表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神とともに転移した世界がまるで地獄(エロゲ)でした  作者: 瑞木美海
第6日目 学校編?いえいえ、資格を取ってギルドという名の学校建設からです。
370/503

350ラード国王朋久と飯田諜報長官が助けた子達の激痛

「サリーさん、リーフ…朋久さんの依頼を片付けて来るので、先に美嶺を連れて帰っていてくれるかな?」


「本当は私も行きたいですが…我慢します。もうお昼ですから、先に行って待っています。すぐに帰って来ますよね?」

首を傾げると同時に、スイカがたゆんと揺れる。

リーフに釘を刺されてしまった…


「悪いけど、状況が読めないから、先に食べていてくれないか?治療自体は直ぐに終わるけど…患者の容態によっては、別の手法が必要になるかもしれないからね」


「うーっ」

不満そうに、手がワキワキと空気を掴む。

抱きつきたいのを我慢している様子だ。

さっきまで、散々僕の頭によだれの池を作ってたじゃないですか…

逆に、さっきの状態に慣れてしまったのかもしれないけどさ。


「リーフ、それ位にしておきな…サッサと行って帰ってきた方が早いよ!!瑞木、私も飯を食いながら待ってるよ?」

サリーさんが助けてくれた!

ありがとうございます。


「はい、ありがとうございます。サリーさん。リーフも建築の試験の手配もしてくるからさ!復習しながら待っててよ」


「わかりました…クスン」

「待ってるよ!」

ふぅ…


「美嶺も、ご飯を食べながら待っててくれよな」


「おう、気を付けてな…」

寂しそうに僕を見上げる美嶺の頭をポンポンと撫でながら、みんなと別れる。




「飯田さん、建物の試験も今日受けられるようにお願いしますね」


「ん?あっ!もう来たんですか!ええと…もうすぐ、フルーレも帰ってきますので、用意が済めばすぐにうけられますよ」

飯田さんの執務室へは、すぐに着いた。

移動の速さ的に、あまり変わらない時間に到着したみたいだな…


「では…本題を話して貰いましょうか?性病に侵され苦しんでいる子達がいるんですよね?」


「ええ…ただし、子供たちとくくるのは不適切かもしれません…」

ん?

どういう意味だろう?


「大人なんですか?」


「……見て貰うのが一番早いです。案内致しますので、ご一緒ください」

説明しにくいのか…

説明したくないのか…


「わかりました」


 飯田さんに続いて、歩いていく。

 こころなしか飯田さんの足取りが重い様子だ…

 建物の一番奥、ひっそりと佇む螺旋階段を昇りきり、踊り場でドアに手をかけて飯田さんが口を開いた。


「少しだけ…もう少しだけ待って頂けますか?急いで向かってきているはずですが…規格外の貴方の速さにはとても敵わなくて…」

誰が?

なんて聞くまでもなく朋久さんか…


「何故、朋久さんがわざわざ来るんですか?」


「王の…罪滅ぼし、いや、自己満足かもしれません。助けられなかった彼らへの…」

助けられなかった?

今から治療するのに、何故過去形なんだろう…

疑問を差し挟む間もなく、朋久さんが走り込んできた。


「待たせたな…」

そう言った朋久さんは、王冠も何もつけていない。

ただのお父さんだった。


「ここには一番重篤な子達がいます。重度の障害が出ている状態なので、早急に治療をお願いします!」

ふむ…


「わかりました。水の精霊よ、力を貸しておくれ!!」


「久しぶり〜何をしようかー?」

相変わらずの間延びした声だ…

和やかにさせてくれる。


「性病の治療を行いたい。病状が進んでいるので、同時に回復もしつつ、進めたい!!」


「お安いご用〜。でもー、ある程度は補えてもー、無くなったものはー、甦らないからねー?」

それは、仕方ないさ…


「もちろん、それでいい…セーフも!行けるか?」


「あぁ!私を誰だと思ってるんだい?既に準備万端だよ!患者は全部で21人。病状が進みすぎて、身動きがとれないみたいだよ。使うべき水と排水溝は部屋の隅に準備してあるね!患部は…」

セーフが言いよどむ。


「患部は?」


「患部はほぼ全てだ。血液にのって運ばれた菌がいたるところでコロニーを作ってるよ!」

それは…

命の危険があるよね!


「わかった…水の精霊よ。治療のために一人一人を水の球体で包んで欲しい。呼吸に支障がないように包み終わったら、少しずつ、体内に入り込んで、菌をしらみ潰しに駆逐しておくれ」


「はいはいー」

相変わらず軽いな。


「美孝よ…頼む!彼らを助けてくれ!!」

朋久さんが涙を流しながら、手を握っている。


「当たり前ですよ…頑張ります!」


 飯田さんが開いた扉からは、異臭が漂ってきた。

 既に、筋組織まで病原体に入り込まれ、体内で別の何かが出来上がるように、腫れてしまった肉体からは、膿やその他の体液が、滲み出て、異臭の原因を作り出している。

 世話をしている人数も、足りていない様子が伺えるが、飯田さんの部下が看護師の真似事をしているのだろう…

 手が足りるわけもないのだ。

 本来の諜報活動の仕事をこなしながらの片手間なんだから!!


「治療開始!!」


 水の精霊が、部屋の中にザァッと一瞬にして水を雪崩れ込ませ、患者だけのところで球体を作る。

 ビックリして、手の止まった見習い看護師は、全て、飯田さんが呼び集めて整列させた。

 飯田さんに目配せして、ついでに、水でその子らの体表についた病原菌を滅しつくし、全員が罹患していないか確認して退出させる。


「さあ、みんな!少しだけ違和感があるかもしれないけど、すぐに消えるからね。少しだけじっとしていてね…」


「あぁああーっ」「がああああぁぁぁ」

逆に叫び、体を動かし始める人達がほとんどだ。

あれ?

まだ、聴覚まで被害が及んでいる人はいないはず…

そう、この人達は子供じゃない。

体格の小さい人もいるけど、成人している人ばかりだな…

でも、なんで…


「正気を…失ってる…」

セーフが、力なく呟いた。

まさか…


「治療で、正気を?……失ってしまったのか?」


「あぁ…きっとそうだね。くそがっ!」

そんなやりとりをする内にも、21人の体からは、病原菌が駆逐されていった。

同時に回復魔法も施された肉体は、劇的な変化を遂げる。

不自然な隆起は全て無くなり、綺麗な元の体へと変わっていった…

ある部分を除いて…


「水の精霊よ、ありがとう。引き続きよろしくな。……朋久さん…彼らは…何故、みんな舌が無いんですか?」


「まずはありがとう。原因は、あまりの治療の苦しさに…耐えかねて舌を噛み、自殺をはかった者達ばかりだからだ…」

あの遠い目の原因ですか…


「指先が欠如している人も、同様に苦しさに耐えかねてですね」


「あぁ…我があの痛みを知らずに、医者に治療を任せていたせいだ…幼かった彼らは、質の悪い屑医師に事前の説明もされずに地獄の攻め苦を味わった。それは…耐えきれずに死を願わせるに足る行為…治療の苦痛で気絶した彼らは、舌を失い、更に治療での完治もせず…正気まで失った…そのあとは、暴れ続けてな。病の進行を弱める事も難しかった…」

焼き潰す方法は、病状が進めば進むほどに厳しくなるからな…


「薬は?確か薬があると聞きました!!」


「あれは…一部の特殊な体質の者にしか効かんのだ…効いたものは全快したぞ。先程ここで働いていた者達もそうだ」

あぁ…

そう言うことか…


「では…体だけ癒えた彼らを、今後はどうするおつもりですか?」


「精神疾患は残念ながら有効な治療がないからどうにも出来んが、なるべく穏やかに暮らさせてやるのが…助けた我の義務だ!!悪いが次の部屋の子達を頼めるか?……我はここですることがある!」

やはり…

しかし、ここで何を?

範囲観測を置いていこう…


「わかりました…」


「次は、病状が軽いけれど、正気ではないものたちです」

治療しにくい…

スリープクラウドで鎮圧してからだな。


 そうして…

 合計で138人を、全員治療した。

 病状が進んでいなくても、治療を体験した子達は一様に、精神的に不安定だった…

 そして、朋久さんは治療が済んで、休んでいる全員の名前を呼び、労いの言葉をかけてまわったのだ。

 心が壊れていようが、壊れていなかろうが分け隔てすることなく。

 正直、異常な執着とも思える。

 でも、全快を祝うその瞳には、嬉しさだけが宿っていた。


「ニース、闇の精霊魔法であの子たちを回復させるのに必要な期間を答えておくれ」


「2年必要、壊れ過ぎてる」

闇の精霊ニースの診断でも、やはりそれ位か…

治らないよりはマシだけどな。


「ありがとう、ニース。また後で呼ぶと思う」


「瑞木…この状況を覆せる手を使うのかい?」

セーフからのごく当たり前の確認が入った…

セーフからすれば、時期尚早に思えるだろう方法。


「僕は使いたいと思ってるけどね…」


「お人好しだね…条件はつけとくんだよ?」

別の方法を提示するわけでなく、受け入れてくれたセーフに感謝だな。

朋久さんたちには知らなかったことにして貰わないとね…


「朋久さん…飯田さん…この状態をなんとか出来る良い手があるんですけど…乗りませんか?ただし、報酬は、治療法と原因を知らなかったことにしていただきますが…」


「治るというのか?精神疾患が?」

勇者の力なら!

取り戻せるものがある。


「はい!!」


瑞木美孝18才

レベル497(106)

体力値119万(1320)=15億

魔力値119万(1320)=15億

力120万(1320)=15億

知力119万(1320)=15億

俊敏さ119万(1320)=15億

器用さ119万(1320)=15億

幸運値119万(1320)=15億

魅力1190万(1320)=150億

風10万(1320)=1億

水9万(1320)=1億

火6万(1320)=8100万

土9万(1320)=1億

光4万(1320)=6100万

称号

貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者

スキル

超鑑定

他種族言語理解

スキル取得補正

緊急避難

レベル・スキルリセット

収納ポケット

レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正

叱咤激励

大声

降霊術

呪術・精霊魔法蕩涎級

交渉・範囲観測信頼級

召喚魔法・思考圧縮上級

解体・身体強化・風・催眠魔法・殺気自在中級

回復・火・転移魔法・馬術・勇者魔法初級

武装レベル:槍232、剣589、投擲495、打撃205、短剣731

リーフ、恵美、セーフ、さやか

相性

綱芳(4084)さやか(16,0)恵美(18,4)武司(1180)玲子(816)朱音(18,0)メルー(6998)道緒(3005)直(3239)メアリー(3100)燕(3021)レモン(3176)流々(2869)里乃(3108)リーフ(33,1)奈美枝(961)御影(15,3)ユリア(3572)枩李花(3012)霞(3066)ミサ(4221)岬(4666)潤(3001)雨音(3063)美嶺(11,4)牛江(605)お熊(75)スラー(781)熊江(165)サリー(1079)他42名(平均2319)元奴隷12名(平均102)

天河(3591)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(556)太陽(652)七海(498)エース(3398)朋久(1777)他23名平均(1892)

精霊:風(28,8)水(32,5)火(21,1)土(39,3)光(15,0)闇(19,1)

愛奴隷

リーフ・恵美・さやか

奴隷

朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他57人

天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人

設定

細かい数値を簡略化表示

楽しんで頂ければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ