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女神とともに転移した世界がまるで地獄(エロゲ)でした  作者: 瑞木美海
第3日目 もう後悔はしない…そのために動き出すと決めたんだ!
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55―1騎士団長リーフの責任と罪の所在

三つ子の三連作の第一話開始です。楽しんで頂ければ幸いです。

 罪を語り終えたリーフさんは押し黙った。

 止めどなく流れる涙は、静かに机を叩く。


「リーフさん、勘違いしていませんか?貴女は責務を果たさずに生きていると嘆いたけれど。死ねば責務が果たされたわけではないでしょう?そして、貴女が死んでも何の意味もない。今現在は勿論、その瞬間でさえも無意味だったのですよ…?」


「何故ですか?」

リーフさん、わからないのか?


「足を切られた時点で、実力差は明白。しかも、その後に五割の騎士を食ったのは、残った約30体の狩り残しと、特異体でしょう…リーフさんが死に、自己の奴隷化が解けなくても、指針が変わらない限り結果が変わるとは考えにくい」


「つまりは、私が意識を失い、マザーを倒すという指針を示せなかったことが致命的ということですね」

そのとおりだけどね。


「ただし、僕の考えではリーフさん1人の責任とは言えないですよ?なぜなら、副長が職務を引き継げていないという組織的問題がありますから、通常、これだけ重要な判断を団長のみに押し付ける組織体制にこそ、問題があるように聞こえます」


「美孝さん。それには!!理由があるんだ!!」

朱音さん…


「勿論、聞きますよ」


「朱音…それは私から説明しましょう。私の義務ですから。騎士団という組織の中で、三席まで最重要任務を知っていました…しかし、特異体二頭を狩る際に一人は命を落とし、もう一人は…逃げたのです」

逃げただと!?


「騎士が?逃げたって言うのか!?」


「お恥ずかしい話です。彼にも言い分はあるんですけどね。最悪の形になりましたけど…」


「まさか、残り半数の騎士団を呼び寄せたのは?」


「そう、アーゲート柾鉦三席です。ほぼ補給隊の様なぬるま湯の日常が続く中で、最近三席の席についた彼には、オークの特異体の威容は耐え難かった様です。副長が戦死した途端に、奇声をあげ、増援を呼ぶと走り去りました。槍の腕が最上級だった彼が抜けたことで、優勢だった此方が五分まで戻され、討滅は私が足を切られた直後だったそうです」

それって。


「ほぼアーゲートの責任じゃないですか…」


「王もそう判断されて、アーゲートは死を賜った。奴は最後まで、戦力の補強のための撤退だったと呟いていやがったそうだが、命令違反及び騎士団壊滅の罪で斬首。公式には戦死者の列に名前を連ねてる。恥さらしの馬鹿野郎なのによぅ。あたしの姉ちゃんと名前を並べてやがるんだ」

朱音さんのお姉さんが…


「恨みを持つのは当然でしょう…」


「ですが、本来はその恨みも、死罪の罰も私がうけるべきものです。三席に任じられた彼を導けなかったのも、指揮を気絶により執れなかったのも、私の責任なのです。私は騎士団長なのですから!!」

誇り高いね。


「リーフさん、言い分はわからないでもない。でも、そこまで誇り高いなら自分達を、補給隊なんて言い方をするのはどうかなぁ。あと、鎧の修繕についても詳しく聞きたいな。まだ言ってないことあるでしょ?それに死ぬ奴は少ない方が良いと王様も思ったんじゃないの?死ぬ前にやるべき事は山程あるよ。っていうか俺がやるし、手伝ってよ。街道の掃除と飯の確保をするんだからさ」


「はい!!喜んでお手伝いさせてください。私の身も心も既に美孝さんのものですから!!」


「リーフ様…その前にお伝えする事があるでしょ。王はお咎めを与えて許されたけど、あの事についてだけは私は許せないから!!」

朱音さんがここまで言うからには、それだけの理由があるよね。


 リーフさんに視線を向ける。


「…はい。朱音…ごめんなさい。実は騎士団長の鎧を着けていなかったのは私のワガママなんです…」

顔が羞恥に染まって真っ赤だ。

でも…


「どういう意味ですか?」


「そのままの意味なんです。騎士団長の鎧は、三日後に開催される予定だったラード祭備えて、メンテナンスのために修繕されていました」

まぁ、それだけ仕方ない話に聞こえるけど?

無いものは着れないよね。


「修繕を前日に出したとか?修繕がすぐ終わるはずだったのに…」


「いいえ、美孝さん。修繕には最低一週間かかるよ。二週間前の討伐の直ぐ後に、修繕に出してるんだ。ちょっと延びてるだけで問題ないよ」

だよね。

ドラゴンメイルだしね。


「じゃあ何故?」


「王から…男性用の騎士団長の鎧を、貸与して貰うことをお断りしたのです…」

はぁ…

なんで?


「納得できる理由が聞けるんだよね?」


「わかって頂けないとは思います。でも、前回の貸与の時に、男性用の騎士団長の鎧を着て、凛々しい美丈夫と大喝采をうけた私には、どうしても…どうしても受け入れられなかったんです!!」

大粒の涙がまた流れ始めた。

そんなに嫌かなぁ。


「わかるっ!!わかるよっ!!女に対して何て物言いだろうって思うよ!!!!」

セーフさん、共感しすぎでしょ。


「ありがとうございますセーフさん!!わかって貰える人がいて良かった!!」

あなた達は確かに系統似てるよね。


「はぁ…まぁ、リーフ様は、女性用の騎士団長の鎧を着けるためだけに、両乳房を切り落としてるからね。水に流そうか」

待て、不穏過ぎる言葉が飛んだぞ!?


「凛々しい女性って僕は大好きだけどね。だから、リーフさんもセーフも大好きさ!!しかし、何を何のために切り落としたって!?」


「甘々なノロケをありがとう。リーフ様は、騎士団長を拝命した時に、女性用の鎧を着けようとしたんだけど…規格外のサイズの大きな乳房が原因で着けられなかったんだよ。だから、着けるために両の乳房を切り落としたんだ」

どこのアマゾネスなのさ!?


「えっと…今現在を見た目で言うなら鳩胸な感じだけど、かなり大きく切り落としたのかな?」


「元の大きさが凄かったからね。私より断然大きいサイズ。凄く大変だったよ。剣の達人と治癒魔法の達人を連れてきて、両胸を切り落とした直後に治癒魔法で治したんだから」

壮絶だ!!


「大変だったね」


「はい。大変と言えば、一回目ではまだ大き過ぎたので入りきらなくて、二回目でやっと成功したのよね。朱音」

いや、そんなに笑顔で言われても痛い痛い!!


「そうだよ。しかも、一回目でビビった剣士が、二回目をどうしても嫌だって断りやがって、困ってる所を、王の肝いりでやってきた榊玲子って凄腕が、一回目よりも綺麗な切り口でやり遂げてくれて助かったんだよ」

何やってんすか玲子さん!!


「じゃあ、その時も男性用の鎧を勧められて断ってるんだね」


「はい、乙女の事情でと断りました」

どっちかって言うと漢な理由だよ。


「じゃあ、王からのお咎めは、騎士団長の解任とリーフさん個人の家名剥奪位かな?」


「なんで解るんですか?遠い目をして、出来ることに尽力せよと申されましたので、下町で皆を導くべくリーダーをしていました」

そりゃあ…

僕の今の気持ちと同じだからさ。


「そこまで気合い入った拘りを知ったら…致し方ないと思ってしまうだろうね」


「申し訳ありません」

まぁ仕方ないのかな。


「悪いけど僕を手伝って貰う時は、我が儘を言って貰っては困るよ。鎧のデザインは1つしかないからね」


「それは、美孝さんと同じということなのかしら?」


「勿論だね。ただし、風の加護を纏って貰うから、色違いのこの色さ」


 収納から朝作った鎧一式を取り出して机に置く。


「デザインに文句を言うつもりはありません。ですが、美孝さんと同じものはありませんか?」

土の装備?


「この黒い鎧なら予備があるから大丈夫だけど、加護の内容が全く戦闘向きじゃないよ?魅力だからね」


「いいんです!!旦那様とお揃いの装備で歩くのが夢だったんですよ!!」


瑞木美孝18才

レベル28(15)

体力値215(140)=30100

魔力値219(140)=30660

力339(140)=47460

知力231(140)=32340

俊敏さ214(140)=29960

器用さ220(140)=30800

幸運値250(140)=35000

魅力437(140)=61180

風10(140)=1400

水10(140)=1400

火10(140)=1400

土10(140)=1400

光10(140)=1400

称号

貧乳も好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、コボルトの天敵

スキル

超鑑定

他種族言語理解

スキル取得補正

緊急避難

レベル・スキルリセット

収納ポケット

レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正

叱咤激励

大声

解体・交渉・召喚魔法・身体強化・範囲観測中級

精霊魔法信頼級

回復・催眠・風魔法・馬術初級

降霊術

武装レベル:槍13、剣8、投擲19、打撃1、短剣20

リーフ

相性

綱芳(340)さやか(653)恵美(595)武司(95)玲子(55)朱音(536)メルー(72)道緒(83)直(101)メアリー(87)燕(89)レモン(83)流々(88)里乃(81)リーフ(661)天河(53)春臣(63)君里(71)秋虎(72)

精霊:風(10,8)水(9,1)火(9,1)土(8,7)光(7,7)闇(10,8)

奴隷

朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・天河・春臣・君里・秋虎

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楽しんで頂けましたか?

次回は12時に更新です。お会いできれば幸いです。

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