218お熊さんと牛江さん
「しかし、何か急いでたけど…どうしたんだ?」
飯田諜報長官の執務室を後にした途端に美嶺にたずねられた。
「簡単だよ。向こうで問題が起きてるから、大きくなる前に帰って、なんとか収めたいのさ」
「「え?」」
美嶺とリーフの目が見開かれて丸くなる。
「だから…悪いけど、2人で帰ってきて!僕は最速で帰るから!!じゃあもう行くよ」
「わかった」「私達もすぐ行きます!!」
ん。
気合いを入れるのはいいけど…
「くれぐれも事故には気を付けてね」
告げた後、最速で料理屋榊の風呂場まで駆け抜けた。
「お前っ!!恩人をどこにやった!?」
熊の獣人が叫んでいる…
「し、知らない知らない!!あたいと話してたら、急に姿が無くなったんだ!あたいは何も知らないよ!!」
両手をそれぞれ犬と猫の獣人に拘束され、ひざまづかされた牛の獣人が悲痛な叫びをあげている。
「惚けるな!!恩人の側にいたお前が何かしたに決まってる!早く返せ!!」
熊の獣人の振り上げられた右手が、下ろされようとした時に、風呂場に到着できた。
そのまま、右手を掴んで止める。
「はい、そこまでですよ…雇い主が…燈佳さんが急に消えて不安なのはわかりますが、折角助かった命を喧嘩なんかで無くしちゃ駄目です…」
にっこり笑って伝えると、熊の獣人のお熊さんは、明らかに狼狽の色を濃くした!
「す、スポンサー様!!どうしてここに!?」
今にもひれ伏さんばかりの勢いだ…
犬子さんと猫子さんは既にひれ伏している。
おいっ!!
なんだ?
その呼称!!
スポンサー様って…
切実に止めて欲しいです。
とりあえず、お熊さんの手を離すと、お熊さんが即ひれ伏した。
「助けてくだざい!!あだい何も知らないよ!!」
牛江さんには後ろからは、抱き付かれました…
ここは風呂場…
当然、全裸である!!
まぁ、いつもの鎧に阻まれてますけどね。
ついでに、我関せずや遠巻きに見てる子達も女性で、かつ裸だ…
非常に居心地が悪い!!
でも、伝えないと場が収まらないのは明白だね…
「君達の恩人は無事だよ!!大丈夫!!君達の今日からの寝床であり、拠点を確保するために、交渉に行っただけですよ!!しかも、その交渉は成功しました!!今日から自分たちの布団で寝られますよ!!」
「は?」「寝床?」「布団?」「自分たち?」
誰一人意味がわからないらしい。
望外の事態が起きてるということかな?
「スポンサー様、交渉が終わったなら何故、恩人は戻ってこないんですか?私達が捨てられたからじゃないんですか!?」
お熊さん…
不安なんだねぇ。
「違いますよ!大丈夫!!今、君達の家の鍵を貰ってから帰って来ますからね。少しだけ時間がかかるんですよ。そもそも、燈佳さんと君達は一蓮托生だから、君達が頑張らなきゃ、燈佳さんが困っちゃいますけど…例え困っても、捨てるなんてあり得ませんよ。怖そうに見えるけど、根本の部分では、あの人は優しいですからね」
「じゃあ、またすぐに恩人に会えるんですね?」
ひれ伏したままで、お熊さんが安心した…
「あと2分位かな…お熊さん、顔をあげてよ。普通にしてくれていいさ。僕は、君達の仲間にはならないけど、友達になれたら嬉しいんだ…」
「そんな勿体ないお言葉!奴隷に対して、お掛け頂くなんて!!恐れおおいことでございます!!今にも気絶しそうです…」
言葉のとおり、緊張しすぎたのか、ひれ伏している股の間から、流れ出ているものが見えている…
あぁ。
「ゴメンよ…怖がらせるつもりはなかったんだけどなぁ…」
「ねぇ…恩人はなんで消えたの?あたいの目の前から忽然と消えたんだ。あたいの話の途中でさ…居なくなった後にお湯がこう…トプンって」
居なくなった空間をお湯が埋めたんだね…
もう!
こういうことが起きるから、風呂はダメだって言ったのにな…
食堂ならまだ、ビックリしにくいのにさ…
「牛江さんは、召喚魔法って知ってる?」
「スポンサー様!!あたいの名前を呼んでくれるのか!?凄い嬉しいな。召喚魔法って、お伽噺に出てくる魔法だよ」
名前くらい…
とは、考えちゃ駄目だよな…
みんなの命名自体がこの上無く適当だし!!
「その魔法で燈佳さんを、交渉場所に僕が喚んだんだよ…」
「だから、急に消えたの!びっくりだね…どうやって帰ってくるの?」
召喚しますよ…
「僕がまた喚ぶんだよ。さて、そろそろ2分になるから…約束の時間になったら呼ぶからね。少しだけ待って」
「はーい。じゃあ、その間ここを使う?」
…股間を指すんじゃありません!!
そう言うことに君たちを使う気無いから。
「牛江さん。貴女はまだ17才で成人前でしょ?はしたないから止めな…」「大丈夫だよ?10才前からしてるから。でも…あたいのじゃあスポンサー様が汚れちゃうか…ごめんなさい。失礼な事を申しました」
10才前?
汚れる?
誰だよ!!
そんなことしやがった奴は!!
こんなこと言わせるように仕込んだ奴は!!
ぶち殺すぞ!!
「牛江さん…君は十分魅力的だけど、僕には奥さんが居てね。愛してるから、牛江さんと遊んだり出来ないんだよ。ごめんね。気持ちだけありがたく貰っておくから…」
自然と涙が溢れて、止まらなかった。
「何?何で泣いてるの?あたい?何か失礼な事をしましたか?」
慌てなくていい…
「これからは、体を売らなくて良い生活を燈佳さんがさせてくれるから!大丈夫だよ…」
「ん?スポンサー様、同情してくれたんだ…でも、あたいの日常だから…あんまり気にしなくて良いんだよ?それに生きてるだけで、随分とありがたいからね…今回は本当に死んだと思ったもの」
駄目だ!
そんなことを言わないで欲しい。
僕はこの子達に、普通の幸せをあげたい…
牛江さんを強く抱き寄せる。
契約を頑張るしかないね!!
「時間だよ。元副騎士団長鍵軒燈佳よ、今ここに現れよ!!」
「はい、ただいま…って、瑞木、何やってるわけ?風呂場で牛江ちゃんと抱き合って!駄目よ!?リーフお嬢様に不義理を働いたら、死を覚悟なさい」
うっさい!
アンタの尻拭いだよ!!
「燈佳さんが急に消えたから、パニックが起きる一歩手前だったんだよ!!それをなんとか、僕が止めたんじゃないか!!感謝されても、蔑まれる謂れは無いですよ!!」
「…それは、大変に失礼な事を言いました。ごめんなさい。許してください!」
きちんと頭を下げたね。
非を認められるのは、良いことですな。
「さぁ、みんな、燈佳さんが帰ってきましたよ?安心しましたか?」
「「はい」」
唱和された。
「じゃあ、契約に移りましょう」
「はい、ローブ。お風呂に入ってからで良いでしょ。鍵も一緒に保管しておいて下さい。よろしく」
って、ごく自然に脱ぐなよ…
こう、恥じらいというものをだね。
瑞木美孝18才
レベル427(92)
体力値91万(1090)=10億
魔力値91万(1090)=10億
力91万(1090)=10億
知力91万(1090)=10億
俊敏さ91万(1090)=10億
器用さ91万(1090)=10億
幸運値91万(1090)=10億
魅力910万(1090)=99億
風9万(1090)=1億
水7万(1090)=8290万
火5万(1090)=5750万
土7万(1090)=8530万
光4万(1090)=4300万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法中級
回復・風・火魔法・馬術・思考圧縮・勇者魔法・殺気自在初級
武装レベル:槍232、剣503、投擲493、打撃174、短剣725
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(2573)さやか(3712)恵美(10,7)武司(1178)玲子(816)朱音(11,3)メルー(4036)道緒(2315)直(2514)メアリー(2429)燕(2398)レモン(2463)流々(2267)里乃(2373)リーフ(19,7)奈美枝(961)御影(8006)ユリア(2804)枩李花(2311)霞(2412)ミサ(3499)岬(3612)潤(2211)雨音(2399)美嶺(1232)牛江(215)他42名(平均1926)
天河(2598)春臣(1431)君里(2076)秋虎(2061)アーサー(509)太陽(652)七海(498)エース(2146)朋久(1003)他23名平均(1781)
精霊:風(24,0)水(26,9)火(17,8)土(32,9)光(13,5)闇(16,8)
愛奴隷
リーフ・恵美
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他44人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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