245縄張りと親衛隊長
9/9 奴隷の契約内容についての間違いを修正。燈佳の発言内容をわかり易いように大幅に加筆。
「全く!!なんて事をするのですか!!恥ずかしいって言ったでしょう?ちゃんとベッドの中でって言ったじゃないですか!しかも瑞木や美嶺と3人で私が起きるまで見てるなんて!!恥ずかし過ぎます!!」
うーむ…
僕には、あの燈佳さんだと信じられない…
ごく普通の恥ずかしがり屋の女の子がいた。
「ごめんなさい。燈佳さんの素の姿に驚いちゃって…いつもは気を張ってたんですね…お疲れさまです」
「瑞木には言ってないぞ!黙っていてもらおうか!バカ者め!!エース、何か言う事は無いのですか!?」
相変わらず僕には厳しいですな…
相性値も記載されないくらいだから、完全に相容れない関係なんだろう。
仕方ないな。
「あぁ…ごめんなさい。我が太陽…その美しさに息をすることすら忘れてたんだ。反応が遅れてすまない。俺とのキスで、気絶しそうなどと言われては、是非とも気絶して頂かねば、死んでも死にきれんと思ったら、勝手に体が動いていた。反省はしている。でも、後悔はしていない!!」
うん。
馬鹿だな…
「な…なんて事を言い出すんですか?う…嬉しいですが、駄目ですよ?ちゃんと私の言う事を聞いてくれないと困ります…でも反省しているのなら、今回に限っては仕方ないから許してあげましょう」
顔、真っ赤だな…
あんまりつつくと、また気を失っちゃいそうだ…
「悪かった。償いならば、何でもしよう。俺に出来ることならば何でも、言ってくれ!」
まぁ…
「……それならば、3つのお願いをしましょうか…私の事は太陽でなく、燈佳と名前で呼び捨てて下さい。口調も今のように、いつもの口調で話して下さい。最後に、私は鍵軒家を存続させなければならないので、名字は鍵軒を名乗って下さいね?」
んーと…
それ、罰?
「喜んで従おう。俺の名前は鍵軒エースだ。これで良いか?と、ととっ…燈佳!!」
名前を呼ぶのに緊張し過ぎでしょうよ…
「えぇ、エース、大好きですよ…」
言いながら、燈佳さんがエースに軽く口付けをするのが見えた…
何をやってるんだい!?
「うわっ!!いきなり何を?」
まぁ…
焦るよな…
「ね?急だとビックリするんです。わかって貰えましたか?」
満足そうに舌なめずりしてるし…
単にしたかっただけなんじゃ…
まぁ、良いけどな!
「さて…イチャイチャに満足したら、今後の打ち合わせだけしておきましょう…」
「承知しました!」「まだ満足してねえぜ!!」「何でここでやるんだ?」
エースは黙れ!!
「それはね、美嶺、燈佳親衛隊には、聞いて貰えない話だからさ…で?燈佳さん的には、何か考えてますか?」
「俺は無視かよ?」
うっさいわ…
「エース…燈佳さんも続きはベッドって言ってたろうが!黙っとけよ」
「ちぇっ!わかったぜ…ちょっと話に乗っかってみただけじゃねえかよ…怒らなくても良いのによぉ…」
男は拗ねても可愛くないぞ!
「エース…仲良くするのは後でも出来ますから…さて、瑞木、私は長期的な予定と短期的な予定のどちらを話せば良いですか?」
どっちも必要だね…
「どちらも知りたいですね…取り敢えずは、燈佳親衛隊を休ませて、体力を万全にしてから、狩りをすることは確定事項でしょう?」
「聞くまでもなくわかってるじゃないですか…なぜ聞いたんです?」
縄張りの食いあいになるからですよ…
「燈佳さん、燈佳親衛隊は騎士団ではないでしょう。王国の庇護も、ギルドとの協定も無いでしょう?」
「まぁ。そうでね。つまり、自分達の腕次第で色々する事があると言いたいんですか?」
そうだね…
「勿論ですよ。立場的には僕も基本的には同じです。まぁ…燈佳親衛隊には、まだギルドへの登録が必要ですけどね…」
「あぁ…そうですね…ギルドへの登録料金に、食事代かぁ…また、お金がかかりますね…」
他にも…
「皆の服代や水道、光熱費が別途かかりますよ?」
「うへぇ…瑞木に借りたお金がすぐに溶けちゃいそうですね…」
うへぇとか言うなよ…
「あとは、仲間のみんなへの給料を出すと、みんなのやる気も違いますよ?」
「そんなことして、お金がそんなに持つわけないじゃない!」
まぁね。
「給料はともかく、必要経費を圧縮できる方法があるんですけど…聞く気がありますか?」
「是非とも、教えて欲しいわ!!お金が無いことが良くわかりましたから!!」
真実という名の脅しをした甲斐があったね…
「まず、ギルドへの登録ですが、みんなの準備が整うまでしない方が良いですよ?ついでに言えば、整ったとしてもなるべく先延ばしにした方が良いですね」
「何故?」
登録のための値段がアホみたいだからだよ…
「今登録すると…1人辺りで2千ラードなんですよ…知ってました?」
「はぁ?2百ラードじゃないの?」
一応の相場は知っているんですね。
「それは、黒いゴブリン発生の事件以前の価格ですね…今の価格で174名分を賄うとなると…」
「わかるわ…348000ラードか。痛いわね!」
そうですね…
「そして、多分、その倍かかりますよ?」
「はぁ?何で!…あっ!!身分証が売りはらわれてた場合の話ですね?って言うより、奴隷になったときに…まず身分証が売られてるんですね」
そのとおり。
「なので、交易が再開されて、価格が落ち着くまで手を出さない事をお勧めしますよ…」
「確かに…値段が下がるのが目に見えてるものね…」
ただし…
「あなた達2人のギルドへの登録だけは、しておいてくださいね?特にエースを代表にして燈佳さんと2人で登録することを強くお奨めします。エースは親衛隊長になる訳ですね」
「何故、代表をエースにするの?」
簡単ですな。
「特典を受けるためですよ…僕らのギルドランクはPです。最高ランクですね。そして、エースが僕らのパーティーから抜けるとエース個人のギルドランクがSまで落ちますが…」
「なるほど、本来はギルドランクPへの復帰のための確認クエストをするべきですけど…せずに、ランクSのパーティーとして登録するわけですね……問題の特典は?」
察したみたいですね。
「討伐褒賞金が2倍になります。そして固定資産税の減免と各種優遇措置を受けられますね。もしかしたら登録手数料の優遇もあるかもしれません。ギルドで内容の再確認をしてみてください」
「それは凄いわ!!収入が2倍だなんて!!それだけで運営に物凄い差が出ますね。でも、わかりましたけど…エースはそれでいいのですか?」
一応の確認だね。
「おう、もちろんいいぞ。だが…俺は瑞木の奴隷だが…その辺は大丈夫なのか?」
おっ!
エースも良いとこに気付いたね…
「それは、大丈夫。公式の奴隷登録をしていない私的な契約だから、ギルドでパーティーの代表になるのは問題ないよ!!」
「そうか、なら問題無さそうだな…」
あぁ。
「ちょっと待って下さいよ。私のエースを瑞木の奴隷のままにする事が前提に聞こえますよ?ダメですよ?エースには、私のご主人様になってもらう予定なんですから!!」
それは、二重の意味で不可能だな。
「うーん。それは表面上の公称でしか不可能しょうね…」
「どういう意味ですか?」
まんまだよ。
「どうやったって動かせないルールですよ。つまり、奴隷に奴隷を所有する契約は出来ないってことですね…もし、燈佳さんが苦労して結んだ奴隷契約を破棄するなら、エースの奴隷になれますが、それも前提として僕との奴隷契約をエースが解除する必要がありますね」
「いや、それは俺が断ろう。まだまだ俺は弱いからな…瑞木からスキルを貰って磨かないとダメだ。だから、瑞木の奴隷を止める気は無いぜ」
解除するなら槍や鎧も返して貰わないといけなくなるしね…
一応貸与ですので…
「そんなぁ…」
仕方ないでしょ?
「まぁ、修行が済んだら、エースとの間に奴隷契約を結ぶことは可能ですから…我慢してください」
「待つのは良いけど…でも、それは私が主人になる契約でしょ?エースの主人になるなんて…なんか違う気がするのよね……」
乙女な理由でしたか…
でも、まぁ諦めてくださいね…
「申し訳ないですが、僕にはエース主人にして再契約してくれる人は、半分程度だと思いますので…諦めた方が良いと思います。あと、水道代と光熱費ですが、精霊魔法を会得することで、ほぼ0になります。エースが使えますから、みんなで習うと良いですよ?」
「伝説の?」
まぁ…
「精霊の逆鱗に触れなければ大丈夫ですよ。その方法も1回に頼む用事は1つだけにすれば良いだけです!…あとは服か…」
「それは、まとめ買いで対応するわ!」
わかってらっしゃる…
「それなら良かった。さて、あとは縄張りの事ですね」
「縄張り?なんの縄張りですか?」
騎士団にはイメージしにくいよね…
「魔物がわくのは月に4回で、計2千頭ですよね?」
「そのとおりです…それが何か?」
今日の狩りの再現だよ。
「すみませんが、僕らが本気を出せば、1回で現れる3種500頭を1時間かからずに、全滅出来ます」
「それは……私たちと冒険者が生活できないですね…」
ご名答。
「なので、今後、僕らは組織だった狩りをしないようにします。毎日狩りには行きますけどね…地道に歩いて出会った魔物を狩ります」
「要するに私たちも同じように行動しろという事ですね。ふむ…しかし、騎士団が弱体化した今、魔物の誕生日前日の掃討をどうするか…」
そのとおりだ…
「まぁ、2つに分けてそれぞれにお2人が付く形でしょうね…危険度的に。あと、誕生日前日の掃討を、僕らと燈佳親衛隊でやりませんか?」
「しかし、わざわざ何故?単独で全て殲滅出来るだろうに?」
嫌だな…
「そんなことしたら、周りに疎まれて、嫌がらせや何やらで面倒くさいことこの上ないですよ!!そして、週一の掃討は、大会にするんですよ。誰が一番狩りが上手いかのね。まぁうちの面子の圧勝でしょうけどね…」
「ぬぅ!!私たちも鍛えて、負けないようにせねば!!」
その意気ですね。
「承知頂けて嬉しいです。承知頂けた燈佳さんに、凄く身入りの良いナイショの話を致しましょう。実はオークが毎日8時30分に湧く場所が出来ました。場所を教えますから、半分ずつ狩って、食事用の食材にしませんか?」
「願ってもない申し出です。是非とも乗らせてください。でも、何頭が?一体何故湧くのですか?」
それは秘密だ。
「ラードの存亡に関わる話なのでお伝えできませんね。数もセーフに聞かないとわからないですが…50頭前後です。ただし、オークそのものの危険以外の危機は去っていると保証しましょう」
「!通常の一週間で発生する170頭より、全然多いじゃないですか!!まぁ何にしても参加しますね!!」
これで、燈佳親衛隊にも定期的にご飯が渡る目途がついたね…
良かった…
瑞木美孝18才
レベル474(92)
体力値109万(1090)=11億
魔力値109万(1090)=11億
力109万(1090)=11億
知力109万(1090)=11億
俊敏さ109万(1090)=11億
器用さ109万(1090)=11億
幸運値109万(1090)=11億
魅力1100万(1090)=120億
風10万(1090)=1億
水8万(1090)=9200万
火5万(1090)=6400万
土8万(1090)=9500万
光4万(1090)=4800万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法・殺気自在中級
回復・風・火・転移魔法・馬術・思考圧縮・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣503、投擲495、打撃174、短剣731
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(2673)さやか(3712)恵美(12,4)武司(1178)玲子(816)朱音(11,8)メルー(4345)道緒(2385)直(2588)メアリー(2512)燕(2493)レモン(2535)流々(2341)里乃(2442)リーフ(24,2)奈美枝(961)御影(8488)ユリア(2887)枩李花(2385)霞(2493)ミサ(3582)岬(3702)潤(2301)雨音(2513)美嶺(4512)牛江(490)お熊(56)スラー(169)他42名(平均1946)
天河(2665)春臣(1501)君里(2156)秋虎(2193)アーサー(519)太陽(652)七海(498)エース(3314)朋久(1003)他23名平均(1826)
精霊:風(24,6)水(27,2)火(18,1)土(36,6)光(13,8)闇(17,1)
愛奴隷
リーフ・恵美
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他44人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
設定
細かい数値を簡略化表示
楽しんで頂ければ幸いです。