184ギガントゴブリンの胸とオリハルコン並みの腕
「今まで僕たちは、言わば受け身の戦闘を、ずっと続けてきました。しかし、今回はこちらからうって出ます。敵は総勢171頭のゴブリンです」
ゴブリン達のタワーに向かう道中で話し合いを開始する。
「何が変わってくるのか、その点を明らかにしておくべきですね。私から説明致しますが、よろしいですか?」
さすが元騎士団長。
「では、リーフからの説明を聞いてください」
「はい、まず、大きな違いは、こちらから動いて敵を追い詰めるという行動を主体とする事ですね」
「どの辺りに違いが出るの?」
朱音さん…
貴女も元騎士でしょう?
「まぁ、貴女は防御主体ですものね…今までは防御ラインを作り、投擲武器を大量に美孝さんに補充して貰い、拠点を中心に戦えましたが、そうはいかなくなりますよね?」
「そうか、武器の補充は出来ないから、手で持てるだけの、手持ちの武器だけで対応しなきゃいけない」
あのさ。
「確かにそうだけど、武器に関してはそこまで、神経質にならなくていいよ?」
「あら?何故です?あなた」
いちいち、抱きついちゃダメですよ…
「恵美さん、移動中だよ、よいしょっと、武器は僕が大量に運んでるから、戦闘開始地点に置くし、相手はゴブリンだよ?しかも、今日生まれたての…今の僕らの誰が相手にしても、素手で簡単に倒せるからね!!170頭位は大したことないよ…」
「ちっ!!確かにその通り。では、何故です?あえて、違いを明示した理由は?」
引き剥がしたからって舌打ちしないでよ…
「理由は2つ、ギガントゴブリンがいるので、突出し過ぎない様にって事と、次のオーク戦に備えてですね」
「つまり、訓練も兼ねていると?」
「そう、大きな違いである指揮者の指示を受ける部分に慣れて貰わないと危ないですから…」
「私達の出番ですね?」
御影か…
「まぁ、そうなるな…とりあえず索敵担当と説明していた役割だ。リーフ、10人程度の8班にわけて、指揮者を設定して貰えるかな?」
「はいっ」
嬉しそうだね…
「というか。そろそろ時間切れだ。もうタワーにつくし、セーフが戻ってくる。僕はギガントゴブリンを倒しに行くから、ゴブリン達の殲滅と指揮関係はリーフを中心に決めて!一応、タワーからこっちの方向にぶっ飛ばすつもりだから、余裕はあるけど、経験値の関係でギガントゴブリンを倒すまでは、あまり離れないでね」
「承知しました」
うん。
任せた…
「武器はここに置くから、気を付けて。行ってきます!!」
「「いってらっしゃい!!」」
みんなの声援が心地良い。
頑張って倒してきますかねぇ。
まずは、レベルのチェックが必要だな。
「瑞木!!ただいまっ!!」
僕の妖精さんが帰ってきました。
「お帰り、セーフ。どうだった?」
「ギガントオークはレベル1だったよ。ゴブリンのは、アイツ固有の特殊能力だろうね。今の瑞木の敵じゃないけど、末恐ろしい能力だね…」
正にそうだね…
「1分で1だから、1日で1440ずつか。一週間と少しで黒いゴブリンを超えるレベルだ…今戦えて、本当に良かった!!運が良いと思うよ!!」
「幸運値4億は伊達じゃないってとこかねぇ…さて、どうする?」
ふむ、そう言えばギガントコボルトの血を甕に入れてあるのも、ギガントタイプの血から魔物が沸く話を聞けたのも、仲間に恵まれてるのも、幸運値が関係してるかもな…
と…
その前に倒さなきゃな!!
「…珍しいね…考え事かい?」
セーフにも、返答をしてなかったね…
「ん?そうだね…僕って運が凄く良いなぁと思ってさ!!」
「そりゃ努力の賜物だろうさ。瑞木の運の良さは、地道に相性値やレベルを上げてきたからこそだからね!!」
胸を張って、誇らしげに告げてくれる。
「うん。確かにそうなんだけどさ…僕が一番運が良かったのは、セーフとパートナーになれたことだと思うんだ」
「ば、ばかだねえ!!いきなり…そんなこと言ったら!私はどんな顔をしたら良いんだい!!」
真っ赤になって、照れてる妖精さん…
スゴい。
飛びながらクルクル回ってるし!
可愛いなぁ…
「今のその顔が良いに決まってるよ。最高に可愛いです!!この上ないご褒美だね!!」
「止めとくれよーっ!!恥ずかしい、恥ずかしい。恥ずかしいーっ!今は戦闘中だってのを忘れちゃ駄目だろ!?」
そうなんだけどね。
「セーフの可愛さ成分を補充したかったんだよ!!大好きだよ!!セーフ…」
「だからっ!!それはまた後だよ。あと!あと!!」
本気で怒りつつ照れも残す顔が愛らしいなあ…
「はーい。充電も済んだから、行きますかねぇ」
「はい、行きな。すぐ行きな!とっとと行きな!!」
これ以上はダメだね。
大人しく、ギガントゴブリンへと、移動を開始。
大地の精霊にこの辺り全体を器にして貰う事も忘れない。
タワーのすぐそばで座り込んでいるギガントゴブリンのステータスを、鑑定で確認する。
「うわぁ…レベル241になってる…力も1000に迫る勢いか…やばいっちゃやばいけど。うちの面子の方がまだまだ楽勝に強いな…」
言いながら、タワーを飛び越えて、ギガントゴブリンの背後に回る。
「確かにそうだけど、質量があるからね…単純な力勝負にはならないだろ?ちまい子供には荷が重いだろうね」
その通り…
足元に大地の精霊謹製の発射台を作り上げて、足に力を込めた。
「重い方が格闘技でも有利だからね…でもさ…4億だったらどうだろうね?」
「話にもならないよ。さっさと畳んで引導を渡してやりな…」
だよね…
行くぜ!!
高々、鎧込みで80㎏にもならないが…
4億の力で打ち出される威力を身をもって味わえ!!
まぁ、軽めにいくけどね…
ボヒュン!!
自分が弾になって飛んでいく音、耳に届いたのはこんな音だった…
一瞬のうちに、ギガントゴブリンの胸が眼前に迫ってくる。
そこに、伸ばしていた手を当てただけだった。
殴ってすらいない…
しかし、腕はそのまま吸い込まれ、肩まで埋まりきった…
「うわぁ!」
声をあげたつもりになったが、超高速で移動していたので、多分言ったつもりになっただけだろう…
心臓を切り裂いた腕のせいで鼓動が停止している。
その腕を刺し込んだまま、今度はギガントゴブリンの体を、僕の体全体がぶつかっていくことによって、持ち上げ始めたことを知覚する。
目論み通りに、仲間の方にギガントゴブリンはブッ飛ばされ始めているのだ。
既に絶命しているがな!!
「思った以上に脆かったな…っていうか。勢いがつきすぎて、下手にうちの面子に当たったら怪我人が出そうだ…よし、風と水の精霊よ!!力をかしてくれ!!」
願った途端に、超強力な向かい風と、進行方向に粘性の高い細長い水の壁が現れた。
風を通すための工夫だな…
お陰で徐々にスピードが落ちて、大地の精霊に頼んだ場所にドザァとギガントゴブリンの巨体を転がすことが出来た。
「うわぁ…ビックリした。脆すぎるだろう。ギガントゴブリン!!豆腐かと思ったわ!!」
「瑞木…速すぎて何言ってるかわからないよ…」
ん?
「あぁ、思考圧縮で考えながら話してたからね…ゴメンゴメン。精霊達もありがとうね。助かったよーっ!!」
お礼を言いながら腕を引き抜く、もちろん、例によって蓋付きの大きな瓶を傷口に当てて、血を収納した。
「瑞木…その血でなんか考えてる?」
当たり前ですな…
「経験値稼ぎをね…狙おうとは思ってますわ。でも、まだ先の話だけどね?」
「ほどほどにしとこうね…」
セーフに釘を刺されちゃった…
瑞木美孝18才
レベル320(91)
体力値58万(900)=5億
魔力値58万(900)=5億
力58万(900)=5億
知力58万(900)=5億
俊敏さ58万(900)=5億
器用さ58万(900)=5億
幸運値58万(900)=5億
魅力580万(900)=52億
風6万(900)=5940万
水5万(900)=5010万
火4万(900)=3530万
土5万(900)=5150万
光3万(900)=2620万
称号
貧乳も大好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、探求者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術蕩涎級
精霊魔法心酔級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法中級
回復・風・火魔法・馬術・思考圧縮初級
武装レベル:槍232、剣503、投擲493、打撃174、短剣725
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(2286)さやか(2797)恵美(5162)武司(692)玲子(55)朱音(6803)メルー(2888)道緒(1942)直(2173)メアリー(2085)燕(2006)レモン(1942)流々(1915)里乃(2043)リーフ(12,8)奈美枝(203)御影(4091)ユリア(2441)枩李花(1965)霞(2084)ミサ(2756)岬(2592)潤(1760)雨音(2056)他42名(平均1585)
天河(2198)春臣(1431)君里(1816)秋虎(1782)アーサー(472)太陽(79)七海(71)エース(1855)朋久(1003)他23名平均(1555)
精霊:風(23,3)水(24,9)火(15,8)土(31,0)光(11,0)闇(15,9)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影・恵美・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音他44人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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