135勇者の噂と暗殺の気配
「でもなぁ、瑞木…みんながみんな、お前さんと同じように考えれるわけじゃねえぞ?」
そりゃそうですな…
「もちろんです。人は一人一人違う意思を持って行動するのが当たり前でしょう?」
「いや、そういう意味じゃねえんだ…勇者の話だ。お前さんの事は恵美の旦那と認めよう…短い付き合いだが、瑞木だったら信用してもいいと思えるぜ。だがな、勇者は別だ…色眼鏡で見ないわけにいくかよ。あいつらは余りにも酷い話に彩られ過ぎてるんだ…」
武司さんにすら…
ここまで言わせるのか、この世界の勇者は…
「まぁ、本人もいないのに納得してくれなんて、言いませんよ?でもね、さっきも言いましたけど、奈美枝さんは、普通の羞恥心を持った家族の事を大事にしている普通の人です。幼馴染みの2人の旦那さんと、この間生まれた娘さんを凄く大事に思ってる…ラードに越してきたことを失望して欲しくないと思います」
「瑞木…今の話って…どこまで本当だ?」
どういう意味です?
「実際に目の当たりにした真実以外は口にしてませんよ?リーフさんも一緒に会いましたものね」
「はい!!圭子ちゃん可愛かったですよ。旦那さん2人も凄く子煩悩なかたで、良い家族でしたよね?私も、早く圭子ちゃんみたいな可愛い赤ちゃんが欲しいです!!」
まだ、初夜も迎えてませんけどね…
「授かりものですからね…仲良くしてれば自然に会えますよ」
立ち上がって肩を抱く。
「聞いてる話と随分違うぜ…その奈美枝って勇者は来るもの拒まずで、ハーレム状態だって聞いてるし、性奴隷の男2人は、別に女を抱えてこっちでも、ハーレムを作ってるって話なんだが…」
は?
ないわー、それはない。
「「デマですね!」」
きれいにハモった…
「そうか?」
間違いねぇよ
「あの睦まじさをみたら、あり得ないレベルですよ?そんな話…」
「えぇ、しかも3人とも社交的ではありませんから、ハーレムなんて苦痛なだけで何の喜びも感じないでしょうね」
だよねぇ…
「姉ちゃんも、同評価か…」
そりゃね…
「足と胸を治して貰ってる時にお話ししてますから、当然ですね」
「あぁ!?その胸は作り物じゃねえのか?」
馬鹿なことを…
「武司さん…僕は玲子さんやさやかさんのような胸の女性が好きなんですから、偽乳なんか要りませんよ?」
「玲子は俺のだ!!やらないからな!!手を出したら…覚悟して貰うぜ?」
即答ですか…
「やっぱり仲良しさんなんですね。例にあげただけですから、手出しなんて考えてませんよ…で、勇者奈美枝さんについて、なにか結論を出すんですか?」
「回答保留だな…結局は会ってみて判断だな…でも、仲良く出来るなら悪くないと思ったぞ」
ふむ…
「なら大丈夫…良い人たちですから…」
「ふむ、さてと…仕事に戻るとするか…」
待ってくださいな…
「恵美さんと2人で、御二人への挨拶にお邪魔したいんですが…」
「おう!!構わねぇぜ!!玲子の奴も恵美を泣かせたりしてなきゃ、大人しくしてるだろうしな…」
戦鬼の怒りはお断りだ…
「何時なら都合が良いですか?」
「実はよ…今、玲子の奴飲みにいってんだよ…帰ってきても、きっとヘロヘロさ。だから明日の夕方でどうだ?場所はここで良いだろ?」
僕はいいけど…
「わかりました。17時頃でと思いますが…恵美さんとも話して、変更が必要なようでしたら、お邪魔しますね…」
「相変わらず律儀な奴だなぁ…それでいいさ…好きにしな」
はいっ。
「ありがとうございます」
「瑞木さーん!!お待たせしました」
春臣さんだ。
「今、話が終ったとこですよ。首尾はどうです?」
「見ての通り、新しい馬車を4台手に入れてきました。例の買取りの話も出来ましたよ?」
ふむ…
「じゃあ、取り敢えず馬車と別れて、話し合いといきますか…皆、積込場所はわかるよね?そこに集合でお願いします。春臣さんは僕たちと一緒に別行動ね」
「おう、任せろ!」「元騎士団なんでな。得意分野だ」「向こうで会おうぜ」「じゃ先いくぞ!」
元騎士団4人組だ…
普段は春臣さんも入れて5人でいる。
「気を付けて行って下さいね。多分後で僕らが追い抜きますから」「馬車を宜しく頼みますよ」「崖から落ちるなよーっ」
セーフ、さすがに落ちないだろ?
「じゃ、御影のとこに行きますか…」
「真逆だよ?」
それでもさ。
「進捗確認がしたいし、春臣さんと一緒に交渉にあたって貰いたいからね…場所を教えてよ」
「待ちな。ん?なんで喫茶店にいるんだろうね?」
へ?
「モニターしとったんとちゃうんかい」
「大体の場所を追ってただけさ、どんな店にいるかまでトレースは要らないだろ?再確認したら、ほれあの高いジュースを飲んだ店にいるよ」
ベリーの甘さが、記憶に甦る。
「あぁ、黒猫亭ね。あの店で商談か…白熱中なの?」
「もう、まとまりそうだね…行っても良いんじゃないかい?」
その段階ならいいか…
「春臣さん黒猫亭は知ってます?」
「もちろん。行けますよ」
有名店みたいだしね…
「じゃ、現地集合で宜しくお願いします。くれぐれも事故には気を付けてね。お勧めの経路は屋根の上です。じゃ、なるべく早く来てくださいね」
「承知しました」
ん、よろしく。
「リーフさん」
「はいっ!!」
わかったらしく、すぐに抱きついてくる。
お姫様抱っこをしたら、出発だ…
「やれやれ…程ほどにしとかないと、刺されるよ?」
うん、主に春臣さんにね。
「わかってるよ…リーフさん。道を覚えるためですからね?ちゃんと周りを見てくださいね?」
「はい、わかっています。範囲観測に抜かりはありません」
あぁ、だから視線は僕に固定したままなんですか…
と言いつつ、ものの数秒で黒猫亭である。
「はい、到着」
「はい、ありがとうございます」
「瑞木さ…ん。さす…がです」
おぉ、盛大に息切れしてるけど、ついてきてる!
春臣さん、やりますね。
「無事で何よりです」
「さて、御影は…ここにいるはずだがねぇ」
見回す姿も可愛いですな。
「あちらの席です」
リーフさんが発見した…
でも、あれ?
うなだれてる…
「御影?何かあったのか?」
「あぁ…瑞木さん…商談は…決裂しました…」
涙に濡れながら、コーヒーをすすってる。
「騎士団の寮は買えなかったのか。残念だな…他の物件には当たってみたのか?あとなんか飲むか?」
「奢りなら…ベリージュースが欲しいです…」
まぁ、いいけどな。
「すみません。ベリージュースを4つ下さい」
猫耳お姉さんが頷いた。
「さすが瑞木さん…太っ腹ぁ…」
いつもの元気がないなぁ。
「はいはい、で、首尾を報告してくれ」
「200万ラードの予定でお話しした元騎士団の寮は、160万ラードで折り合いがつきました。これが契約書です…」
ぴらっと、紙の契約書が懐から出てきた。
本人はうなだれたままだが…
契約者と内容を確かめると…
僕の名前だし、金額も間違いない。
特約として…
騎士団の訓練施設も使用可能じゃないか。
壊した場合は実費負担なのは当然だしな…
「予定どおりで、金額が安く買えてるじゃないか?何の交渉が決裂したんだ?」
「ここの項目です!!野郎、絶対に譲れないって抜かしやがりました…」
溢れ落ちる涙は、優美な頬を濡らしていく。
「使用は、明日の朝7時からとする…ね。こりゃみんなの泊まるとこ探さなきゃな…それで泣いてたのかよ?」
「せっかく、瑞木さんとのお泊まりチャンスだったのに!!棒に降ったんですよ!!泣かないでいられますか!!」
はぁ…
「よくやった!!ありがとうな!!しかし、僕との同室なんて、そんなに大した権利とも思わんがな…しかし、金額の増額や、今日支払いを交渉材料にしなかったのか?」
「しましたよ!!力一杯しました!!でも、金額の問題ではない。とか澄ました顔で言い放たれました。あのバカ野郎め!!」
「そういえば、支払いはどうするんだ?引き渡しの時なのか?」
「はい、明日のあさ7時に引き渡すので、その時に支払えば良いそうですよ。あと、必ず契約者本人と一度会いたいそうで、瑞木さんが必ず来ること…だそうです。」
ふむ…
「相手の名前と今日渡せない理由は?」
「交渉出来たのは代理人で、明日の朝7時に現地で引き渡す本人と直接面談する事が必須要件だから、駄目なんですって…逆に明日の立ち会いに本人が来れない場合は、契約自体を無効にするそうです。立ち会い自体を今日にして欲しいってお願いしてもダメの一点張りだし!!最終手段まで使ったのに!」
最終手段?
なんだろな?
あと、確かに特記事項が記載してある…
「なぁ、本人ってここに書いてある名前なんだよな?」
「そうですよ?」
「飯田忠継か…これって私書箱の人ですよね?」
「はい…飯田忠継諜報長官ですね…」
だよなぁ…
「確実に変な奴だったら暗殺っていうフラグだよね?」
「明日の朝7時にってのは、情報収集の時間なんだろうねぇ」
でもさ…
「僕の場合…出てくるホコリも無いよね?なにがしたいんだろ?」
「買いに来る奴全員をふるいにかけてるだけじゃないのかい…まぁ、良いじゃないか。後ろ暗い事もないんだし…勘違いして襲われても、返り討ちだろ?」
まぁね。
「私もご一緒致しますね!!」
リーフさん?
瑞木美孝18才
レベル247(79)
体力値38万(780)=3億
魔力値38万(780)=3億
力38万(780)=3億
知力38万(780)=3億
俊敏さ38万(780)=3億
器用さ38万(780)=3億
幸運値38万(780)=3億
魅力380万(780)=29億
風5万(780)=3860万
水4万(780)=3260万
火3万(780)=2340万
土4万(780)=3340万
光2万(780)=1720万
称号
貧乳も好き?、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、鳥人
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
精霊魔法心酔級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・範囲観測中級
回復・催眠・風・火魔法・馬術初級
武装レベル:槍232、剣162、投擲458、打撃1、短剣570
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(1050)さやか(1663)恵美(2402)武司(520)玲子(55)朱音(4032)メルー(1112)道緒(731)直(1042)メアリー(871)燕(773)レモン(768)流々(802)里乃(904)リーフ(5963)奈美枝(203)御影(1125)ユリア(1052)枩李花(868)霞(978)他39名(平均832)
天河(868)春臣(997)君里(802)秋虎(837)アーサー(388)太陽(79)七海(71)エース(861)他19名平均(726)
精霊:風(22,4)水(18,9)火(12,5)土(19,6)光(9,6)闇(15,3)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影・恵美・ユリア・枩李花・霞他39人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他19人
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