431亜理砂と貴族と教科書と
「くあー、疲れた。流石に授業をしながら、教科書作りとか…キツいわ…でも、読み書き、算数、地理、歴史、理科、冒険者の知識は、教科書が全部出来たね。さて、今日はこれくらいで、飯にしようか!」
「瑞木センセー」
ん?
「何かな?天河」
「さっき現れたこの6冊の本はナンですかー?」
…何だろう…
天河の聞き方に、ちょっとイラっとする!
「教科書だよ。今日の授業でやった事を、各々の知識毎に体系的にまとめて、教科書にしてあるからさ。その際に出た質問も噛み砕いて説明してみたんだけど…皆も見てみてよ」
「うわぁ…」
「頭がオカシイレベルね」
「凄すぎる…」
とりあえず、天河と楓加、亜理砂の3人が、最前列で感嘆の声をあげた。
「一応、それぞれの上位にあたる国語、数学、社会、法律、化学、物理、精霊、魔法、スキルについても、平行して教科書を作ってみたけど…読んでみたいかな?」
「更に9冊の教科書とか…」
「無いわー」
「ギ…ガ…ゴ…ワリ」
天河?
霊魂が口から見えている気がする。
「なぁ…天河の様子がおかしくないか?」
「そりゃ、こんだけ詰め込んだら、頭から煙がでるレベルでしょうよ。ねぇ、亜理砂」
「そうですよね…楓加。私達は、結構、知識として教わっていた部分が多いですが、天河を含めて、皆さんは初めての授業で、これだけ説明されては、グロッキーになるのは無理も無い事ですよ?」
貴族の人達は、このレベルの知識を一応習得してるのか…
「そうか…なら、なおのこと、復習にその教科書を使って欲しいな…」
「わかってないみたいなので、言っておきますけど…この教科書は、例を見ないほどわかりやすくて、内容が濃いのです!しかも、間違いが無い」
そりゃ、頑張ったもの…
「ん?楓加。何かそれで問題なのか?」
「こんなものが発売され、活用され始めたら、もっと格差が拡がりますわよ?」
そっちの心配か…
「あぁ…大丈夫だよ。だって、それを売る気無いもん」
「は?こんなに量産しといて何を言っているのです?」
皆に一人1冊配っただけでしょ?
「それは、皆が読むために配ったんだから、持ち帰って気楽に復習に使ってくれればいいよ?」
「え!?貸し出し方式じゃないんですか?」
は?
「僕やリーフにかかれば、写本の1冊や2冊は直ぐだからね…」
「では…これは、私のものになるんですね!?」
嬉しそうだな。
「もちろんだよ。楓加。皆も持って帰って、しっかり復習に使ってくれれば嬉しいよ」
「ありがとう。でも、写本を誰かが勝手にばらまく可能性はありますよ?」
亜理砂…
別に問題ないけどね。
勉強に使ってくれるなら、別に嫌でもない。
「あのね。その教科書を含めて、この授業そのものが、国が進める学校のモデルケースになってるのさ…だから、最終的に教科書は国に売り付ける形になるのかな。でも、無料での授業を考えているはずだから、生徒が買う必要はないんじゃないかな」
「…既にそこまで…話が進んでるわけ?」
大したことじゃない。
「だから、写本がいくつか出来ても、関係ないよ。でも、下手にプレミアなんてついたら、あとあと売ろうとした時に、大損するから気を付けてね?特に貴族なんかにそんなことさせたら命が危ないでしょ?」
「うっ…バレてるんですか?」
まぁ…
簡単に思い付くからね。
転売して、儲けるって図式は…
「先が見えている状態でやるなら止めないけど…君達の。と言うより、亜理砂のツテで貴族あてに、売り付けるんだよね?恨まれない様に気を付けてね。まぁ、うちの面子に敵う奴なんていないだろうけど」
「そうです…まぁ、今の話を聞いて、やる気は無くなったけど」
まぁ…
逆にさっきの話をしながら売るなら、大丈夫か…
「亜理砂、さっきの情報とワンセットで、売り付けるなら好きにして良いよ?」
「は?」
わけわからんって顔だな!
「つまりさ。貴族達に、学校に通えってラード国王が通達したとして、素直に通うと思うかな?」
「まぁ、あの手この手で嫌がるでしょうね。プライドがお高いですから」
予想通りだ。
「この場合、プライドの高さはすなわち、教育の質の高さの事だからね。負けるわけがないという自負と、時間の無駄だという計算もあるね。でも、学校で、このレベルの教科書を使っていると知ったらどうかな?」
「…全ての貴族を巻き込むまではいかないとしても、興味を引くでしょうね。間違いなく、王の威光を表向きの理由として、子供を送り込んでくる位には…」
良かった…
超重要書類として、奪いに来るわけでもなく、興味のわかない程度の低い書物でもなく、良い感じの餌になる訳だね!
この辺のさじ加減が難しいけど、ちょうどよかったみたいだ。
「と言うわけで、亜理砂達には、こんな教科書を使った学校が出来るって噂と一緒に、教科書を売り付けてきて欲しいんだけど…どうかな?」
「良いわよ!手数料は10%で良いかしら?」
別に全額持って行っても良いけど…
「良いよ。でも、売っていいのは渡した6種類に限定ね。専門の分野の教科書は、インパクトがデカ過ぎて、手に入れるために暗殺者とか送られかねないから!」
「よしっ!1冊あたり1万ラードの儲けね!!」
おいおい!
「1冊10万ラード?無茶じゃないの?」
「瑞木、本は高いのよ?特に貴族にとっては質が良くて間違いのない教科書は、喉から手が出る程欲しいのよ!!大抵、偏った知識を持った奴が作るから、専門分野以外は間違ってるからね!」
さいですか。
確かに、僕の知識には偏りはないよね。
セーフとリーフにチェックして貰っているから、間違いも少ないはずだし…
「まぁ、無理をしない程度にやってよ」
瑞木美孝18才 Lv509(106)
体力値_126万(1320)=16億
魔力値_126万(1320)=16億
__力_126万(1320)=16億
_知力_126万(1320)=16億
俊敏さ_126万(1320)=16億
器用さ_126万(1320)=16億
幸運値_126万(1320)=16億
_魅力_1260万(1320)=160億
__風_10万(1320)=1億
__水_9万(1320)=1億
__火_6万(1320)=8300万
__土_9万(1320)=1億
__光_4万(1320)=6200万
_称号_
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵
難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者、英雄、救世主
スキル_
超鑑定、他種族言語理解、スキル取得補正、緊急避難、Lv&スキルリセット
収納ポケット、Lvアップ時の魅力値上昇10倍補正、叱咤激励、大声、降霊術、接続
蕩涎級_呪術、精霊魔法
信頼級_交渉、範囲観測、思考圧縮
_上級_召喚、回復魔法
_中級_解体、身体強化、風、催眠魔法、殺気自在
_初級_火、転移魔法、馬術、勇者魔法
武装Lv_槍232、剣590、投擲495、打撃205、短剣731
__妻_リーフ、恵美、セーフ、さやか
_相性_
綱芳(4478)さやか(21,1)恵美(21,8)武司(1262)玲子(841)朱音(21,3)
メルー(7802)道緒(3213)直(3405)メアリー(3723)燕(3721)レモン(3411)
流々(3126)里乃(3375)リーフ(41,3)奈美枝(1045)御影(19,7)ユリア(3771)
枩李花(3261)霞(3261)ミサ(4650)岬(4978)潤(3296)雨音(3329)美嶺(13,6)
牛江(618)お熊(85)スラー(795)熊江(220)サリー(1510)レミ(450)
他42名(平均2468)
元奴隷12名(平均160)
ノルン達7名(平均82)
天河(3750)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(638)太陽(668)
七海(513)エース(3515)朋久(2094)レイン(206)ムーン(365)
他23名平均(1971)
冒険者200名(平均88)
ハイエナ冒険者40名(平均7)
_精霊_風(29,4)水(36,0)火(23,5)土(42,7)光(16,3)闇(19,2)
愛奴隷_リーフ、恵美、さやか
_奴隷_
朱音、メルー、道緒、直、メアリー、燕、レモン、流々、里乃、御影、ユリア
枩李花、霞、潤、雨音、美嶺他57人
天河、春臣、君里、秋虎、エース他23人
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