352欠損の修復魔法の失敗と成功、そして、歓喜のラード国王
「くあぁあーっ!!難しいなぁ!!」
「既に3回失敗してるねぇ」
そうだね、セーフ…
1人10回まで魔法の起点になれるからって、このままでは、今日中に成功できるかわからない。
「身体能力が上がってるはずなのに、なんでこんなに失敗しやすいんだろ?」
「そうですよね?思考圧縮も使って、イレギュラーバウンドを追っていますのに…逃げられるなんて!」
そうだよね。
何かがおかしい…
「セーフ、僕らの動きに不自然な事があるかな?」
「見えないよ?」
は?
「見えないって?何でさ!?」
「速すぎて目で追えないんだよ!!始まったと思ったら、すぐさま光の塊が、遥か彼方にすっ飛んでいってお仕舞いさ…」
セーフに見えないほどってことは。
要するに…
僕らの身体能力が上がった分、難易度も上がってるわけか…
「魔力値の10%っていう、使用魔力の理由の1つが、わかった気がするよ…要するに、どれだけ強くなろうが、真剣に気合を込めて使わない限り、欠損の修復や甦生は許さねぇっていう仕様だな」
「仕様?」
セーフならわかるだろ?
「どれだけ理不尽でも、意味がわからなくても、納得するしかない。受け入れられないなら、使用を中止するしか方法がないという…ある意味魔法の言葉!仕様ですよ!!」
「何て高飛車なお話なんでしょう…責任者とお話をする必要がありますね!」
殺気を醸し出した。
いいや…
リーフ、違うんだよ。
「責任者出てこいと言った、その先に、責任者が最後に口にする言葉…それが……仕様です。なんだ。これはもう…受け入れて、全力を注ぐしかない!気を抜いていたつもりもないけど…」
「ええ、どこか、急激に上がった力に頼って、少しずつ気の緩みを覚えてしまっていたようです…」
お互いにね…
「ここからは違うよね…」
「ええ!鉄壁の守備を抜かせたりしませんとも!!」
リーフと拳をあわせて、気合を入れる。
「全身全霊を込めて、この一球を追うよ!!我と我に連なる眷属とで、永遠に失われし彼の者の肉体を、今ここに顕現させよう。リビルド!」
僕の右手が輝きだす。
段々輝きを強くした、光の塊が、僕の制御を抜け出して、今にも暴れだしそうだ。
輝きを増す光の塊を一睨みしてリーフに向かって打ち出す。
すると、光はリーフの右手に吸い込まれるように、近付いていき、僕のところに真っ直ぐ跳ね返ってくる。
しっかり、リーフの正面に向かって光の塊を打ち返した。
そして、打ち返した瞬間に思考圧縮を発動させ、リーフへと向かうイレギュラーバウンドを、物理的に阻止するべく、身構える!
問題なく、リーフに向かって飛んでいくのが見えた。
「よしっ。方向も問題ない。まずは2回目の打ち返しは終了。リーフ頑張って!!」
「はい!美孝さん!!行きますよ!えいっ!!」
リーフから、気合いのこもった返球がされるかと思いきや…
手の角度とは全く違う、明後日の方向に、光の塊が飛んでいく。
具体的には、リーフの後ろに向かって飛びやがった!
イレギュラーバウンドだ…
3回目の打ち返しは本当にあり得ない方向に行きやがった!!
「任せて!!そのまま返すけど、イレギュラーバウンドするかもしれないから、注意していてね!!」
リーフの後ろに飛んだ光の塊を追って、建物を壊さない限界のスピードで移動する。
今までの回に比べて、飛ぶスピードが少し遅いため、ギリギリで間に合って、なんとか、右手で光の塊に触れることができた。
そして、光の塊はリーフに向かってふよふよと飛んでいく。
4回目成功!!
「あぁ…今回は打ち損じしようがありませんね。でも、ここで気を抜いては意味がありません。美孝さん!!5回目行きますよ!!」
よし!!
崩された体制も整った!
あとは、リーフから返されてくるの光の塊を掴み取るだけだ!!
「おぅ!!準備完了だ!!いつでもいいよ!」
「慎重に狙って…はいっ!!」
リーフが、軽く光の塊を打った瞬間…
物理法則とは一線を画する挙動をしやがった。
つまり…
飛んでくるコースは普通にそのままにで、超高速で矢のように、僕の右手に突き刺さったわけだ。
「ぐおおお…痛ええええ!!」
僕の右手に突き刺さった塊を握らなければ、魔法は完成しない。
あまりの衝撃に涙を浮かべながら、光の塊を右手で握りこむ。
その瞬間に、光の塊は僕の右手に吸い込まれて、右手が金色の光を発し始めた。
「成功ですね!」
「良く頑張ったよ!瑞木」
2人の労いの言葉に、にじんだ涙が頬を伝ってしまった。
「なんとか成功したよ…奈美枝さん達が緊張していた理由がわかった気がする!全力で臨まないと簡単に失敗するもんなぁ…そりゃ緊張するわ」
「さぁ…魔法は成功しても、治療はこれからだよ!!」
あぁ…
「一応ニースちゃんを呼びますね!闇の精霊ニースちゃん。治療に力を貸して頂戴!!」
リーフがニースを呼び出した。
確かにフォローに回ってもらえるとありがたいな。
「おう!!リーフは僕が治療した子達を、ニースに見てもらってくれ!一気に行く!!セーフは一応治療漏れの確認な!」
「はいっ!!」
「はいよ!!」
そう言いつつ、眠っている皆の患部と頭へ一人一人治療のための光を送って、全体を見渡した。
「壮観だな!!」
黄金色に光輝くみんなの姿を見ながら、朋久さんが感嘆の声をあげる。
この光が集束して、消えれば部位欠損も失った正気も取り戻せるはずなんだよね…
「ええ!頑張りましたよ!後は、皆が目を覚ませば大丈夫のはずです」
「うむ!!皆の体を包む光が、無くなった部位を再生している姿が見える…素晴らしい勇者魔法だ…」
ええ、性能的には素晴らしいですね。
「はい、ですが、その件については、忘れて貰いますよ?飯田さんもね!!」
「うむ!!」
「わかりましたよ」
素直でよろしい。
「リーフ!みんなの容態は?」
「はい、美孝さん。大丈夫だそうですよ!自殺を図った記憶や凄く苦しかった治療の記憶は残るから、多少のトラウマは抱えざるを得ないそうですが、人としての意思を失っていた子達は、全員回復したそうです!!」
ニースを喚んでくれて助かったな。
セーフじゃそこまでは細かく診断できないから。
「そうか…良かった!じゃあ…ウェイクアップで起こそうか。良いですよね?」
「少しだけ時間を下さい。介助の人員を戻します!」
飯田さんが興奮している。
指示ですぐに、看護師見習いみたいな人が戻ってくる。
意識が戻ってすぐは不安だろうからね…
「じゃあ、介助の数が足りそうな、80人ずつ起こしますよ?」
「ありがとうございます」
飯田さんも目に涙を溜めている。
実際にこの子達の救出にも、すごく大変な今までの世話にも携わってるだろうしな…
感慨深いものがあるよね!
「じゃ、行きますよ。ウェイクアップ」
起きた瞬間に、皆が口々に悲鳴をあげたけど…
介助の皆が、上手に事態を説明すると、みんなに笑顔が戻った。
朋久さんは相変わらずの溺愛ぶりで、全員の名前を1人ずつ呼んで、喜びと謝罪を口にしている。
毎回拭ってはいるが、涙と鼻水でグチャグチャだ…
鬼気迫るものがあって、正直少し怖い。
でも、誰1人朋久さんを責める子も、嫌がる子も居ない。
どれだけ、朋久さんがこの子達に気をかけ、普段から優しく接してきたかが、それだけでも良くわかった…
朋久さんは全力でお父さんをしているし、ずっとしていた。
そういうことだ!
瑞木美孝18才
レベル497(106)
体力値119万(1320)=15億
魔力値119万(1320)=15億
力120万(1320)=15億
知力119万(1320)=15億
俊敏さ119万(1320)=15億
器用さ119万(1320)=15億
幸運値119万(1320)=15億
魅力1190万(1320)=150億
風10万(1320)=1億
水9万(1320)=1億
火6万(1320)=8100万
土9万(1320)=1億
光4万(1320)=6100万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
交渉・範囲観測信頼級
召喚魔法・思考圧縮上級
解体・身体強化・風・催眠魔法・殺気自在中級
回復・火・転移魔法・馬術・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣589、投擲495、打撃205、短剣731
妻
リーフ、恵美、セーフ、さやか
相性
綱芳(4084)さやか(16,0)恵美(18,4)武司(1180)玲子(816)朱音(18,0)メルー(6998)道緒(3005)直(3239)メアリー(3100)燕(3021)レモン(3176)流々(2869)里乃(3108)リーフ(33,4)奈美枝(961)御影(15,3)ユリア(3572)枩李花(3012)霞(3066)ミサ(4221)岬(4666)潤(3001)雨音(3063)美嶺(11,4)牛江(605)お熊(75)スラー(781)熊江(165)サリー(1079)他42名(平均2319)元奴隷12名(平均102)
天河(3591)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(556)太陽(652)七海(498)エース(3398)朋久(2048)他23名平均(1892)
精霊:風(28,8)水(32,5)火(21,1)土(39,3)光(15,0)闇(19,2)
愛奴隷
リーフ・恵美・さやか
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他57人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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