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女神とともに転移した世界がまるで地獄(エロゲ)でした  作者: 瑞木美海
第3日目 もう後悔はしない…そのために動き出すと決めたんだ!
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SS精霊の名前

本編には直接は関係ありません。

精霊達の名前を考えてて話が固まったので、書いてみました。

いつもと、結構毛色が違いますね。

 初めに闇があった。

 何もない空間が未来永劫、ただ存在し続けるのかと思われた…

 幾億年、幾兆年の時が既に過ぎ去っていた。


 ふいに、闇が蠢き始めて塊が出来始めた。

 幾つかに別れて蠢いていた塊は次第に寄り添い合い1つになった。

 そして、闇の塊はついに意思を持つまでに至ったのだ。


 闇は意思を持った途端に言葉を得て、延々と話し始め、誰も聞かない聞く事の出来ない状態で時は流れた。

 それは偶然の産物、闇は自らの言霊が力を持っていることに気がつく、そこからはどんどん物質が増えていった。

 宇宙空間が生まれ、遠くに光る星空が広がった。

 遠く遠く広がっていく星空に不安を覚え、ついに、対となる存在を産み出した。


「光よ。我を照らし出す光よ。現れよ!!」

意思を持つ闇は寂しさを覚えたのだった。

闇は自らと対になる光を生み出し力を分け与えた。

世界は、闇と光が混ざりあい、混沌としたが闇には関係なかった。

今は、語りかけることに忙しい…


「目覚めたわね…私の声が聞こえるかしら、聞こえてるわよね?さぁ返事をして頂戴。貴方に会いたかったわ。貴方も生まれてきて嬉しいでしょう。名前は何にしましょうか。そうね、うーん。何が良いかしらねぇ。迷ってしまうわ。呼びやすくて良い名前が良いでしょう。そうねぇ。ゲイボルグ…貴方はゲイボルグが良いわ」「あり…」「そうそう、ゲイボルグ聞いて欲しいことが一杯あるの実は…」

こんな調子で、今まで感情を吐露するだけで、誰かに伝える術の無かった闇は話し続ける。


 生まれ落ちた光が気絶し、そのまま時が流れ、覚醒しても、話し続けていた。

 幾度かの気絶と覚醒を繰り返した光、そこには意識がある時と無い時で差があるとは思えなかった。

 そこで、気絶した振りをして、少しずつ離れる光、試みは成功し、闇の姿は豆粒ほどにしか見えない場所まで離れることに成功した。

 生まれ落ちてから百年の月日が経っていた。

 気付かれないように、更にその場を離れ、1人歓喜に叫んだ。

 実に百年ぶりの言葉だった。


 対して闇は…

 1人で誰もいない場所で話続けていた。

 光が消えて一年間が過ぎようとした時、ようやく光が居ないことに気付いた。


「あれ?ゲイボルグ?どこに行ったのかしら?さっきまで居たはずなのに…」

急に訪れる虚無感と寂しさを抱えて、すぐに新たな分身を生むことに決めた。


「全てを支える大地よ。現れなさい」

大地が出来上がりレストとなった。

そこから生まれた大地の精霊リファインが第2の被害者だった。


 しかし、先に生まれていた光の精霊ゲイボルグは、兄弟を放っておかなかった。

 話し始めて1年もしてくると、闇が話に没頭する。

 それを見計らって、助けるのだ。


 水の精霊スイープ、火の精霊スタルアイン、風の精霊ソニオリクルを助けた辺りで、作られるものたちに変化が現れる。

 精霊ではない生き物が現れ始めた。

 植物はどんどん増えて広がっていき、動物や魔物は作り出されては逃げていく。

 更に、多種多用な生物が生まれ増え始めた。

 逃げ出した様々な生き物にレストは彩られていく。


 そして、とうとう闇自身にも変化が現れた。

 力を分け与えて様々な生き物を作り出した闇は、もうわけ与えるものが無くなっていた。

 自身の本質である闇のみに特化されていったのだ。

 結局、自身を闇の精霊スニーフへと変化させ、闇はいなくなった。


 後に残された闇の精霊は変化前の闇の意識を引き継いでいて、相変わらずの寂しさから、世界中をさ迷って話しかけ、疎まれて、ふさぎ込むことが多くなった。

 最後に生まれた精霊の風の精霊ソニオリクルだけは、口下手だったので比較的仲が良かったが、状況を好転させることは

なかった。

 特に、闇の精霊として言葉を話せる状態で召喚された時は酷かった

 延々話し続けたために、二度と呼ばれなくなったし、気の弱い術者の時は、延々話し続けるスニーフに付き合って衰弱死した。

 一番酷かったのは、名乗った真名を利用されて、隷属された時で、その術者が死ぬまで延々性奴隷や洗脳を続ける日々、この世の地獄が作り出される姿を間近で観察させられた。 


 結局、その状況は瑞木が変えるまで、実に一億年の間変わらなかった。

 今日も、闇の精霊スニーフが嘆く、友達が欲しいと…


楽しんでいただければ幸いです。

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