47最高の朝飯と恵美の決意
宿につくと6時23分。
予定の6時30分までにはまだ余裕がある。
身体強化が良い仕事してる。
「瑞木さん、お帰りなさい。早かったわね」
「恵美さん。ただいま帰りました。お腹ペコペコです。サッと汗を流してきますけど、6時30分から飯を頂けますか?」
「勿論よ。その時間に合わせて、出来上がるように準備してるわ。スープの仕込みが無かったら、お風呂にご一緒したい位準備万端よ」
「流石ですね。宜しくです。でもお風呂への同伴は遠慮しときます。後で玲子さんの視線に射抜かれそうですし」
「あら、母さんに会ったの?相変わらず父さんにベッタリで気持ち悪い位でしょ」
あれ?
本性を知らない感じ?
「はははっ、じゃ、すぐ戻りますね」
浴場で水を召喚し、火で水を温める。
何故精霊魔法を使わないかって?
一緒に入ったら七分じゃ足りないからだよ!!
「瑞木、それは甘いね」
何故でしょね?
「あーっ、瑞木ー、お風呂入ってるー、入るなら呼んでよー」
あら水の精霊さん、いらっしゃい。
「宴会後の風呂は格別でござる」
炎の精霊さん…
「我も呼んで欲しいぞ」
大地の精霊…
「何で二人だけで入ってるんだよ」
光の…
「私も…入る」
風…
「皆さん、はしたないです」
でも貴女も入るのねニース…
「ここの風呂は、ホットラインにでもつながってるんかい!!」
「そりゃ、祝福を与えた精霊が、宿主の事を把握するのは当たり前だろ?ましてや今、レストで祝福されてるのは二人だけだ。当然の帰結さ」
それってさ。
「6人のストーカーがいるってのと同義なんじゃ?」
「ま、コイツらは元々何処にでもいる。顕現してるかどうか位の違いしかないからねぇ、気にしなさんな」
頭ではわかっても…
「心では納得出来ないこともあるんだよ!?」
「残念だね。諦めな」
軽くいなされた。
「まぁ、この可愛い精霊に囲まれて、風呂を楽しめると思えば致し方無いか」
「えへへー」「照れるでござる」「我もか?」「へへっ」「嬉しい…」「幸せだわ、初めてよ」
「大地の精霊もだよ。皆と入れて嬉しいのさ」
「さて、浸かり始めて3分だよ。急がないとあの娘が泣くんじゃないかい?」
ありがとセーフ。
「いけねっ。じゃあね皆、またね。我が友、水の精霊よ、後始末よろしく」
「まーかせてー」
「風の精霊、悪いけど付き合ってよ。乾燥を御願い」
「もちろん、良い」
風で水を吹き飛ばし、タオルでザッと拭けば、乾燥完了。
風の精霊様様だね。
「ありがとね」
風の精霊が笑って帰っていく。
食堂に滑り込むと、時間は6時30分になった。
「時間通りね、はい、どうぞ」
出来立てのご飯だ。
ごく普通の朝ごはん。
焼かれたトーストに、コボルト肉で作られたベーコンが乗り、トマトのみじん切りが酸味を加えている。
別の皿にはハムエッグが、サラダと共にのっている。
添えられたスープの香りが素晴らしい。
きっとトーストに良く合うだろう。
「お腹減ってるんでしょ?トーストとスープは、お代わりをすぐに出せるから言ってね。熱々を出すから」
「はいっ、頂きます」
その後、僕は至福を味わった。
朝飯前の運動も相まって、最高と呼んで差し支えないご飯だった。
「ご馳走様です。最高の朝ごはんですね。ありがとうございます」
「恐縮です。こちらこそありがとうございます。あと、依頼の品は用意できてますよ。どうされますか?」
流石の腕ですね。
「じゃあ、取り敢えず収納しますよ。これですよね」
「はい」
一旦収納に入れて、スープだけ保管。
寸胴は取り出して恵美さんに渡す。
二つの寸胴を空にしたら、大皿四つに山と積まれた肉料理だ。
全てがハンバーグ。
滅茶苦茶良い匂いがする。
全部取り込んで皿だけだす。
「寸胴も、皿も全く汚れてない。凄く便利な物なんですね」
「あぁ、そうか。純粋に寸胴や皿だけを掴むから、汚れにあたるソースや肉汁は全て中に残るんだね」
「その収納、一家に一台欲しいです。洗濯も楽そうな感じがしますよ」
そうだねぇ。
「この収納を、もし使いたいなら相応の覚悟がいると思います」
「覚悟が…要るんですか?」
そう。
「さやかさんが泣いてしまう程、嫌な事を受け入れなきゃ使えないとしたら?」
「多分私は、収納の事がなくても、うんと言いそうですよ?」
あれ?
「何か…予想がついてる感じ?」
「いいえ。ただ、私は瑞木さんと共に歩むためなら、どんな苦難でも受け入れられますから」
「僕にそこまでの魅力があるとは思えないんだけどなぁ…」
「あら、瑞木さん。私は既に二度も命を助けてもらってるんですよ?」
「あれ?水の精霊の件だよね」
「その後の浴槽作りもですよ。後で水の精霊が教えてくれました」
「でもあれは、僕が炎の精霊に頼んだことだし、自爆に近いよ?」
「関係ないです。迫る命の危機を救ったのは瑞木さんですから…」
瑞木美孝18才
レベル28(1)
体力値215(1)=215
魔力値219(1)=219
力339(1)=339
知力231(1)=231
俊敏さ214(1)=214
器用さ220(1)=220
幸運値250(1)=250
魅力437(1)=437
風10(1)=10
水10(1)=10
火10(1)=10
土10(1)=10
光10(1)=10
称号
貧乳も好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、コボルトの天敵
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
解体・交渉・召喚魔法・身体強化中級
精霊魔法信頼級
回復・催眠・風魔法・馬術・範囲観測初級
降霊術
武装レベル:槍13、剣8、投擲19、打撃1、短剣20
相性
綱芳(340)さやか(653)恵美(595)武司(95)玲子(55)
精霊:風(10,7)水(8,7)火(9,0)土(8,7)光(7,7)闇(10,8)
奴隷
なし
設定
一部非表示
楽しんで頂けましたか?
次回は、明日を予定したいです。今から書き貯めをします。
明日か明後日の18時にお会いできましたら幸いです。