346学校の貧弱さで死んだ人々と生きて地獄を味わった奴隷と
「良かったな…瑞木。これで、ギルド内で学校や講座を開いた時に、お墨付きがある状態で運営が出来るな…」
あぁ…
でも、残念ながら、厳しいかも。
「ん?サリーよ、ギルドで何かをやる予定なのか?」
朋久さんが、興味を持ってくれたか…
「えっ?私はてっきり今の話は、ギルドが中心になって動くもんだと思っていたんだが…違うのかい?」
やっぱりね…
想定の出発点が違うからなぁ。
「我の現在の思考は、子供たちに対する教育を考えておったが…サリーは違うのか?」
サリーさんは、サリーさんで苦労してるからなぁ…
「あぁ!!違うねぇ!!子供への教育は確かに大事だよ!間違いなくね!でも、大人の中にも計算も出来ない。文字もろくに読めない。腕っぷしを頼りに生きたいけど弱っちい。そんな奴がギルドには一杯いる。冒険者なんてそんな最底辺の奴等の行き着くところなのさ…」
長年事務に携わっていたサリーさんには、身に染みて良くわかるよね…
「朋久さん…ラードの人達の識字率は、学校が無いにしては低くないです。でも、その機会を得られなかった人は相当数いるんですよ…」
「つまり、端から知識を得る機会の無いもの達もいるということか…」
かなりの数ね…
「そりゃいるさ…元々の親が字を知らなけりゃ、子供に教えようがないだろ?親が死んだり、生活に余裕が無くても同様さ…ここはラード、交易の町だよ?そんな奴等を食い物にする奴等は一杯いる…」
頭の良い奴に、食い物にされている現実か…
「サリーさん、具体的には?」
「頭のそこそこあるクズに、奴隷契約を結ばされた字の読めない奴、金を毎回騙されてる計算の出来ない奴、一般常識がなくて資格を取れない冒険者、体を売らされる女も男も子供達も…出発点は大概が親からの教育を得られなかった奴等さ。もちろん、自業自得の奴等もいるけど…そんなのはほんの一部だ。弱い奴等を食い物にする事で、成り立ってやがるのさ!経済って奴はな!!」
思った以上に厳しいね。
「サリー、ありがとう。我もその辺りは知らなかった…飯田夫、何か言うことはあるか?」
朋久さんの眼光が、鋭く飯田さんを穿つ。
「はい、現状認識はしております。先程のサリー殿の言葉に偽りはありません。事実です。そして、お伝えしなかったことにも理由があります。現在の私設の学校のレベルが低すぎて、打開策の糸口にすらなかったからです」
飯田さんの判断では、心労を重ねるだけだと判断したみたいだね。
「馬鹿な事を…しかも、それは被害者の統計上の絶対数も関係しているのではないか?」
絶対数か…
「王よ。敢えてそこに言及する必要がありましたか?誰が得をすると言われるのか…確かに長いスパンで考えれば、かなりの数ですが、絶対数で言えば…少ないという厳然たる事実はありますよ」
飯田さん…
それは違うと思う。
「バカ者が!!それは、犠牲者がどんどん死んでいったり、奴隷として売られたり、行方不明になってラードから姿を消しているからではないのか?しかも、それが表面に出てくるのは、極少数のはずだ…問題の性質上な!数字で確認出来ない犠牲者が大量にいるはずなのだ」
その通りだと思います。
「はっ!考えが足りませんでした。思い返し、確かに資料的には、犠牲者の重複が殆どない様子を読み取りました。痛恨です!!」
そこの部分で手落ちがあるなんて飯田さんには珍しいね…
何かほかの理由があるのかな?
「間違いなく、親を無くしたり、親と共に売られていった子供達が居たことが予想される。学校関連の整備に尽力せよ!!子供用の学校を整備するのは、当然として、犠牲者は減らさねばならんのだ!!早急に大人のものたちにも救いの手を差し伸べねば!!飯田に特命で申し渡す。一刻も早い整備をせよ!!生きている者を救いだすことを忘れるな!緊急予算の執行も辞さん!!」
待って欲しい。
そして、飯田さんの顔色が凄く悪くなった。
「無理がありませんか?」
「美孝よ。無理とは?」
全体的に…
「諜報庁長官の飯田さんが犠牲者の把握をしくじってるんですよ?学校に入れるべき大人をどう把握するんです?それに、カリキュラムも定めずにどうするんですか?」
「確かに…焦りすぎていたようだ。どうしたら良いかの方策を考えてあるようだが、言ってみる気はないか?」
喜んで!
「まず、試験運用から始めるべきです!基本カリキュラムは読み書きと算数、自己の奴隷化の解除と戦闘術及び精霊魔法でどうでしょう。子供達は、ここに歴史や理科と経済学を足します。それを実際に運営して、周知と問題点を洗い出します」
「だが、それだと…現在虐げられているものたちの保護が…後手後手に回らんか?」
言いにくいですが…
「既にほぼ終わっています!冒険者の人たちは、殆どが、ラードを仲良く救う会の傘下入りを申し出ていますし、素行不良の奴等は、捕まえて、更生させる予定です。奴隷はクロガネを潰した時に、ほぼ根こそぎで燈佳さんの傘下ですし、残りも僕のところに来ました」
「では…被害にまだあっていないものたちを見つけ出して保護していくだけで良いというのか?」
少し語弊がありますね…
「生きている人達の保護は、とりあえず僕の方で終わりましたが、死んだり、ラードにいない人は、まだですよね?そして、この分野のエキスパートは飯田さんじゃないんですか?」
「瑞木…すまないな!」
いえ、飯田さんそんなこと言わないで欲しい。
逆に恨まれそうなんだよ。
「新婚の2人に重たい仕事を投げて申し訳ないのですが…」
「いいや…本来は、その保護を全て飯田夫妻がするべきだったのだ。やるべき仕事を激減して貰って恨み言なぞいうわけないよな?飯田夫妻よ?」
朋久さん…
良い笑顔ですね。
飯田さんは顔がヒクついてるけど、真っ青からは回復してるから、まぁ、大丈夫かな…
「飯田さん頑張ってみんなを見つけてね?僕の方でも出来るだけ動くようにはするから。というわけで、4つお願いしたいことがあります」
「なんだ?」
結構面倒くさいものばかりですが…
「はい、1つは、奴隷を引き受けた助成金を下さい。僕はどうとでもなりますので良いんですが、燈佳さんに!!保護した奴隷でカツカツになるはずですから!!2つ目は、ギルドで学校の試験運用をしますから、補助してください。3つ目は、既に働いている知識不足の人を保護するための権限を下さい。うちでこぼれた人達を探しても、救えないと意味がないので!最後の4つ目で勉強中に生活に困窮する人たちがでたら、本末転倒なので、補助制度を制定してください」
「ふむ、それくらいは良いが…なんで、その若さでそこまで遺漏なく進められるのだ?」
若さは関係ないです。
「僕は…セーフに誓ったんですよ…レストを救って、僕とお付き合いをしてもらう…とね。この気遣いは、それに必要になるから、気合いを入れて頑張ってるだけですよ!!」
ボトッと、何かが落ちた音がする。
音がした方をみると、顔を真っ赤にした妖精さんが、舞い上がった空中から落ちた音だった。
幸せそうに、気絶してるなあ…
瑞木美孝18才
レベル497(106)
体力値119万(1320)=15億
魔力値119万(1320)=15億
力120万(1320)=15億
知力119万(1320)=15億
俊敏さ119万(1320)=15億
器用さ119万(1320)=15億
幸運値119万(1320)=15億
魅力1190万(1320)=150億
風10万(1320)=1億
水9万(1320)=1億
火6万(1320)=8100万
土9万(1320)=1億
光4万(1320)=6100万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
交渉・範囲観測信頼級
召喚魔法・思考圧縮上級
解体・身体強化・風・催眠魔法・殺気自在中級
回復・火・転移魔法・馬術・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣589、投擲495、打撃205、短剣731
妻
リーフ、恵美、セーフ、さやか
相性
綱芳(4084)さやか(16,0)恵美(18,4)武司(1180)玲子(816)朱音(18,0)メルー(6998)道緒(3005)直(3239)メアリー(3100)燕(3021)レモン(3176)流々(2869)里乃(3108)リーフ(33,0)奈美枝(961)御影(15,3)ユリア(3572)枩李花(3012)霞(3066)ミサ(4221)岬(4666)潤(3001)雨音(3063)美嶺(11,3)牛江(605)お熊(75)スラー(781)熊江(165)サリー(1036)他42名(平均2319)元奴隷12名(平均102)
天河(3591)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(556)太陽(652)七海(498)エース(3398)朋久(1482)他23名平均(1892)
精霊:風(28,8)水(30,5)火(21,1)土(39,3)光(15,0)闇(18,8)
愛奴隷
リーフ・恵美・さやか
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他57人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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楽しんで頂ければ幸いです。