333美嶺と人化の法
「さて、人払いも済んだ。美孝よ、話すが良い。そのために来たのであろう?ラードのためと言う、その言葉の重さはわかっておるだろう」
そうですね。
「はい。ですが、まずはギガントゴブリンとギガントオークに関する報告をさせてください」
「良かろう、その件もまたラードの未来に大きく影を落とすことだしな。だが、ギガントゴブリンは討伐部位が提出されたが、ギガントオークに関しては討伐したが、その討伐部位の提出が出来なかったと聞いたが?」
やはり…
飯田さんが苦労して報告してくれた事が、偲ばれるね…
ゴメンよ…
「はい…実は討伐部位が提出できなかった理由を、今日は連れてきたんです」
「連れてきた?話に来たでは…なくか?」
連れてきたんです。
「先程、僕らの娘として紹介した美嶺こそ、ギガントオークだった少女なんです。したがって、討伐していません。だから…討伐部位を提出出来ませんでした」
「……はぁ?まさか…人化の法?なのか?」
人化の法?
「人化の法っていうのは、一体なんですか?」
「遥か彼方昔に、行使できる人材が失われているのだが…な。魔物を人として転生させる方法だ。具体的には何度も浄化の魔法をかけつつ、拘束を継続させるという荒業だ…過去にある女魔法使いが操ったと言われるな。精霊魔法などより知る者の極端に少ない、伝承の中の魔法だな」
まさか…
「もしかして、獣人と言われる人達って大元は魔物だったりしますか?」
「そうだ…そして、ここからは彼方に離れた獣人達の国では、今話した魔法使いの彼女は、建国の王として敬われていると聞いたぞ」
それなら…
「辻褄が合いますね。美嶺は…僕がギガント種の元々持っているある呪いを解こうと思って、ギガントオークを浄化してみたら獣人となっていたんです…」
「ふむ…さっきの事例では、もともと希少なギガント種を浄化した事例はなかったな。あと、オークはみなの気性が荒すぎて、1人しか人化できなかったと聞くな…」
拘束が大変だものね…
そして、人化の法も魔物を飼い慣らす勢いで行かないと無理だよなぁ…
「はい…美嶺も精神的にはギガントオークの時と、同じ意識を持っていますから…確かに、人間を見たらすぐに襲ってくる普通のオークでは、意思の疏通は難しいかもしれません!!」
「ほぅ…では…ギガントオークの時の美嶺とはどうやって意思の疏通をしていたのだ?そもそも狩る対象のギガントオークとどういう経緯で、会話まで辿り着いたのかがわからないぞ?」
まぁ…
「実はギガント種は、生まれつき自我と高度な知能を持っているようでした。その行動にはしっかりとした知性に裏打ちされた戦略があり、こちらを追い詰めるための戦術を駆使しようとしていることは明白でした」
「ふむ、つまり、戦いを進める内に話し合ったのか?」
違いますね。
「背骨の重要な部分を砕きつつ、レベルを上げるための経験値とするべく、仲間たちのそばに運んだんです。その時に、あまりに人間の様に話す事に気付いて殺せなくなったんですよ…」
「後悔しておるのか?」
いや、全くしていませんよ。
「美嶺に出会えた奇跡に感謝しています」
「はは…そうか。ん?では、ギガント種はゴブリンやコボルトも同様に話すのか?」
察しが良すぎるな…
「えぇ。ギガントゴブリンの声を聞きました。しかし、その性状は残虐で、人間を憎んでいました。たとえ浄化しても、人を襲う獣人にしかならなかったと思います。ギガントコボルトは出会い頭に即、倒しましたから、声を発することが出来たかわかりませんね」
「ふむ。して…美嶺をここに連れてきた理由を話して貰おうか?」
大仰な理由になりますけど…
「信じて頂けるかがネックではありましたが、信じて貰えたので杞憂に終わりました。そして理由は2つ。1つは、美嶺の事を理解して頂ければ、街道の封鎖をしている現状を、能動的に打破できると考えました。もう1つは、美嶺を娘として保護し、その身柄に対して責任を持つ事を宣言するためです」
「ふむ、ギガントオークの行先を明確にすることによって、諜報部の安全確認を要する事無く街道の封鎖を解除するためか。そして、我が提示した人化の法という回答が無くても、ギガントオークであった美嶺を人として扱う事を宣言し、暴走その他の事象に対して、責任を追うことを宣言しにきたということだな?」
正に…
「その通りです!!彼女は僕の娘ですから!!僕の娘に手出しをさせるつもりもありませんが、万が一の時には、暴走をこの手で止めるつもりです」
「だから…美嶺を人として扱えという話だな…それはさっき言った通り問題ない!伝承によれば、美嶺には暴走もまず起こるまいよ」
ありがたい…
「ありがとうございいます。ですが、伝承にはなんと記載されているのですか?」
「あぁ、伝承によればな。人化の法を使った際に起きた獣人の暴走は、至極当然の理由によって引き起こされているのだ。つまり、いじめられて人化の法を施された魔物が怒って暴れたわけだな」
ん?
僕、美嶺に対してめっちゃやらかしてるよね……
今、懐いてくれてるのが奇跡なんじゃねえかな。
「まさか…それって、無理矢理がんじがらめに拘束されたり、ぼこぼこに殴られて動けなくされたりした魔物に人化の法を使ったりしましたか?」
「おぉ、美孝は察しが良いな。その通りだ!恨みしかない状態で人化したため、結局殺すしかなかったとも言われている。しかも、元々意思の疎通をしていたものはまだしも、懐いていただけのものまで人化したことによって、その女魔法使いは託児所の責任者みたいな状態になったそうだ」
相当数の獣人を生み出していることが予想されるからな。
大変だったんだろう…
「大変だったんでしょうね…」
「……ん、まぁそれなりに大変だったようだがな。同時にその女魔法使いにとっては天国だったみたいだぞ?国を立ち上げてから獣人たちの男全員と関係を持ち、死ぬまで愛する獣人たちの子を産み続けたらしいからな」
うわぁ。
逆ハーレムの夢を叶えたんだろうね…
「え?じゃあ、獣人たちは全ての人がその魔法使いの血をひいてるんですか?」
「いや、そんなことは無い。半数は女の獣人だったんだからな。まぁ、恩人に夫を一夜提供するという一幕はきっとあったんじゃないか?」
寝とりまでカバーするんですか?
その人、きっと転生者な気がしてしょうがないんだが。
「個人的には相容れそうにありませんね」
「まぁ、我も同感だな」
寝とりとかは嫌ですよね。
「そう言って貰えるとありがたいですね」
「礼など…そう言えば、孫の声を、孫の声として、聞いておらなんだ。美嶺よ。ぜひ、この爺ちゃんに挨拶を今一度してはくれないか?」
爺ちゃんと呼ぶには、朋久さんはダンディーすぎる気もするが…。
「ん?俺の名は、瑞木美嶺。よろしくな。爺ちゃん」
元気にいつもの野太い声が響いた。
「なかなか、しっかりした声だな。美嶺…先程の返事は聞き間違えではなかったか…ギャップが凄いな」
まぁ…
確かに、地を這うようなこの声が、どこから出てるのか、未だに不明ですからね…
瑞木美孝18才
レベル497(106)
体力値119万(1320)=15億
魔力値119万(1320)=15億
力120万(1320)=15億
知力119万(1320)=15億
俊敏さ119万(1320)=15億
器用さ119万(1320)=15億
幸運値119万(1320)=15億
魅力1190万(1320)=150億
風10万(1320)=1億
水9万(1320)=1億
火6万(1320)=8100万
土9万(1320)=1億
光4万(1320)=6100万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
交渉・範囲観測信頼級
召喚魔法・思考圧縮上級
解体・身体強化・風・催眠魔法・殺気自在中級
回復・火・転移魔法・馬術・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣589、投擲495、打撃205、短剣731
妻
リーフ、恵美、セーフ、さやか
相性
綱芳(4084)さやか(16,0)恵美(18,4)武司(1180)玲子(816)朱音(18,0)メルー(6998)道緒(3005)直(3239)メアリー(3100)燕(3021)レモン(3176)流々(2869)里乃(3108)リーフ(32,2)奈美枝(961)御影(15,3)ユリア(3572)枩李花(3012)霞(3066)ミサ(4221)岬(4666)潤(3001)雨音(3063)美嶺(10,9)牛江(605)お熊(75)スラー(781)熊江(165)サリー(709)他42名(平均2319)元奴隷12名(平均102)
天河(3591)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(556)太陽(652)七海(498)エース(3398)朋久(1125)他23名平均(1892)
精霊:風(28,8)水(30,5)火(21,1)土(39,3)光(15,0)闇(18,8)
愛奴隷
リーフ・恵美・さやか
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他57人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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