１０３青ざめた朱音と幸せすぎる地獄
「さて、検討結果ですが、結論から言います。長距離からの狩りは絶対に無理です!!完全にアウトと結論付けます。地道に狩りをしましょう」
リーフさんと朱音さんが目を見開く。
無理だという事実が信じられないみたい。
ある意味そうかもね…
きっと、ずっと天国をさ迷っていたんだろうし。
「何故なのか…理由をお伺いしたいです!!」「そうだよ!!理由が知りたい!!」「嫌…嫌です。あの天国を味わえないなんて!!地獄です。私、私だけでも継続して下さい」
御影は…
安定のダメ人間ぶりだなぁ…
完全に中毒じゃないか？
「ふぅ…見て下さい。この御影の壊れ具合を…まぁ、元が元だけに、あまり違いがわからないかもしれませんが…コイツも美少女の矜持って奴がありましたよね？でも今は見る影もない」
御影の頭にポンポンと手を置く。
「ん？考えなおされたんですか？美孝さん。くっつきます!!ぴったりくっつきますから!!あの衝撃をもう一度下さい。お願い申し上げまふ」
うん、話題に出しただけでこれとか…
完全に中毒だろ!!
目の焦点もろくに合ってないし…
「わかってもらえますか？あの行為はこういう中毒者を作ってしまいます。というか、まだ、中毒者で済んだことが幸運だったというのが実際なんですよ？」
「幸運だった？どういう意味ですか？」
リーフさん、あなたも危なかったんだからね…
「多分覚えていないと思いますが、僕がゴブリンを倒して得た経験値を知っていますか？」
「「わかりません」」「ななじゅー、でふ」
御影…
「正解だよ。御影…でも、その姿は見るに耐えない…闇の精霊ニース!!来て御影を癒してやってくれ!!」
ニースが影から抜け出てくる。
「ふにっ？」
左腕に絡み付きながら見上げる御影の顔が、弛みきってる。
個人的にこういう顔は嫌いじゃないけど、本来の御影とは違うよなぁ…
「はい、お待たせしました」
やぁ、ニース。
「御影をよろしく」
「脳内麻薬を自己生成中」
御影がってことだよね。
「えっ！」
「今、抜くと苦しむだけ」
「大丈夫かなぁ…」
「睡眠させる。影響が減少」
黒い霧が御影を包み、その場で倒れそうになったので、背中に手をやって支えながら抱きかかえた…
「寝かせるからな」
「１時間の睡眠を推奨」
わかった。
「起きたら、また呼ぶよ」
「不要。既に治療は完了」
まじで？
「じゃあ、またおかしくなったら呼ぶよ」
「不安が病状悪化の要因」
それって…
「優しくしなさいってことね」
「ご名答、不必要には不要」
まぁね。
「考えとくよ…ありがとな」
笑いながらニースは消えていく。
「さて!!今見て貰った通り、レベルが低くて能力が低かった御影は完全に快楽の虜になって、ニースの治療が必要になりました。対してリーフさんと朱音さんは、そこまでの状態になってません!!」
「何故なのでしょうね…」「私なんて、能力が結構低いはずなのに」
答えはね…
「多分ですが、能力値と精神力に裏打ちされてると思います。リーフさんは単純に高い能力で、押さえ込んでますし、朱音さんは、えっと…肉体的な経験値と性格的な真面目さで乗りきったんじゃないでしょうか…」
「能力値一万超えは伊達ではないと言うことですか…」「真面目…真面目ねぇ。あまり言われた記憶がないけど…」
あくまで予想だ。
「しかし、それを置いておいても、驚愕の事実があります!!僕のレベルが２ってところです!!これが、コボルトの一団を狩っていたら…どうなっていたと思いますか!?」
「はーい。レベルが４位に上がると思います」
朱音さん、良くできました…
「恐らくそうでしょう。では、何が起こりますか？リーフさん、答えてください」
「あの、凄い衝撃が体の中を３回も突き抜けていくと言う事ですか？」
うん…
その通りだ!!
「その通りです。わかりましたよね…あの衝撃を３回、恐らく３回分を一度に体に浴びることになる。そうなったら…人間には耐えきれません!!良くて脳が壊れて廃人化、悪けりゃ、そのまま死亡です」
「「死亡…」」
あのさ、朱音さんは青くなったけど、リーフさんは顔がにやけてますね…
ホントに、見た目と違って対照的な中身だよね…
「リーフさん…貴女は使命を投げ出して死んでしまってもいいんですか？」
「えっ！えへへっ…申し訳ありません。美孝さんに感じさせられながら命が尽きるとか…最高のご褒美だなぁ…なんて考えてしまって…」
もしもーし。
「リーフさん!!それは駄目です。そっちの世界に行ってしまったら、離縁を考えないといけないレベルです。お願いですから戻って来て下さい!!」
「っ!!!!嫌です!!もう考えませんから!!許してください!!貴方の奥さんで居させてください…お願いします…ふえぇぇ…」
泣かなくても…
「ちゃんとこっちの世界に居てくれれば良いだけですから、大丈夫ですよ!!」
「瑞木!!いい加減に話を進めんか!!イチャついとる時間が長すぎるぞ!!」
あぁ…
アーサーすまない…
「ありがとう、アーサー。結論は先ほど伝えた通り、地道に現地で狩りを行います。理由は快感を受け取りすぎて、中毒者になったり死人が出たりするからです。実はさっきの状況は、２人もかなり危なかったんですからね!!納得してくださいよ!?」
「「はいっ」」
いい返事だね…
「因みに朱音さん…顔がまだ青いけど大丈夫ですか？」
「えっ？あぁ大丈夫。あんなに心地よかった衝撃が一歩間違うと、死んだりする要因になるってわかって…怖かったんだ…笑っちゃうよね？騎士団なんて最前線にいたのに…」
やっぱり真面目だねぇ。
「普通ですよ。それが当たり前なんです。何て言ったって普通じゃ起こり得ない事なんですから!!僕が偶然精霊魔法を得意として、しかもセーフが居たから出来ただけ…もうしないと言いましたよね？だから、安心して良いですよ？」
「ありがとう…でも駄目なんだ…体の震えが止まらない。どうしちゃったんだろ？私の体…涙まで滲んできちゃった…どうしたらいいのかな？」
気張っていても女の子だものね…
不安になることもあるよね…
「じゃあ、おまじないをしてみましょうか…聞くかどうかはわかりませんが、僕の精一杯と言う事で…こちらに来て屈んでください」
向かい合って、おでこにキスをする。
途端に、頬が上気しピンク色に染まっていくのが可愛らしい。
続いて両頬にキスをすると、首の辺りまで真っ赤になる。
抱き寄せて、抱き締めながら首筋に唇を這わせると、朱音さんの全身が熱くなってる事が実感できる。
不意に、朱音さんの全身の力が抜けてしまった。
抱き締めているので、支障はないが、手を離したら倒れてしまう。
「どうでしょう？おまじない効きましたか？」
「はいっ!!凄い効き目…体の芯から熱くなってます。でも、幸せすぎ。ちょっと立てないよ。座らせて貰っていい？」
喜んで貰えて何より!!
お姫様抱っこで椅子まで運んで座らせる。
体格的には僕より５㎝低い１６５㎝だから、今の力なら羽根を運んでいるのと変わらない。
「さて…じゃあ演説に行きますか…」
「「えっ？」」
なにさ？
リーフさんと恵美さん…
「この子等も、キスして欲しいんだろ…嫁だもの!!」
セーフ？
えーっと…
「元気の出るおまじないなんだけど…」
「「私たちもして欲しいっ!!」」
まぁ、良いけどね…
「わかりました。ただし、あくまでおまじないですからね？キスで蹂躙したり、足を絡めてきたりしちゃ嫌ですよ!?」
「「ちっ!!」」
いやいや、舌打ちって!!
「君たちホントに肉食系だなぁ…約束しないなら無しってことで」
「「約束します!!」」
はーい。
「じゃ、リーフからね」
結局、テンションの上がったリーフさんからは、熱い口付けをされ…
欲望に支配された恵美さんからもディープキスをされたけど…
まぁ、想定の範囲内には収まったかな。
なんだろ？
この幸せすぎる地獄…
瑞木美孝18才
レベル２(16)
体力値780(150)=117000
魔力値782(150)=117300
力888(150)=133200
知力781(150)=117150
俊敏さ783(150)=117450
器用さ786(150)=117900
幸運値783(150)=117450
魅力7890(150)=1183500
風156(150)=23200
水104(150)=15600
火103(150)=15450
土99(150)=14850
光91(150)=13650
称号
貧乳も好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、コボルトの天敵、難病の克服者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
精霊魔法信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・範囲観測中級
回復・催眠・風魔法・馬術・火魔法初級
武装レベル：槍13、剣8、投擲19、打撃1、短剣20
妻
リーフ
恵美
セーフ
相性
綱芳(340)さやか(742)恵美(1151)武司(95)玲子(55)朱音(2856)メルー(175)道緒(83)直(101)メアリー(87)燕(89)レモン(83)流々(88)里乃(81)リーフ(3491)奈美枝(203)御影(154）
天河(53)春臣(87)君里(71)秋虎(72)アーサー(289)太陽(79)七海(71)
精霊:風(15,9)水(9,5)火(9,1)土(8,7)光(7,9)闇（12,0）
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影
天河・春臣・君里・秋虎
設定
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書き上がりました。
楽しんでいただければ幸いです。
