401救世主コールと生き方としての救世主
「まずは待ちましょう。具体的な方針をお話しします。救世主コールとか止めてください。ここは天下の往来です。みんなの迷惑を考えましょう……おらぁああ!!聞けや!!なぁ!!そのコールを止めろと言っている!!いい加減にしろや!!」
「瑞木…なにも殺気まで飛ばして止めなくても良いだろう?ちびった奴もいるみたいだよ?」
いや…
セーフ、さっきから何回黙ってくれって言ってると思ってんのさ!
これ以上は、僕の羞恥心の方が持たねえよ!!
殺気自在による実力行使をさせたのは、コールしているこいつらだよ!
だ・か・ら、知ったことか!!
「救ぅ世っ主っ!」
殺気まで飛ばして威圧したのに、まだコールしてやがる奴がいた…
どんな馬鹿者か、と顔を確認したら…
美嶺でした…
おいーっ!!
何してんの!?
「娘よ…なんでそこに乗っちゃうかなぁ…止めておいてよ」
「なんだよ、瑞木。そんなにきつく殺気なんか放ったら、みんなビビっちまうじゃないか。折角、救世主コールが綺麗に揃ったんだから、威圧しちゃダメだろ?」
ダメなのは君だよ。
「あのね…お話が出来ないから、止めてくれって僕はずっと言ってたんだよ?聞こえなかったかい?」
*
「え?そうなのか?ゴメン。気づいてなかった…」
そんなに悲しそうにオーク耳を折り畳むんじゃありません…
「そんなに落ち込まなくても、わかれば良いさ。みんなと一緒に話を聞いておくれ」
「おう!!合点だ!!」
美嶺の笑顔が戻って良かった…
「さて、みんな。静かになったところで言っとくけど、僕を救世主と呼ぶのは禁止ね。僕と皆の約束だ…約束を破った奴は、そうだな……後悔して貰うよ。わかったかな?」
「瑞木さん、何する気なんですか?明言されないと逆に怖いんですけど?」
ムーン君…
人は何かわからないものを恐れるらしいよ?
「あの…美孝さん。後悔って、なんとなく甘美な響きがあるんですけど…1回試してみても……良いですか?」
リーフ…
何を言い出すかと思えば…
良いわけないだろ?
「わかったよ!リーフ…1年間、接触禁止ねって言って良いわけね。よーく考えてその先は言葉を紡いだ方が良いよ?」
「えっ?い、いや、いやいや!まっ…待ってください!!そんなこと今の私に耐えられるわけ無いです!!死んじゃいます!!ええ、死んじゃいますって!!今更、美孝さんに1年も触れられない生活なんて地獄です!!お願いですから許してください!!」
ね?
後悔したでしょう?
しっかり涙目だね。
「もし、救世主とか言ってたら、後悔したでしょう?リーフ…わざわざ僕が後悔させるって言ってるんだから、変なこと言って混ぜっ返さないの!美嶺みたいに知らないわけじゃないんだからさ!!言ったからには絶対に後悔させるに決まっているでしょうが?」
「はーい…ごめんなさい…」
涙目のリーフも可愛いけどね。
「と、まぁ、こんな感じにそれぞれの人の心に突き刺さる対応をさせて貰う所存ですが…それでもまだ、僕を救世主って呼ぶって人います?」
「代表して聞いても良いですか?」
ムーン君も苦労性だね。
「もちろん、どうぞ」
「最初の自己の奴隷化の危険性を、話して貰った時も思ったのですが、瑞木さんは、伝説の鑑定持ちですよね?」
まぁ、わかるよね。
「そうですね。それが何か?」
「やはり…と言うことは、みんなの弱点なんて、簡単にわかるってことで、さっきの後悔は必ず実現させますよね?」
させるね。
絶対させてやるぜ!
「僕は基本的に有言実行の男ですから…当然です。泣くまでやって差し上げる所存ですとも」
「ふふっ…やはり、あなたは俺達とは違う次元にいる。それだけの力…いや、違うな。それ以上の力を持っているのに、英雄とか呼ばれるが嫌なのはなんでですか?」
日本人だからだ!!
まぁ、自己主張の強い日本人もいるかもしれないけどさ!
「実際、皆のために色々頑張ってるし、頑張るのは嫌じゃない。でも、それを起点に英雄とか救世主だとか言われると、むず痒くなるんですよ」
「なぜ?そう言われて、尊敬を集めるだけの事を、確かにしてらっしゃるじゃないですか!!」
面倒臭いなぁ…
言わなきゃダメか?
その辺の説明をすること自体がすごく気恥ずかしいんだけどね!
「僕自身は、嫁さん達と仲良く、適度にエッチな事をしながら、過ごせればそれで満足なんですよ。そんな尊敬は重いだけで、嬉しくも何ともない」
「ほぅ…名誉欲など無いという事ですか…しかし…それにしては、色々頑張りすぎじゃないですか?特に我々の事なんて、本来なら全く関係がないのが当たり前でしょう?」
確かにね…
だがな!
「やれることがあって、それで救われる命があるんだぞ?頑張らずに見捨てて…放っておいて。餓死させて……そんな状態で食う飯が旨いのかよ!?嫁さんと仲良くする時に、頭をよぎる子供の泣き声を聞きながら…胸張って父親になれるのかよ!!僕は嫌だ!!僕に救える命は、残らずこの手に掴むと誓ったんだよ!!」
「……瑞木さんなら、望むだけ…きっと望んだだけその手で命を守れるでしょうね。しかし、個人的な感情だから、英雄と呼ばれるのは、違う気がするって事ですか?」
まぁ…
そんなイメージだね…
「それで間違ってないかな…」
「瑞木さん!あえて言いますよ?英雄や救世主は単なる称号じゃない…生き方や考え方なんです。瑞木さんのその生き方は、先の2つの称号に誰よりも相応しいと、俺は思いますけどね!!」
持ち上げすぎじゃないだろうか…
僕にその称号を受け止める気概があるとも思えないけどなぁ。
「まぁ…いいや。英雄はともかく、救世主は止めてね!あと、僕を含めて皆に迷惑だから、どっちの場合もコールとか絶対止めて下さい!!わかって貰えますよね?」
「わかりましたよ。わかったよな?みんな!!」
「「応っ!!」」
ふぅ…
やっと話ができるか。
「さて、皆さんのとりうる道を示しましょう。現段階の力そのままで、冒険者ギルド職員の道があります。給料は、一般的なものと同じです。ただし、約束事が2つ。1つは、最低10年間はギルド職員として働いて貰います。もう1つは、学校にも通うことです!!後は契約でキッチリ詰めますが、こんなとこですね」
「採用枠はー?」
「仕事は何やるんだー?」
「10年以上働いてもいいのかー?」
「出勤時間はー?」
ふむ、これ位は伝えるべき情報だよね。
「はいはーい。質問に答えますよ。勤務時間は16時間が基本です。ギルドは24時間やってるんで…そのあとの32時間が休みですね。シフトによってはズレますけど」
「採用枠は16人だな、仕事は受付から書類仕事、雑用まで多岐に渡るね!まぁ、私がみっちり仕込んでやるから、大船に乗ったつもりで頑張りな!!」
サリー師匠…
まぁ…
しごきはある程度予想したけどね。
「契約期間の延長は問題ないですね。逆に是非ともお願いしたいな」
「マジか!!」
「やりたい!!」
希望が殺到して、倍率が約5倍になった…
とりあえず、冒険者ギルド職員の数は足りそうで良かった。
なかなか順調な滑り出しかな。
瑞木美孝18才 Lv509(106)
体力値_126万(1320)=16億
魔力値_126万(1320)=16億
__力_126万(1320)=16億
_知力_126万(1320)=16億
俊敏さ_126万(1320)=16億
器用さ_126万(1320)=16億
幸運値_126万(1320)=16億
_魅力_1260万(1320)=160億
__風_10万(1320)=1億
__水_9万(1320)=1億
__火_6万(1320)=8300万
__土_9万(1320)=1億
__光_4万(1320)=6200万
_称号_
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵
難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者、英雄、救世主
スキル_
超鑑定、他種族言語理解、スキル取得補正、緊急避難、Lv&スキルリセット
収納ポケット、Lvアップ時の魅力値上昇10倍補正、叱咤激励、大声、降霊術、接続
蕩涎級_呪術、精霊魔法
信頼級_交渉、範囲観測、思考圧縮
_上級_召喚魔法
_中級_解体、身体強化、風、催眠、回復魔法、殺気自在
_初級_火、転移魔法、馬術、勇者魔法
武装Lv_槍232、剣589、投擲495、打撃205、短剣731
__妻_リーフ、恵美、セーフ、さやか
_相性_
綱芳(4413)さやか(19,6)恵美(20,9)武司(1215)玲子(838)朱音(20,9)
メルー(7762)道緒(3213)直(3405)メアリー(3723)燕(3721)レモン(3411)
流々(3126)里乃(3375)リーフ(39,5)奈美枝(1045)御影(18,9)ユリア(3771)
枩李花(3261)霞(3261)ミサ(4642)岬(4966)潤(3278)雨音(3308)美嶺(13,1)
牛江(618)お熊(85)スラー(795)熊江(204)サリー(1763)レミ(401)
他42名(平均2458)
元奴隷12名(平均145)
ノルン達7名(平均70)
天河(3718)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(638)太陽(668)
七海(513)エース(3502)朋久(2094)レイン(135)ムーン(111)
他23名平均(1966)
冒険者200名(平均16)
_精霊_風(29,4)水(35,7)火(23,5)土(42,7)光(16,3)闇(19,2)
愛奴隷_リーフ、恵美、さやか
_奴隷_
朱音、メルー、道緒、直、メアリー、燕、レモン、流々、里乃、御影、ユリア
枩李花、霞、潤、雨音、美嶺他57人
天河、春臣、君里、秋虎、エース他23人
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楽しんで頂ければ幸いです。




