400ベテラン冒険者の苦悩と救世主伝説の始まり
「というわけで、自己の奴隷化の恐ろしさと、あなた達が字を読めないことによって、今置かれている状況って奴を説明したわけですが…わかって貰えましたか?わかって貰えたなら、引き続きギルドで開く学校について詳しく話します」
「…瑞木さん。質問しても良いですか?」
なんだい?
ムーン君…
「もちろんです。どうぞ」
「確かに自己の奴隷化って奴が、恐ろしい事はわかりましたが…それなら、瑞木さんを規範にすればそんなバカなことをしでかす奴は居ないんじゃないですか?」
は?
それ、全然解決してないよ!
しかも、やらかす未来以外見えないよ!!
「アウトです!第1に僕もメンタルは弱いんで、暴走必至です。僕は自分自身を誰よりも信用がおけないと思っていますから!第2にせっかく強くなるチャンスを捨てる事になる。第3に自分の意志が無くなることの意味を過小評価し過ぎです!!」
「へっ…へへへっ。でも…瑞木さん!俺のレベルは…既に41なんです。最近は、簡単にレベルなんて上がりゃしないんです!どうすりゃ良いんですか?俺には女房も子供だっている!食わせていかなきゃいけないんだ!!狩りをする力がどうしたって必要なんですよ!!」
そうか…
月影の剣のリーダーってことは、実力者って事だもんな…
確かにレベル41だから、上がりにくいよな。
そりゃあ、どん詰まりだとしか思えないな…
ムーン君の目は、自己の奴隷化に変わる方法が無ければ、もう一度自己の奴隷化に手を出すしかないっていう覚悟の目だ。
でも、それは嫌だ。
ムーン君も奥さんも子供さんも、今までの頑張りが報われても良いはずだよ!
「それに対する対処法があります。ムーンさん、ちょっとだけ待ってくれますか?」
「へ?対処法が……あるんですか?わかりました」
ただ、これは…
最終手段に近いからな。
セーフに相談してからね!
外にでて、空中で話し合おう。
「セーフ、来てくれ」
「はいよっ!!」
皆には僕が1人で、空の彼方に飛んでいったように見えるだろうな…
「セーフ、レベルリセットを使いたいんだけど…そして、それを周知しちゃうことになるんだけど。良いかな?」
「ふぅ…そうかい。わかってるよ。そうすりゃ、ここにいるほとんどの奴は、凄く優秀な冒険者にすぐになれるからね。何て言ったって、200名の知り合いだ。合計相性値はなかなか凄い事になる。特にそれなりに仲良くやってる奴等ばかりで相性値が高いからね。だが…それは、表裏一体で仕事の食い合いも招くよ?」
燈佳さん達もいるからね。
実際に冒険者たちまで機能し始めたら、狩人が普通に400人を超える…
対する獲物は毎週500頭…
冒険者達の生活が成り立たなくなる可能性があるよなぁ。
奴隷としての補正を渡すつもりが無いから一番弱いはずなんだよね。
「でも、そこは、学校の腕の見せどころじゃないの?そもそも、自己の奴隷化も通常の奴隷化からも脱却し得る方法で、みんなを導きたいと思っているよ?」
「そうだねぇ…なら、レベルリセットについて話すのは、学校の有益性を話してからだろうね。そうしなきゃ、脳筋のアイツ等に、それが伝わるわきゃないさ」
話してからって言うか、学校そのものの有益性を理解して、ある程度そっちに流れる人間を作ってからだな。
レベルリセットのみじゃ、最終的に単なる強い用心棒にしかなれなくなりそうだし…
結局のところ、ゴロツキを量産するだけだ。
誰も幸せにならない!
「やっぱ、そうなるか…わかったよ!!ありがとう」
「…相変わらずイバラの道を行くんだねぇ…ぶっちゃけ、高レベルの奴等なんか、ギルドの雑用させときゃ良いじゃないか?」
待ちなよ。
「それで良いって人は、そうするさ…ギルドでしてもらいたい仕事はいっぱいありそうだからね。でも、多分、それじゃ満足できない人もきっと多く居るんだと思ってるよ…」
「はっ!ははっ!まぁ、そういうとこ…瑞木の長所だけど、短所でもあるよねぇ…まぁ…気張ってやんな!!」
仕方ないね。
性分って奴だからさ…
さて、地面が迫ってきている。
ムーン君は、この話をどう思うかな…
「対処法を話す前に…冒険者の仕事そのものが、物凄く好きで、どうしても、冒険者を続けたいと思う人と…学校で読み書きや技能を手に入れたなら、普通の商売をしたり、仕事に就きたいと思ってる人に別れて固まって貰いたいんです」
「は?仕事に就く?そんなことが無理だったから俺達はここにいるんですよ?字もろくに書けない俺たちには夢物語だ…」
ムーン君は、相当参ってるみたいだね。
でも、それこそが優秀な証なんだけど。
「ストップ!出来るとか出来ないの話ではなく、どうしたいと思っているかで、移動してください。僕の周りが仕事に就きたい人で…そうですね。天河の周りに冒険者に拘りたい人が集まってください」
「ならば、俺は瑞木さんの側に行くぞ!」
ムーン君はそうだよね。
年齢的なものもそうだし、気質的には間違いなく、荒くれもの系じゃないもの…
まぁ、キレたら攻撃的になるのは普通だしね。
「ふむ、これは中々興味深い結果が出ましたね…僕の周りには114人ですか。半数以上が冒険者じゃない方が良いんですね。しかもベテランの人はほとんどこちらですか…」
「当たり前ですよ?俺達の親に学がなかったから、冒険者なんていう、使いっ走りを長々と続けていたんです!!抜け出せるならこんなにありがたいことはない!!」
だよなぁ…
生活も安定するしね。
でも、月影の剣のリーダーをしてこう言わしめるって事は…
相当ヤバい現状だったっぽいね。
「わかりました。冒険者を希望する人もしない人も、どちらにしても学校には入って貰います。生きるために必要ですからね。そして、当面の生活資金は、ラード王国に出して貰えるように交渉しておきました!家族がいる人はその人の分もね!」
「瑞木さん…まさか…学校に通ってる間は、働かなくても飯が食えるって言ってるんですか?」
そうだよ?
「ええ。ただし、学習期間の目安である半年が最長ですけどね。これを超えたらバイトとかしてください。あと、扶養者とかの水増し申請で不正を働こうと思わないで下さいね?ラードの犯罪者に対する厳しさは骨身にしみてますよね?死にますよ?」
「は?半年も!?すげえ!!あと、ラード王国に楯突こうなんていう馬鹿は俺の知り合いにはいないと信じますよ!さて!後は授業料だけだ!!」
あぁ…
だよね。
犯罪者は即刻死刑のお国柄ですもんね。
あと、授業料は心配しなくていいっすよ。
「それも心配は要らないですよ?ごく普通の読み書き算数、地理、歴史、理科、冒険者の知識に関しては、国が授業料も出します。専門知識を学ぶための別口の専門講座については、別途料金を貰いますけどね」
「どんな天国だよ!!俺は…夢を見てるのか?」
現実だよ…
「それだけ喜んで貰えるなら、頑張ってラード国王と条件の面で交渉した甲斐があるってものですね」
「すげえ!!」
「あんた…英雄なんかじゃ表し足りねえよ!」
「あぁ!俺達の救世主だ!!」
「おぉっ!そうだな!救世主だ!!我等冒険者の救世主!!」
いや…
それ、なんて世紀末?
瑞木美孝18才 Lv509(106)
体力値_126万(1320)=16億
魔力値_126万(1320)=16億
__力_126万(1320)=16億
_知力_126万(1320)=16億
俊敏さ_126万(1320)=16億
器用さ_126万(1320)=16億
幸運値_126万(1320)=16億
_魅力_1260万(1320)=160億
__風_10万(1320)=1億
__水_9万(1320)=1億
__火_6万(1320)=8300万
__土_9万(1320)=1億
__光_4万(1320)=6200万
_称号_
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵
難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル_
超鑑定、他種族言語理解、スキル取得補正、緊急避難、Lv&スキルリセット
収納ポケット、Lvアップ時の魅力値上昇10倍補正、叱咤激励、大声、降霊術、接続
蕩涎級_呪術、精霊魔法
信頼級_交渉、範囲観測、思考圧縮
_上級_召喚魔法
_中級_解体、身体強化、風、催眠、回復魔法、殺気自在
_初級_火、転移魔法、馬術、勇者魔法
武装Lv_槍232、剣589、投擲495、打撃205、短剣731
__妻_リーフ、恵美、セーフ、さやか
_相性_
綱芳(4413)さやか(19,6)恵美(20,8)武司(1215)玲子(838)朱音(20,9)
メルー(7762)道緒(3213)直(3405)メアリー(3723)燕(3721)レモン(3411)
流々(3126)里乃(3375)リーフ(39,4)奈美枝(1045)御影(18,8)ユリア(3771)
枩李花(3261)霞(3261)ミサ(4642)岬(4966)潤(3278)雨音(3308)美嶺(13,0)
牛江(618)お熊(85)スラー(795)熊江(201)サリー(1750)レミ(401)
他42名(平均2456)
元奴隷12名(平均143)
ノルン達7名(平均69)
天河(3711)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(638)太陽(668)
七海(513)エース(3502)朋久(2094)レイン(135)ムーン(111)
他23名平均(1966)
冒険者200名(平均16)
_精霊_風(29,4)水(35,7)火(23,5)土(42,7)光(16,3)闇(19,2)
愛奴隷_リーフ、恵美、さやか
_奴隷_
朱音、メルー、道緒、直、メアリー、燕、レモン、流々、里乃、御影、ユリア
枩李花、霞、潤、雨音、美嶺他57人
天河、春臣、君里、秋虎、エース他23人
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楽しんで頂ければ幸いです。