表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神とともに転移した世界がまるで地獄(エロゲ)でした  作者: 瑞木美海
第3日目 もう後悔はしない…そのために動き出すと決めたんだ!
124/503

SSラードの酒〜Rの集い〜

「こんにちは。本編では全然出番がない綱芳です」


「今日はバーのマスターをやってる都合でお邪魔してます。人前で喋るのは得意じゃないんですが…頑張ります」


「何やってんだい!!そもそも、バーのマスターが口下手って舐めてんのかい!?そんなんだから、冒険者稼業も続かないのさ!!」


「母さん!!そうやってスパルタに仕込んだから、さやかも俺も人の集まりに馴染めなくなっちまったって説明したろ?」


「うるっさいねえ。気合いが足りないってんだよ、全く…」


「玲子、いい加減にしろよ。酒の話だろ?綱芳に任せてやれ。混ぜっ返してねえで話を進めろよ」


「あら、あなた…ごめんなさい…愛してるわ!!」


「だから、飛び付くのを止めねぇ…むっ、むぐぐーっ!!」


「はぁ、またいつものパターンか。じゃあな…親父」

パタン


「親父たちにはあっちの部屋で仲良くして貰うって事で…さぁ、話を始めましょうか」


「交易によってたつラードには、この世界の酒で無いものはない状態でした」


「特に、北東にあるレイルクラフト鉱山事業団には、酒好きのドワーフ達が住んでいるので、Rの集いに参加している近隣国産の酒をラードに集中してから運んでいくルートが出来てましたから、いくらでもわけて貰えたんですよ」


「各国の酒の特徴を話す前にRの集いについて話しましょうか?」


「ラード清正が提唱し、その生涯をかけて作り上げたRの集いは、この地方に国を構える6ヶ国の相互不可侵及び協力のための約束事ですね。条約って奴です」


「正式名称はあるんですが、長過ぎるので誰も言う奴は居ませんね」


「対象の6ヶ国の頭文字が全てRなんで、皆がRの集いって呼んでるんです」


「ラード王ですら、演説の時は正式名じゃなくて、Rの集いって言う位ですから、もう、国民の99%の頭の中にはRの集いって名前しかないでしょうね」


「参加国は、ご存知ラード王国、さっきのレイルクラフト鉱山事業団、北のリュウクラフト王国、西のラインクラフト共和国、南のルーズクラフト公国、東のローザクラフトの里で6ヶ国!!」


「酒の特徴ですか?もちろん喜んで!!まず、うちのラード王国ですが…ありません」


「これは、特徴の話じゃなくて、作ってないんです」


「理由は簡単、ラード王国が酒造を禁止してるからですね。何故かと言えば、食料確保だそうです。まぁ、こうなってみると頷ける政策ですよね。ただでさえ自国の自給率が低いのに、酒なんか作ったら危険です」


「さて、他国の酒の話に戻りましょうか…北のリュウクラフトは漁業の非常に盛んなお国柄です。米って言う変わった穀物で作る酒が有名ですね。結構、甘味が強いくせにスッキリと後味が良いのが特徴です。同国でとれる魚との相性が抜群です。でも、醸造酒で飲みやすいくせに20度を超える度数のお陰で酔い潰れる奴が絶えません」


「西のラインクラフトは工業主体の国です。だから、蒸留設備が充実してます。ってことで、各国から醸造酒を買って、蒸留酒を作ってますね。中々やり手の蒸留メーカーが多くて…中々いい味わいの酒が多いです」


「南のルーズクラフトの特徴は、なんと言っても多様な醸造酒ですね。農業と牧畜業が盛んですから、穀物や果実を使った酒が旨いです。牛の乳を使った酒もあるらしいんですが…うちの店では扱ったことがないんで、味はわからないですね」


「東のローザクラフトはエルフの治める国です。花の密や蜂蜜、果実を使った酒が多いですね。全体的に甘味が強いですが、うまい酒ばかりですね。特に俺は葡萄で作られた酒が好きですね。渋みと旨みが強くて飲むとすっきりするし、妹の作る肉料理との相性が抜群なんです!!」


「最後は、北東のレイルクラフトです。酒好きを自称するだけあって、どんな酒でも最高級品ですね。ただし、国外に一切輸出しないので、直接買い付けて、自分で運ばなきゃ、店には置けませんね…」


「遥か彼方のほかの国からも良い酒が来てますが、極少量ですね。そして、道の整備の関係上で醸造酒は見たことがありません。蒸留酒だけですね」


「さて、ラードの酒事情は大体こんなところでしょう。またの機会があれば、ご贔屓に。さようなら」


楽しんで頂ければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ