398訓練場の砂をなめるムーンと瑞木の実力のお披露目
「ほら、ムーン君の剣ですよ。返してあげますから受け取りなさい」
「くっ!!舐められたものだ…月影の剣のリーダーともあろう俺が!情けをかけられるなんて!!」
僕が受け止めた片刃の大剣を投げ返すと、空中で柄を掴みとりながらムーン君が歯噛みをしている。
悪いね…
せっかくだから、貴方には僕の実力を知らしめるための当て馬になって貰うよ。
まぁ、恨むなら経験則だけを信じて、僕の実力そのものを計ろうとしなかった自分を恨んでくれ…
っていうか、ムーン君も自己の奴隷化を使ってるから、ある程度の部分はそれのせいでもあるけどね!
「はいはい、ご託は良いんで、サッサとかかってきてくれますか?僕も暇ではないんですよ…取り敢えず動かないであげますから、切れると思うなら切ってごらんなさい。ほら、右腕を水平にしておいてあげますよ。見えますか?ここですよ?ここ」
挑発の為に、右腕が水平なるよう、まるで案山子の様に立つ。
完全に棒立ちだが、申し訳ないけどゴブリンンロードの大剣でも、5位しかダメージを食らわなかった僕にとっては、結果の見えた茶番に過ぎない。
たとえ目を突かれたとしても、ほとんどダメージを食らわないはずだからね。
「ってめえぇええ!!おちょくりやがって!!ぶった切られた右腕を見て泣きやがれぇえ!!」
既にムーン君が泣いてるね。
確かに、かかってきて貰うために挑発したけど…
そこまで辛いかなぁ。
冒険者なんて舐められたらおしまい的な部分もあるかもしれないけどさ!
まぁ、アラフォーなのに、高校生のガキに舐められれば、泣きたくもなるか…
一直線に僕の右腕を切り落としにきたうち下ろしの剣は、再度大きな金属音を立てて急停止する。
固い金属に打ち付けたように、ムーン君の剣の刃が潰れちゃったみたいだね。
僕は全く痛くないけど、片刃の大剣を打ち直さないといけないムーン君の財布は痛いだろうな…
「全く痛くも痒くもないんですが…それで全力ですか?その程度で?」
「ばっ…化け物か?」
涙を流しながら、顔は青ざめ始めた。
これはいけませんね。
周囲のギャラリーはぺちゃくちゃと喋っていて、半信半疑の様子だ…
もう少し、付き合って貰わないと…
周知するには足りないな。
ムーン君には悪いけどもう少し頑張って貰おう!
「ほらほら、高々18の若造の腕も切り落とせないんですか?そんなんで、良く僕の背後で動いているという実力者と会いたいなんて言えましたね!1回試して終わりなんですか?それとも、もうお疲れでしょうか…回復魔法でもかけて差し上げましょうか?」
「くっそぉおお!!後悔すんなやあぁあああ!!」
そう言いながら、ムーン君が何度も僕の右腕目掛けて、剣を降り下ろす。
その度に、ガインガインと響き渡る金属音に、ギャラリーの声も静まり始めた。
最終的に、ムーン君の片刃の大剣の刃がボロボロに潰れた上に、剣の中ほどから折れ、訓練場の砂に突き刺さった時には、静まり返って物音1つしない中、ザクッという音が響いていた。
「さて、ムーン君ご自慢の剣も見事に折れた事ですし、そろそろ、その高い鼻っ柱も折って差し上げましょう…」
「ひっ!止…」
ムーン君があげようとした悲鳴を聞く前に、やるべき事は終わっている。
可能な範囲で最速のスピードで、ムーン君の脇に回り込み、右腕の骨を折り、左腕の骨もついでに折る。
さらに、両足の大腿骨も軽く殴って折り砕いた。
「もう終わりましたよ?」
「めてくれ!!へ?」
止めてくれという言葉の途中で両足の骨を砕かれて、体を支えられなくなり、ムーン君がドサリと地に倒れ伏す。
まだ、痛みの方は脳まで達していないらしい。
「両腕と両足を折りましたから、もう起き上がれないと思いますよ?」
「えぇっ?はっ!うぁあああああああ!!」
痛みに気付いたムーン君が、あまりの痛みに悲鳴をあげた。
ゴロゴロとのたうち回って、苦痛にもがいている。
まぁ、ムーン君が僕の骨を折るって宣言していたので、折ってみましたが…
納得出来る実力を確認できたかな?
「僕の実力をわかって貰えましたか?」
「わかった!わかりましたから!!お願いです。助けてください!」
別に命まで貰う気は無いんだけどな…
わかってくれれば、とりあえずの目的は達成なので。
「これにこりて、人を見た目で判断しすぎない事ですね…別に反省してくれれば命までとる気はないですよ。で?ラードを仲良く救う会の最強が、僕だってわかったところで、何かお話があるとか?何でしたか?」
「ご無礼を重ね続けた口でこんなことを言うのはバカだと言われるでしょうが…それでも言わずにはいられません!……弟子にしてください!!」
えぇーっ!!
無理だな。
忙しいし…
何より、僕の場合はレベル依存だから、教えられることがないね。
「無理!!忙しいですから!」
「そこをなんとか!傘下の取りまとめでもなんでも致しますから!!」
折れた腕ですがってくる。
気合いだけは、凄いけど無理なもんは無理だね。
「そもそも、僕は傘下に入れるつもりは無いって断る予定で、みんなを喚んでいますから…取りまとめなんて要らないですね。それに、僕は忙しいんですよ!弟子の相手をする暇なんて欠片もありません」
「ちょっ!傘下に入れるつもりはないんだったら、なんで喚んだんですか!わざわざ来させた理由は何ですか!?」
まぁ…
みんなの自己の奴隷化を外すために、今回みたいな茶番をするつもりだったけど、上手くムーン君が乗ってくれたから、演技をすることなく目的が達成できたっぽいね。
まぁ、ムーン君は本気なんだから、上手くいかない理由もないんだけどさ!
ムーン君を始めとして、ほとんどの自己の奴隷化が解けている。
解けていない奴は、後で何とかしないといけないなぁ。
「傘下に入らなくても強くなれる方法を紹介するためですよ。それは、最終的に冒険者という不安定な最下層から這い上がるための方法でもあるんです!」
「そんな夢物語を実現できる方法があるんですか?」
真面目にやる事と自己の奴隷化を解く事が必要だけどね。
「うん、そうですよ?ギルドで開く学校に入れば、僕の弟子なんかになるより、よほど強くなれます!!僕も教師として在籍しますしね。他にも文字を覚えて各種資格を取るための研修もする予定です」
「むっ!つまり、学校に入れば、瑞木様の教えを請えるのですね?ならば是非も無し!!入ります!」
ん?
僕の担当は言語や建築だから…
幻滅しても知らないよ?
「まぁ…どんなものになるか。話を聞いてから決めるといいですよ!ヒーリング!!あと、様付けは止めてください!」
「え?回復魔法まで?ありがとうございます。凄い!あんな軽くかけた魔法で全身の骨折が治ってます!!」
まぁ…
これくらいはね…
折ったのは僕なんだし!
あっ!
回復魔法のレベルが中級に上がった。
さてと…
お茶でもしながら、話すとしようか!!
瑞木美孝18才 Lv509(106)
体力値_126万(1320)=16億
魔力値_126万(1320)=16億
__力_126万(1320)=16億
_知力_126万(1320)=16億
俊敏さ_126万(1320)=16億
器用さ_126万(1320)=16億
幸運値_126万(1320)=16億
_魅力_1260万(1320)=160億
__風_10万(1320)=1億
__水_9万(1320)=1億
__火_6万(1320)=8300万
__土_9万(1320)=1億
__光_4万(1320)=6200万
_称号_
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵
難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル_
超鑑定、他種族言語理解、スキル取得補正、緊急避難、Lv&スキルリセット
収納ポケット、Lvアップ時の魅力値上昇10倍補正、叱咤激励、大声、降霊術、接続
蕩涎級_呪術、精霊魔法
信頼級_交渉、範囲観測、思考圧縮
_上級_召喚魔法
_中級_解体、身体強化、風、催眠、回復魔法、殺気自在
_初級_火、転移魔法、馬術、勇者魔法
武装Lv_槍232、剣589、投擲495、打撃205、短剣731
__妻_リーフ、恵美、セーフ、さやか
_相性_
綱芳(4382)さやか(19,6)恵美(20,5)武司(1215)玲子(838)朱音(20,8)
メルー(7530)道緒(3213)直(3405)メアリー(3723)燕(3721)レモン(3411)
流々(3126)里乃(3375)リーフ(39,1)奈美枝(1045)御影(18,6)ユリア(3771)
枩李花(3261)霞(3261)ミサ(4611)岬(4944)潤(3258)雨音(3286)美嶺(12,8)
牛江(618)お熊(82)スラー(795)熊江(191)サリー(1682)レミ(401)
他42名(平均2445)
元奴隷12名(平均137)
ノルン達7名(平均65)
天河(3689)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(638)太陽(668)
七海(513)エース(3502)朋久(2094)レイン(135)ムーン(52)
他23名平均(1960)
_精霊_風(29,4)水(35,7)火(23,5)土(42,7)光(16,3)闇(19,2)
愛奴隷_リーフ、恵美、さやか
_奴隷_
朱音、メルー、道緒、直、メアリー、燕、レモン、流々、里乃、御影、ユリア
枩李花、霞、潤、雨音、美嶺他57人
天河、春臣、君里、秋虎、エース他23人
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楽しんで頂ければ幸いです。