462ソフトクリームと爆破岩
「ふふっ、凄いですね…新鮮な牛乳で作ってあるから、口の中で優しい香りが充満して…その後に、生クリームの濃密な油分が、舌の上で甘く優しくとろけて、上品な甘味を柔らかな冷たさが長く魅了してくれる。その後、爽やかな後味を残してフンワリ消えていく…なんて甘美な味わいだ……」
「美味しいです!アイスクリームとは違った感触ですね!」
「うまっ!パンと食うと、更にうまっ!!最高だ!!」
「…そんなに喜んでもらえると、この店を紹介したあたしも嬉しいぜ」
ソフトクリームの人気が半端無いなぁ。
って言うか、一番絶賛してるのは、他でもない僕だけどさ!
だって、マジで美味しいんだもの‼
使ってる素材が新鮮で良いものだと、ここまでおいしくなるんだねぇ…
「しかし、あんた達良く驚かずにソフトクリームを食べられるねぇ。大抵は、何かわからなくて食えない奴が多いのにさ!」
まぁ、見た目的には仕方ないか…
「大抵は、この見た目のせいで白いウンコだとか言われるんだぜ!」
おい!
「白雪さん!まだ食ってるんだから、そんなことを言うのは止してくださいよ!」
「あぁ!悪かった!開発者のうちのじいちゃんが、良く嘆いてるからさ…つい、ね。ゴメン」
ソフトクリームの機械作ったのは、この国の代表かよ!
「凄い技術ですね!流石はドワーフの国の代表!レイルクラフト鉱山事業団団長って事ですか!!」
「凄いだろ?鍛冶の腕だけじゃないところが特にね!うちの旦那は、全自動で作られちまうから、面白くないみたいだけど、そういうことは、自分でこれ以上の味を出してから言うもんだよね!」
いや、これを作り出すのはかなりキツいと思うよ?
「母ちゃん!それは秘密なんだから!止めろよ!いつか俺の手で、この味以上のソフトクリームを作ってやるんだからよう!」
うーん、ソフトクリームは無理な気がするね。
機械の力がないと、どう考えても厳しいと思う。
「アイスクリームならともかく、ソフトクリームは辛いんじゃないかなぁ…」
「そこを旦那は負けたくないらしいよ?笑っちまうよね。アイスクリームなら、素材は特殊だけど超える奴が出来てるのにさ」
職人気質なんだねぇ…
って言うか、アイスクリームなら出来てるんかい!!
「なぁなぁ!俺、そのアイスクリームが食ってみたい!売ってくれないか?」
美嶺…
怖いもの知らずだなぁ…
この世界で特殊って言われたら、怯まざるをえない父を許してくれ…
「おっ!嬢ちゃん。中々肝が座ってるなぁ…気に入った!食わしてやるから、少し待て!ドリンクを飲んでる間に用意してやるからな!」
笑顔で、料理担当のおやっさんが引っ込んだ。
気合い十分にどんなアイスを仕込む気なんだろうか…
「さあさ、ドリンクを用意するよ?何が良い?メニューはこちらだ!オススメは冷たい緑茶だね。口がさっぱりするよ?」
ふむ…
「じゃあ、僕は温かい緑茶でお願いします!」
「私も美孝さんと同じで!」
「俺は、オススメの冷たい緑茶で!」
「あたしも…オススメの冷たい緑茶にするぜ!」
「はいよ!すぐ用意するから、待っとくれ!」
おばちゃんも2つの冷たい緑茶を置いて、準備に戻っていった。
「さて、話がぶったぎられたけど、戻そうか!」
「はい!爆破岩の爆発で、半径500メートルが50メートルの深さに抉れたところからですね!」
勇者が地形は直したって話だったね。
「しかも、塔から半径50メートルは無傷だったから、中に居た騎士団長以下100名が生き残れたんだよね?」
「そうです!つまり、その事件を契機に、生き残った騎士団長が主導して方針を変えたんです。マザーを倒して経験値を稼ぐ方法から、程々の強さを持ち、食肉として加工可能な魔物を狩る方法へと、そして、狩るべき魔物を選定し始めたわけです」
魔物によっては、食べられなかったりするからね。
「虫系や岩系の魔物だと、食料の確保には向かないもんね!」
「いえ!虫系の魔物は、結構食べがいがあったみたいでしたよ?美味しかったそうですが、マザーの出現率が低かったらしく、美味しかったセミの魔物は、簡単に再度出現しなかったので、出現しやすいゴブリンが選ばれたらしいです」
ふむ…
比較的弱い奴が揃ったりしてるのは、運営しながら修正した結果なんだね。
「でもさ、セミだと飛ぶよね?倒すのが難しそうだけど…大丈夫なのかな?」
「ふふっ…大丈夫だったみたいですよ?体長170センチ程度、体重が重くて得られる揚力が少なかったらしく、私の胸の高さで飛行するだけなんですって」
馬鹿デカイ虫が飛び回ってるのを想像すると、キツいものがあるんだけど?
コボルトやオークと連携されたら、レストに来たばかりの僕じゃ、倒せなかった気がするね…
「十分に死人が量産される強さだってば!味が良くても、倒せなかったら意味ないからゴブリンにしたんだと思う」
「確かにそうです。塔の周りのクレーターも、発生した魔物を逃がしにくいという利点はありましたが、塔までたどり着くのに苦労して、疲労困憊になり、勇者が地形を元に戻してくれた時には、感涙に咽び泣いてますから」
まぁ、50メートルの絶壁を降りて登るのは、大変だからね!
「そう言えば、勇者はどうやって回復させたのかな?」
「残念ながら、具体的な事はなにも伝わっていません。しかし、材料もない状態で、一晩の内にクレーターを無くしている事から、何らかの魔法を使ったのでしょう」
土木工事なら、材料が必要だものね…
「僕みたいに、精霊の力を借りたのかもね」
「または、膨大な魔力を元にした土魔法の使用が当時も予想されていますね」
そっちの可能性の方が高いかな。
「結論として、爆破岩は、ラード騎士団を破滅の危機まで追い込んだ事がある、非常に危険な魔物だと言いたいんだよね?」
「美孝さんの強さなら、特性や対応策を把握して挑めば、全く心配は要りませんが…」
そうだね。
「試しに挑んでみようか程度の認識で倒そうとしたら、消し飛んでいたかもしれないね。ありがとう。僕からは手出しはしないよ。あと、山に行くときは気を付ける」
「なんか…色んな種類の魔物がいるんだなぁ…俺もある程度は知識として知ってるけど、爆破岩やセミの魔物は知らないからな。塔からの知識も結構偏ってんな」
まぁ、必要な分だけ、提供される内容なんだろうね。
「美嶺…白雪さんが興味津々に聞き耳をたててるよ?」
「え?うん!だって、塔からの知識が得られるのは、魔物だけだって聞いてるから…それってつまり、そういうことなんだろ?」
良く知ってるね。
近くに塔もないのに、良く勉強してる!
嘘はつかない方が良さそうだ…
「それはですね。美嶺が元は魔物だからですよ?人化の法を使ったから、今はちゃんと人間なんです」
「豚の獣人ってことは、元はオークか…」
やはり博識だ…
「白雪さん、美嶺の件は広めないで貰いたいんですが?良いですよね?」
「ん?あぁ!こんなちっこい子の事を広める気はねえよ!安心してくれ。約束するぜ!」
ふぅ…
一先ず安心だね。
「さぁさ、お待たせしたね。熱いお茶だよ!」
僕とリーフのお茶が到着する。
美味しい緑茶が口の中のクリームを洗い流してさっぱりさせてくれた。
「おし!待たせたな!嬢ちゃん、これがおっちゃんの新作!その名もセミの幼虫のアイスクリームだ!自信作だぜ?食ってくれ!!」
待て!
なんだ?
その組み合わせは!!
ここでもセミ押しなんですか…
そうですか……
ありがとうございました。
「あー。言っちまったよ。味だけなら絶品なのに、なんでわざわざ食えない方向に持ってくのかねぇ、この人は!」
おばちゃんも苦笑いで、様子を伺ってる。
「ほお!これが、さっきのそふとくりーむより美味しいという、アイスクリームか!いただきます!」
美嶺も躊躇なく食べてるし!
「おぉ!即行で食べてくれたのは、嬢ちゃんが初めてだぜ!ありがとよ!」
なら、もう少し材料を何とかしろよ!
「うおお!確かに旨いぞ!さっきのそふとくりーむより濃厚で、良い旨味が追加されてる!でも…」
やはり、味は良いみたいだね?
「あぁ!わかってる。ソフトクリームの柔らかい口どけが再現できねえんだ!でも、いつか再現してやるぜ!」
おっちゃんの気合いがすげえ!
「その時は俺も是非よんでくれよ。気に入ったから、食いたい!」
「もちろんだ!必ずよぶから、是非味わってくれ!」
二人で盛り上がってる…
個人的には、いくら美味しくても僕は積極的に虫を食べなくていいかな。
来るのは付き合うから、食べたい人で楽しんでくださいまし。
瑞木美孝18才 Lv520(106)
体力値_132万(1320)=17億
魔力値_132万(1320)=17億
__力_132万(1320)=17億
_知力_132万(1320)=17億
俊敏さ_132万(1320)=17億
器用さ_132万(1320)=17億
幸運値_132万(1320)=17億
_魅力_1320万(1320)=175億
__風_11万(1320)=1億
__水_9万(1320)=1億
__火_6万(1320)=8600万
__土_10万(1320)=1億
__光_5万(1320)=6500万
_称号_
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵
難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者、英雄、救世主
スキル_
超鑑定、他種族言語理解、スキル取得補正、緊急避難、Lv&スキルリセット
収納ポケット、Lvアップ時の魅力値上昇10倍補正、叱咤激励、大声、降霊術、接続
蕩涎級_呪術、精霊魔法
心酔級_思考圧縮、範囲観測、交渉
信頼級_
_上級_召喚、回復、風魔法
_中級_解体、身体強化、錬成、催眠、転移、勇者魔法、殺気自在
_初級_火魔法、馬術
武装Lv_槍232、剣590、投擲495、打撃205、短剣731
__妻_リーフ、恵美、セーフ、さやか
_相性_
綱芳(4478)さやか(22,2)恵美(23,7)武司(1283)玲子(841)朱音(24,1)
メルー(7802)道緒(3213)直(3405)メアリー(3723)燕(3721)レモン(3411)
流々(3156)里乃(3375)リーフ(43,9)奈美枝(1045)御影(20,9)ユリア(3876)
枩李花(3352)霞(3261)ミサ(4719)岬(5168)潤(3358)雨音(3469)美嶺(15,7)
牛江(618)お熊(102)スラー(795)熊江(228)サリー(1510)レミ(450)
他42名(平均2581)
元奴隷12名(平均182)
ノルン達7名(平均93)
天河(3968)春臣(1575)君里(2300)秋虎(2251)アーサー(638)太陽(668)
七海(513)エース(3515)朋久(2094)レイン(206)ムーン(365)
他23名平均(2064)
冒険者200名(平均88)
ハイエナ冒険者40名(平均7)
白雪(158)うさうさ(205)
_精霊_風(32,8)水(38,7)火(25,2)土(44,2)光(17,7)闇(21,8)
愛奴隷_リーフ、恵美、さやか
_奴隷_
朱音、メルー、道緒、直、メアリー、燕、レモン、流々、里乃、御影、ユリア
枩李花、霞、潤、雨音、美嶺他57人
天河、春臣、君里、秋虎、エース他23人
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楽しんで頂ければ、幸いです。