238美嶺とお花摘み
「収納完了!!心置きなく戦ってくれよ!」
「おーし!!じゃあ俺は、一旦燈佳親衛隊のみんなのところまで退いて、武器を仕入れてくるぜ!」
待て待て!!
「このタイミングでそれは駄目だろ?そういうことは、僕が収納してる間にやるものだよ?それにもうオークメイジが来るしな…これを使いなよ…」
「そうだよな…面目ねえ。貰っとくぜ…」
10本の短剣をエースに渡す。
死人が出てからじゃ遅いんだからさ、気を付けようよ。
「エースは、段取りって奴を考えて行動するべきだよな…さて、僕は武器の補充をしに行ってくるね」
「あぁ…これからは気を付ける。向こうの武器もかなり減ってるはずだからよろしく頼むぜ」
そうだよね、わかってるんだよね?
その減ってるとこから持ってきたら駄目でしょう?
「はいよ!エースも気張って倒してくれよ!!まぁ、すぐ戻るけどな」
「なぁ、瑞木…ついでに俺を仮拠点で降ろしてくれよ…すぐ済むから、ちょっとだけ時間を俺にくれないか?」
美嶺が呟くように提案してきた。
「わかった。美嶺がお花を摘んでる間に、武器の補充をしておくよ」
「お花?」
わかっていない様子の美嶺の言葉を、その場に置き去りにして仮拠点までなるべく急いで戻る。
当然、美嶺の耐えうる限界とかは、危険なので止めておいた。
「また、ここに迎えにくればいいよね?」
「バレバレなのか…お花ってここに飾ってある花を千切れば良いのか?」
ん?
「違うよ。お花を摘みに行くって言うのは、お手洗いに行く事を、上品に言うときに使う言葉なんだよ。まぁ、レストで使えるかは知らないけどさ…」
「こら、瑞木。俺にもわかる言葉を使ってくれないと混乱するぞ!だから気を付けてくれよ!!」
すまないな。
「ごめんごめん。お手洗いに行くんじゃなかったのかい?」
「ふむ、じゃあ、お花を摘みに行ってくるぞ!」
おぉ!
ちゃんと使えるじゃん。
「用法が完璧だね。さすが美嶺!!」
「うっさいわ。早よ補充に行くが良い!」
ん?
恥ずかしがってる感じだね。
僕の娘は可愛いなぁ…
「じゃあ補充にとりかかるかなぁ」
燈佳さんの側に移動して、と。
「燈佳さん。武器の補充は、元々置いてあった2ヶ所に足しとけば良いですか?」
「ん?瑞木か…そうだな……運用してみたら、あっちの置き場は問題ないが、私に近い方の置き場は少し遠すぎるようだ…後2m前線側に寄せて貰えるか?」
ちゃんと司令官してますね…
始まったエースとオークメイジとの戦闘から、片時も目を離さずに伝えられた。
「承知しました。とりあえず、全てのオーク殲滅に足りる程度には、補充しておきますね」
「ありがとう。助かる!」
エースに視線は釘付けだ…
「指揮は、疎かにしちゃダメですからね?班対応の追加指示も出してくださいね?」
「残念ながら、弾が尽きていてな…指示を出そうにも不可能だぞ?」
あぁ…
そういうこと。
「そりゃ愛しいエースを見てる位しか手がないね…」
「そういうことだ…瑞木が武器を補充したら、指示をだそう!」
即答ですか…
良かったな、エース。
思いがしっかり成就してるみたいだ!
「あとさ、仲間達の半数ほどが、武器を隠し持ってるけど…心当たりある?」
「…無いな。1本ずつか?」
やっぱり?
「あぁ、1本ずつだね。しかも、持ってるのは、燈佳さんがいる近くにいる子達ばかりだね…牛江さんとお熊さんも持ってるみたいだ」
「それなら、私を守ってくれるつもりなのかな?」
だと良いね。
可能性としては、隠しといて売り払って金を手に入れるという方法もある訳だよな。
聖別はしていないわけだし…
「お熊さん?説明して貰える?」
「見込みの通りですよ。あんなに頑張ってるエースさんに、万が一にも悲しい顔をさせたくないから、不意の襲撃に対応するために武器を残しました」『燈佳様も好きだしね…』
自発的にか…
しかも、心の声でお熊さんが燈佳さんの事を好きだって言ってるから、マジな話だな。
良かったねぇ…
「そうか…皆の忠節を頼もしく思う。ありがとう。しかしな…同時にそれは、私の命令に背いてもいるのだよ。…なに、罰するつもりもない…今後は事前に進言なり、相談なりをしてくれれば事足りる話だからな」
エースから視線を外して、振り返り、皆を見つめながらお礼を述べる様が凛々しい。
まぁ、軍隊ではないからね…
「すみません、燈佳様。命令違反とは?違反した覚えがないのですが?」
お熊さんには理解しにくいか…
「……そうだな。騎士団ではないから、理解しにくいかもしれないな…」
燈佳さんが少しだけ寂しげな笑みを浮かべた。
「というと?」
首を傾げる仕草が可愛らしいな。
「軍では上官の命令は絶対なのだ。だから、さっき、投擲でエースのフォローをするように命令した訳だから、その命令に従わずに、全ての武器を投げないで手元に残した事は命令違反だな…」
騎士団で副団長まで上った人だからなぁ。
「そうなんですか…」
奴隷の人には馴染みがないのか?
「まぁ…さっきも言ったが、君たちの気持ちとしては嬉しいし、今後も事前に知らせてくれれば良いのだよ。私も燈佳親衛隊を軍隊にするつもりはないのだから…」
ふむ。
「へぇ…軍隊の人の方が奴隷よりも不自由な事もあるんですね…びっくりです!」
やっぱり、奴隷の人にも軍隊の規律は、異様に写るんだなぁ。
「さて、話が終わったところで、そこに武器を補充しといたから、引き続き頑張ってね…」
「瑞木、ありがとう」
「これで、補助が出来るようになります!」
「すごい武器の山っ!!」
口々にお礼を言われた。
感謝はいつ聞いても嬉しいよね。
「では、みんな!!エースへのフォローを開始してくれ。各班前後で役割分担して、投擲に切れ目を作らないように調節して投げてることに注意するように!」
燈佳さんの口調が、騎士団の時のものとは変わっている。
命令口調ではなく、導くようなものになった。
今いる仲間達との関係を思っての事だよね…
「さてと…美嶺を迎えに行こうか…」
「遅い!!なにをやっていたのか釈明があれば言うが良い!!」
美嶺さんが怒ってらっしゃいます…
「待たせてゴメンよ。少し燈佳さんと仲間達の間で心の交流があったから、抜けられなかったのだよ…」
「折角こっちはなるべく早く終わるように頑張ったのに!泣くぞ!?」
ちょっと聞き捨てならないな…
「美嶺?頑張ってくれた気持ちは嬉しいよ。ありがとう。けど、駄目だよ?命の危機が迫ってる訳じゃないんだから、排泄行為は急いでしちゃダメです!!」
「何故そんなに力が入っているんだ?俺、なんか悪いことしたか?」
してるよ?
「あのね…痔とか膀胱炎って奴は思った以上に苦しいんだよ?さっき言ったように、命の危機があるなら別だけどさ…そうでないなら、無理して早く出すなんて駄目だ!!実際になってから後悔しても遅いんだよ!!美嶺は女の子なんだから、特に気を付けなきゃ!」
「わ、わかったけど…なんでそんな所に執拗に拘るんだ?」
痛いところを突くねぇ。
「……たとえ痛くなくてもな。痔を患ったことがあるとな…わかるんだよ…実感するんだ。無理は禁物だってね。心に深く悲しみが刻まれるんだぞ…」
「瑞木…ゴメン?なんかトラウマをほじくり起こしたか?」
まぁね…
「中3の冬のことだったぞ!!」
「なぁ…中3って何だ?教えてくれるか?」
あぁ…
中学校の概念自体がないから理解をするのが無理なわけか…
ということは中2病も通じないんだな…
まぁ、どうでもいいんだが。
瑞木美孝18才
レベル440(92)
体力値96万(1090)=10億
魔力値96万(1090)=10億
力96万(1090)=10億
知力96万(1090)=10億
俊敏さ96万(1090)=10億
器用さ96万(1090)=10億
幸運値96万(1090)=10億
魅力960万(1090)=100億
風9万(1090)=1億
水7万(1090)=8560万
火5万(1090)=5920万
土8万(1090)=8810万
光4万(1090)=4440万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法・殺気自在中級
回復・風・火・転移魔法・馬術・思考圧縮・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣503、投擲495、打撃174、短剣731
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(2673)さやか(3712)恵美(12,4)武司(1178)玲子(816)朱音(11,8)メルー(4345)道緒(2385)直(2588)メアリー(2512)燕(2493)レモン(2535)流々(2341)里乃(2442)リーフ(24,1)奈美枝(961)御影(8488)ユリア(2887)枩李花(2385)霞(2493)ミサ(3582)岬(3702)潤(2301)雨音(2513)美嶺(3563)牛江(490)お熊(56)他42名(平均1946)
天河(2665)春臣(1501)君里(2156)秋虎(2193)アーサー(519)太陽(652)七海(498)エース(2777)朋久(1003)他23名平均(1826)
精霊:風(24,6)水(27,2)火(18,1)土(36,6)光(13,8)闇(17,1)
愛奴隷
リーフ・恵美
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他44人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
設定
細かい数値を簡略化表示
楽しんで頂ければ幸いです。