244夢を見ていたつもりのエースと気絶した燈佳
「くそっ!!何でだ!!何でなんだ!?」
最後の1頭を葬ったエースの叫びが聞こえる。
どうしたんだ?
「おーい、エース?どうかしたのか?落ち着けよ…」
肩に手をかけて、声をかける。
「あ、瑞木…聞いてくれ!俺、俺さ…オーク達を全部倒せば、この気持ちがおさまると思ってたんだ!!でも、全然無理だったんだよ!!」
えーっと、もしかして…
「燈佳さんの事か?」
「勿論だ!!俺なん…」「少し口を閉じろ!!」
ふぅ…
ダメだコイツわかってないらしい…
「あ?あんだと!?」
問答無用だな…
「ちょっと来いや!」
エースの後ろに回って、鎧の襟首をひっ掴んで、強制的にジャンプする。
一旦、上空へ退避だ。
「うわぁ!!」
こんなみんなが居るところで不穏なことを言い出すんじゃねぇよ。
ついでに念話で、リーフにオーク達の死骸の収納と、ゴブリンの仮拠点に移動して、協力者のみんなと解体に勤しむことを頼んでおこう。
燈佳さんへの伝言も忘れちゃダメだな…
「話は向こうの洞窟で聞いてやるから、ちょっと来い!!」
「何でここじゃダメなんだーっ!!」
という言葉は、きっとドップラー効果を示していたに違いない。
さっさとエースの襟首を掴んだまま、上空から洞窟に向かって移動を開始してたからね…
「で?燈佳さんを諦めきれないって言おうとしてたよな?さっき…バカなのか?」
「はぁ!?」
エースよりも先に背中の美嶺が声をあげた。
当然の反応だと思う!!
「美嶺、このバカは、あれだけの事をやったくせに、身を引こうと思ってるらしいんだよ」
「間が抜けてるとは思ったが、何故そんな結論に辿り着けるのか…頭をかち割って中身を確認したい衝動に駈られるぞ?」
だよな!
「おい!黙って聞いてりゃ、随分な言い草だな!!俺は真面目にこの気持ちを諦める気なんだぜ?」
何を見当違いの事を!!
「だからバカだと言っている!!」
「あぁん?瑞木、張り倒すぞ!!」
あのな、僕もフラストレーション溜まってるからな?
付き合うぞ?
殺気を放ちながら、エースをみすえる…
「瑞木、止めろよ!エースも!いい加減にしろ!!エースはさっさと話せよ!何を考えてその結論になったのかをよお!!」
美嶺もイラッとしたらしい…
「先ずもってあれだけの事をしといてっていう言い方が気に食わねえな!!さっきのあれは、自発的に燈佳さんがしたことであって、俺からは何もしてないぜ?」
んんっ?
「エースの言う、さっきの事ってなんだ?俺たちが言ってるのは、結婚の宣言と、オーク相手に無双して、ほぼ全てを葬った事を指してるぞ?」
「あぁん?俺なんかが、燈佳さんとキスをした事に決まってるじゃねえか!!」
そこの何が問題になるんだ?
「何故?」
「燈佳さんは俺の太陽だ!!触れることなんて、畏れ多いんだよ!!俺なんかが触れて良い訳ねぇだろ!?」
はぁ?
「でも、エース。さ、さっき、そのキスの後…プロポーズしてたよな?燈佳さんも成し遂げたら、ベッドで待つ的な返答をしてたろうが!!覚えてないのかよ?」
「あ?何で俺がキスのせいで見た、都合の良すぎる夢を瑞木が知っていやがるんだ?」
夢…
だとぉ…
「あのな…それ、夢じゃねえから!!現実だから!!アンタ等、相思相愛の上で、今日のベッドは一緒に寝る事確定だから!!敢えて言ってやる!!目を醒ませ!!これは現実だ!!」
「は?はははっ…冗談キツいぜ?そんな都合の良すぎる現実が有るわけないだろ?40のおっさんをからかっちゃいけないな…燈佳さんが俺を好きだなんて夢が現実になるわけがないんだ…俺なんかを燈佳さんが愛する現実なんて存在しない。俺はあの太陽の影…言わば月となって働ければ、それだけで満足して死んでいける。その為には、誰にも負けない位の力が欲しいけどな…」
なんて頑なに後ろ向きなんだ?
仕方ないなぁ…
「では…あの言葉は嘘か?」
「あの言葉?」
そうさ!!
「燈佳さんが、私が貴方に抱かれたいと言っているのだ。他に何か理由がいるのか?と問うた時に、他にもう1つだけ理由が要ると言っただろうが…私は貴女をお慕いしています。だから、私は貴女の心が欲しい!!頂けるのか?と。この言葉は偽りだったのか?」
「いや、そんなことは無い。本心だ!!俺は…燈佳さんをお慕いしている。そう、愛してしまっている。だから、苦しいんだ!!オーク達の相手を終えれば、平常心に戻れると…そう思っていた。思い込んでいたんだ!」
そりゃ無理だろ?
「仕方ねぇな…燈佳さん。この大馬鹿たれの気持ちは聞こえたでしょ?もう一度、あの時の幸せそうな笑顔で受け答えしてやってくれませんか?」
「エース…私のエース。離れていっては駄目だぞ…私は幸せなんだ…もっともっと幸せにしてくれ。と言うより、離してあげないんだからな?エースは私のものだ!エースも私をエースのものにしてくれるのだろう?」
えっと…
さっき召喚してエースの後ろで話を聞いていた燈佳さんが、完全に出来上がってらっしゃる…
ええい!
エース!
雨に濡れた子犬のような瞳でこっちを見るんじゃねえよ!!
男だろうが!!
目配せで、応えろよって指図する。
「燈佳さん、あなたは私のものです!!」
ここで結婚の言葉かよ!!
良いけどさ…
「あぁ!!喜んで同意しよう」「勿論同意します。私は永遠にあなたのエースで居ると…夢みたいだ!」
エース、お前はまだ夢だって言うのかよ…
いい加減にしろよ。
「私はこれでも、恋に夢見る乙女でな…好きでもない男と寝る趣味は無いぞ?私を抱くことが出来る男は、私の心を手に入れた男だけだ!満足か?」
なんて嬉しそうな笑顔だろうね…
「……はい!!貴女を私のものと致します。必ず!!永遠に!!」
察したか…
「違える事無く、我が前に再び帰って来た私のエース!!今夜はベッドで続きを楽しもうではないか!!」
あの…
さっきまでの言葉で綺麗に納まった気がするのは、僕だけですか?
「有り難き幸せ!!この夢を現実なのか確かめさせて頂きます!!」
そう宣言したエースは、燈佳さんを抱き締め、口付けをしている。
「良かったな、エース。太陽を現実に抱き締められたじゃねえか。最高の気分か?」
美嶺?
その声かけは、お邪魔になるんじゃねえか?
「エース、エース…エース!ストップストップ。少し待って頂戴」
燈佳さんがエースを止めている。
「燈佳さん?どうかしましたか?」
エースも困惑顔だ。
「現実に私があなたを好きだとわかったでしょう?だったら、続きはベッドでして?」
正論だね。
「勿論です。キスまでですよ?でも、顔が真っ赤ですね?何かありましたか?お加減でも?」
「あぁ良かった!顔が真っ赤なのは当たり前よ。恥ずかしくって恥ずかしくって逃げ出したい位だもの!」
可愛らしく顔を両手で覆っての宣言だった…
「ええと…話の流れ的に、俺が夢だと思ってたことを、みんなの前で宣言しましたよね?今さら何を?」
そう考えるのが普通だよな?
僕もそう思うぞ?
「恥ずかしくても、組織の長として必要なことは、無理矢理ポーカーフェイスを作って乗りきれるけど!!これは無理!恥ずかしすぎる!!もうダメよ!!気絶しちゃいそうだわ!!」
おもむろに、エースが再度口付けをする。
その瞬間に、燈佳さんが瞬きを2回して、そのまま幸せそうに気を失った…
「本気なんだな…気絶した燈佳さんも可愛らしいなぁ…」
そのためだけに、実践するんじゃねぇよ!!
「な?燈佳は恥ずかしがりだったろう?」
このためだけに話を振ったのなら…
やりすぎだよな。
「確かに恥ずかしがりで間違いないよ…でも、こんな気絶した状態じゃあ、みんなのところに連れて帰れないよな…うん、やり過ぎだ」
瑞木美孝18才
レベル474(92)
体力値109万(1090)=11億
魔力値109万(1090)=11億
力109万(1090)=11億
知力109万(1090)=11億
俊敏さ109万(1090)=11億
器用さ109万(1090)=11億
幸運値109万(1090)=11億
魅力1100万(1090)=120億
風10万(1090)=1億
水8万(1090)=9200万
火5万(1090)=6400万
土8万(1090)=9500万
光4万(1090)=4800万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法・殺気自在中級
回復・風・火・転移魔法・馬術・思考圧縮・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣503、投擲495、打撃174、短剣731
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(2673)さやか(3712)恵美(12,4)武司(1178)玲子(816)朱音(11,8)メルー(4345)道緒(2385)直(2588)メアリー(2512)燕(2493)レモン(2535)流々(2341)里乃(2442)リーフ(24,2)奈美枝(961)御影(8488)ユリア(2887)枩李花(2385)霞(2493)ミサ(3582)岬(3702)潤(2301)雨音(2513)美嶺(4469)牛江(490)お熊(56)スラー(169)他42名(平均1946)
天河(2665)春臣(1501)君里(2156)秋虎(2193)アーサー(519)太陽(652)七海(498)エース(3225)朋久(1003)他23名平均(1826)
精霊:風(24,6)水(27,2)火(18,1)土(36,6)光(13,8)闇(17,1)
愛奴隷
リーフ・恵美
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他44人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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