169夜のとばりと絶縁宣言
「いい加減、お開きにしたいんだが?」
「ダメだ…もう少し付き合ってくれよ…頼む!」
このダメな大人はターフだ。
うちの面子は、既に全員帰った。
リーフや朱音さんも部屋に行ってるし、さやかさんも当然の話だ。
ここにいるのは、涙を流しながら酒を所望するこの親父と、僕と綱芳さんだけだ…
恵美さんすら付き合いきれないと部屋に帰った…
むさい男だけの飲み会。
はぁ…
「酒癖悪いにも程があるぞ?いい加減にしてくれよ…」
既に丁寧語で話すつもりはない。
帰った後で飲み直しに来やがったこんな奴には!!
「だってリーフに嫌われたんだぞ!!」
おっさん…
「あのな、既に何回も聞いたし…自業自得って言葉を贈ってやらあ」
「は?」
コイツ、マジ殴りてぇ。
だけど、聞いた話によるとこう思い込んだ事情もわかった…
原因は亡くなったリーフの母だ!!
この酔っぱらいの話を総合すると…
背の高さ以外はリーフそっくりの母、理恵さんは素晴らしかったらしい。
白髪と大きな胸を揺らして、ターフの欲望まみれの希望を喜んで叶えてくれた女神。
15年前に天に召された、片翼だそうです。
その後は、おっぱい星人として暴走することなく、お仕事に邁進してたけど、リーフの胸に一時期目が眩んだらしい。
リーフが切り落として、暴走に至ることなく、沈静化した。
勿論、娘を娘として愛していたので、騎士団長の時、会わなかったのは、職務上必要な行動だったので、他意はないと抜かしやがった。
要するに、妻限定のおっぱい星人を目覚めさせたのは、リーフであり、その責任を全うするのが当たり前だと主張している。
特に胸は半分俺に返せと宣った!!
真剣にだ…
バカの主張である。
ダメだコイツ、何とかしないと!!
って叫び出しそうな勢いだ…
「まず、大事な事を言っておくぞ!!娘は親の物じゃねぇ!!リーフの体は爪先から髪の毛の一本に至るまで、すべてリーフの所有だ!!だから、ターフ、お前に所有権なんぞ無い!!欠片もな!!」
「だって、俺のものだった妻から生まれた娘だぜ」
バカが!!
「そもそも、理恵さんもお前のもんじゃねぇよ!!単に理恵さんの自由意思で、お前の欲望を喜んで叶えてただけで、あくまでもお前は、捧げられたソレを美味しく頂いたお客さんだっただけだ!!」
「…お客さん?だって俺は結婚の誓いで…」
ちっ!
「だってお前は、理恵さんの事を愛してないじゃねえか!!お前を満たしたのは、理恵さんを所有したっていう勘違いとデカイ胸への欲望だけだろ?他に何が残ってるんだ!?少なくとも愛なんて聞こえなかったが?しかも、結婚の誓いは相互に所有し合うんだぞ?一方的にお前のもんじゃねぇよ。勘違いすんな!!」
「…」
ターフは何も言わない…
階段を降りてくるのは…
「お父さん…いえ、ターフさん、私は私の意思で、美孝さんに私自身を抱いて貰いたいの。でも、捧げたいのは処女…私自身は私のものよ?」
「そうか…母さんも。理恵もそう思ってくれてたのかなぁ…」
今は知るすべは……
ん?
…あるか、も?
「成仏してなけりゃ…理恵さんの霊は喚べるぞ?どうする?」
「止めときましょう…理恵がどう思っていても、私の独りよがりだった気持ちは変わりゃしない…かえって、理恵に悲しい気持ちを植え付けたら、やりきれない!!」
さもありなん。
「ターフさん、もう、私は死んだと思って下さい。貴方の希望には欠片も応えられない。これは未来永劫変わらないわ!!絶対に。もう死んだと思って忘れて下さい!」
リーフの切なる願いだ…
「ははっ…娘に名前で呼ばれちゃ終わりだな…わかった…リーフに会いに来たりしないよ。もう…欲望まみれの視線を向けたりしない!!」
寂しそうな背中だ…
「そうしてください…失礼します…」
朱音さんの待つ部屋へとリーフが去った。
「美孝さん…3つほどお願いだ…」
何だよ…
「言ってみな…」
「1つは、孫には会いたいんだ。2つ目、息子である君にも会いたい。3つ目、この酒場には、また邪魔したい!!」
コイツは…
「確かにリーフとの約束には抵触しないな…ただし、僕から追加で条件をだす…まず、孫に触れるな。あと、ここに来る目的がリーフだとわかった時点で、お前の股間にあるものを引きちぎるからな…」
「また、ご冗談を…」
「冗談なわけないだろ?やるぜ…絶対にな!!」
と言いつつ収納から、ゴブリンの皮鎧を出す。
「何するつもりだい?」
「わかってないみたいだからな…デモンストレーションさ!確かめな…ゴブリンの鎧だ!!」
「確かに、普通の奴だ…これが何?」
「お前の股間の運命を見せておこうと思ってな…見ろよ」
鎧をゆっくりと半分に引き裂く。
次に半分にした鎧を千切ってバラバラにする…
最後に、バラバラにした鎧を寄せ集めて、両手で球形に固めていく。
無理矢理握り固めたそれは、サイズを10%にして別の物体に変わっている。
高密度すぎて、落としたら割れそうな程の硬度を持った何かをターフに渡す。
「えっと…これは?」
「約束を破った時のお前の股間の姿…だな。なに、約束を守れば何も起きないさ。安心しなよ」
「うん…ソウデスね。失礼します」
茫然として立ち上がる。
「はい、お代はこちらとなっております」
綱芳さんがにっこり笑って伝票代わりの石板を見せ、相当の金額を搾り取る。
別に不正はしていない。
泣きながらターフが飲んだ酒はかなりの量だし、メルーさんに対する暴言で泣かせた慰謝料が乗っかっているだけだ。
「因みに、ここの、この額ですが、次回に同様の事があった場合、その都度倍額を頂きますので悪しからずご了承下さい」
あくまでも笑顔で慰謝料の欄を指し示す。
そう、ただいま一番怒っているのは綱芳さんなのだよ…
「はい…」
素直に、支払いを済ませて帰ろうとする。
「あと、当然だがな‼うちの嫁に謝らない内は酒を飲めると思わないで頂こう!!」
堂々の非売宣言だ!!
ターフは泣きながら走り去った…
「疲れました…」「全くです」
メルーさんが、笑顔で現れた。
邪魔しないようにさっさと部屋に戻ろう。
「お帰りなさい」「お帰り瑞木…」
御影とセーフが迎えてくれる。
「ただいま、まだ起きてたのか?御影…明日も早いんだから寝とけよ…僕ももう寝る…」
「あらあら、意識が落ちかけてますね…折角の私との甘い夜の幕開けなのに」
おい。
「そんなものは開幕しない!!アホなこと言ってると叩き出すぞ?」
「冗談ですよ…今日は大変でしたものね…ゆっくり休んでください。私は寝顔を堪能します」
変わった趣味だ…
好きにしろ。
「セーフ…おいでよ…」
もう、まぶたが重い。
「そんだけ消耗して、やっと年相応かい…お疲れさん…明日も頑張るんだね…一緒に休もう…」
寝具に身を横たえて、セーフと話す。
そして、触れられないセーフは、僕と完全に重なった。
「やっぱり僕は何も感じないけど、セーフはどうかな?」
「私は瑞木の体温を感じるよ?暖かいね…温もりを知ることが出来て嬉しいよ!!」
セーフが嬉しいなら、僕も嬉しいな。
胸からセーフの首が生えてるとしてもね…
「じゃあ、おやすみ…」
「おやすみ…良い夢を…」
例の寝物語は…
僕が眠りに落ちるまでのごく短い時間で、語り終えられた…
っていうか。
これに正解なんて無いなと感じた次第である。
2時間だって別にいいんだ。
ただ、初めてだと苦痛が長く続く場合が多いので、否定的なだけじゃないか…
準備をしっかりすれば、それで良いと思える。
「脅かしすぎだよな…」
呟いたそれは、誰にも聞こえないほどの音量にしかならなかった…
瑞木美孝18才
レベル247(89)
体力値38万(880)=3億
魔力値38万(880)=3億
力38万(880)=3億
知力38万(880)=3億
俊敏さ38万(880)=3億
器用さ38万(880)=3億
幸運値38万(880)=3億
魅力380万(880)=33億
風5万(880)=4360万
水4万(880)=3680万
火3万(880)=2640万
土4万(880)=3770万
光2万(880)=1940万
称号
貧乳も好き?、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、探求者、
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術蕩涎級
精霊魔法心酔級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法中級
回復・風・火魔法・馬術初級
武装レベル:槍232、剣162、投擲458、打撃1、短剣570
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(1835)さやか(2793)恵美(4482)武司(692)玲子(55)朱音(5793)メルー(2172)道緒(1498)直(1733)メアリー(1662)燕(1517)レモン(1481)流々(1464)里乃(1629)リーフ(9924)奈美枝(203)御影(2811)ユリア(2024)枩李花(1561)霞(1648)ミサ(2275)岬(2062)潤(1369)雨音(1588)他40名(平均1276)
天河(1638)春臣(1431)君里(1459)秋虎(1412)アーサー(443)太陽(79)七海(71)エース(1433)他23名平均(1142)
精霊:風(23,0)水(24,6)火(15,2)土(26,9)光(10,1)闇(15,9)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影・恵美・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音他42人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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