134尋問と勇者の影
「んで、その健気さに心打たれたと…そういうことか?」
ただいま背景説明中です…
さっきまではたいへんだったよ…
詰め所に飛び込んだかと思ったら、「恵美ーっ!!」って叫びと、遠慮無しの泣き声が聞こえてたんだもの…
見て見ぬふり以外の何が僕に出来るでしょう…
でも、その2分後には、涙を滲ませた目をしながら、のっしのっしと歩いてきた武司さんと、こうしてお話ししているわけです。
え?
僕?
はは…
絶賛正座中ですが何か?
武司さんは、詰め所から持ってきた椅子に腰かけてるけどね。
嘆きの父親に敬意を払うのは当然でしょう?
少々理不尽だとしてもね…
「はい…さやかさんに、返事を貰ってない段階で、応えるべきではないと断ってたんですが…」
「恵美の奴がそんなこと気にするわけもねえよな…だが…端っからそこで、でっかい体を縮こめてる騎士団長似の姉ちゃんが…なんか絡んでるわけか?」
ぶっちゃけ、そうです。
「実は今日の朝、リーフさんと結婚しまして…」「待て!?この姉ちゃんって、騎士団長本人か!!」
もちろんですが…
「そうですよ?」
「申し遅れました…美孝さんの妻のリーフです…」
「こりゃどうも、って死亡説まで流れて、ギルドでは捜索依頼まで出てたお嬢さんを、何でホイホイ連れ歩いてやがるんだよ!!しかも、結婚だと!?どうやってたらし込みやがったんだ!?」
人聞きの悪いことを…
「たらし込んだなんて心外ですね。リーフさんが、僕に困ってる人達のリーダーの座を譲って餓死すると宣言するものですから…死ぬことは許さない。重荷なら一緒に背負うからご飯を食べなさいと言っただけですよ?」
「あぁ、そういうことか…そのネタを振られたら、お前なら激昂するよな…昨日の今日だ。よくわかるぜ…」
ニヤニヤしてらっしゃる…
あー、そろそろ、あぐらかいていいかなぁ。
ビックリして気持ちも落ち着いたみたいだし…
「美孝さん、訂正を要求します…」
リーフさん?
まさか…
「どうしたんだ?姉ちゃんよぉ」
柄が悪い!
武司さん、さっきの敬意っぽいのはどこいったんですか?
「美孝さんは、あの時、私に、お前は俺のものだと言って下さいました。ラードに危機を招いた私と共に戦って、ラードの日常をとりもどすと!!その話はして頂けないのですか?」
やっぱり…
「ほほぅ…結婚式の時の言葉じゃねぇか。口説き文句に使うとはさすがだなぁ。おい、瑞木よお」
武司さんの顔に満面の笑みが浮かぶ…
「すいませんね。不勉強で結婚の言葉だと知らなかったんですよ…リーフさん?今は、恵美さんの事を説明してるんですから…言わなくて良いですよね?しかし、何故そこを強調したいんです?」
「決まっています!!私の旦那様の、美孝さんのいっちばん格好いい姿なんですもの!!」
のろけたいって話なんですか…
時と場合を考えてもいいんじゃないかな…
「なぁ、瑞木よお…恵美に何て言ってプロポーズしたか、言ってみてくれよ」
何て趣味の悪い事を言い出すのかなぁ…
武司さんの印象がかなり変わったぞ?
まぁ、別に嫌いってわけじゃない、単にダンディーなイメージが薄らいだだけだ…
「本気ですか?」
「あたりめえだろが!それ言ったら恵美の事は許してやるってんだよ!!」
マジで?
「わかりました。恵美さんには僕のお嫁さんになって貰いたいんです。結婚してください…です。満足ですか?」
「そっか…その言葉を聞いた恵美はどんな顔をしてたんだ?」
「最初は、ビックリして、次の瞬間に今しましょう、直ぐしましょう、早くしましょうって言われました。」
「おいおい、うちの娘はどんだけ切羽詰まってんだよ?はぁ…まぁいいか…どうせ、あの幸せそうな笑顔をさせたのが、瑞木、お前さんだってわかった時から、許すつもりなんだからよ…」
あの笑顔?
「いつの笑顔の話ですか?」
「馬車で皆と話しながら駆け抜けて行った時の話だ。大体の奴等が緊張しながら乗ってる様子なのに、恵美と赤い髪の女の子がすげえ幸せそうに笑いあってたんだよ。たしかリーフさんもいたよな。ずいぶん難しそうな顔してたけどよ…」
…赤い髪は朱音さんだよな?
「あぁ、さっき黒いゴブリンを討ちに行った時ですね?」
「ぶはっ!!黒い、ゴブリンを、討ちに、行った?正気か!?その最中であの恵美は笑ってたってのかよ?」
まぁ…
「結果的にですけどね…ゴブリンが異常な数集まってたんで、皆で狩りに行ったんですよ。数はその時点で1000でした」
「そりゃ普通の奴は緊張もするわ!!…さっき運び入れたのは?まさか…」
「もちろん、その一部ですよ?あと3000以上あるから、さっさと運ばないといけませんね…」
「はっ!凄すぎて想像もつかねえな…全部一人で殺ったのか?」
いえいえ…
「黒いやつは僕1人で仕留めましたが、他は皆で狩りましたよ?僕が直接狩ったのは6割ってところですか…」
「黒いやつは1人なのかよ!!」
まぁ…
「闇魔法の使い手で、耐性が低いと操られる危険がありましたからね…」
「凄いんですよ?精霊魔法を駆使して立ち向かう姿は、凛々しく格好よかったですよ」
排除しとかないと色々ヤバかったですから…
「リーフさんの右足の敵でしたからね。そして、うちの子達のためにも、あんな強いやつを野放しに出来ません!!」
「おぉ!!そういえば、この足って義足なのか?それにしちゃ不自然さが全く感じられねえが?」
いいえ…
「実は、知り合いの勇者に治して貰ったんですよ…」
「知り合いの…勇者に?馬鹿なことを言ってることに気付いてるか?嘘だよな?お前さんが治したんだろ?」
馬鹿なこと?
「いいえ!恵美さんとさやかさんに誓ってもいい。僕は勇者じゃないので、治せませんよ?勇者奈美枝さんに治して貰いました」
「はぁ?それってこないだ話してた性行為至上主義者の奴じゃねえか!?なんで知り合いなんだよ。さっき馬鹿な事をって言ったが、勇者の連中とまともに話をすることが一番難しいんだぞ?」
そうだねぇ…
「偶然友達になる機会を持てましてね…凄く普通のいい子でしたよ?今度、ラード王の依頼を受けるそうですから、武司さんにも紹介しに連れてきますよ。でも、彼女たちは露出趣味は一切無いので…変な目で見ないで、彼女と家族そのものを見てあげて欲しいです…彼等も心ない人のせいで酷い目にあってる被害者でしたから」
「瑞木…お前さん一体何者なんだ?…」
嫌だな…
「僕は単なるがむしゃらなバカですよ?餓死で人が死ぬのが嫌で、出来るだけの事を限界までやることを心に誓ってるだけです!!知っていますよね。そうでしょう?」
「ははっそうだよな…昨日さやかに振られたって泣いてた。餓死する子をもう見たくないって叫んだ。優しい兄ちゃんだよな?」
照れますね…
瑞木美孝18才
レベル247(79)
体力値38万(780)=3億
魔力値38万(780)=3億
力38万(780)=3億
知力38万(780)=3億
俊敏さ38万(780)=3億
器用さ38万(780)=3億
幸運値38万(780)=3億
魅力380万(780)=29億
風5万(780)=3860万
水4万(780)=3260万
火3万(780)=2340万
土4万(780)=3340万
光2万(780)=1720万
称号
貧乳も好き?、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、魔物の天敵、難病の克服者、皆のアイドル、鳥人
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
精霊魔法心酔級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・範囲観測中級
回復・催眠・風・火魔法・馬術初級
武装レベル:槍232、剣162、投擲458、打撃1、短剣570
妻
リーフ、恵美、セーフ
相性
綱芳(1050)さやか(1663)恵美(2402)武司(497)玲子(55)朱音(4032)メルー(1112)道緒(731)直(1042)メアリー(871)燕(773)レモン(768)流々(802)里乃(904)リーフ(5752)奈美枝(203)御影(1003)ユリア(1052)枩李花(868)霞(978)他39名(平均832)
天河(863)春臣(952)君里(796)秋虎(831)アーサー(388)太陽(79)七海(71)エース(855)他19名平均(726)
精霊:風(22,4)水(18,9)火(12,5)土(19,6)光(9,6)闇(15,3)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影・恵美・ユリア・枩李花・霞他39人
天河・春臣・君里・秋虎・エース他19人
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