189ギガントオークの嘆きと足200本分の肉
馬鹿デカイハムのような物体は、放物線を描きながら、加速しつつ着陸台へと迫って来ていた。
「ほらほら、楓加、亜利砂見てみろよ。あのハムの上で手を振ってる2人の美人さんが、瑞木の奥さんだ…リーフと恵美。しかも、我がラードを仲良く救う会の二大巨乳でもある。でも、瑞木のやつ貧乳好きを公言して憚らないんだぜ…馬鹿だよな」
天河が、隣にいる2人に向かって呟く。
「あの大きさの乳を奥さんとして手にいれて貧乳好きって…私を奴の生け贄に捧げる気じゃないでしょうね?」
亜利砂の目が引き絞られていく。
「天河!!そんなに羨ましそうにして…わ、私の胸が小さいと言いたいのでしょう?ふん!瑞木に頼んでリーフでも、恵美でも勝手に揉んできたら良いじゃない!!私の胸なんかで我慢できないんでしょう?いっそ清々するわ!!寂しくなんかないんだからね!」
楓加が何故かキレ始める。
「あのな…亜利砂に楓加。単にありのままに事実を述べただけだ!!亜利砂の平らな胸を瑞木にやるつもりは欠片もないし、楓加の美しい美乳が俺は大好きだ!!今ここで証明が要るのか?昨日も散々証明したはずだよな?」
天河が2人を抱き締めながら言う。
「それは…」「私の…えへへっ」
亜利砂は昨夜の事を思い出して頬を染め、楓加は自分の世界に浸っている。
「さて、もう着くぜ。我らが瑞木の到着だ…」
オークの下を指差して呟く。
「ギガントゴブリンの時も思いましたけど…」「馬鹿ですよね…」
着陸台をたわませて現れた瑞木に辛辣な言葉を2人して吐いている。
「ただいま!!みんな、待たせたね!さっそくと言いたいところだけど、少し検証が必要だから待ってね!!あと、楓加さん!!来てくれる?」
「何事かしら…」「私も行きます」「俺も行くか」
3人でギガントオークに近付く。
「おう、天河。ありがとな。お二人さんもありがとう。実は、コイツの体を麻痺させたいんですが、そういう魔法ありますよね?」
「だから私なのね…わかったわ…でも、コイツに効くかはわからないわよ!!我らの側にありし英霊よ。彼のものを縛りし見えない鎖となりてその自由を拘束せよ!!スモークバインド」
楓加が唱えると、煙状の何かがギガントオークの口元に吸い込まれていく。
「おし!!取り敢えず麻痺化は成功だ!!ありがとう楓加!!」
「そ、そんな良い笑顔を見せたからって…瑞木になびく訳じゃないわ。私には愛する天河がいるんだから!」
なんだろうなぁ…
チョロイン臭ハンパないぞ?
「わかりましたから…因みに、痛覚を遮断する魔法も使えますか?」
「それなら、私が知ってるわ?でも、外法よ?正規の詠唱の範疇じゃないわ」
亜利砂が?
「あなたは攻撃魔法主体でしたよね?なぜ使えるんですか?」
「攻撃魔法の範疇だからよ!!やってあげるわ。英霊よ!!敵の痛覚を奪え、アビリティスティスティール!!」
おぉ!!
こっちも大丈夫。
ちゃんと効いた。
「亜利砂も助かったよ!!ありがとう!」
「うっ!!なんで、そんなに屈託なく笑えるのよ…さっきのやりとりが馬鹿みたいじゃない!!」
あぁ、僕に亜利砂を差し出すってやつか…
「僕には嫁さんが居るからね…愛の無いエッチはしないから、そう言う心配はしなくて良いよ。悪いけど2人とも一定期間を置いてかけ続けてね。実験するからさ!!」
「「実験?」」
そうさ。
「超回復の効果検証と浄化力の確認だね」
「どうやるんだ?」
「まず、蓋付きの瓶を用意して…足を切り落とします。そして、溢れ出る血を溢さないように、集めます。すると…勝手に足が再生しますので、この足の血を瓶に捨ててから浄化しますよ!」
「なんの意味があるんだ?」
簡単だ…
予測通りの効果が得られたからな…
「この足1本で馬鹿みたいな量の食料なんだよ!!活用したくないか?」
「ギガントオークを食うのかよ…まぁ良いけどほどほどにしろよ?」
何を言うか…
「ふふふっ!!程々なんぞで止めるわけがなかろう!!浄化さえしてしまえば、最上級の肉なんだぞ!?」
「良いけど…ラード王となんか約束してなかったか?」
約…
束?
「おいおい!ギガントオークも秘密裏に引き渡すんだろ?だから、その肉は俺達が消費するしかないだろ?」
うん…
「そうだね…でも、多目にあっても困らないでしょ!!」
そう言いつつ、ザクザク切っては再生を繰り返す。
ギガントオークの足の付け根は、切られた瞬間から再生を始めるために、ほとんど血は出ない。
切り離された太ももを含む足先からは血があふれ落ちるので、慣れると一滴の血もこぼすことなく集められた。
切り離した足から血を集め終わると、既に再生が終わっているほど再生が早い。
その作業の合間にリーフの精霊魔法で浄化を試し、収納に足を200本ほど格納した…
≪なぁ、いい加減にしろ…痛くはないが、俺の足が少しずつ違う何かになってる気がするんだ!!殺せよ!!殺してくれよ!!≫
ギガントオークさんに懇願されてしまいました。
「わかった。セーフが帰ってきたらな…」
「瑞木…なぁ…コイツに何か言われてるのか?」
天河たちには、ギガントオークの言葉が聞こえないらしい…
ある意味羨ましいな…
意志の疎通の出来る生き物を、殺さなきゃならない。
それを考えると、凄く…
凄く嫌な気持ちになる。
200本足を切ってみたけど…
やっぱり…
やっぱり慣れなかった。
でも、これは僕がしなければならないことだ!!
逃げ出すわけにはいかないな…
瑞木美孝18才
レベル421(91)
体力値89万(900)=8億
魔力値89万(900)=8億
力89万(900)=8億
知力89万(900)=8億
俊敏さ89万(900)=8億
器用さ89万(900)=8億
幸運値89万(900)=8億
魅力890万(900)=80億
風8万(900)=7980万
水7万(900)=6740万
火5万(900)=4670万
土7万(900)=6940万
光4万(900)=3500万
称号
貧乳も大好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、探求者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法中級
回復・風・火魔法・馬術・思考圧縮初級
武装レベル:槍232、剣503、投擲493、打撃174、短剣725
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(2314)さやか(2797)恵美(5971)武司(692)玲子(55)朱音(6852)メルー(2939)道緒(1974)直(2205)メアリー(2111)燕(2042)レモン(1974)流々(1951)里乃(2076)リーフ(13,8)奈美枝(203)御影(4123)ユリア(2472)枩李花(1998)霞(2113)ミサ(2784)岬(2621)潤(1801)雨音(2082)他42名(平均1617)
天河(2322)春臣(1431)君里(1839)秋虎(1810)アーサー(479)太陽(79)七海(71)エース(1886)朋久(1003)他23名平均(1570)
精霊:風(23,4)水(24,9)火(16,4)土(31,9)光(11,9)闇(15,9)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影・恵美・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音他44人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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