412新ギルドの獲物の搬入口とサリー師匠のオークの品質談義
「朱音もオークが25頭だね。毛皮もしっかり剥いであるし、血抜きもしてあるね。1頭辺りの討伐褒賞金が2千、皮が2千、肉が1万だから…補正を含めて計算すると全部で45万ラードだね」
サリー師匠の声が、だだっ広い空間に響いている。
「討伐褒賞金には2倍の補正、肉には2割増しの補正がかかってますから、1頭辺り1万8千ラードですか…凄いですね!」
ムーン君が、荷馬車に積み上がったオークを降ろしながら感心中だ。
ここは、新ギルドの獲物の搬入口、店番を1人残して、全員で朱音さんが搬入した獲物を見ながら、査定の講義となった。
「査定の際の注意点だ!ムーン、言ってみな!!」
まぁ、今までは査定される側だったから簡単なはずだね。
「はい!…そうですね。肉や素材として買い取る場合、そのパーティごとの特記事項が無いか、確認が必要です」
ムーン君が答える。
「同時に事務的に確認が必要なのはなんだった?」
ランクの事か?
「ん?パーティのランクの事ですね。一般的な奴らではたどり着くのも困難なCランクから、討伐褒賞金に割り増しがつきますね」
そうですね。
「そうさ、確かにランクの上位にいるやつはごく少数だけど、だからこそ確認を忘れやすいから気を付けな!!」
ここ数日で、上位ランクの人数が、ドバッと増えたけどね。
主にうちの面子のせいで…
「ラードを仲良く救う会はランクPですから、2倍の補正なんですね。肉は2割増しですか…普通は、肉への補正は1割引とかのマイナス補正がおおいんですけど…」
ムーン君が不思議そうに、こっちをみる。
でも、それは、君達の肉の処置が悪いだけだよね?
「みんな、このオークの肉の処理状況を見てみな。なかなかビックリ出来るよ。毛皮を剥いだあとだから良く見えるだろう?」
オークの背中側の肉を指差して、サリー師匠の解説が始まった。
「なんですか?この綺麗なピンク色は!普通の肉だと、ここってもっと赤みが強いですよね?さらに下手な奴にやらせると、黒っぽい色になりますが…こんな色の肉を見たことはありませんね!!」
知らないのは仕方ないけどね…
「そして、その色こそが、答えの全てさ。血抜きを素早くしてあるかどうか…それが、肉の味に大きな影響をあたえてるんだ。つまり、問屋が旨い肉を高く買っているってことさ。当たり前の話だろ?」
よくご存じで…
血の処理を適当にした肉は不味いからね…
「隠してるわけでもありませんが、ラードでそのことを知る人は皆無ですよね?サリー師匠は、なんでその話を知ってるんですか?」
「恵美がうちに来て、耳にタコが出来るくらい自慢していったからだよ!瑞木のノロケと同時にね!酷い濃密さだったよ!!」
思い出して、顔色が悪くなってるし。
恵美もノロケを言うんだね…
まぁ、対象が限られそうだけど…
「御愁傷様です」
「全くだよ!…ムーン!!あと、肉として搬入された場合に、討伐証明部位である右耳を切り取ってあったら、どう対応するのが正解だったかねえ!!」
僕も知らなかったからやっちゃった奴だね。
「はい、その場合は、右耳を本人が持っているかを確認して、頭数分確認できれば、褒賞金の支払い対象にしますね。当然右耳も引き取ります。」
ん?
説明が足りないよな…
「バカだねぇ…そんなこたぁ!当たり前なんだよ!その後に肉を売り払う場合は、右耳の切り離しは必要ない旨の説明が必要じゃないか!!別箇に持ってこられたら確認し難いだろう!」
さやかに教わったなぁ…
「あっ!!そうでしたね…」
新人の頃には聞いたよね…
「忘れてんじゃないよ!さらに、騙して、褒賞金の二重取りを考えてるバカには、イヤミの1つもぶつけてやる必要があるし!!意味もなく、討伐証明部位を無くしたとかぬかした場合は、捕まえることを視野に入れるんだよ?」
なかなか物騒なことを言ってらっしゃるなぁ…
「サリー師匠。なんで討伐証明部位を無くした位で、逮捕なんですか?」
「死体をギルドまで運んでこれたんだよ?なんで、討伐証明部位を無くすんだい!?それはつまり、獲物を横取りしたって事だろう…」
酷く当たり前な、いつものことって感じだね。
でも、犯罪者イコール死刑の世界では、そこまでして、命をかける意味が薄い気がするけどな。
簡単にばれそうだし。
「あぁ…つまり、キチンと説明できれば、その限りではないってことですよね?」
ん?
ムーン君が拘ってるのは、何だろ?
「そりゃそうだね。でもなんでだい?」
ここの部分でひっかかるだけの理由があるんだよね?
「駆け出しだと、倒したは良いですが、討伐証明部位を知らずに、重たい内臓やオークの頭を捨てて来たりする場合がありましてね…」
経験談かな…
「冒険者ギルドに登録する前のガキどもかい…」
嫌な話だね。
「そうですね…実際のところ…生き残れなかった数も相当居そうですからね…俺の幼馴染にみたいに」
聞き捨てならねえなあ!
つまりは、職にあぶれた年少者が獲物を求めて森に入るって状態が普通にあったって事じゃないか!
そりゃあ、生き残れる人間は極少数だろうから、最底辺の人間はあまり居ないだろうね。
人知れず、魔物に食われて死んでいく人間が相当数いたようにしか思えない…
戸籍もない状況では、把握は厳しいだろうけど…
武司さんが居たはずなのに、止められなかったのかなぁ。
無理か…
切羽詰まった人間を止められるほどの経済的余裕があるわけもないもんね…
ならばせめて!
「セーフ、聞いてたよね?今後はそんな例はもう要らないぞ!!」
「わかった!少なくともラードにいる間は、しっかり見とくよ。学校さえ始まればそんなことも減るはずだけどね」
おう!
よろしくね…
「ところで、瑞木さん。確か、オークって殲滅済みですよね?なんで貴方の仲間が今さっき狩ってきてるのか…納得のいく理由を説明して貰えますか?」
ムーン君が、代表して聞いてきた感じだね…
これは答えないわけにもいかないか…
瑞木美孝18才 Lv509(106)
体力値_126万(1320)=16億
魔力値_126万(1320)=16億
__力_126万(1320)=16億
_知力_126万(1320)=16億
俊敏さ_126万(1320)=16億
器用さ_126万(1320)=16億
幸運値_126万(1320)=16億
_魅力_1260万(1320)=160億
__風_10万(1320)=1億
__水_9万(1320)=1億
__火_6万(1320)=8300万
__土_9万(1320)=1億
__光_4万(1320)=6200万
_称号_
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵
難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者、英雄、救世主
スキル_
超鑑定、他種族言語理解、スキル取得補正、緊急避難、Lv&スキルリセット
収納ポケット、Lvアップ時の魅力値上昇10倍補正、叱咤激励、大声、降霊術、接続
蕩涎級_呪術、精霊魔法
信頼級_交渉、範囲観測、思考圧縮
_上級_召喚、回復魔法
_中級_解体、身体強化、風、催眠魔法、殺気自在
_初級_火、転移魔法、馬術、勇者魔法
武装Lv_槍232、剣590、投擲495、打撃205、短剣731
__妻_リーフ、恵美、セーフ、さやか
_相性_
綱芳(4478)さやか(19,6)恵美(21,3)武司(1215)玲子(838)朱音(21,1)
メルー(7802)道緒(3213)直(3405)メアリー(3723)燕(3721)レモン(3411)
流々(3126)里乃(3375)リーフ(40,0)奈美枝(1045)御影(19,4)ユリア(3771)
枩李花(3261)霞(3261)ミサ(4650)岬(4978)潤(3296)雨音(3329)美嶺(13,6)
牛江(618)お熊(85)スラー(795)熊江(220)サリー(1598)レミ(450)
他42名(平均2463)
元奴隷12名(平均160)
ノルン達7名(平均81)
天河(3730)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(638)太陽(668)
七海(513)エース(3515)朋久(2094)レイン(199)ムーン(355)
他23名平均(1971)
冒険者200名(平均82)
ハイエナ冒険者40名(平均5)
_精霊_風(29,4)水(36,0)火(23,5)土(42,7)光(16,3)闇(19,2)
愛奴隷_リーフ、恵美、さやか
_奴隷_
朱音、メルー、道緒、直、メアリー、燕、レモン、流々、里乃、御影、ユリア
枩李花、霞、潤、雨音、美嶺他57人
天河、春臣、君里、秋虎、エース他23人
_設定_細かい数値を簡略化表示
楽しんで頂ければ幸いです。