422法律を作る立場の人の責任と深く傷付けられていた飯田夫妻
「ちょっと待って下さいよ…飯田諜報長官。殺されたですって?」
「そっちは完全に冤罪ですぞ!?わたしに殺人など無理だ!!」
小太りのじいさんに近いおっさんだもんなぁ…
とりあえず、ガチバトルで命のやり取りを出来るタイプには見えない。
まぁ、僕も他人の事は言えないんだけどね!
「さっきも、同じ言葉を口にしましたよね?殺されたと…その言葉が本当なら、なんで元ギルド長が、今現在生きてここにいるのですか?おかしいでしょう?」
「そういやぁそうなるねぇ…何でコイツがピンピンしてるんだい?犯罪者には速やかな死をってのが、アンタ等の座右の銘だろうが?」
おっそろしい座右の銘ですね。
サリー師匠だったら、さながら無礼者は黒こげになりな、ってところでしょうか?
「…納得のいく説明を…して貰えるんですよね?飯田夫妻…」
「ははっ…ごり押しで、コイツの首を落としてやるのは、やはり無理ですか…」
「アハハッ、さすが瑞木さんと言ったところですね…旦那様っ!」
だからさ…
2人して笑顔が超怖いってば…
「つまり、逮捕できるような案件じゃなかったと…そういう事ですよね?」
「えぇ…その通り。でも…俺は妻を…失った…」
「責任を問えなかったけど、私は兄弟を…確かに失ったのよ!」
肉親か…
そりゃそれだけの殺意をたぎらせる訳だね。
「え…冤罪ですぞ!冤罪!!いい加減にするですぞ!!」
うるっさいなぁ!!
「言いたいことはわかったから、少し黙れ!次、口を開いたら、お前のそのよく動く舌を無理矢理預かってやるから…覚悟しろ。話の邪魔だ!!いいな?だ・ま・れ!」
「う……」
口を押さえて、やっと静かになったか…
しかし、こいつを好きなんて言う物好きは…
あっ、この姉さんかよ。
窓口で会ったよな…
そう言えば、欲求不満だったけど、解消されてるね。
まぁ…
他人の趣味に口出しはすまい。
「ホントにやるからな?次は警告無しだ。次は覚悟をもって口を開け!飯田さん…詳しくどうぞ」
「元ギルド長は、直接手出しなどしていません…」
体全体を使って、絞り出すような…
呟きの様にしか聞こえない一言だった。
認めたくない気持ちで一杯なんだろう…
「ほら!!わた…」
耳障りな声を最後まで聞き取ることを放棄し、ブタの口の中から舌を摘出した。
すぐさま、収納に入れ込む。
回復魔法のついでに、猿轡を施して、押し倒し、背中に座って、肺から息を追い出してやる。
ぶふぅ、という吐息が、いっそう動物感を滲ませている…
くっそ、なんて座り心地の悪い椅子だ…
気分が悪いぜ!
「元ギルド長の耳は、随分と遠いようだ…僕のさっきの言葉が聞こえなかったようですね。それとも…人の言葉が理解できないですか?理解できたなら…目を閉じてじっとして居て貰いましょうか」
「ふっ!!」
呻きとともに目が閉じられた。
僕は、座ったまま足を組んで、手を濡れタオルで拭いつつ、飯田諜報長官を見つめる。
「瑞木さんが、ご存知の話でもあります。コイツには各所との連携をするという考えがありません。我々諜報部が調査した内容や、衛兵隊が把握した情報は、今はリンクして犯罪者を追い詰めて逮捕しています…」
冒険者ギルドは違うという事かな…
でもそれも、確かサリーさんの手柄だったよね?
当時はどこも自主的にはしてなかったはずかな…
「つまり、冒険者ギルドに協力を断られた案件によって、多数の人が命を落としたという事ですね…」
「ええ。旦那様の奥様は、狂った冒険者に家に入り込まれて、殺された!コイツが、ギルド員の資格を剥奪しただけで、他の組織に情報を流さなかったせいだ!!衛兵隊が知っていれば…都市内に非常警備態勢を敷いて警戒がなされていたはずなのに…」
確かに、無責任すぎる対応だ。
個人的には死んでいいと思う!
「フルーレの兄弟なんて、子供の頃、コボルトに食い殺されたんだ!!フルーレだけは食われるところを間一髪で、なんとか俺が助けることが出来たに過ぎん…」
は?
意味がわからないぞ?
「は?フルーレさんが門扉の外にいたんですか?子供なのに?」
「大壁の下で通常とは異なる行動をするコボルトが、掘って巣にしていたんだ。その巣が町側に抜けてしまった…その近くに、フルーレの家はあったんだ…」
うわぁ…
街中にコボルト出現ですか。
状況的に、時間経過でレベルも高かったはずだな…
「でも、それの何が冒険者ギルドとかかわるんです?大壁の管理なんて衛兵の管轄でしょ?」
「冒険者ギルドに、その壁の調査依頼を出したのが、その壁の更に近くに住んでいた住人だった…結果はめでたく、コボルトが壁の下を巣にしていると判明。結果を聞いたその家族は、その日の内に早々に避難した!……国外へな!!」
じゃあ…
まさか!
「そのコボルトの討伐は?だれの手に委ねられたんですか?」
「誰の手にも委ねられていません…放置されたんですよ!!元ギルド長によってね!俺がフルーレを助けるときに殺すまで、コボルトは人を襲い続けていたそうです!!」
はぁ…
そりゃあ、住んでた人が即行で引っ越したなら、討伐依頼が出るわけないけど。
自分自身の命にも関わる話だよな?
放置なんてバカだよな?
「そんなもん。飯田さんとこか、衛兵隊に一言言うだけじゃないですか…こいつ…バカなんですか?」
「あぁ…あの事件か…偶然通りかかったのは飯田だったのかい。フルーレが、あの事件の唯一の生き残りか…」
その言い方だとサリー師匠なら何か知ってそうですね。
「情報が他機関に渡らなかった理由は何ですか?」
「ははっ…笑うしかない話さ。調査依頼を出した人間がいる限り、その成果はその人間のものだ…公共機関とはいえ、勝手に他人に話すことは、許されないと訓示を垂れやがったんだ…コボルトの討伐後にね!!」
最悪だ…
その考え方は頂けないな…
秘匿する事で死人が出るうえに、依頼を出した人間が、国外への脱出をしている時点で、秘匿の必要ないじゃん!
真面目に元ギルド長は死んだ方が良いね!
「元ギルド長は総合的に考えて、確かに殺人はおかしていない。だけど、業務上過失致死を数えきれない程犯してる様子ですね」
「そして、その理由では裁けない…」
えっとさ…
「そう!でも、亡くなられた飯田夫妻の血縁には悪いですが…あなたが気付いて無いことが一番問題なんですよ」
「問題?」
今度お貴族様になるんでしょ?
法律を作る側の人間が気付いていないと困るんだよ!!
「朋久さんと当時から面識があったんでしょうが!」
「それが?」
張り倒さないとわからないのか?
「普段、何に寄っ掛かって仕事してるんだよ?飯田諜報長官!!」
「法律ですね…つまり、法整備で連携することを定めろと?」
そうだね、一度目は止めれなくとも、二度目は防げたはずだ!
その他の無数の悲劇もね。
「その必要があったんですよ」
「でも…そんな事を明文化する必要は…」
無いとは言わせない!!
「少なくともあったんだよ!!コイツがギルド長を務めている間はね!」
「常識的に考えれば、おかしいとわかりますよね?」
そういうことじゃないだろ?
そういうことは一旦置いておくべきだ!!
「前に、自分自身の情報の隠蔽を気を付けるように言ってくれたでしょう?」
「え?ええ…」
あれもね。
「その言葉を理解できた人は何人くらい居ましたか?」
「……あまり」
理解できない人には無理なんだよね…
「それと同じです。常識なんて人によって違うんです。僕個人は飯田夫妻の常識に近いところに意識を持っているようですが、違う人も居ます。だからといって、そのままには出来ない。なら、効果がある手を打つしかないでしょうが!!」
「そうですね。でも、まさか…」
察したみたいですね。
「僕は、元ギルド長を殺すという選択肢をとりたくないという立場に立たせて貰いますよ」
「コイツを守るというのですか?」
違うな…
「今回のこの罪に限れば、死ぬほどではないのは明白だし、先程の話は、ラードにおいて余罪として成立しない!まぁ…他の罪で裁くなら、どうぞご自由に…」
「そんなことが出来る位なら、コイツがここで生きているわけがないでしょう!!」
最強の事務職だからね。
「当然でしょう?そのための立ち回りを許してきたのは、飯田さん達でもあります。そう、元ギルド長はあなた方に許されてきたんです!!つまり、僕はあなた達為政者にも責任があると言っているんですよ!!」
「…くっ!し、しかし…下手すると、コイツが返り咲くかもしれないんですよ?」
それは上手くないな…
「じゃあ、死んで貰いましょうか…」
「良いんですね?」
飯田夫妻の目が計四つ光った。
怖いわ!!
舌なめずりを止めろ!
「違う!!別の国で、埋没して社会的に死んで貰うんですよ!!」
「社会的に?」
そう、社会的に!
「コイツのさっきの話がホントなら、問題ないんですよ…金の大部分を没収して、引退して貰うだけです。このお姉さんと結婚して貰ってね」
「……お咎め無しで、ですか?」
まぁね。
「僕の中では、元ギルド長が再起したら、迷惑が広がるんで、嫌だと思っていただけですからね。嫁さんと爛れた生活に埋没してくれるなら、それで結構です。どうせ、元から元ギルド長は、お金を溜め込んでたんでしょ?その額だけ持たせてやれば良いじゃないですか。家族3人位は悠々自適に暮らせる位は溜めこんでるんでしょ?少し位色を付けてやってもいい!」
「しかし…」
僕は忘れてないよ?
「飯田さん…最初に、報告に行ったときに、追うのを…いや、捕まえる事を諦めたじゃないですか。国外に向かわれた事で、もう無理だと思ったでしょ?」
「……しかし、こうして捕縛してます…」
うん。
「誰のお陰ですか?」
「くっ!参りました…降参です。そもそも、瑞木君なら力でごり押し出来ますからね…私たちを排除する事も簡単だ」
したくないけどさ。
「ちょっとだけ待ちな…」
セーフの声が、静かに響いた。
もしかして反対されるかな…
瑞木美孝18才 Lv509(106)
体力値_126万(1320)=16億
魔力値_126万(1320)=16億
__力_126万(1320)=16億
_知力_126万(1320)=16億
俊敏さ_126万(1320)=16億
器用さ_126万(1320)=16億
幸運値_126万(1320)=16億
_魅力_1260万(1320)=160億
__風_10万(1320)=1億
__水_9万(1320)=1億
__火_6万(1320)=8300万
__土_9万(1320)=1億
__光_4万(1320)=6200万
_称号_
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵
難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者、英雄、救世主
スキル_
超鑑定、他種族言語理解、スキル取得補正、緊急避難、Lv&スキルリセット
収納ポケット、Lvアップ時の魅力値上昇10倍補正、叱咤激励、大声、降霊術、接続
蕩涎級_呪術、精霊魔法
信頼級_交渉、範囲観測、思考圧縮
_上級_召喚、回復魔法
_中級_解体、身体強化、風、催眠魔法、殺気自在
_初級_火、転移魔法、馬術、勇者魔法
武装Lv_槍232、剣590、投擲495、打撃205、短剣731
__妻_リーフ、恵美、セーフ、さやか
_相性_
綱芳(4478)さやか(20,4)恵美(21,7)武司(1215)玲子(838)朱音(21,3)
メルー(7802)道緒(3213)直(3405)メアリー(3723)燕(3721)レモン(3411)
流々(3126)里乃(3375)リーフ(40,6)奈美枝(1045)御影(19,7)ユリア(3771)
枩李花(3261)霞(3261)ミサ(4650)岬(4978)潤(3296)雨音(3329)美嶺(13,6)
牛江(618)お熊(85)スラー(795)熊江(220)サリー(1652)レミ(450)
他42名(平均2463)
元奴隷12名(平均160)
ノルン達7名(平均82)
天河(3730)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(638)太陽(668)
七海(513)エース(3515)朋久(2094)レイン(206)ムーン(365)
他23名平均(1971)
冒険者200名(平均88)
ハイエナ冒険者40名(平均7)
_精霊_風(29,4)水(36,0)火(23,5)土(42,7)光(16,3)闇(19,2)
愛奴隷_リーフ、恵美、さやか
_奴隷_
朱音、メルー、道緒、直、メアリー、燕、レモン、流々、里乃、御影、ユリア
枩李花、霞、潤、雨音、美嶺他57人
天河、春臣、君里、秋虎、エース他23人
_設定_細かい数値を簡略化表示
楽しんで頂ければ幸いです。