349登城許可証とラード国王の憂鬱
「では、今日のところは、これでお暇致します。今後は定例的に、10日に1度は打ち合わせにお邪魔しますね」
「あぁ、リーフ、セーフ、サリー及び美孝の4人はそのたびに必ず訪れるのだぞ…」
寂しそうにしてますけど、寂しがる必要ないですよね?
「何言ってんだい!!私たち全員に登城許可証なんてバカな資格を渡して、いつでも遊びに来いとか。フリーに入れるように手配してあるじゃないか!どれだけ気に入ったんだい?そもそもそんなことして安全面は?」
サリーさんが、至極まともな事を述べている。
「喧しい事を言わないでくれ…良いではないか。我が子だと思っている美孝と、リーフの仲間を気に入って何が悪い!!それに、我は人を見る目はあるつもりだ。まぁ、暗殺されたとしても、我がその程度の男だったというだけよ」
お父さん…
「私達を信用して頂いて、勿体無いお言葉を賜っていますが、お父様はラード王国全体の父、国父でありましょう?軽々しく、その様なセリフを口にしないで下さいませ。万が一を考えますと、涙が溢れそうになります…」
真剣に、リーフが諌め始めちゃいましたけど…
「お父さん…リーフをあまり泣かせないで頂けますか?」
「わかったわかった…種明かしをしておこうか。誰でも良いから、登城許可証を交換してみてくれ」
なんだろ?
「じゃあ…はい、リーフ」
「はい、美孝さん。どうぞ」
そして、2人の許可証を交換した途端に、許可証そのものから、赤い光がビカビカと漏れ始め、同時に耳障りなブザーが大音量で垂れ流され始めた。
これ、軽く騒音公害になってるだろう!
しかも、唖然としてそのままにしていたら、どこからともなく、パトランプと拡声器が召喚されてきたし。
更に光量と音量をあげる気満々じゃねぇか!!
「リーフ、急いで戻すよ?」
「はいっ!!」
2人の手元にそれぞれの許可証を持った瞬間に、喧騒は嘘のように消え去った。
「とまぁ…こんな機能がついておるので、他人がソナタらに成りすまして入り込むのは不可能だ。効果範囲は城内だけだが、城内に入ろうとすれば、たちまち今のような不審者発見サイレンが鳴り響き、衛兵に囲まれるだろうな」
先に言ってくださいよ…
「そういう機能は、渡すときに説明するべきだと思います。ビックリしたじゃないですか!!」
「はははっ、すまんすまん。だが…裏面にしっかり書いてあるのだぞ?ちゃんと読んだか?」
裏?
確かに結構細かく機能が書いてある…
なんだ?
痴漢撃退電撃機能とかついてるぞ?
シールドになったり、逆に剣になったり…
なんだこれ?
「さっきの機能の他に痴漢撃退電撃機能とか…おかしい機能がちらほらありますが?誰がこんなアホな機能を搭載したんですか?」
「あぁ、それか…売りつけていった商人が言うには、元々ロボという名の小さい子を守るための、防犯ブザーが出発点らしくてな。万が一さらわれて、管理外に出る様なことがあれば、さっきのブザーが鳴る仕組みだったらしい」
あぁ…
「それを、指定した管理区域内に移動した時に、生体認証が違っていた時だけに鳴らすことにしたわけですか…色々凄すぎる機能をこのカード1枚に詰め込んでますが…開発者は一体何者なんでしょうね?」
「うむ…エルフの大天才で、美人らしいな。栄誉も何も全て欲しいままにした女性らしいが…なんでも、うちの王国の片隅に引き込もって、他愛のない研究をし続けているようだ。特許関係がありすぎて、毎日使いきれない額の収入があるんだと。まぁ我が国の貴重な税源でもある訳だが…」
悠々自適ですか…
まぁ、羨ましいですけどね。
「天才の考える事はただの人である僕には、わかりませんね…しかし、引き込もっている必要があるんでしょうか?」
「さあな…元々作るものは凄くても、思いもよらない用途の為に作り出されていることが多いらしいぞ?それを、別の用途に商人が転用して、バカ売れという構図のようだ…」
「ふむ…さっきのコピー機もその人の発明かもしれませんね…まぁ良いです。生体認証なら、僕ら以外の誰かが入り込む余地はないはずですから」
「そうだね…瑞木が操られたり、心変わりをしない限りは、関係ない話だし…そもそも、そんなことは起こらない!!」
セーフが言い切った…
まぁ、そうなんだけどさ。
僕には、闇の精霊がついてくれているからね。
操られることはまぁないはずだ。
「そういうことだ。そして、万が一にもそんなことが起きれば、城ごとき、ものの数ではないと既に本人から言われておるしな…備えるだけ無駄という奴よ」
朋久さん…
その言い方は意地悪ですね…
「そうならない事を祈っていますよ?身内に手を出されて黙っていられないのは、朋久さんも同じでしょうから…」
「そうだな。美孝と同じ気概を持つものとして、我が息子を幻滅させない生きざまを通すのが当たり前だと思っておるよ」
ですよね…
「じゃれあいはこれ位にして、本格的にお暇します…では、また遊びに来ますね!」
「またすぐにでも」
「じいちゃん、また来るぞ」
「私も顔を出させてもらうぞ?」
「わたしゃ勝手に入り込めるからね…書庫に寄るついでに顔を出してやるよ」
「あぁ…そうだな。また来るが良い。セーフだけは、一言言わせてもらうが、書庫は立入禁止のはずだ。せめて、立ち寄る前に我のもとに寄れ!!」
止めることは不可能だけど…
せめて、それくらいはしないとまずいよね…
セーフに目配せを送る。
「仕方ないねぇ…瑞木の顔をたててやるよ」
ダルそうに言わないでくれ。
それにたてるべきは朋久さんの顔だ!!
「ところで美孝よ…後で飯田に依頼を運ばせる。是非受けてくれ。死の危険はまだないはずだが、なるべく早く診てやってくれないか?あの苦しみから救ってやって欲しいのだ」
真剣で悲痛な朋久さんの顔が迫ってくる。
こんな顔をさせる話は多分1つ。
最小限度の声で話している。
あまり、美嶺には聞かせたくない話なのかな?
「子供たちが苦しんでいるんですね?」
「その通りだ…我では、どうしようもなかった彼らを、美孝は救えるのだろう?是非とも救ってやってくれ…頼む!」
性病か…
「わかりました。帰るのは止めて、今ここで、その依頼をお受けします。必ずや、救うべく努力します」
「…あぁ。頼む…せめて、せめて綺麗な体で日々を過ごさせてやりたいのだよ」
ん?
引っ掛かる言い方ですね…
「はい!」
返事をして謁見室を出た。
「資料は、私の執務室です。お時間を頂けるなら、このままお越しください」
衛兵に出口まで案内されていると飯田さんが、声をかけてくる。
「なんか…2人で話したさそうですね…理由は?」
「もう…酷い状態なんです…出来れば、他の人には遠慮していただきたい…」
末期…
なのか?
資料って雰囲気でもないな…
「わかりましたが…セーフは治療に必要なので、連れていきますよ?」
「そういう事であれば問題ありません。では、一足先に失礼します」
そう言うと、飯田さんが姿を消した。
うーん、末期だったら、早く行けって言われそうなんだけどな…
違うのかな…
朋久さんの最後の言葉も引っ掛かるなぁ…
まぁ、詳しく聞いてからだ!
瑞木美孝18才
レベル497(106)
体力値119万(1320)=15億
魔力値119万(1320)=15億
力120万(1320)=15億
知力119万(1320)=15億
俊敏さ119万(1320)=15億
器用さ119万(1320)=15億
幸運値119万(1320)=15億
魅力1190万(1320)=150億
風10万(1320)=1億
水9万(1320)=1億
火6万(1320)=8100万
土9万(1320)=1億
光4万(1320)=6100万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
交渉・範囲観測信頼級
召喚魔法・思考圧縮上級
解体・身体強化・風・催眠魔法・殺気自在中級
回復・火・転移魔法・馬術・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣589、投擲495、打撃205、短剣731
妻
リーフ、恵美、セーフ、さやか
相性
綱芳(4084)さやか(16,0)恵美(18,4)武司(1180)玲子(816)朱音(18,0)メルー(6998)道緒(3005)直(3239)メアリー(3100)燕(3021)レモン(3176)流々(2869)里乃(3108)リーフ(33,1)奈美枝(961)御影(15,3)ユリア(3572)枩李花(3012)霞(3066)ミサ(4221)岬(4666)潤(3001)雨音(3063)美嶺(11,4)牛江(605)お熊(75)スラー(781)熊江(165)サリー(1079)他42名(平均2319)元奴隷12名(平均102)
天河(3591)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(556)太陽(652)七海(498)エース(3398)朋久(1577)他23名平均(1892)
精霊:風(28,8)水(30,5)火(21,1)土(39,3)光(15,0)闇(18,8)
愛奴隷
リーフ・恵美・さやか
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他57人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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