143春ちゃんの故国と小脇に抱えられた御影
「わかった…もう言わない。けどな、1つだけ納得して貰うぞ?」
「なんですか?」『納得?何をかなぁ…』
おぅ…
久し振りに心の声が聞こえるなぁ。
「自分で見た事を嘘だと思わないって事だよ…うちの面子でいる限り、榊玲子さんとの関わりは、結構多いはずなんだ…」
「そりゃ、恵美さんのお母さんなら当然でしょうね」『未だに信じがたいですが…』
そうか…
「まぁ、僕にとっては当然の事ながら…御影にとって不可思議な言動を多々見ることになるはずなんだよな…」
「つまり、そこで見聞きした事は、演技や嘘ではなく真実だから受け止めろと?」『そんな事は起こらない…はず…だよね。きっと…』
ふむ。
「そういう事だ…見てもいないのに説得しきれるとも思えないしね。さて、ギルドに行くか!」
「はいっ!!」
と言いながら、飛びついてきた。
「なんの真似かな?」
横に避けて、御影の体が宙に舞う。
「お、お姫様抱っこの約束では?」
おおたわけ者…
お尻を打ったらしい。
前回り受け身か…
「それは、さっきの話を納得したらって言っただろ?何を勘違いしてるのかな!?」
「あぁ…そうでした、そうでした」『やはり、強引に押し切る事は無理でしたか…ざんね…』「痛い痛い!!」
心の声が聞こえてきたので、無言で制裁に入ったわけだ…
「こめかみをグリグリされても良しとするんだろ?存分に味わって貰おうか…」
「痛いです、痛いですってば!痛いの!!とっても…は、反省しますから…勘弁してーっ!!」
反省を促すためにも、いつもより長めに叫んで貰っときました…
「真面目にやれよ…」
「また、バレたんですね…あぁ、痛かった…穴が開いちゃうかと思いましたよ!!少女虐待です!!許されません」『ぷんぷん』
ふぅ…
ぷんぷんて…
「自業自得という言葉を心に刻め…無理なら…グリグリを追加しようか?」
「結構です!!刻みました。微塵切りです」
粉微塵じゃねえか…
期待薄だなぁ。
「じゃ、出発だ…牧場に寄ってから、ギルドな」
「はい、でも、何で?」
あのな…
「声もかけずに消えたら、春ちゃんが心配するだろ?」
「ご心配には及びませんよ…」
うおっ!!
「びっくりした…」
「あれ?範囲観測で気付いたと思ったのですが…」
あぁ…
使ってなかったよ…
「ごめんね…ちと気を抜いてたから…」
「まぁ…春ちゃん扱いでしたものね…私は春臣です!!」
結構真剣に怒ってらっしゃる…
「えっと…そんなに嫌かな?」
「故国に残してきた母を思い出しますので…止めてくださいよ…もう、何年も顔を見てないんです…」
わかったよ…
「よし、ラードを救って落ち着いたら、春ちゃんのお母さんにも会いに行こう!」
「はぁ…結構遠いんですけど?」
どれくらいかなぁ。
「心配要らないよ?奈美枝さんに飛行魔法を習うから!!最悪、現地から春ちゃんを召喚してあげるよ!!」
「もう!!そこまでして、春ちゃんて呼びたいんですか?」
そう…
なんだけど。
「どうしても嫌?」
「良いですよ…下手するとこの場に母を召喚されかねませんからね…そんなことになったら、親父が泣くじゃないですか!!全く…私にあだ名をつける輩なんて、今まで居なかったんですけどね…」
真面目さんだもんね…
「じゃあ、春ちゃん、宜しくね…」
「はいはい、因みに場所は、東のエルフの里を越えたさらに先にありますからね…遠いですよ?」
おっ!
それって!!
「実は予定としてね、毒入りゴブリンを天河とエルフの里に売りにいくんだよ!春ちゃんも一緒に行こうよ!」
「えーっ!天河ですか?奴と一緒に旅行かぁ…大変そうですね…まぁいいです。お付き合いしますよ…天河のお目付け役としてね」
おし!
「じゃあ、約束ね!!楽しみだなぁ…旅行」
「あの…」「なぁ…」
どしたん?
「「ホモか!?」」
違うっ!!
「人聞きの悪い!!違うよ!!そういう趣味はない!!そもそも、3人での旅行なわけないでしょ?」
「というと?」
御影、普通の話だぞ?
「嫁さんも一緒に行くに決まってるよ?まだ、話してないけど…断る理由は恵美さん以外は無いと思うな…」
「あぁ、そうでしたか…じゃあ、私も行きますね?」
御影…
貴様に日程を告げると思っとるのか?
「あぁ…アイツは店の仕事があるからね…しかし、どうやって移動するつもりだい?」
何いってんのさ?
「飛行魔法だよ?みんなも、これだけの魔力値があれば使えないなんて事はないでしょう?」
「確かにそうだけどね。本当に飛ぶのは大変みたいだよ」
大変って?
「簡単には出来ないでしょうけど…頑張れば…」
「そうだねぇ、頑張りな…あと瑞木、範囲観測を切ってるだろ?ダメだよ!!それは命綱なんだから!!いつでも展開させて、さっさと使いこなしな!!」
そうだね。
春ちゃんの接近に気付かなかったし…
知らないうちに魔物に近付かれたら大事だもんなぁ…
「はいっ」
言いながら、範囲観測を展開させてみる…
「でね、そうやって、適当に展開しとくだけだと、熟練度があまり上がらないんだよ…恵美や朱音を見ただろう?気合いの差って奴さ!!」
確かに追い抜かれたんだよなぁ…
僕…
たしかスキル取得に有利だったはずなのにね。
「具体的には?」
「観測範囲全てになるべく意識を向ける事さ…特に戦闘中にやると効果が高いようだね…」
んな無茶な!!
「戦闘中は…キツいかなぁ」
「何言ってんだい!!やるんだよ!!ってか。戦闘中にやんないでどうするんだい!!」
えーっ…
「自分、不器用ですから…」
「黙りな!!器用さ、3億は飾りかい?」
そうでした…
「頑張るか…まぁ、今日はもう戦闘予定無いけどね…」
「意識集中が前提だろ!気張りな!!」
うん!!
「怒ってる顔も素敵だよ」
「バカだねえ!!」
今度は可愛くなりました。
「さて、春ちゃん、僕らは行くわ…」
「じゃあ…皆と18時に行きますよ」
よろしく!!
「さ、御影、行くぞ!!」「はいっ!!」
またお約束をして、飛び掛かってきやがった御影を、そのまま流れるように小脇に抱える。
連れていって欲しいなら連れていってやろうじゃないか。
乗り心地に関する考慮はしてやらないけどな。
ギルドへの道のりは、20秒にしておいた。
当然壁越えコースだ…
「み、瑞木ざん…ぎぼぢをるび…」
びちゃびちゃと道端に嘔吐する御影。
「自業自得だからな?微塵切りにしたんだっけ?今度は千切りくらいにしとけよ…ほれ、水だ」
召喚した水を御影の方に投げやって、ギルドの買い取り倉庫に行くと…
リーフさんとさやかさんが談笑し、メルーさんと綱芳さんがイチャイチャし、恵美さんが突っ込み、他のみんなが笑っているというカオスが出現していた…
「遅くなりました!!」
「「遅いよ!!」」
みんなからの突っ込みを頂きました。
「ごめんなさい…」
「買い取りの手続きと、新規パーティメンバー記載は終わってるわよ?」
さやかさんに優しく告げられました…
早いなぁ。
瑞木美孝18才
レベル247(87)
体力値38万(860)=3億
魔力値38万(860)=3億
力38万(860)=3億
知力38万(860)=3億
俊敏さ38万(860)=3億
器用さ38万(860)=3億
幸運値38万(860)=3億
魅力380万(860)=32億
風5万(860)=4210万
水4万(860)=3560万
火3万(860)=2560万
土4万(860)=3640万
光2万(860)=1880万
称号
貧乳も好き?、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、鳥人
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
精霊魔法心酔級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・範囲観測中級
回復・催眠・風・火魔法・馬術初級
武装レベル:槍232、剣162、投擲458、打撃1、短剣570
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(1198)さやか(1693)恵美(2632)武司(520)玲子(55)朱音(4341)メルー(1290)道緒(899)直(1180)メアリー(1007)燕(921)レモン(932)流々(960)里乃(1063)リーフ(6670)奈美枝(203)御影(1501)ユリア(1211)枩李花(1006)霞(1113)他42名(平均889)
天河(1023)春臣(1272)君里(906)秋虎(923)アーサー(399)太陽(79)七海(71)エース(947)他23名平均(740)
精霊:風(22,4)水(20,6)火(13,9)土(22,5)光(9,6)闇(15,3)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影・恵美・ユリア・枩李花・霞他42人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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