142御影の矜持と淫語のような受け答え
「よぅ!!お疲れさま…思ったより早かったな?調子はどうだい?」
「あぁ、瑞木さん!!来てくれたんですね!!大変なんです…」
御影が泣いてる…
「何があった?問題でもあったのか?って言うか、塚本さん達と春ちゃんは?」
「それが…豚が気持ち悪いんです…私の生理的にアウトな顔をしてるんで…全然解体が進まないんです…」
は?
「どういう意味かな?」
「50頭の内40頭が割り当てだと言われたんですが…まだ、20頭しか終わらなくて…」
ほほぅ…
「つまり…塚本さん達は受け持ち分の10頭を終わらせて、先に帰ったわけだな?だから、まだ20頭解体が残ってるお前は居残りってわけか?」
「えっと…申し上げにくいんですが…残りは30頭です…」
ふむ、まだ10頭か…
「御影が解体した数じゃなくて、全員での合計が20頭なわけね…それじゃ、僕はこの20頭を収納して帰るから…今度は30頭全部を終わらせてから呼んでくれよ?」
「そ、そんなぁ…手伝ってくれても良いじゃないですかぁ!!」
別にいいけどさ…
「いいよ?ただし、約束の件は無しでいいんだな?」
「やっぱ、駄目なんですかねぇ?」
当然だろ…
「と言うわけで帰るけど…それでいいんだよな?」
「ま、待って…待ってくださいよう!!進んでないのは、森の中で1人で作業してるからなんです!!わか、わかりましたから!やりますから!!見捨てないで下さい…」
仕方ないなぁ…
「真面目にやらないならすぐにでも帰るからね?」
「大丈夫です…私もこんな豚だらけの森からは、すぐにでも逃げ出したいので!!最速で片付けますから!!」
言いながら解体に取りかかる…
何故、その気合いを春ちゃん達がいる間に見せられないのか…
「ホントにバカだなぁ…仕方ないから付き合ってやるけど…真面目にやれよ?」
「もちろんですよ!!」
笑いながら、2頭目に取り掛かった…
真面目にやってれば楽勝で終わってただろうに…
「じゃあ、僕は終わった奴の収納しとくからな…」
「いやいや、ダメですよ!!私のこと見ててくれないと!!この作業効率は瑞木さんによって保持されてるんですから!!」
僕で保持される作業効率ってなんだよ?
「はぁ…情けない奴じゃのう…ええ加減にせんか…」
「いやいや、アーサーの真似は止めてください!入れた気合いが抜けるぅ。抜けちゃうから!!ダメです」
待て。
「なんとなく、そのフレーズを連呼すんな!なんとなく卑猥だ…」
「へ?抜けるぅ。抜けちゃうから!って奴ですか?具体的な何が?」
こ、こいつ!
素なのか、どうか判断がつかねぇ!!
「御影ぇ、あんた…どこからナニが抜けかかってるんだい!?バカなことを言うのは止めな!!頭のネジがとうとう飛んだのかって思われるよ?」
あぁ、セーフ、やっと到着か…
つか、着いた早々に突っ込みとは…
「え?セーフさん…これってどんな意味があるんですか?」
やっぱ、素かよ…
こそっとセーフが耳打ちした途端…
耳まで真っ赤になった御影が、解体中のオークに短剣をプサプサ刺しながら、狼狽し始めた。
「み、みみ、瑞木さん、これは違うんです。そういう意味は微塵もなくて!!」
その間に、オークの胸からは細切れになった肉片が血と共に飛び散っていく…
心臓周辺が微塵切りに近い感じになり、かき回されたために泡立ち始めている。
「御影?それ位にしとかないと…オークの血にまみれるぞ?」
「きゃーっ!!いやーっ!!」
嫌じゃねぇよ…
かき回す手が更に勢いを増してるじゃねえか!
「まず、手の方を止めとけよ」
言いながら、御影の手を握って血泡の生産を停止させる。
「あっ、止めて下さったんですね…一杯飛び散らせちゃってごめんなさい…夢中で瑞木さんの事を考えてたら、どうにも止められなくなっちゃって…頭が真っ白になったせいで、ぐちゃぐちゃになっちゃいましたね。ふぅ…大変大変…」
むぅ…
そこはかとなく、卑猥だ!!
あっ、セーフ…
「…」
御影にだけ聞こえる耳打ちだ…
聞いた瞬間に、御影の赤さが今までで最高の赤さに達したのを観測した。
そして、そのまま機能不全に移行したようだ。
「セーフ…御影で遊ばないでくれよ…まだ、解体が一杯あるんだからさ!!」
「はん…別の機会にフリーズするよりマシだろ?」
んー、どうかな?
「サンプルが不十分なので判断しかねるところだなぁ…」
「うっさいねぇ!!仕方ない、御影、起きな!!」
結構な大声で…
「は、はい!!」
やっと再起動か…
セーフで駄目なら、斜め45度からのチョップを試すところだったぞ…
「解体を開始しな…さっきのは忘れてやるから…さっさと終わってギルドに行くぞ?」
「えーん…はいーっ!」
今度は泣きながら、サクサク血抜きと、毛皮を剥ぎ取る解体が進んでいく。
「ふむ、快調じゃないか…素晴らしい!」
「珍しく誉めて貰えて嬉しいですけど…今はもう一刻も早く終わらせて逃げだしたくて仕方ないです!!」
気にしなくても良いのに…
どうせ、僕も童貞だから良くわかってないんだし…
「はいはい…気にすんなよ…御影が結構そういう部分で真面目なのは知ってるからな…知らなかったのは仕方ねえじゃねえか…」
「違います。私にも矜持があります。ぶっちゃけ、私が意味を知っていて瑞木さんをからかうために、口にした言葉なら、こめかみをグリグリされても良しとします!!でも、今回は違いますから!!全くわかってなかったことが恥辱の極みなんですよ!!」
うん、まず、ここから突っ込まねば!!
「からかうために口にすんじゃねえよ!バカたれが!!でも…御影の矜持として…譲れないのか?」
「えーん。でも、私の目指す理想の女性像がそこにあるんですから仕方ないでしょう?」
何故そこをめざすのか…
意味がわからん…
解体自体は後1頭を余すのみだ…
「因みに御影の憧れって誰なんだよ…想像の外なんだけどさ…」
「よくぞ聞いてくれました!!私の永遠の憧れは!!戦鬼と呼ばれた榊玲子さんと雷神と呼ばれた明野サリーさんです!!この2人は泣けるほど格好良いんですよ!!」
ふはっ!!
なぜその二人の名前が出てくるんだぁ。
「僕…そのうちの戦鬼の方には会ってる…しかも、明日その人に挨拶にいく予定だ…」
「はぁ?なんで知り合いなんですか?意味がわかりませんよ?」
偶然だ…
「それについてはな…何度か話に出てるぞ?恵美さんはわかるな?」
「瑞木さんの奥さんにして料理人で巨乳という完璧超人ですね…私の超すべき壁の1枚として認識しています。まぁ私にかかれば、簡単な話ですが…」
お前は、何処までも不遜だなぁ…
「その恵美さんは、榊玲子さんの娘だ…」
「はぁ?胸の大きさが…比較になりませんよ?」
お前…
玲子さんにそれを言ったら殺されるぞ?
「事実なんだよ!!受け入れろ!あと、口のきき方に気を付けないと、戦鬼に物理的に蹂躙されるからな?」
「さすがは戦鬼!!」
喜ぶなよ!!
「でだ!!勘違いがあるから言っとくぞ!?あの人は格好良いとかの観点では、何にも考えてない!!単に唯我独尊に生きてる人だからな、きっと御影が憧れてる玲子さんは幻想だ!!存在しねえ!!その時はそう見えただけだ」
「またまたーっ、冗談ですよね?」
いいや…
「本当なんだ…御影の目にはそう写った瞬間があったかもしれないが…それは幻だ…諦めろ…」
「嫌ですよ!!この憧れは私の宝物です!!誰にも汚して貰いたくありません!!」
気持ちはわかるな。
気持ちはね…
「アイツはただのバカだ!!憧れるなんて大バカの所業だね…止めときな!!」
セーフ…
それは言い過ぎじゃないの?
でも、情報に裏打ちされてるのかなぁ…
「セーフさんまで!!嘘と言ってください!!」
諦めろ…
30頭の解体が終わったか…
「御影、お疲れさま…今の僕の話を受け入れるなら、お姫様抱っこでギルドまで連れていくけど…どうする?」
「もちろん!!お断りです!!」
頑なだなぁ…
まぁ、それだけ意思が固いわけか…
瑞木美孝18才
レベル247(87)
体力値38万(860)=3億
魔力値38万(860)=3億
力38万(860)=3億
知力38万(860)=3億
俊敏さ38万(860)=3億
器用さ38万(860)=3億
幸運値38万(860)=3億
魅力380万(860)=32億
風5万(860)=4210万
水4万(860)=3560万
火3万(860)=2560万
土4万(860)=3640万
光2万(860)=1880万
称号
貧乳も好き?、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、鳥人
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
精霊魔法心酔級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・範囲観測中級
回復・催眠・風・火魔法・馬術初級
武装レベル:槍232、剣162、投擲458、打撃1、短剣570
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(1198)さやか(1663)恵美(2632)武司(520)玲子(55)朱音(4341)メルー(1290)道緒(899)直(1180)メアリー(1007)燕(921)レモン(932)流々(960)里乃(1063)リーフ(6670)奈美枝(203)御影(1374)ユリア(1211)枩李花(1006)霞(1113)他42名(平均889)
天河(1023)春臣(1122)君里(906)秋虎(923)アーサー(399)太陽(79)七海(71)エース(947)他23名平均(740)
精霊:風(22,4)水(20,6)火(13,9)土(22,5)光(9,6)闇(15,3)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影・恵美・ユリア・枩李花・霞他42人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他23人
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