313リーフや仲間たちに見えていたスラーとは
「では、参ります。お覚悟下さい…」
あれ?
剣を使うと言った割りには、リーフが無手で、スラーに近付いていく。
と言っても、実際には大地を蹴って、カッ飛んでいったので、その姿を正確に視認出来たのは、僕と恵美くらいだろう…
セーフですら、一瞬見失ったみたいだ。
「むっ!」
傍らにいるスラーが、体でそこまで表現する間に、リーフと相対したスラーの体を、いくつもの剣閃が通り抜け、細切れに切り刻んだ。
剣を振るう、その瞬間のみ、収納から取り出してるみたいだ…
随分面倒くさいけど、地味に効果の高い方法だね。
器用じゃないと出来ないけど!
「あら、これだけ刻んだのに、減った体力値はたった2億ですか?やっぱり、炎の属性武器で攻撃した方が鉄板だったでしょうか…」
あれ?
なんか、リーフの感想が本気なんだけど…
何故か怒ってないか?
「リーフーっ!あくまで稽古だぞーっ?模擬戦模擬戦!なに本気で殺しにかかってるの?とりあえず中止!理由を話してよ!!」
「美孝さん…他の女の子は別に構いません…でも、このスライムは駄目です!人として駄目です!!私が許しません!!」
涙で潤んだ瞳で叫ばれた?
は?
まさか…
「…スラーは男だし、純粋に稽古に誘われただけで…一切の含みは無いよ?新ハーレム要員とか、リーフが心配してるようなことは、何もない!これで安心したかい?」
「えっ!?本気ですか?」
どういう意味さ?
「あぁ…私の姿が、そういう方向に見えるわけか…実に興味深いね…」
はぁ?
スラー、1人で納得しないで貰いたいんだが?
「リーフには、スラーが何に見えるのさ?」
「超絶美女で、美孝さんの好みにピッタリの体型を形作ったスライムですけど…違うんですか?こんな寒天みたいなぷるっとしたスライムに美孝さんの心を寄せられると思うと、震えが来るほどに恐ろしいんです!」
僕には単なる球形に近い白銀色のスライムにしか見えないぞ?
「他のみんなは?」
「あなた、私も寒天状の半透明な女に見えます。ただし、私には胸を切り落としたリーフにそっくりに見えますが…」
恵美さん…
よりによって何故?
「わたしは普通のスライムにしか見えないよ?」
セーフは普通か…
「ダーリン、私には満面の笑顔の半透明な私に見えるんだよね…なんかすごく気持ち悪い!」
朱音さんにはドッペルゲンガー風ですか…
まぁ、自分がもう一人いて笑ってたら怖いよね。
「俺も同じだな…普通のプラチナスライムだよ?」
美嶺は一緒に見たしな。
「御影ちゃんには、儚げな美青年っぽい、両性具有の人っぽい寒天みたいなスライムに見えますね。もしかして、とうとう脳がイカれましたかねぇ?」
残念ながらそうかもな…
「俺には、半透明のうちの母さんにしか見えないんだが?違うのか?」
綱芳さん、それは、玲子さんから受けたトラウマという奴なんじゃ?
つか、それ裸ですよね?
個人的には、自分の母の裸とか…
きっと何の問題もなく美しいんでしょうが、なんとなくご愁傷様です。
「私達には一様に、寒天状の凶器に性器が生えているように見えています。何ですかあれ?凄く気持ち悪い!」
熊江さん達もか…
なんとなく、傾向が見えそうだね…
「全て何かしらの恐怖感を植え付けられる姿ってことか!?スラー?説明をしてくれるんだよな?」
「悪いな瑞木、ここに来る前に、私のことは皆に説明済みなのだと思っていたよ。だから…問題ないのだと。でも、違ったんだな。それを気付かせないとは、皆のスルー耐性が少し怖いぞ?そして、瑞木と美嶺そしてセーフがかなり稀有な精神の持ち主だとも今わかった」
話が見えません…
「わかるように話してくれ!」
「前提として、私は常時姿を隠蔽する魔法が、勝手にかかっていてね。それを近くで見ると、その人物がもっとも恐ろしいと思っているものを、自動的に写し出してしまうのさ!!つまり…」
こういうことか…
「さっきみんなが言い募った内容が、やっぱりそれぞれにとって、怖いと思うものなわけだな?」
「そのとおりだ…事前に私について詳しく知っていると、その効果は無くなるんだがね。だから、名乗った時点でその効果がなくなったと思っていたよ。すまないね。まあ、その中で、瑞木と美嶺とセーフだけは、はなから私自身を写し出しているからね。稀なケースだよ…」
残念ながら…
「僕や美嶺の場合は、単純明快だな…スラーこそが、一番怖いからだよ。単にそれだけだ。昨日、森で出会ったときの恐怖は凄かったからな。なおかつ、スラーについて知ってるんだから、その効果も既に消えてるだろ?」
「あぁ…そう言うことか、しかし、スライムにそれほどの驚異を感じることこそが稀有だがな…はははっ!」
はいはい…
そういえば、昨日も話を聞いたら急激に恐怖感が和らいだよな。
「セーフは?」
「あのね…元、神を舐めてんのかい?そういうことさ…」
なら…
「ステルス機能の方は突破できないのは何でかな?」
「聞かないでおくれ…それは凄く悔しいんだから、原因は認識阻害なんだが…突破出来ない原因はわからないんだよ…」
やっぱり、引き合わしてから、試行錯誤をしてみたらしい。
「つまりは…リーフはスラーの恐怖に当てられて、恐怖に耐えきれなかったから命をとりにいったわけか…そして、スラー、それって覚醒者の特有の症状だよな?」
「いかにも、覚醒者になったものは、ステルス能力と恐怖を与える能力に目覚めるな。たまに発現しないものもいるが、大抵は発現する」
嫌な能力ですな…
ステルス能力もですか。
「そういう話なら、覚醒者にはなりたくないなぁ…僕は、世捨て人になる気は無いからね」
「まぁ、そうかもしれんな…私は生まれたときから、持っているから知らないが、後天性の同志の中では、儚んで自らの命を断ったものもいたからな」
そりゃそうでしょうよ…
人は1人では生きられない。
まぁ、スラーの同志はモンスターかもしれんけどな。
「それはそれとして、事前に勝手に話すなんて、するわけ無いだろ?スラーが隠れ住んでるのを知ってるんだからさ…そんな恐怖に関する話があるとか知らないし、秘密はスラーから直接聞かなきゃ、僕が勝手に話して良いとは思えないよ…」
「これは、お気遣いありがとう。そして、すまなかったな。せめて、稽古に移る前にみんなに確認するべきだった。稽古を前にたぎり過ぎていたようだ。申し訳ない。では、プラチナスライムが何なのかを話そう」
スラーの身の上話をみんなで聞いた。
僕と美嶺には既知の話だったので、2人で組手をしてみた。
ふむ、さっきよりは形になったか…
「リーフ…これで納得できたかな?」
「はい…少なくとも、スライムが男性でライバルじゃないことだけはわかりました!!」
えっと、その他もわかって欲しいな…
仲間を求めた百年の悲哀とか、それを成し遂げるための努力とか…
泣かせる話が結構含まれてたと思うんだけど?
まぁ、平常運転なんだろうな…
瑞木美孝18才
レベル497(106)
体力値119万(1320)=15億
魔力値119万(1320)=15億
力120万(1320)=15億
知力119万(1320)=15億
俊敏さ119万(1320)=15億
器用さ119万(1320)=15億
幸運値119万(1320)=15億
魅力1190万(1320)=150億
風10万(1320)=1億
水9万(1320)=1億
火6万(1320)=8100万
土9万(1320)=1億
光4万(1320)=6100万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法・思考圧縮上級
解体・身体強化・催眠魔法・殺気自在中級
回復・風・火・転移魔法・馬術・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣503、投擲495、打撃174、短剣731
妻
リーフ、恵美、セーフ、さやか
相性
綱芳(3648)さやか(15,7)恵美(17,7)武司(1178)玲子(816)朱音(17,1)メルー(6601)道緒(2892)直(3123)メアリー(2911)燕(2914)レモン(3066)流々(2732)里乃(3004)リーフ(30,8)奈美枝(961)御影(14,6)ユリア(3465)枩李花(2879)霞(2882)ミサ(4091)岬(4463)潤(2883)雨音(2943)美嶺(8992)牛江(605)お熊(75)スラー(563)熊江(56)サリー(555)他42名(平均2239)元奴隷12名(平均52)
天河(3321)春臣(1575)君里(2295)秋虎(2251)アーサー(556)太陽(652)七海(498)エース(3398)朋久(1003)他23名平均(1887)
精霊:風(28,5)水(30,2)火(21,1)土(39,3)光(15,0)闇(18,8)
愛奴隷
リーフ・恵美・さやか
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他57人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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