265御影の授業と2つのラブレター
「ふむ、まずは読み書きから教えねばなりませんね…瑞木さん、彼女達が使って良い紙と書くものを頂けますか?」
あぁ…
奴隷に教育を施す奴はいないか…
しかし、御影ってこういう部分は、ちゃんとしてるのに…
どうして、たまに暴走するんだろうな。
「はい、紙とペンだ…足りなくなったら言ってくれれば良い」
御影に人数分のペンと紙束を渡した。
「じゃあ、仕事へは是非、勉強風景を見てから、行って下さいね。さぁ皆さん、知ってる文字を書いて下さい」
まぁ、時間的にも最初位は見てても問題ない。
「私はひらがななら書けますよ?」
「私は全然…」
「私も知らない…」
「俺も知らないな!!」
ん?
今、聞き覚えのある野太い声が…
「美嶺?一緒に習うのか?」
「おう!!瑞木の名前を書きたくはないか?と御影に誘われたぞ!!是非とも書きたいからな!参加する事にしたんだ!!」
そうか…
素晴らしいな!
「うん。知らないことを学ぶのは大事な事だな。素晴らしい!!良いことだよ!頑張るんだぞ?」
「もちろん!!瑞木と俺の名前を書いて、ハートマークで囲うんだ!!」
微笑ましいな。
楽しそうなところに水を指して悪いんだけど…
「そうか。完成したら是非見せておくれ…あとな、2つ約束して欲しい…」
「2つな、わかったぞ。上手に書いてやるからな!楽しみにしててくれ!」
簡単な話だよ。
「うん。楽しみにしておくよ。でだ、僕は美嶺の保護者だからね。1つは、別行動をとる時は、教えておいておくれ。美嶺が急に居なくなったら心配になるよ」
「おぉ!そうだな。俺も、瑞木が急に居なくなったら心配だ…わかった!!」
わかれば良い。
「あと1つは、キチンとそれ以外の文字も覚えようって話だよ」
「…それは、あまり興味が持てなさそうだな…」
やっぱり…
目的が目的だからな…
「あら、美嶺は瑞木さんへの思いの丈を、手紙にして送りたくないの?」
御影?
唐突に何を言い出すんだ?
「え?そんなことも出来るのか?俺が瑞木をどれだけ好きなのかも、書けたりするのか?」
うーん、どうだろうな…
「その辺りは、日々のたゆまぬ努力が必要ですけどね…ここに瑞木さんへの私の思いを綴った手紙が2通あります!キチンと勉強すれば、こうしてお渡しすることも出来るんですよ!!そうすれば、言葉で伝えようとしても遮られる愛の言葉も、最後まで読んで貰えるんですよ!!ね?瑞木さん!!はいっ!」
満面の笑みで、2通の手紙を渡された…
こいつ…
それが真の狙いか!
ここで、僕が読まなかったり、無下に扱ったら、美嶺も悲しむじゃねえか。
他のお嬢さんも、興味津々だし…
モチベーションを保つためにも、ここは真剣に読む以外の選択肢が無くなってやがる!!
御影…
恐ろしい子…
「わかった…受け取ろう。手紙は思いの結晶だからな…ちゃんと読もう」
「感激です!!そちらの青い封筒から読んでください!赤いのは後で良いです」
順番があるのか…
まぁいいけど。
「ふむ、整った綺麗な字だな…凄く読みやすい…」
「ありがとうございます。でも、出来れば中身を誉めて欲しいのですが…」
はいはい…
その手紙には、御影の僕への恋慕が所狭しと並んでいた。
「読んでみてわかったが…本気なんだな。最初のように、プライドを満たすための行動では無いわけか…」
「はい!!」『何処までもご一緒したいんです!!あなたの心が手に入るなら、他には何も要りません』
真っ直ぐに目があったので、超鑑定の効果で御影の心の声も聞こえてくる。
確定か…
「あの時言った、御影の性格が嫌だという発言は取り消そう。話も今後は聞くだけは聞いてやっても良いぞ?」
「あぁ…やった!!思いが通じたんですね!!」
まだ、単なるスタートラインだけどな…
「おぉ…」
美嶺や、お嬢さん方からため息と、羨望がこぼれた。
「赤い方は、何が書いてあるんだ?早速読んでみよう…」
「えっ?あっ…それは…出来れば夜読んで…あ、開けちゃった。あの…その」
急に御影がしどろもどろになり始めた…
今更、何を恥ずかしがるんだ?
さっきの手紙だけで、そうとう羞恥心は刺激されてるだろうに…
「御影…これは凄いな!これを全部僕にして欲しいのか?」
「……はい…」
消え入りそうな声だった。
御影とは思えないくらい、縮こまっている。
まぁ…
恥ずかしいよね…
内容は完全に18禁でした。
御影の欲望とも言えるものが、グツグツと煮えたぎり、濃縮され表現されていた…
さっきからの、残念な部分は、これを書いたことによって、行動にピンクの要素が多大に含まれた結果のようだ…
「御影も知っての通り、僕は嫁さん達以外の人と、そういう関係になるつもりがないよ。だから、この気持ちに応えることは出来ないな…」
「そうですよね!!わかってましたよ!!瑞木さんは堅物ですから…伝えられただけでも、かなり満足なんです!!」
強がりが痛々しいなぁ…
「ただ、出会った当初の様に御影の性格を嫌って、邪険にするつもりもない。前は可能性0だったけど、御影をお嫁さんにする可能性は無い訳じゃないかな…」
「それって?」
まぁ。
「普通の女の子扱いをすることにするよ…邪険にもしない。変な事すれば、お仕置きはするけどね」
「はぁああ!!やったーっ!!」
喜びすぎだよ…
「御影…他の子と同じスタートラインに立っただけだよね?」
「そうですよ?しかし、他の人には小さな一歩でも、私にとっては大きな一歩なんですよ!!」
まぁ…
0に何をかけても0だからな…
「あまり、調子に乗らないようにね」
「ふふふっ!!これで、私の下唇は瑞木さんのものですよ!!」
まぁ…
そっちなら、考えてやらんこともない…
「どうだろう…その道程は長そうな気がするぞ?」
「へ?」
御影が辺りを見渡すと、既に全員が、御影の手本を見ながら僕の名前を練習している。
でも、上手く書けている子は皆無だ。
「この分だとすぐの上達は難しいでしょ?」
「何をおっしゃるんですか…瑞木さんは一番得難いものって何かご存じでしょう?…人の気持ちです!」
僕自身の気持ちすらも自由にはならないからね…
「つまり?」
「これだけのモチベーションを得られれば、直ぐですよ…ご協力ありがとうございます」
わかっていた事だけど…
なんか悔しいな!
普段の残念さからすると、ギャップが激し過ぎるからだよなぁ。
「まぁ、2つとも気持ちがこもった良い手紙だったよ。大事にしまっておく…」
「え?」
御影がそう言いながら、顔を赤くする。
「どうした?」
「すぐに処分されてしまうものと思いました…」
肩を震わせながら、感動している。
「は?僕も心を込めて送ってくれたものを無下にしたりしないぞ?まぁ、収納ポケットが無かったら、処分するしかなかったが…」
「え?でも、それ…リーフさんや恵美さんとも、通じてるって言ってませんでしたか?」
あのな…
「今現在も、ここで仲間全体で見ているこの状況で、何を言っているのかな?変に隠す方が、よっぽど不和の原因になるよ!!」
「読ませては貰うけど、笑ったりしないよ」
「読んでも良いですよね?私も笑いませんよ?」
と、恵美とリーフが言うと…
「恥ずかしいんですけど…」
と、御影が縮こまる…
「だって…」「ねぇ」
「「私達も、手紙が書きたいもの」」
と2人が返し、御影が折れた。
「まぁ…既に僕は嫁さんがいるんだから、手紙を出したい人は、僕宛じゃなくて嫁さん達を含めて、手紙を出して欲しいな…嫁さん達と喧嘩をして欲しくないからね。万が一結婚する事になった時に変な話は嫌だからね…」
そこまで言ったのに、そのあとドッサリと手紙が届くことになった…
皆がレターセットを買いに行ったからだ。
うちの面子は、僕の事が好きな子が多いなぁと実感させられる…
良いことなんだろうけどね。
瑞木美孝18才
レベル474(105)
体力値109万(1220)=13億
魔力値109万(1220)=13億
力109万(1220)=13億
知力109万(1220)=13億
俊敏さ109万(1220)=13億
器用さ109万(1220)=13億
幸運値109万(1220)=13億
魅力1100万(1220)=130億
風10万(1220)=1億
水8万(1220)=1億
火5万(1220)=7100万
土8万(1220)=1億
光4万(1220)=5300万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法・殺気自在・思考圧縮中級
回復・風・火・転移魔法・馬術・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣503、投擲495、打撃174、短剣731
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(2696)さやか(3712)恵美(14,2)武司(1178)玲子(816)朱音(14,2)メルー(4555)道緒(2563)直(2726)メアリー(2654)燕(2662)レモン(2714)流々(2421)里乃(2633)リーフ(26,9)奈美枝(961)御影(9628)ユリア(3112)枩李花(2513)霞(2528)ミサ(3741)岬(3900)潤(2511)雨音(2640)美嶺(7011)牛江(605)お熊(75)スラー(169)熊江(28)他42名(平均2114)元奴隷12名(平均31)
天河(2851)春臣(1542)君里(2243)秋虎(2193)アーサー(519)太陽(652)七海(498)エース(3398)朋久(1003)他23名平均(1851)
精霊:風(26,4)水(27,8)火(18,4)土(36,9)光(13,8)闇(17,9)
愛奴隷
リーフ・恵美
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他57人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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