44玲子の鬼オーラとセーフの悲鳴
「やっぱりですか、さやかさんや恵美さんと似てますもんね。二人が美人なのも頷けます。武司さんがおっしゃってた通りの凛とした花のような美しさですね」
「…そうやって…うちのさやかを落としやがったのかい?」
恵美さんからも迫られてますけど…
「落とすなんて…僕は昨日さやかさんに告白して振られてますけど?素直に思ったことを口にしてるだけですよ」
「普通の告白なら、二つ返事だったろうに、馬鹿なことを言ったらしいじゃないか」
うっ!!
「結果は変わらず振られてる可能性大ですけど…性奴隷になってほしいと伝えたことは確かですね」
「そこは言葉を濁すとこだろうに」
「武司さんから聞いてるんでしょう!?」
「違うよ。さやかにさ。別に恋人にして、その甘い言葉を始めとして色々な手練手管で、さやかをトロトロにしてから切りだしゃ…あの子だって、うんと言ったんじゃないのかい?」
「勘違いをなさってますね。僕はまだ18歳で恋人がいたことのない若輩者です。手練手管なんて持ってません。甘い言葉と言って頂くのは嬉しいですが、思ったことを口にしてるだけですよ。そして、恋人を騙して性奴隷にして何が楽しいんですか?」
「はぁ!?さやかより年下ぁ!?しかも童貞だってのかい?」
痛っ!
「その言われ方は心が痛いんですが…そうですよ。事実です」
「私も焼きが回ったもんだね。勇者志望のクズをぶち殺しに来たつもりが、こんな甘ちゃんだったとは」
不穏すぎる言葉が聞こえます。
そして、さやかさんの時に見た鬼のオーラが…
「母ちゃん。それ位にしてやれや。俺が話してやった通りだったろうが」
武司さん!!
「あっ、あなた!!ダメよ出てきちゃ!!これからってところなのに!!」
これから…
どうされる予定なんでしょうか?
「こんな早くから、こいつが出かけるんだ。理由があんだろ?引き留めて邪魔してやるなよ」
「他の町に逃げるつもりなんじゃないかしら?」
口調が丁寧だけにオーラと相まって怖いっす。
「あのな、それならそれで良いだろうが!!こいつの責任の取り方なんだろ。まぁ荷馬車をまた借りたいって言ったこいつが、そんなことするわけないけどな」
勿論です。
「40分で戻る予定です」
「ちっ!!命拾いしたねぇ坊や。私は榊玲子。榊武司の妻で榊3兄弟の母をやってる。今まで、うちの子を理不尽に泣かせやがった奴は、全て足腰立たなくしてきたんだがねぇ。残念だ。御厨は旧姓だ。よろしくな」
こっちが確実に本性だね。
「こちらこそ末永くお願いしたいところです。さやかさんが、良いと言ってくれればですが…」
「口の減らないガキだねぇ。まぁ気にいったよ。戦鬼と呼ばれたこの私に、そんな口をきく奴は他にはいないからね。さやかに振られても話だけはしてやるよ」
称号の戦鬼は伊達じゃない。
そりゃあ子供がみんな強いはずだ。
「ありがとうございます。付かぬことをお伺いしますが、御厨アーサーという名前に聞き覚えはありませんか?」
「そりゃ私のじいさんだねぇ。騎士をしてたよ。何でその名前を知ってるんだい」
やっぱりお身内っすか。
「最近知る機会がありましてね。お会いになりたいですか?」
「どんな機会なんだか…死んじまってるからね。会えないよ」
そうだよね。
「それでも、もし会えるとしたら?」
「変なことを言う子だよ。そうだね。旦那を紹介する前に亡くなったからね。旦那や子供と一緒に会えたらじいさんが喜ぶんじゃないかな」
「わかりました。努力してみますね」
「努力でなんとかなるもんでもないだろ?不思議なこと言うねぇ」
「当てにしないで待っててください。では、失礼します」
「じゃあな」「また後でな」
男前なお母さんだね。
門扉からそのまま走り去る。
予定より遅れたし、町中じゃないので遠慮無しで走る。
「馬なんかじゃ、もう追い付けないくらいだね」
そういう貴女は羽根で飛んでますね。
美しい。
「この辺で良いよな」
「人も魔物も近くに居ない。索敵済みだ」
「じゃあ始めよう」
ここは町の外の平原だ。
「我が友、大地の精霊よ、我が意をくみ、我が前に器と匙とフォークを四百生成したまえクリエイション」
「委細承知!」
大地の精霊が、平原の草原の下から土を引き抜いて食器を作り上げていく。
相変わらす無骨なデザインだか使いやすそうな土の食器が次々と出来上がった。
「おぉ、これだけ揃うと壮観だな。大地の精霊ありがとう。続いて願うよ。我が友、大地の精霊よ、我が意をくみ、我が前に短剣と槍と鎧と兜と盾と籠手と具足を十組生成したまえクリエイション」
「喜んで応じよう」
再度、大地の精霊が平原の草原の下から土を引き抜いて武具を作り上げていく。
またも無骨なデザインの土の武具が次々と出来上がる。
「連続ですまないね。ありがとう!」
「力になれて我も嬉しい」
告げると去っていった。
「さて、次だな炎の精霊よ。我が友よ、大地の精霊の作りし食器と武具を焼き締め、陶器と化して焼成しておくれ」
「任せるでござる」
炎の精霊が現れて分裂し、それぞれの担当範囲で青白い炎を噴き上げ始める。
今回は焼き上げる数が多いので、前回の倍は来てくれている。
「忘れちゃいけない。我が友、水の精霊よ。炎の延焼を防ぎ、水の膜で我等を覆って熱波を防ぎたまえ」
「いくよー」
水の精霊が現れて、炎の精霊たち全体と僕たちを包み。
炎の熱波を包み込む。
「今日も炎の精霊が気合い入ってるねぇ。前回と同じ温度まで上がってるよ」
セーフあまり離れると焼け焦げるよ?
「気になるのはわかるけど炎の精霊に近付き過ぎだよ」
言った瞬間。
「アッツーい」
セーフの悲鳴は響き渡った。
瑞木美孝18才
レベル28(1)
体力値215(1)=215
魔力値219(1)=219
力339(1)=339
知力231(1)=231
俊敏さ214(1)=214
器用さ220(1)=220
幸運値250(1)=250
魅力437(1)=437
風10(1)=10
水10(1)=10
火10(1)=10
土10(1)=10
光10(1)=10
称号
貧乳も好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、コボルトの天敵
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
解体・交渉・召喚魔法・身体強化中級
精霊魔法信頼級
回復・催眠・風魔法・馬術・範囲観測初級
降霊術
武装レベル:槍13、剣8、投擲19、打撃1、短剣20
相性
綱芳(340)さやか(653)恵美(555)武司(90)玲子(50)
精霊:風(9,8)水(6,0)火(6,2)土(6,2)光(7,0)闇(9,9)
奴隷
なし
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次回はまた明日の18時にお会いできれば幸いです。