179朋久さんをお父さんと呼ぼう
「朱音さんが、燈佳さんの事を知り得た理由は、スキルの範囲観測によるものです」
隠しだてせずにスパッと告げる。
「は?今なんと?」
一般的じゃないのかなぁ…
「当然の反応だろうね…使えないと思ってたスキルに、有用性が見いだされたんだからね…」
セーフ、いきなり何なんだよ。
「美孝さんは、範囲観測とお話しました。その力を使って朱音と2人で、この保管庫の中を探して、燈佳を見つけたんです…」
リーフ、やっぱり、昨日の夜必死に探したんだね。
「いや、聞こえておるよ。信じがたかっただけでな。しかし、そのスキルでは、やはりこの保管庫の中に入り込まねば、燈佳を探すことが出来ないはずだぞ?」
出来ないはず?
「ということは…誰か範囲観測のスキルを持っているのですか?」
「いや、範囲観測はかなり特殊なスキルでな…何かしら武術を達人クラスまで研鑽したものが、稀に発現するスキルと聞いている。だから、うちにはおらん。しかし、その力の有用性を考えて、調べた事ならあってな…」
と言うことは!?
「力の内容が異なるという事ですか?」
「そのとおり…我の情報では級の設定がされないスキルのため、発現した当初に観測範囲が固定され、修行しても成長しなかったと聞いておる…つまり、大体2m程度が限界と、な」
降霊術のようなスキルって事か…
「ということは、2種類の可能性がありますね…」
「2種類の可能性?何でしょう!?」
リーフ、その入り方って王に失礼にならないの?
大丈夫?
「そうだな…2種類の可能性…つまり、我の掴んだ情報が誤りの場合と、リーフ達に発現したスキルがユニークスキルである場合の事を指しておるのだよ。リーフ」
娘特権で不問ですね…
娘には、あっまあまだなぁ!!
「まぁ、第3の可能性は、僕らが嘘をついている事ですが、そんな事をこの期に及んでしたとしても、まるで意味がありませんからね!」
「しかり…それで結局、リーフ達はどれ程の範囲を観測できるのだ?」
そこだね…
「2㎞程度ですね…」
「本気か?」
王の顔に驚愕が刻まれた…
僕は信頼級なので、ラードの街全体をカバーしますけどね…
「もちろんです。だからこそ、ここに入る事なく、調べられたんですよ」
「蕩涎級では…ないのだな?」
青ざめてきてますね…
「上級ですよ?」
「つまり、極めずとも…国の秘密など得放題ではないか…誰にも知られることなく……恐ろしい事この上ないな!!」
ご理解頂けた様子ですな…
「さっきの約束を違えないで下さいよ?」
「わかっておるわ!!仲間を心配する瑞木君の覚悟も、当然のものだな…だが、交渉に移らせて貰うぞ?」
即断即決か。
良いですな…
「何を望むのですか?」
「1つは諜報部の者達に範囲観測の取得を指示したい。無論指示しても、取得そのものは年単位で先だろう…そして、その使用目的も犯罪捜査、失せ物及び失踪者探しに限ろう…どうだ?」
「取得した人と契約を交わす事を条件にして頂ければ良いんじゃないですかね?」
「契約とは?」
「能力の事を含めて、ラード王以外に秘密を話せない契約です」
「ふむ…良かろうよ…」
「あと、これは当然の話ですが、取得するのは諜報部の人に限る事としますよ。無秩序に使用者が増えたら滅茶苦茶になってしまいます。また、取得した段階で、すぐに契約に寄越して下さいね?約束ですよ?」
「承諾しよう」
はい。
追加でご契約ね。
「もう1つは何ですか?」
「瑞木君の仲間の中で希望者が居たら、我が諜報部に移籍させんか?」
おーい…
「それは無理ですね…うちの面子は素人です。口封じの危険があるところに仲間を所属させるとお思いですか?」
「まぁ、そういう側面が無いとは言えんからな…では、情報収集を仲良くラードを救う会に料金を払って依頼するのは構わんか?」
めげないな…
「どんな情報を掴んでも口封じをしない事を約束して下さい」
「無論だ!!我も、我が娘を失いたくない!!」
はい、契約ゲット。
「リーダーの僕を通して依頼して下さいね?」
「魔法の手紙の郵便受けを渡そう!依頼を出すので、返信を入れてくれれば良い。報告もそこで行えば、良かろうよ…」
急ぎなら飛んでくるけどな…
誇張でなくね。
「わかりました。ところで、わがままを1つお願いしても良いですか?」
「まずは聞こう…」
こういうとこ好きだな…
「リーフを娘と呼ぶ貴方の事を父と思わせて頂いて良いですか?」
「当たり前だろうが!!何を言っておるのだ?さっき、わだかまりは解いたのだからな。我は既にそう思っておるぞ?」
そう、告げながら微笑んだ顔は、太陽のようだった…
カリスマ力高いなぁ。
さすが王さま…
「「ありがとうございます!!」」
リーフの声が重なる…
嬉しさを滲ませたお礼の言葉は、涼やかな風のようだ…
自然と涙が溢れてきた…
「どうしたのだ?何を泣いておる?」
心配げに声をかけられた…
「いえ…私の父母は、もう二度と会えない彼方におりますので、王の言葉を頂戴して、感極まっただけです。お気になさらずに」
「そうか…瑞木君は確か、18歳だったな…物腰からはそうは見えんが。まだ成人したばかりで、父母を亡くすのは辛い…我も経験があるのでな…」
実際には、僕自身が死んでますけどね…
「辛いことを思い起こさせてしまったようですね。申し訳ありません…」
「はははっ!!我の新しい息子は固いな!!悲しいのは瑞木君の方だろう?そんな事を気にするでないわ!この真面目な新しい家族を嫁や娘達に紹介したい!!日程を合わせて宴を開きたいが良いか?」
「はい。是非お目にかかりたいと思います。あと…僕には、あと2人の嫁さんがおりまして…1人はここにいるのですが、紹介させて頂けますか?」
「なんと…その年で3人か!!中々凄い話だな。しかし?ここにいる?どこにだ?小人か?」
見えてないからね。
「いえ、こちらが僕の妻にして妖精のセーフです。お見知りおきください」
「おお!!姿がじんわり現れてきた!!これは、リーフのような麗しい嫁さんだな!!朋久だ。よろしくな」
かなり、方向性が似てるからね…
「セーフだよ。よろしく」
王様にも、態度は変えないんですね…
女神様ですものね。
わかります。
「勝ち気な娘だな。まぁ、いい。もう1人も宴には連れてこいよ?ときに、美孝は貧乳好きか?」
なに?
この唐突な質問!
しかも、名前呼び捨てだし!?
「大好物ですが?それがどうかしましたか?」
答える僕もどうかしてるよな…
「そうか…同志よ!!」
勢い良く右手を差し出され、握手されました。
ブンブン振り回されてるし…
「王様まで、そんなこと言うんですか?わ、わた、私のこと、本当はお嫌いなんでしょう…」
リーフの目元に急速に溜まっていく涙を、発見して、僕と王様で必死に慰める方向で心が1つになる。
「「胸なんか関係なく、リーフの事を愛しているよ!!」」
「へ?」
綺麗にハモった僕と王様をキョロキョロ見ながら、そんな言葉を呟くリーフはホントに可愛い!!
驚いた両の瞳から、一粒ずつ涙がこぼれ、更に可愛さに拍車をかけたので、思わずリーフを抱き締めてしまった。
王様の前だったんだけどね…
瑞木美孝18才
レベル252(91)
体力値39万(900)=3億
魔力値39万(900)=3億
力39万(900)=3億
知力39万(900)=3億
俊敏さ39万(900)=3億
器用さ39万(900)=3億
幸運値39万(900)=3億
魅力390万(900)=35億
風5万(900)=4560万
水4万(900)=3850万
火3万(900)=2760万
土4万(900)=3940万
光2万(900)=2030万
称号
貧乳も大好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、探求者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術蕩涎級
精霊魔法心酔級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法中級
回復・風・火魔法・馬術初級
武装レベル:槍232、剣162、投擲458、打撃50、短剣570
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(1884)さやか(2797)恵美(4672)武司(692)玲子(55)朱音(6001)メルー(2453)道緒(1531)直(1786)メアリー(1709)燕(1562)レモン(1522)流々(1501)里乃(1672)リーフ(11,1)奈美枝(203)御影(3105)ユリア(2062)枩李花(1602)霞(1705)ミサ(2355)岬(2070)潤(1421)雨音(1609)他42名(平均1277)
天河(1826)春臣(1431)君里(1500)秋虎(1466)アーサー(453)太陽(79)七海(71)エース(1499)朋久(687)他23名平均(1251)
精霊:風(23,0)水(24,6)火(15,8)土(27,6)光(10,1)闇(15,9)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影・恵美・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音他44人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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