279リーフの抱擁とさやかのプロポーズ
「ただいまぁ…予想通り、すげなく追い返されたよ。聞くに値しない意見だってさ。わかってたとは言え、心に刺さるよ。そして…これで僕の心は決まったよ!」
「お帰りなさいませっ!約束通り、このリーフが癒して差し上げます。さぁ!!いらして下さい!」
うん…
ありがとう。
大迫力のスイカが、目の前に迫って、柔らかい丸っこいものによって、視界が全てリーフで塗り潰された。
そして、甘い香りが視覚だけでなく、嗅覚をリーフに染め上げる。
聴覚すら、丸っこいものに挟まれて耳を塞がれた上、興奮したリーフと僕の心臓によって奏でられる鼓動の音しか聞こえてこない…
五感の内の四つまでが、リーフに捕えられ、リーフのみを感じることのみに使われている。
なんて、幸せな抱擁だ…
残る味覚すらも明け渡したい衝動にかられる!
しないけどね!!
そんなことをしたら、このギルドの買取り倉庫で、レベル上げしちゃいますから…
それはどう考えても、人としてダメでしょう!!
「ぷはっ!ありがとう。リーフ…かなり気分が回復したよ。でも、そろそろ離して貰えるかな?」
無理矢理、自分自身の未練を断ち切り、執拗に僕の顔を胸にうずめようとするリーフの両手を逃れて、顔をあげた。
「まだまだです。もっと私に溺れて頂きたいのですけど…ダメですか?」
はぅっ!
すげえ可愛い!!
残念そうな伏せられた瞳が、スイカの向こうで、涙を湛え始めてる…
破壊力抜群だ!
きっとベッドでされていたら、断ることは不可能だろう…
けど…
ここは、この上なくパブリックスペースだ…
周りには仲間も一杯いるのですよ!!
「お仕事中でしょ?リーフ、そのあとは言わなくても、わかってくれるよね?」
「はい…ほんの一瞬だけでも、凄く幸せでしたから無理は言いません。また、後で、ぜひお付き合いくださいませ!!」
リーフは、そう言いながら力を弱めた。
あの…
時計を確認しても、5分ほど揉みくちゃにされましたが?
一瞬?
5分が一瞬に感じられるほどに、幸せを感じてるのか?
ちょっとだけ、愛が怖いな…
まぁ、望むところだからいいんだけどさ…
「あら、やっと来たわね。パーティーリーダー。随分疲れた顔をしてるのね。査定は全て終わっているわよ?そして、こちらは明細書ね。今日も要るんでしょ?」
さやかさん…
ごく普通の対応なのに、癒されるなぁ…
そして、さっきの癒し空間への突っ込みは無しですか、そうですか。
「はい、お願いします。お代はいかほど?」
「そうね。今回はオークだったでしょ?お陰で荷馬車の往復回数も随分多かったから、中々の値段よ?まぁ、討伐の褒賞金その他も半端な金額ではないんだけど…81回分で32万2千ラードね。こんな額の手数料は見た事無いわ」
そうですよね…
これが、この対応がギルド窓口の、普通だと思いたいです!!
「では、いつも通りに褒賞金と素材買取り額から、差し引いて下さい」
「承知したわ。じゃあ、査定の詳細に移りましょうか?」
普通に微笑みながら告げられる内容が嬉しい…
さっきまでの、すげない態度の受付とは、比べるのがおこがましい。
「はい…是非」
「あらっ!なに泣いてるの?しかも、満面の笑みを浮かべて…大丈夫?」
あぁ…
思わず、心からあふれでた汗が、目から流れ出てしまった…
「すみません。ちょっと感極まったものですから…」
「あらあら、それは…さっきのリーフの物量飽和攻撃が、忘れられないって事かしら?」
ん?
さやかさんが、自分の胸を撫でながら、すねている…
だと!?
「いえ…自分はさやかさんの胸の方が圧倒的に好みなんで、全く違います。窓口対応の素晴らしさに、泣けてきただけです。理由は嬉しくて…ですね…」
「えっ?そっち?なんで!?私の対応はいつも通りよね?なんでそんな感想になってるの?」
急にあたふたしだした。
慌てる姿も眩しいなぁ…
「あのね、さやか姉さん。瑞木さんはギルド長に用事があって、向こうの窓口に相談に行ったのよ!そして、この状態で帰ってきたの…それで理由はわかるでしょ?」
恵美が補足してくれた。
まぁ、あまり、しても楽しい話ではない。
ありがとう、恵美。
「ふーん。あえて私でなくあちらの窓口に言った理由が…是非ともに知りたいわね…」
あれ?
突如として、吹き上がるように鬼のオーラが見えますが…
なにを怒ってるのかな?
「さやかさん…何か怒ってません?理由がわかりませんが…」
「瑞木君!!いいから、何故わざわざ、あっちの窓口に行ったか。私にわかるように説明して!!事と次第によっては、谷口を張り倒しに行かなきゃいけないから!!」
有無を言わさない気合いを感じますな…
まぁ、いいけど…
って言うか…
谷口ってさっきの受付さんだよね?
歯の一本や二本は折られかねない気合は厳しくないですか?
「さやかさんは、こっちで査定中だったからですよ。あと、まず間違いなくギルド長に断られる話だったんで、さやかさんの口から、謝罪の言葉を言わせるのが、忍びなかったからですね…」
「査定中か…確かにそうだけど…今までも色々相談してたわよね?そして、私は謝るべき時に謝るのは、普通だと思う。とりあえず理由には納得したけど、ぜひ、今回の話も、私に持ってきて欲しかったな…あなたから話を聞く機会を失ったのは悲しい限りよ…」
あぁ…
真面目さんなんだよなぁ…
だからこそ、ギルド長の話を繋いでもらうのを止めたんだけど…
「あれ?そういえば、窓口って別に、担当する冒険者が決まってる訳じゃないですよね?何で、さやかさんが残念がるんですか?何か理由があります?」
「えっ?それ聞いちゃうの?って言うか…わかってなかったの?まぁ、わかってて聞いてるなら完全なるサディストだけどね…」
途端に、さやかさんの顔がピンクに染まった。
何?
「どうしたん…」「好きだからよ!瑞木君の事が!!愛しちゃってるから、他の窓口の子なんかと、話してたって聞いたら、目の前が見えなくなったわ!!あなたは私のものだって、叫びたくなったの!!どう?聞こえたかしら?」
えっと…
これって…
プロポーズだよね?
結婚の誓い…
だよね?
あれ?
どうしてこうなった?
いや、嬉しいんだけどさ…
瑞木美孝18才
レベル474(105)
体力値109万(1220)=13億
魔力値109万(1220)=13億
力109万(1220)=13億
知力109万(1220)=13億
俊敏さ109万(1220)=13億
器用さ109万(1220)=13億
幸運値109万(1220)=13億
魅力1100万(1220)=130億
風10万(1220)=1億
水8万(1220)=1億
火5万(1220)=7100万
土8万(1220)=1億
光4万(1220)=5300万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法・殺気自在・思考圧縮中級
回復・風・火・転移魔法・馬術・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣503、投擲495、打撃174、短剣731
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(3170)さやか(4002)恵美(15,7)武司(1178)玲子(816)朱音(14,2)メルー(5522)道緒(2563)直(2726)メアリー(2654)燕(2662)レモン(2714)流々(2421)里乃(2633)リーフ(27,8)奈美枝(961)御影(9628)ユリア(3112)枩李花(2513)霞(2528)ミサ(3741)岬(3900)潤(2511)雨音(2640)美嶺(7011)牛江(605)お熊(75)スラー(169)熊江(28)サリー(99)他42名(平均2140)元奴隷12名(平均31)
天河(3262)春臣(1542)君里(2243)秋虎(2193)アーサー(556)太陽(652)七海(498)エース(3398)朋久(1003)他23名平均(1851)
精霊:風(26,7)水(27,8)火(18,4)土(37,2)光(13,8)闇(17,9)
愛奴隷
リーフ・恵美
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他57人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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