんも言ってたろ。ラードの中でも稀だって」「そんな数値に自分達でするのは、イバラの道だって美孝君だって言ってたよ」
そうです。
「…そうなのね」
「でも、そんな稀な存在に俺達はなれたんだぜ!!」「しかも、何があったって仲の良さは変わらないって事は、3人はずっと仲良く一緒って事さ」
確かに。
「…うん」
「勇者に成り立ての頃は辛かったよな?周りの俺達を見る目が変わっちまってよ」「僕を復活させるためだったから仕方ないとはいえ、火葬にされる直前に蘇生魔法を使ったのは目立ったよね」
まさか、七海さんを甦らせるために周りにバレたのか?
「…あの時…」
「そうさ、3人でどん底に沈んだ時、肩を寄せあって乗り越えたあの時も!!」「相性が1000だったから、乗りきれたんだよ。きっと」
そうか。
「…じゃあ」
「おそらく、これは救いなんだよ」「きっと、何があっても僕らの3人が圭子を守って進んでいけるというお守りなのさ」
そうだよね。
「…そうね。気にしない事にするの」「「それで良い!!」」
やっと、3人ともが笑顔になった。
ホントに良かった。
変化を感じ取ったのか。
圭子ちゃんが泣き出した。
「どうしたの?お腹空いた?」
にわかに騒がしくなった。
赤ちゃんがいるっていいよね。
「ところでお主等、勇者を喚んで、欠損の回復するとか言っとらんかったか?」
さすがアーサー。
脇道に逸れていく話を上手く引き戻してくれる。
助かるよ。
「圭子ちゃんが、落ち着いたらお願い出来ますか?」
「…うん。そうするの」
瑞木美孝18才
レベル28(15)
体力値215(140)=30100
魔力値219(140)=30660
力339(140)=47460
知力231(140)=32340
俊敏さ214(140)=29960
器用さ220(140)=30800
幸運値250(140)=35000
魅力437(140)=61180
風10(140)=1400
水10(140)=1400
火10(140)=1400
土10(140)=1400
光10(140)=1400
称号
貧乳も好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、コボルトの天敵、難病の克服者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
精霊魔法信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・範囲観測中級
回復・催眠・風魔法・馬術・火魔法初級
武装レベル:槍13、剣8、投擲19、打撃1、短剣20
妻
リーフ
相性
綱芳(340)さやか(653)恵美(595)武司(95)玲子(55)朱音(1111)メルー(72)道緒(83)直(101)メアリー(87)燕(89)レモン(83)流々(88)里乃(81)リーフ(1003)奈美枝(146)天河(53)春臣(63)君里(71)秋虎(72)アーサー(126)太陽(55)七海(68)
精霊:風(11,4)水(9,3)火(9,1)土(8,7)光(7,9)闇(10,8)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・天河・春臣・君里・秋虎
設定
一部非表示
楽しんで頂けましたか?
また次回は、明日の18時にお会い出来れば幸いです。