463椿と銀子の思惑
「しっかし、わかっちゃいたけど、じいちゃんもせっかちだよな。参るぜ!」
ご飯を食べ終えて、散策に繰り出そうとしたら、ギルドの椿さん経由でお呼びがかかったからね。
事業団長から即答で会おうっていう話が、椿さんになきゃ無理だと思う。
「そんな言い方は良くないですよ?事業団長は、ご自身の食事の時間を極限まで削って、更に午後の予定を全て繰延て対応することを決められたんですから!」
ゆっくり食事を堪能した僕らとは、違うってことだよね…
「何言ってんだよ、椿。じいちゃんの昼飯なんて、いつもの様にサンドイッチだけだろ?元々極限まで削ってるんだから、いつもどおりじゃねえか!」
ふむ…
当たり前だけど、椿さんは、ギルド側の立ち位置なんだね。
要するに、僕らから有利な条件を引き出すために行動してるわけだ。
まぁ、それを責めたりはしない。
立場が違えば、目指すものに差異が生じるのは当たり前だからね!
でも、だからこそ対抗措置をとる事には、文句を言わせるつもりもない。
「わかりました。では、さっさと行くとしましょう。集合場所は、城の前で良かったですよね?」
「はい、そちらで、銀子ギルド長もお待ちです。合流のうえ、事業団長に謁見致しましょう」
椿さんも来るのかな?
「椿さんも来ますよね?早い方が良いと思いますので、現地から喚びます。悪しからずご了承下さい。行くよ、リーフ、美嶺」
「おう!」
「はいっ!」
慣れたもので、3人で定食屋の前から風のように欠き消える。
白雪さんと椿さんの慌てる声が聞こえるけど、そんなの知らないっす。
一番足の遅い美嶺の速度に合わせても、城の前までの所要時間は15秒しか必要としなかった。
城の前には、まだ銀子さんは居ない。
範囲観測で確認したら、懸命にギルドから歩く銀子さんを見つけた。
うん、主導権争いには間に合ったみたいだ。
「レイルクラフト鉱山事業団在住のカーマイン白雪及び椿桜子よ!隔たる距離を越えて現れよ!」
「はぁはぁ!あれ?城の前に着いてる。なん…白雪ちゃん?あれれ!?」
「お?一瞬だったな。流石は瑞木さんだ!」
椿さんは息を切らせてるね。
走って追いかけようとしたんだろう。
対して、僕の言葉を信じて、くつろぎ始めたところだった白雪さんは、ちょうど座ろうとした瞬間だったらしく、中腰の不安定な状態で召喚された。
素早く肩を抱いて、転げていかないように確保する。
「お待たせしました」
「いや、早すぎるよ。っていうか。支えるのはお尻でも良かったんだぜ?」
何を言い出してるのかなぁ…
こんな肉付きの薄いお尻を抱えたら、魅力的すぎて、色々と反応しそうでヤバイ。
「うーん、やせ我慢の限界を突破しちゃうのは嫌なので、ご遠慮しますよ」
「え?それって、私に魅力を感じるって事なのか?」
そりゃあ、感じますよね。
「美人ですし、歳上で胸も控えめ、お尻のお肉も控えめですから、身長以外は僕の好みにぴったりですよ?コンプレックスに悩む姿も魅力的ですし」
「はぁ?何言ってんだ!さっきも、私と付き合う気が無いって言ったくせに!」
顔を真っ赤にして怒るけど、ニヤついてるから、迫力はほぼ無い。
うん、可愛らしいよね!
「それは、今も変わらないですよ?さっきお伝えしたように、ニコニコ案内所の本店が、廃業したのと同レベルで、覆しがたい事実ですね」
「現実の事象と、自らの信条を同レベルで語るって、どういうつもりだよ!ごっちゃにして良いもんではないと思うぜ?」
その通りだけどね。
「それ位に僕の意志は堅いと受け取って貰えると嬉しいです!」
「う、嬉しくねぇ!私は欠片も嬉しくねぇ!」
なにも泣かなくても…
仕方ないじゃないっすか。
奥さんの数は、今の人数でも多いと思ってるんですから!
「こら!なに白雪を泣かしとるん?事と次第によっては、シバき倒したんで!」
銀子さん、ちぃーっす。
息を切らせてる事を、感じさせないのは流石だけど…
内心焦りまくってるね!
「いやいや、銀子さんみたく、虐めてないですから!単に僕には奧さんが既に5人いるので、付き合えないって再度、言っただけですよ」
「5人!?」
「まぁ!絶倫なんですね」
「瑞木さん…そら、なかなか出来んことやなぁ。でも、逆に1人位増えても変わらへんのと違うか?」
あれ?
奧さんの人数って言ってなかったか?
まぁいいや。
でも、椿さんの目の色が一番妖しいのはなんでだ?
絶倫とか言ってるし。
「銀子さん、そこは十分に影響でかいですから!確かに白雪さんは魅力的ですが、奥さんにする気はないですってば!」
「ん?いやいや、ちやうで?白雪やのーて、自分一人位増えても、変わらへんのになぁと思ったんよ」
まさかの自己アピールでしたか!
つか、遠慮したい。
「銀子は、僕の好みから対極にいる人なので、ごく普通に無理ですね。ごめんなさい」
「うぉっ!これほどすげなく断られたんは、初めてや!一応、自分は美人の部類のはずやけど?理由聞いてもええか?」
まず、そこですね。
「僕、自分の容姿に自信満々の人って、無理なんですよ。あと、交渉に有利になりそうとか、あんまり好きじゃないけど、今後の組織運営に有利だから付き合おうという思考をする人とは、本当に無理です」
「……なんでわかったん?確かに、色仕掛けで迫ってみよかと思たけどやな。そこまで見透かされるんか?いやぁ、分が悪いなぁ…」
狐耳とふんわりした尻尾が、シュンと垂れてるけど、知らないっすよ!
そういう思考で来られても、全突っぱね確定なんで、諦めてください!
さて、お仕事の話に移りましょう。
「よっ!と。さて、銀子さんも到着して、全員集合したんですから、さっさと行きましょう。事業団長が首を長くしてお待ち…あっ!まさか、こっちに来たのか!?」
さっきクニャリと膝を折った白雪さんを立たせて、謁見の場所に移動しようとしたら、色々な制止を振り切って走ってくるドワーフがいることに気付いた…
「銀子ぉおおお!遅えよ!来たんなら、さっさとあがれや!待ちくたびれたわ!そんなとこで、悠長にたむろってんじゃねえよ!」
全くもって元気なじいさんだ。
僕らが到着したのを、執務室から見て、一気に駆け降りて、門まで来たんだから。
っていうかさ。
一応、国の代表者なんだから、せっかちで済ませて良いレベルを超えてないか?
何にしても、レイルクラフト鉱山事業団長のカーマイン灰冠と、会話する機会に恵まれたわけだから、良しとしよう。
瑞木美孝18才 Lv520(106)
体力値_132万(1320)=17億
魔力値_132万(1320)=17億
__力_132万(1320)=17億
_知力_132万(1320)=17億
俊敏さ_132万(1320)=17億
器用さ_132万(1320)=17億
幸運値_132万(1320)=17億
_魅力_1320万(1320)=175億
__風_11万(1320)=1億
__水_9万(1320)=1億
__火_6万(1320)=8600万
__土_10万(1320)=1億
__光_5万(1320)=6500万
_称号_
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵
難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者、英雄、救世主
スキル_
超鑑定、他種族言語理解、スキル取得補正、緊急避難、Lv&スキルリセット
収納ポケット、Lvアップ時の魅力値上昇10倍補正、叱咤激励、大声、降霊術、接続
蕩涎級_呪術、精霊魔法
心酔級_思考圧縮、範囲観測、交渉
信頼級_
_上級_召喚、回復、風魔法
_中級_解体、身体強化、錬成、催眠、転移、勇者魔法、殺気自在
_初級_火魔法、馬術
武装Lv_槍232、剣590、投擲495、打撃205、短剣731
__妻_リーフ、恵美、セーフ、さやか
_相性_
綱芳(4478)さやか(22,2)恵美(23,7)武司(1283)玲子(841)朱音(24,1)
メルー(7802)道緒(3213)直(3405)メアリー(3723)燕(3721)レモン(3411)
流々(3156)里乃(3375)リーフ(43,9)奈美枝(1045)御影(20,9)ユリア(3876)
枩李花(3352)霞(3261)ミサ(4719)岬(5168)潤(3358)雨音(3469)美嶺(15,7)
牛江(618)お熊(102)スラー(795)熊江(228)サリー(1510)レミ(450)
他42名(平均2581)
元奴隷12名(平均182)
ノルン達7名(平均93)
天河(3968)春臣(1575)君里(2300)秋虎(2251)アーサー(638)太陽(668)
七海(513)エース(3515)朋久(2094)レイン(206)ムーン(365)
他23名平均(2064)
冒険者200名(平均88)
ハイエナ冒険者40名(平均7)
白雪(188)うさうさ(205)
_精霊_風(32,8)水(38,7)火(25,2)土(44,2)光(17,7)闇(21,8)
愛奴隷_リーフ、恵美、さやか
_奴隷_
朱音、メルー、道緒、直、メアリー、燕、レモン、流々、里乃、御影、ユリア
枩李花、霞、潤、雨音、美嶺他57人
天河、春臣、君里、秋虎、エース他23人
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楽しんで頂ければ幸いです。