208高難度の勇者魔法と燈佳の復活
「えーっと…何か不穏な言葉が聞こえましたけど?聞き違いじゃないんですよね?」
「…もちろんなの。…人の命に関わることで、冗談吐くほど堕ちてないのよ?…私達が居ても甦生は安心できる程の難易度ではないのよ」
おふっ…
奈美枝さんをして、ここまでの難易度を誇る甦生は凄いなぁ…
「しかしですね…甦生の勇者魔法は既に頭の中に、入ってきてるんですが…奈美枝さんが、心配する程の難易度を誇る理由が何かわからないんですよ」
「…当然なの。…甦生の勇者魔法は、実際に使ってみないとわからない特徴を持ってやがるのよ!!」
何かイライラする特徴があるらしい…
「具体的に伺っても?」
「…知ってると思うけど、欠損の回復と甦生の魔法は同系統なの。…従って、特徴も似通うのよ。…つまり、造り出した光の塊を、2人で打ち返し合う事で力を溜めて効果を発揮するのよ!」
ふむ。
「そこまでは、得た情報と同じですね…欠損の回復の場合は魔力値の1割を使用する為に、1日の使用制限が10回になりますよね。で、跳ね返す回数が増えるほど、1度に治せる対象者が増えるから、普通は何回か跳ね返す回数を重ねて使うのが一般的ですね?」
「…良く勉強しているの。…勇者の中には、説明を聞き逃して、この魔法が苦手な奴も結構居るのよ」
さもありなん。
「突然勇者認定されれば、呆然自失となるのも当たり前ですね…僕も事前に知ってなかったら聞き逃していたかもしれません」
「…まぁ、やり方自体は使おうと思えば、頭の中に再現されるから、甦生魔法の存在を丸々忘れてなきゃ、大丈夫なんだけど、結構そういう奴が居やがるのよ。…まぁいいの。…愚痴ってても始まらないの!!」
嘆きたくなるほどですか…
「特殊な方も多いみたいですしね…」
「…そっち方面の話は、時間がいくらあっても足りないから割愛なの。…具体的な問題点は、消費魔力が魔力値の8割って言う膨大さに集約されるのよ。…そして、厄介なのは打ち返す時のイレギュラーバウンドなのよね」
イレギュラーバウンド?
「まさか!!あの時緊張していたのも、イレギュラーバウンドを恐れての事ですか?」
「…ふふっ、良く観察しているの。…正にその通りなの!…欠損の回復なら、何回も試せるから、そんなに緊張しないけど。…甦生は魔力の関係でそうもいかないのよ…」
あぁ、これは聞いとかなきゃね…
「失敗した時には何かペナルティがあるんですか?」
燈佳さんが灰になったりしたら目も当てられない…
「…無いのよ?…ただし、魔力の回復まで再試行ができなくなるけど」
あぁ、良かった。
「なら、失敗しても次の日には、チャレンジ出来るってことですね…」
「…そのとおりではあるけど。…あの子の前でそれが言えるの?」
良くご存じで…
「極力、言いたくないですね…」
「…やっぱりそうなのね。まぁ、起点は私からでも、旦那たちからでも、大丈夫だから。…3回分は試せるのよ」
つまり…
「僕らも同様ですから、計6回の試行の間に、10回の跳ね返しを成功させれば良いわけですね?数字上では悪くないですね…」
「…残念なの。…実は経験上、まともに試せるのは4回だけなの」
何故に?
「どういう意味です?」
「…魔力の8割を一気に持っていかれたらぐったりして動けないのよ。…だから、基本的に魔力を使う担当は、塊を造り出したら、後は見てるだけなのよ」
あぁ…
「でも、それだと2回では?」
「…それはね。…一応、補正がかかるらしくて、塊を造り出した人にはイレギュラーバウンドが発生しないのよ」
「塊を造り出した人が入っていない場合のイレギュラーバウンドの発生率は?」
「…大体30%なのよ。…入れば10%なの」
高っ!!
それなら、無理した方が良いな。
「良く七海さんを甦らせられましたね!!」
「…あの時は夢中だったの。…でも、1回もイレギュラーバウンドをしなかったの。もしかしたら、パートナーを甦らせようとする場合は、補正があるかもしれないの」
まぁ、そうかもね…
「わかりました。では、僕らで試してみます!!リーフ、使って貰えるかい?」
「はいっ!!喜んで!!行きますよ?我と我に連なる眷属とで、永遠に失われし彼の者の命を再度、今ここに顕現させよう。リターンソウル!!」
元気良く発せられた言葉とともに、輝く光の塊をリーフが打ち出す。
真っ直ぐに、僕に向かってきた光の塊を、リーフに向かって打ち返す。
「もう一度行きますよ…」
リーフが少しぐったりしながら打ち返してくる。
それを打ち返して、再度リーフから来る光の塊を、迎撃しようとして、観察したら…
厳しいなぁ。
リーフが当てた角度と全く違う方向に飛んでいった…
あまりの事に、取り乱して光の塊を跳ね返すのが間に合わなかった…
「あっ!!くっそお!!何て理不尽な軌道を描きやがる!!」
「美孝さん。ごめんなさい!気を付けてたのに変な方向に飛んでいってしまいました!!」
謝らなくていいよ…
「今のは様子見だし、リーフのせいじゃないさ…大丈夫だよ。奈美枝さん、同じ人物が連続2回触っても大丈夫ですよね?」
「…わからないの。…多分大丈夫だと思うとしか言えないのよ?」
「よし!!じゃあ行くよ、恵美」
「はい、あなた。いつでもどうぞ」
「おう、いくよ。我と我に連なる眷属とで、永遠に失われし彼の者の命を再度、今ここに顕現させよう。リターンソウル!!」
さっき同様の光が、今度は恵美に向かって飛んでいく。
「いきますよ」
と恵美から元気な返球だ…
しかし、だりぃー!!
魔力の減少つれぇな。
リーフ、良く表面上は普通の顔してやってたなぁ。
精神力に頭が下がります。
「あと2回です!!」
そろそろかな?
と思ったら、予想通り僕の掌から変な方向に飛び出していく、光の塊。
やらせるかよ!!
伊達に思考圧縮を使って、観察してないぜ!!
明後日の方向に飛び始めている光の塊を、再度叩いて恵美の居る方向へ飛ばす。
上手くいったな…
「はいっ!!ラストです!!」
恵美が危なげなく光の塊を掴んで、甦生魔法を展開させた。
「ヨシッ。そのまま燈佳さんに、甦生をかけてあげてね…」
収納から、包帯でグルグル巻きの燈佳さんを取り出して恵美の側に行く。
しかし、体がだるいなぁ。
動きが鈍くなってるのが良くわかるよ…
「セーフ、朱音さんを呼んできてよ」
「おう!!美嶺も連れてくるよ?」
もちろんだ。
「あぁ、よろしく」
招集について言っている間に、燈佳さんに光が宿って、その体を修復していく…
まずは、防腐処理の施された体が瑞々しい艶を取り戻し、直接の死因になったであろう首の傷も修復が済んで、光が収束した。
「ん…あぁ、お腹空いた…」
燈佳さん…
開口一番がそれですか?
瑞木美孝18才
レベル427(92)
体力値91万(1090)=10億
魔力値91万(1090)=10億
力91万(1090)=10億
知力91万(1090)=10億
俊敏さ91万(1090)=10億
器用さ91万(1090)=10億
幸運値91万(1090)=10億
魅力910万(1090)=99億
風9万(1090)=1億
水7万(1090)=8290万
火5万(1090)=5750万
土7万(1090)=8530万
光4万(1090)=4300万
称号
貧乳も大好き、心清き者、地母神の養い子、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、子煩悩、性の探求者、真の勇者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法中級
回復・風・火魔法・馬術・思考圧縮・勇者魔法初級
武装レベル:槍232、剣503、投擲493、打撃174、短剣725
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(2523)さやか(3662)恵美(10,3)武司(1178)玲子(816)朱音(8881)メルー(3922)道緒(2193)直(2413)メアリー(2321)燕(2295)レモン(2346)流々(2172)里乃(2268)リーフ(18,6)奈美枝(723)御影(7922)ユリア(2701)枩李花(2210)霞(2312)ミサ(3389)岬(3516)潤(2113)雨音(2294)美嶺(701)他42名(平均1851)
天河(2492)春臣(1431)君里(1972)秋虎(1952)アーサー(509)太陽(498)七海(325)エース(2041)朋久(1003)他23名平均(1700)
精霊:風(24,0)水(26,9)火(17,8)土(32,9)光(13,5)闇(16,8)
愛奴隷
リーフ・恵美
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・御影・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音・美嶺他44人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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