320スラーの変化とトラウマ
「ミーアル、覚悟!!」
「うにゃ?そんな直線的な打ち込みじゃあにゃ、いくら速くても対応可能にゃ!」
ミーアルが正面からの僕の木剣を弾きながら、かなり遅れて打ち込まれてくる背後からのリーフの動きに対応してくる。
ぶっちゃけた話として、身体能力全開で、ミーアルを襲えば、直線的に突っ込んでぶっ飛ばす事はとりあえず可能だったりする。
能力差が凄いから当たり前だけど、でも、それは技術じゃない。
単なる物理さんに仕事をして貰ってるだけ…
折角、習いに来てるんだから、技術を磨きたい。
なので、ミーアルと同じ位まで身体能力を制限しつつ、挑んでるわけです。
「わかってはいるけど、僕って本当に、技術が伴ってないなぁ」
「確かににゃ、身体能力が高いのに技量は低いにゃあ!でもにゃ、私も随分と舐められたもんにゃ」
あ、気付かれてるか?
「手を抜いてる訳じゃないよ?」
「折角だから技量をあげなきゃ勿体ないってところにゃ?」
…バレバレだよ。
「そうだよ。わざわざ稽古してるんだから、元々大幅に超えている身体能力で圧倒しても意味ないでしょう?」
「そりゃにぁ、間違いにゃ。そんなことは身体能力で圧倒してから考えるにゃ!」
間違ってる?
「え?マジで!?」
「あぁそうにゃ…早よ来いにゃ!」
そんなもんか?
リーフに、念話でタイミングを合わせるように促して、僕は、後ろからでリーフには左側面から、殺さないであろう範囲の最高速度で近づいて木剣を振るってみる。
当たれば知覚も出来ずに気絶するほどの速度だ。
やり過ぎ感は否めない。
それでも、殺したくはないからね!
「恨むなよ?」
「流石の切れにゃ」
そう言いつつ、余裕でかわされた?
手加減したとはいえ、本気で当てに行ったんだけど…
「リーフ、思考圧縮解禁ね。無理矢理でも剣の軌道も変えていくぞ」
「はいっ!」
そういいつつ、既に飛びかかっている。
僕はその、フォローに入ろう。
リーフが次々に木剣を繰り出してはミーアルが避けている。
思考圧縮のお陰で、リーフの隙と、ミーアルの隙が良く見えるから…
その隙を突く形で剣を通せばいい。
「僕らの勝ちだね?」
「お見事にゃ!!」
当たる直前で、寸止めしてミーアルに確認したら、称賛を貰えた。
「しかし、本当にかなりの能力差を跳ね返せるんだね」
「まぁにゃ。瑞木との技量差を使ってだがにゃ…今回は主体がリーフだったからにゃ、追い詰められたのはその辺りも影響があるにゃ」
つまり、僕が下手くそってことだね…
「いくら速くても、フェイントも無しで、突っ込んだらあしらいは簡単って事なんだよね?」
「わかってるならやれにゃ!!宝の持ち腐れ感ハンパないにゃ!!」
そう言われても…
「戦闘を始めて、六日目の僕には荷が重いんだよ…誰かに習ったわけっじゃないんだし、経験自体が少ないんだからさ!基礎的な部分で良いから教えてよ!」
「マジにゃ?……嘘つく意味もないにゃ。わかったにゃ。目線での誘導とにゃ、剣の軌道を中心に教えてやるにゃ!リーフも苦手っぽいから一緒に聞くにゃ!!」
そのまま、フェイント講座なり、時間が6時になった。
「ありがとう、ミーアル。勉強になったよ!」
「おうにゃ!!しかし磨かれてない原石のままでにゃあ、良くここまで強くなれるもんにゃ…びっくりだにゃ」
まぁ…
「僕は、魔法主体で戦ってきたし…相手にしてるのは、魔物ばかりだからね…覚醒者との比べるのも烏滸がましいほどの差があるよ。もう、能力値的にも置いてきぼりと言うに相応しい位弱いし、そもそも既に戦闘じゃなくて蹂躙に近いからね」
「確かににゃ、逆にこっちはにゃあ、1対1や1対2の試合を延々やってるんだからにゃ…違って当たり前だにゃ」
そうだよね。
勉強になった…
「さて、もう返るかね?」
スラーが聞いてきた。
そうだね、でも帰る前に…
1つ疑問を解消させて貰おう…
「うん、そろそろ飯だからね…ところで、1つ聞いて良いかな?」
「なんだい?」
根本的な話さ…
「スラーが僕らに変化を使って話をしない理由は何?人に変化した方が、話せるし、意思疏通が簡単じゃない?あえて筆談なのは何故?」
「あぁ…ラビラビやミーアルを見て気付いてるか…簡単さ…私の変化はスライムの特性を色濃く残すから、気持ち悪すぎて使えないんだよ…」
気持ち悪すぎて使えない?
「具体的には?」
「私はスライムだから、もちろん気にならないが…各部分がこんな風に、絶えず流動してるだろ?変化は元の特徴を色濃くのこす。だから、この特徴を残したまま変化するんだ。すると…各所は溶けたり戻ったりを繰り返し、結局原型を留めない。声帯も安定しないから、聞き取り辛く嫌な音が混ざった音になるんだ…さながらゾンビのようにな」
あぁ…
「トラウマ待ったなしなビジュアルになっちゃうわけか?」
「端的な表現をすればそうだね。さらに、初対面の相手に私には恐怖感を与える特性を持っている。そんな状態で対面したら、何が起こるかわかるな?」
気絶しそうに怖いですな…
「トラウマにならないわけないわ。嫁さん達の話を総合すると、スライム的な特徴を残したまま、酷く恐ろしいビジュアルになっていたみたいだけど、半透明な寒天状としか言っていなかった。更に流動して崩れたりするなんて…僕は見たくない!」
「だろう?私は二度と変化をして一般人と会わないと決めたのだ。あの時からな…だから、私は同志相手以外には変化を使わない。同志相手なら恐怖感を与える特性は効かないからな…」
そりゃ相手も同じ特性を持ってるからね…
「そういうことか。なんで、始めての時に変化を使ってくれなかったのか気になってたんだ…ごめんね、説明ありがとう」
「いいさ、聞かなければわからない話だからな…気にしなくていい。さて、明日以降も来る気になったか?」
うん。
「なるべく参加したいな…でも、忙しくて毎日は無理そう」
「そうか…私達は、毎日この時間に鍛練をしている。良かったら顔を出せば良いさ」
ありがたいな。
「ありがとう。喜んでまた参加させて貰うよ」
「うむ、名残惜しいが、私達もこれで帰ろう。ラビラビ、ミーアル。行くぞ!!」
昨日のように、忍者さながらに森の奥へと消えていく3人を見送った。
濃い一時間だったなぁ…
瑞木美孝18才
レベル497(106)
体力値119万(1320)=15億
魔力値119万(1320)=15億
力120万(1320)=15億
知力119万(1320)=15億
俊敏さ119万(1320)=15億
器用さ119万(1320)=15億
幸運値119万(1320)=15億
魅力1190万(1320)=150億
風10万(1320)=1億
水9万(1320)=1億
火6万(1320)=8100万
土9万(1320)=1億
光4万(1320)=6100万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法・思考圧縮上級
解体・身体強化・風・催眠魔法・殺気自在中級
回復・火・転移魔法・馬術・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣589、投擲495、打撃205、短剣731
妻
リーフ、恵美、セーフ、さやか
相性
綱芳(3861)さやか(15,7)恵美(17,9)武司(1180)玲子(816)朱音(17,7)メルー(6713)道緒(2892)直(3123)メアリー(2911)燕(2914)レモン(3066)流々(2732)里乃(3004)リーフ(31,6)奈美枝(961)御影(14,9)ユリア(3465)枩李花(2879)霞(2882)ミサ(4091)岬(4463)潤(2883)雨音(2943)美嶺(9483)牛江(605)お熊(75)スラー(781)熊江(81)サリー(555)他42名(平均2239)元奴隷12名(平均55)
天河(3321)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(556)太陽(652)七海(498)エース(3398)朋久(1003)他23名平均(1887)
精霊:風(28,5)水(30,2)火(21,1)土(39,3)光(15,0)闇(18,8)
愛奴隷
リーフ・恵美・さやか
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他57人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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