166宴と乱入者
「さて、帰りましょうか。今の時間なら、まだ、服も見れますよ?後は風呂か…」
「はいっ!!セーフさんの指輪を美孝さんが右手に着けているのは納得いきませんが…仕方ありません!!」
物理的に不可能だからさ…
そこは勘弁してよ。
「忘れ物はないね?」
うん!!
「入れるべきものは全て収納の中だよ…」
「じゃあ帰るよ!!」
洞窟を後にする…
腕の中にはリーフがお姫様抱っこされている。
「しっかり掴まってね…トばすからさ…」
「はい!!」
具足だけは着けて貰ってる。
非常に長い美しい足を何かにぶつけたら泣いちゃうからね…
主に僕が!!
鎧を着けていない上半身は、柔らかい…
そして、胸に押し付けられている丸っこいのが何て扇情的なんだろうなぁ…
「リーフ…あんなことしなくても、僕は初夜の後にはどうせ狼になっちゃうからさ…もう少しだけ待っててよ…」
「えっと…証拠もわかりますね…確約は出来ませんが…努力しましょう。私の理性が持つ間は…」
何処かの政治家ですか?
まぁいいや…
「おーい…止まっとけ…」
武司さんだ…
何だろう?
「はい、何ですか?」
「明日も狩りに出るよな?何時だ?」
「今の目論見では7時半から9時までの間のいずれかの時間ですね…時間によっては、僕は一緒に動けません。王城に用事があるので…」
「ふむ、なら、まあいいか…明日は週に1度の魔物の誕生日だ…普段なら、今日が騎士団の狩りの日なのさ…」
ん?
「誕生日のお祝いでもするんですか?」
「バカか?週に1回そんな祝いするのか?真面目に聞け。増えるんだよ!!魔物が!!」
「セーフ!!」
「あいよっ!!総頭数だね?」
「いや…いつもの頭数が増えた場合に1つの種族で4000頭を超えないか確認してくれ…」
「大丈夫さ!!ゴブリンは今0だし…コボルトは昨日かなり狩ったし…オークはみんな狙うから結構減ってるね。4000頭を超える種族はいないよ」
よし、手強い奴は増えないって事だね。
「心配要らないみたいですよ?」
「そうじゃなくてよ…発生が8時頃だから気を付けろってだけだ」
あっ、はい…
確かに目の前にいきなり魔物が出てきたらビビるよね…
出発は、8時以降に限定しとこう。
「ありがとうございます」
「じゃな…」
武司さんと別れ、衣類店に入る。
真剣に何か店員さんと話している天河はそっとしておいてやろう…
「すみませーん!」
「はい、何でしょうか?うっ!!」
違う店員さんに開口一番で引かれました…
「リーフを降ろしな!!」
へ?
あぁ、お姫様抱っこのままだったね…
失敬した。
普通に降ろす。
「失礼しました。僕には、着心地の良い下着の上下を10セットと大きめのローブを3着、同じく普段着に出来る着心地の良い衣類を10セット、靴下も同じくでお願いします」
「後ね、彼女のも頼みたいんです…今のオーダーにプラスして、ブラジャーを30セット頼みますよ…これはオーダーメイドで構わないから!!」
「え!?はい!!少々お待ちを!!」
別の店員さんを呼びに行ったらしい…
4人の店員さんがやって来て、2人がリーフの胸を採寸し、残りで希望の品を集めてくる様子だ…
「こちらで如何でしょう?男物を見繕いました!!」
「試着するね…」
「え、はい。こちらです…」
男の試着は珍しいらしい…
でも、買ってから返品はお互いに面倒でしょ?
「これって…いくら?」
「1枚あたり100ラードです。全部で4300ラードですね…」
むう…
「下着だけ返品したい…もっと良い奴あるよね?」
「申し訳ありません…使用した下着は…返品頂けません…」
まぁ当然だね…
「勿論だよ。使用していない18枚を返品で良いさ…最上級品を持ってきて?」
「い、1枚が1万ラードしますけど…」
構わないな…
「問題ない。一応残高の確認をするかい?」
「ひっ!!たっ、ただいま!!」
ギルドカードの残高を、一瞬見た店員が走り去っていった…
勇者とでも思われたのかな…
「美孝さーん。採寸が終わりましたよーっ。どうかしましたか?」
おかえり。
「瑞木が店員をいじめてるのさ…」
失敬な…
「違いますよ。試着をしたら、あまり良い品じゃなかっただけです。もうすぐ、集めて来るそうですから待っててくださいね。試着してみて下さい」
「はいっ!」
結局、リーフの分も下着類だけ最高級品を取り揃えさせ、他は100ラードの品を買った…
2人とも品質重視だから、見てくれには興味ないんだよね…
ブラジャーがかなり高かったけど…
下着の40万ラードとその他を併せて70万ラードで良いでしょ?って聞いたら快諾された…
まぁ、普通は高い奴ほど原価率は低いからね…
利益的には全く問題ないレベルだろうね。
「ブラジャーは出来上がりまで2週間かかるんだって…奈美枝さんに会ってて良かったよ!!」
「はい」
言いつつ胸を揉むな!!
ぽよんぽよん揺れてるから!!
不必要に欲情させられるから!!
主に僕が!!
「帰りますかねぇ…」
「はい…もうすぐ、お風呂の時間ですもんね…」
むう…
そういえば…
「襲わないと約束するなら、お嫁さんのみんなと一緒に入っても良いですよ?ただし、襲ったら初夜は更に延期です」
「うーっ!!遠慮します!!絶対襲っちゃう自信がありますから!!」
えーと…
どんな自信?
「まぁ、それならそれで…良いですよ」
少しだけ残念だな…
「さて、みんな!!風呂に入るよ!!その前にセーフから聞いてると思うけど指輪を渡すよ!!これで、鎧を外しても大丈夫さ!!無くさないでね!!」
全員に渡した。
天河以外全員が風呂に来ているので…
持ってないのはこれで天河だけだ…
因みに、メルーさんはつやつやに、綱芳さんはパサパサになっていた。
やっぱり、綱芳さんは遠くに行ってしまったんだね…
「さて…これで、全員が風呂に入ったね…後は僕と御影と恵美さんが入るだけだね…」
御影?
是非入りたいんだと…
恵美さんと話してる時に入り込んできた…
朱音さんは、リーフと入るから泣く泣く諦めた。
恵美さんは、鉄の精神で襲わないと確約したので、破ったらお仕置き決定になる…
「ふう。良いお湯だった…」
結局、いつもの精霊やセーフがいたせいだろう。
毒気を抜かれた御影や恵美さんは普通に湯船に浸かって終了した。
びっくりな事に、御影は恵美さんに習って精霊魔法を使い、精霊と話をしていた。
もちろん逆鱗についてはきちんと話してる。
なんかポカやらかして、逆鱗に触れちゃいそうだけどね。
のどかな日常っていいよな…
「さて、最後のスパートに行きますよ」
恵美さんは気合い十分に料理の仕上げに移っていった。
「おぉ、倉庫からの出し入れが何て楽なんだ!!」
「あと何を用意しますか?」
搾り取られた様子の綱芳さんも元気一杯だ…
別の何かで満足感が一杯なんだろう…
メルーさんと仲良く酒場の準備に余念がない。
何の扉を開いたかは…
聞けなかった…
「何が美味しいですか?」
「ふっふっふ!!うちの酒は何を飲んでも旨いですよ!!何故なら、俺が全て味をみてから仕入れて、最高の飲み方で出してますからね!!」
すごい自信だ…
「遅くなりました」
春臣さんだ。
牧場の面々も皆到着した。
「ただいまぁ…やっと開いたなぁ…」
天河…
やっと来たか。
随分飲んでるなぁ…
とりあえず、指輪だけ渡しとこう。
「天河、指輪だよ。ちゃんと依頼の品になってるはずさ」
「おう、瑞木!!ありがとうよ!だが、俺には当分必要になりそうに無いけどな。はははっ」
言いながら、人差し指に指輪を通す。
「天河…飲みすぎだぞ?始まる前から飲んでんじゃねえよ…」
朱音さんに天河が諌められた。
「うるせえな。盛大に振られた時位は、盛大に飲ませてくれよ…ダメかなと思ってたけど…だからといって人に拒絶されたときの痛みは変わらないんだぞ?」
「あぁ…もう出来上がってるよ…そんなに確率低かったなら、日を改めて挑みゃいいのに…」
いや…
「セーフ…天河は相手の楓加さんの事を心配してさ…例の魅力値の件で…早いとこ、見に行ってやりたかったんだってさ!」
「なんだい!!見所があるじゃないか!!見直したよ!!なら乾杯したら大いに飲むが良いさ!!」
「じゃあそろそろ時間だし、乾杯しようか…」
「はい、始めましょう。美孝さん…」
リーフ…
「じゃあ、みんな!今日は強大な敵を討ち果たし、ラードの町をゴブリンの大軍勢から守り通す事が出来ました!!ひとえに僕らが、仲間達を大切に思えたから成し遂げられたことだと信じます!!そして、一番の喜びは、この場に1人も欠けることなく揃っていることです!!明日からも狩りは続きます。英気を養い、明日からも怪我の無いように頑張りましょう!!乾杯!!!!」
「「乾杯!!!!!!」」
「お邪魔致しますわ!!」
唐突に店の前に馬車が止まり、中から華美な鎧に身を包んだ2人のお姉さんが飛び出してきた…
範囲観測には引っかかっていたけど、天河に関わり合いがある人なので静観していたら、乱入されてしまった。
悪意らしきものはないから、まぁいいか…
乾杯の輪の中に躍り出た2人は、あっという間に酒を注がれ、飲み干していく。
「綱芳さん…あの酒って…」
「あれですか?お目が高い。度数高めなのに飲みやすく旨いと評判の米を使った醸造酒ですね。クイクイいってますね…潰れますよ?あのままだと」
「やっぱりか!!助けなきゃ!!おーい、ラウールさんと小林さんですよね?一体何事ですか?」
「はっ!あなたはさっきの…天河さんの仲間…って私達はなんでお酒を飲んでいるのかしら?」
「乾杯と同時に酒も持たずに乱入したからですよ!!注がれまくっただけです。ご用向きは何ですか?」
「そ、それは…天河さんが私に求婚に来られたんですが…まだ、私達は天河さんの実力も知りませんので…同じパーティーに席を置いて、私に相応しい実力を持っていたら求婚を受け入れるという話をしに来たんです!!」
「という建前で…楓加様と私を妻にして下さい。天河さん!!」
あれ?
そういう貴女は…
さっき、ラウールさんと一緒に娼館にいましたよね?
「おう、いいぞーっ!!楓加さんが手に入るなら、喜んで2人を妻にしてやるさーっ!!」
天河…
酔ってやがるなぁ…
「やったー!!やりましたよ楓加様ーっ!!これで晴れて自由ですねーっ!!めでたーい!!」
こっちの亜理砂さんも酔ってるなぁ…
更に追加で飲んでるし…
リバース待った無しだな…
暗くなってきたから、明かりの為に光の精霊をテーブルに1人ずつ喚んでいく…
「えっと…楓加さん…良かったんですかね?」
「え?ええ…天河さんが私達2人の旦那様…やったわ…一番幸せな形よ!!」
喜びを噛み締めてらっしゃる…
なら、いいか…
「良かったなぁ、天河。この幸せものが!!」
「いや、それは瑞木に言われたくない!!」
あっ、まだ、まともな思考力が残ってるのかよ…
「祝い酒だ…1杯注ごう…」
「おう、すまんな…」
と、天河が飲み干したところで…
僕の後ろに列が出来ていたので、先頭の人に場所を譲る…
「羨ましいなぁ、おい…飲め!!」
朱音さんだった…
その後、延々天河、楓加さん、亜理砂さんが座るその席にはかわるがわる注がれまくっていたので、早々の内に3人が折り重なるように倒れた。
最初に現れた馬車が、3人を回収し、走り去っていったので…
範囲観測で追ったところ、ラウール家で天河も含めて手厚い世話を焼かれていたので、放っておくことにした…
「全くもって人騒がせな連中だ…」
誰かが呟いた言葉に全員が頷いた…
瑞木美孝18才
レベル247(89)
体力値38万(880)=3億
魔力値38万(880)=3億
力38万(880)=3億
知力38万(880)=3億
俊敏さ38万(880)=3億
器用さ38万(880)=3億
幸運値38万(880)=3億
魅力380万(880)=33億
風5万(880)=4360万
水4万(880)=3680万
火3万(880)=2640万
土4万(880)=3770万
光2万(880)=1940万
称号
貧乳も好き?、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、飛行者、探求者、
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
呪術蕩涎級
精霊魔法心酔級
範囲観測信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・催眠魔法中級
回復・風・火魔法・馬術初級
武装レベル:槍232、剣162、投擲458、打撃1、短剣570
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(1612)さやか(2658)恵美(4266)武司(692)玲子(55)朱音(5542)メルー(2078)道緒(1438)直(1678)メアリー(1599)燕(1452)レモン(1419)流々(1406)里乃(1563)リーフ(9156)奈美枝(203)御影(2752)ユリア(1962)枩李花(1498)霞(1581)ミサ(2116)岬(2001)潤(1306)雨音(1527)他40名(平均1215)
天河(1638)春臣(1378)君里(1409)秋虎(1368)アーサー(432)太陽(79)七海(71)エース(1389)他23名平均(1092)
精霊:風(23,0)水(24,6)火(15,2)土(26,9)光(10,1)闇(15,9)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影・恵美・ユリア・枩李花・霞・潤・雨音他42人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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