185呪われた瑞木と風の精霊無双
「しかし、みんなには経験値入ったかなぁ…予定ではここまでぶっ飛ばしてから倒す予定だったから…」
瓶の入れ換えの時に盛大に血を浴びつつ、セーフと話す。
って言うか、心臓に腕を突っ込んでいるから血塗れなので今更だ…
「ん?そうだねぇ、大幅にレベルアップしてるから、入ったんじゃないかい?瑞木も32上がったからね…みんなも同じくらい上がってるよ」
ふむ…
顔に着いた血を拭いながら、相性値を見てみた。
「そっか、みんな大概2千近くだから、かなり無理しても大丈夫だよね…」
「あぁ…2㎞離れようと思ったら相当気合いを入れないと無理なんじゃないかい?」
まぁ、僕なら一瞬ですけどね。
フフフ…
「フフフ…じゃないよ!!瑞木が凄いのはわかってるから!!無意味な独り言は止めな!!折角の良い男が一段落ちるってもんさ…」
はぅっ!!
「また、心の声を呟いてたね…まぁいいや。みんなはどうしてるのかな?」
ギガントゴブリンから流れ出る血が、その勢いを無くして止まった。
その巨体を収納して保管し、下に敷いていた器も収納しておく。
「ん?グループ分けが済んだみたいだからね…戦闘を始めるみたいだよ…」
「ん…、1つあたりに10人か…キレイに分けてるなぁ。でも、それぞれの特性は掴んでるのかなぁ…メンバーによっては、加減して相性の良いメンバーで寄せてやった方が力を発揮できるよね…」
「お察しの通りだね…まず、指揮者の設定を間違ってないかい?天河は駄目だろう…資質的に。あと、一番指揮が下手なのはリーフだね。というか、騎士団の戦い方を引きずりすぎてる?」
そりゃ…
厳しいね。
「天河は、行けるはずだよ?結構、向いてるさ…単に記憶力が弱いだけだと思うから悪くないだろうね」
「そうかい?まぁ見た感じ上手くやってるのが、朱音か…メルーや綱芳は2人で協力してるから中々良い感じだね…ん?意外にレベルが高いのが御影。次点がなんと天河か。エースも健闘してるね…」
御影、天河、エースの3人には戦い方を教えたからね…
「リーフを含む残り3つのグループは、丸で動きに精彩がないね。完全に指揮者が仲間の力を削いでる…殲滅は時間の問題だけど、課題が見えたかな?」
言いながら、セーフと目が合い、その瞳が見開かれる様子を見た。
「わぁ!!瑞木!!!!早く光の精霊を喚ぶんだ!!早く!!早くしな!!」『なんてことだい!!』
いきなり何だよ?
と、思った瞬間に背中にゾクリとした寒気を感じた。
この世界に来て初めて感じる圧倒的な恐怖に思考圧縮を発動させる。
その次の瞬間に光の精霊を心の中で喚んだが…
間に合わなかった!!
≪フハハハハッ。かかりやがったか!コイツは素晴らしい苗床だ!!俺と同じ位の力を持つ奴等を量産できるぞ!≫
その声を聞きながら、硬直した僕の体から、無数の種子がボロボロと溢れていくのが見えた。
「お前は何もんだ?」
思考圧縮の中で、わかりきった質問を投げ掛ける。
≪ん?俺を知覚出来るのか?さすが、血を浴びさせるために限界まで脆い肉体にしていたとはいえ、一撃で俺を絶命まで追い込んだ剛のものよ≫
やっぱりギガントゴブリンか!!
「しかも、あの脆さはわざとかよ!?確かに感触がおかしかったよな…心臓を潰したら、逆に脆さがなくなって、突き抜けないで済んだんだから!!」
思考圧縮の中でボロボロ溢れた種子が、急速に肥大していくのを感じる。
≪本当は俺が抱えるための軍団を産み出すための苗床だったんだが…まぁ。お前の体から出た軍団が、お前の仲間を蹂躙する様でも楽しんでやろう!というか、それ位しか出来ない存在になってしまったな…ハハハッ≫
笑えねぇよ!!
思ったところで、光の精霊を知覚出来た。
思考圧縮のお陰で、随分時間がかかった気がするが、実際には喚んですぐに、来てくれている。
「んなことさせるもんかよ!!光の精霊、浄化を頼む!!」
こぼれ落ちた種子は、ゴブリンの形をとりはじめ、辺りには2500頭のゴブリンロードが生まれ始めている。
「おうよ!!」
光の精霊がすぐさま、光りながら浄化を発動してくれた。
≪ほほう。これは珍しい。しかし、2回目の種子はもう出来るようだぞ?随分優秀な苗床の様だな≫
僕の力を使ってやがるから早いのかよ!!
先程感じた寒気を再度感じながら、浄化が発動する。
「とりあえず、お前は消え去れよ!!」
≪ふん!お前とお前の仲間の踏み潰される様を見れないのは、つまらん限りだな…まあ良い。サラバだ≫
言いながら、消え去るギガントゴブリンの意識。
しかし、体からはさっきと同じ種子が、再度溢れていく。
数はさっきの半分か…
「浄化完了、これで、これ以上は出ないぜ」
光に包まれて、浄化が終わった。
「ありがとう。光の精霊!助かったよ。本当に!!」
「まぁ、これからは、ギガントタイプの血は浴びないことだな。じゃな!!」
消えていった…
さっきの説明だと、血を浴びない方向の結論には至れないと思うんだけどな…
まぁいいや…
「瑞木!!意識はあるのかい!?返事をしておくれ!!」
セーフが必死だ。
第2段の1250頭が、ゴブリンロードに変化したからね。
「まずは、コイツらを倒すよ!風の精霊よ!!我が友よ、我に力を貸し、我が敵の命を切り裂きたまえ!!ウィンドカッター!!」
集束した空気の固まりは、一気に解き放たれた。
僕らを中心に、現れた合計3750頭のゴブリンロードは生まれたばかりで、何の準備も整わず棒立ちになってる。
ギガントゴブリンが居れば違うかも知れないが、奴は光の彼方に消え去った…
そのゴブリンロード全ての首と頭蓋を、風の精霊の鋭い刃が通り抜けていく…
中心から外に向かって、一陣の突風が吹き抜けていったその後には、全てのゴブリンロードが額と首筋から血を吹き出して、膝から崩れ落ちた。
「風の精霊よ…ありがとな…精霊達の力を借りれば、こんな奴等を倒すだけなら大したことじゃないんだよな…」
「えへへっ、頑張った。またね」
うん。
ありがとう。
ポーン。【精霊魔法が蕩涎級にアップ】
「瑞木ーっ!!」
セーフがぶつかってこようとしてすり抜けた。
「あぁ、セーフ。疲れたし、ヤバかったよ…」
「そりゃそうさ!!さっきまで、ギガントゴブリンに呪われた瑞木美孝になってたし、今だって体力値が25%しかないよ?こんなに削られたのは初めてじゃないか!!」
やっぱり、このゴブリン達を生むために僕の体力が使われてたのかよ…
ふらふらしてて、そんなところを見たいと思えないよ。
「確かにね…でも、2億5千万も使って、生み出したのが2500頭じゃ、燃費悪いよなぁ…」
「1頭10万だね…確かに!!」
馬鹿みたいにレベルが上がったけどな…
「さて…収納しとこ…」
「そうだね…」
予定外の獲物の処理に苦慮しそうだよ…
瑞木美孝18才
レベル421(91)
体力値89万(900)=8億
魔力値89万(900)=8億
力89万(900)=8億
知力89万(900)=8億
俊敏さ89万(900)=8億
器用さ89万(900)=8億
幸運値89万(900)=8億
魅力890万(900)=80億
風8万(900)=7980万
水7万(900)=6740万
火5万(900)=4670万
土7万(900)=6940万
光4万(900)=3500万
称号
貧乳も大好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、探求者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術・精霊魔法蕩涎級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法中級
回復・風・火魔法・馬術・思考圧縮初級
武装レベル:槍232、剣503、投擲493、打撃174、短剣725
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(2286)さやか(2797)恵美(5162)武司(692)玲子(55)朱音(6803)メルー(2888)道緒(1942)直(2173)メアリー(2085)燕(2006)レモン(1942)流々(1915)里乃(2043)リーフ(12,8)奈美枝(203)御影(4091)ユリア(2441)枩李花(1965)霞(2084)ミサ(2756)岬(2592)潤(1760)雨音(2056)他42名(平均1585)
天河(2198)春臣(1431)君里(1816)秋虎(1782)アーサー(472)太陽(79)七海(71)エース(1855)朋久(1003)他23名平均(1555)
精霊:風(23,3)水(24,9)火(15,8)土(31,0)光(11,0)闇(15,9)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影・恵美・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音他44人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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