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女神とともに転移した世界がまるで地獄(エロゲ)でした  作者: 瑞木美海
第2日目 初デートは頑張って楽しかったけれど…
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30榊の鉄拳と瑞木の真実

 途中、ゴブリンとコボルトが2体ずつあらわれたので、風の精霊に頼んで排除し、収納に突っ込んでおいた。


 町まで帰りついて、門扉を通るときに榊さんがこちらを見たが、さやかさんの様子を見ると、アゴでしゃくって通された。

 後が怖い…


 宿にさやかさんを送ってから、門扉まで引き返す。


「ありがとうございます」


 指示通り厩舎に馬をつなぎ止め、礼を告げに榊さんがのところに行った。


「歯を食いしばって貰うぜぇ!」


 いきなり拳が飛んできた。

 能力差で避けることは出来たが、あえてくらった。


 ガッと音がして頬に痛みと顎に衝撃が刻まれた。


「固えな、さすがに。で?何で家の娘が泣いてやがる。おめぇの返答次第によっちゃ明日の朝日を拝めると思うなよ」

良いお父さんですね。


「答えろや。服とかは乱れてなかったから、おめぇが襲ったとかはあり得ねぇが、あんな真っ青なアイツは見たことがねえんだ!!」

良く見てる。

当たり前か。


「ありのままに話しますね。森の丘まで行って、そこで告白したんです。パートナーになって欲しいと、僕が求めていたのが貴女だと…」「ふざけるなよ。そんなこと位であんな顔をする女が何処にいるってんだ!!馬鹿にしてんのか!?」

言葉を遮られてしまった。


「待ってください。話はまだ途中です。そのパートナーには性奴隷として共にいて欲しいと伝えたんです」


「あぁ!?その意味わかって口にしてやがるのか?」

青筋が幾つも浮かんでる。


「誓って言いますが、僕は変態じゃないですし、まぁ僕の主観ではですが。変態的なことをするつもりもありません。具体的には恋人や奥さんと変わらないことしか求めませんよ」


「はぁ?」

心底わからないって顔をしている。


「嘘だろ?冗談か?意味が全くわからねぇよ」

親子なんですね…


「さやかさんも同じ事を言ってました」


「なぁ、お前さんの、その目を見て…真剣だってことはわかるぜ。だがよ。それは狂信者のソレに見えてるのも確かなんだ。いったい何が目的なのか話せねえか?」

血は争えないね。


「僕はこの歪な世界を救いたいんですよ。まずは、このラード王国からです。インフレの原因である街道の強敵をパートナーと撃破し、飢餓に苦しむ皆を救いたいんです」


「それと、うちの娘を性奴隷にするのとどう関係があるんだい?」


「それは、この世界の理として…」

ん?

別に性奴隷そのものはぶっちゃけ他の人でもいいよな…

アレ?


「おいおい。目的と手段が入れ替わってないか?」

そう、目的と手段…


「さやかさんにも言われてました…」


「どういう意味だ?」


「僕は多分さやかさんとパートナーになって、さやかさんと皆を救いたいんです」


「性奴隷うんぬんは良くわからねぇけど、そう伝えりゃ良かったんじゃねぇのか?多分ってのが頂けねぇけどな」


「えっ?そういうこと?」

涙が流れてきた。

止めどなく溢れては落ちていった。


「自分の気持ちも整理せずに、女を口説いてんじゃねぇよ。バカだなぁオメェ。そう言えば年は幾つだよ?」


「十八歳でず」


「あぁ?十八歳!?冗談だろ?その眉間に深く刻まれた皺と、立ち振舞い、話し方からして三十間近だと思ってたぜ。何をそんなに背負い込んでやがる。もう少し気楽に行けや」


「でも、街で餓死してる子がいるんですよ!!あの子達を助けるには一刻も早く一秒も無駄に出来ない。いや…無駄にしたくないんです!!」


「もう…見たのか。確かにそうだ。酷い状態だ。だが…俺たちは神様じゃ無いんだぜ?気張ったって出来ることには限りがあらぁ」


「そうでず。だがらごぞ僕は性奴隷を手に入れなぎゃいげないんです。そして力を手に入れて、経済を復活させなぎゃ」


「わかった。わーかったよ。まず、力を抜け。お前さん一つ勘違いをしてるぜ。俺には奴等を救えないが、お前さんには可能だ。何故か?俺には家族がいるが、お前さんにはいねぇ。そして…お前さんには腕がある。狩りの腕がな」


「……はぁ、どういう意味ですか?」


「わかんねぇかな、餓死しそうな奴等はそう多くはねぇ。いても百人か。その日食わせるだけならコボルトを十匹も狩れば十分なんだぜ」


「それって根本的な解決には、まるでなってないです」


「無理がねぇなんて言わねぇさ。でもよ。その眉間の皺を放っとく方がつれえんじゃねえのか?」


「確かに」


「家の娘も頑固だ。あの様子じゃあ一ヶ月は、口きく事も無理だと思うぜ。だけど、浮浪者の子達の中には、お前さんの話を聞いてくれる子もいるかもしれねぇじゃねぇか?」


「……」


「まぁ諦めろとまでは言わねぇさ。だが一度距離をおいてみるんだな」


「考えてみます」


「そうしな」


「それと、明日からも馬や荷車をお借りしていいですか?」


「………まぁ……いいぜ。金額も同じでいいさ」


「ありがとうございます。失礼します」




 瑞木が去った門扉ではこんな会話が交わされていた。


「上手く誘導してやったってとこですか?武司さん」


「人聞きが悪いこと言ってんじゃねぇよ。松本。別に否定はしねぇが、あの坊主が、さやかのところに戻ってこようが別にいいぜ。さやかがそれを受け入れるなら…な。」


「へ?さやかさんが勇者の慰みものになっていいと言うんすか?」


「だから!!てめぇ、うちのさやかを舐めてんじゃねえよ。そんなことするやつなら。そもそも、うちのさやかがデートなんぞに行くわけねぇってんだ」


「そうっすか」


「まぁ、そのままフェイドアウトなら…それでも一向に構わねぇがな。俺は娘が泣くことが許せねえだけだからよ」


「……その割りに随分アイツにも気を配ってやってたように見えましたよ」


「うるせえな。気に入っちまったんだから仕方がねえだろうが」


「やっぱそうなんすね。荷馬車大銀貨一枚は息子価格っすもんね」


「ふん!!」


 二人はそう話すと詰所に戻って行った。


 どこかでセーフの呟きが漏れていた。


「そういうことかい。仕方ないだろうさ」


瑞木美孝18才

レベル28(1)

体力値215(1)=215

魔力値219(1)=219

力339(1)=339

知力231(1)=231

俊敏さ214(1)=214

器用さ220(1)=220

幸運値250(1)=250

魅力437(1)=437

風10(1)=10

称号

貧乳好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友

スキル

鑑定、他種族言語理解、スキル取得補正、レベルリセット、緊急避難、スキルリセット、収納ポケット、レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正、範囲観測初級、叱咤激励、大声、槍レベル13、剣レベル8、投擲レベル19、打撃レベル1、短剣レベル20、解体・交渉・召喚中級、精霊魔法信頼級、回復・催眠・風魔法・馬術初級、降霊術

相性

綱芳(260)さやか(653)恵美(105)風の精霊(5,8)武司(70)

奴隷

なし

設定

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楽しんで頂けましたか?

また明日18時にお会いできれば幸いです。

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