95キスの威力とゴブリンの異常行動
「よっと」
おい…
ちょっと待て御影!!
座っている椅子から、立って移動して避ける。
「で?何やってんのかな?」
「えっ?なんで避けるんですか?」
当たり前だろ!!
「えっ?じゃねぇだろ!!御影!!僕の膝の上に座ろうとするんじゃない」
コイツ、向い合わせで座ろうとしやがるし、そんな状態色々ヤバイっての!!
「だって…美孝さん独り占めでくっ付けるチャンスを棒に振ることなど…出来る訳が無いでしょう?」『さっきですら、凄く天にも昇る気持ちだったんだから…もっとくっつきたい!!』
そのチャンスは、是非永遠に棒に振って欲しい!!
「僕は、同じ位置と言ったんだよ!!左手に掴まることは許してやるから!!黙って掴まっとけ」
「えーっ!!」
ほほぅ…
「じゃあ…アーサーがいた位置…」「わっ、わかりました!!」
急に左手にしがみつく。
しかし、さっきの心の声といい、僕の体って麻薬に近くなってないかなぁ…
人間は止めたくないんだけど…
「さっさとそうしとけよ…」
「惜しいっ!!もう少しごねてらっしゃったら、私と美孝さんとのキスで追っ払って差し上げたものを!!」
えっと…
「あの…リーフさん?そこに僕の自由意思は?」
「私とのキスが…お嫌ですか?」
えっと…
そこで泣きそうな顔は卑怯です!!
「時と場合と場所を気にして頂ければ、喜んでしますよ?」
「今は!?今はどうですか!!」
あれぇ…
大型犬が尻尾を振ってる幻が見えるぞぉ…
あの、どでかい山脈の畔に居を構えてる類いの超大型犬だけどな!!
「今はダメに決まってるでしょ?なんで、そんなに欲望丸出しなんですか?理性って言葉は…知ってますよね?」
「美孝さんとの触れ合いは他の全ての事に優先されるので…理性ごときで押し止められるものではありません!!唯一止められるのは美孝さんだけなのです!!」
元騎士団長ぉおーっ!?
自らの理性を蹂躙しているだと!!
「では、僕がお願いします!!どうか理性を働かせて節度ある行動を絶対に行ってください!!良いですね!?」
「わ…わかりました。美孝さんにお願いされては、致し方ありません!!でも一言だけ言わせてください!!」
なんだろ…
「はい、なんでしょう?」
「私は既に…限界です。キスしてください。お願いします」
へ?
素で懇願されてる…?
いきなりどうしたんだろう…
「んー。わかりました。でも、軽くですからね!!場所も僕が勝手に決めますから!!文句言っちゃ駄目ですよ?」
「えっまさか!?」
何処を想定してるんですか?
顔を真っ赤にして…
「今リーフさんが考えてるところは絶対無いと思いますよ。少しかがんで下さいね」
言いながら、リーフさんの前面に回り込む。
上気した顔が愛らしい。
リーフさんが、かがむのを待って額にキスをした。
軽く触れるほどのキス、それでも、上気した顔がさらにピンク色に染まっていく。
その顔がいとおしくて、ピンクになった両頬に、軽いキスを追加した。
「は、はうっ!!」
しあわせそうな笑顔だね…
「満足できましたか?」
「はい…満足できました…自分でするんじゃなくて、美孝さんからされると…衝撃が違います…今日のこの時を生涯忘れられそうにありません…」
そ…
そんなに?
惚けて、両膝をついて膝立ちの姿勢で固まっている。
「大丈夫かな?セーフ!!僕から麻薬成分とか出てないよね?」
「羨ましいねえ。リーフ」
いや、返事がそれっておかしいでしょ?
「おーい!!セーフ?」
「聞こえてるよ。大丈夫さ。単に脳内のエンドルフィン辺りが過剰に出てるだけさ。心配はいらないよ」
大丈夫なのか…
「そうなの?セーフが言うなら大丈夫か。良かったよ…」
「ただし、あんまりバカバカ出してると、効かなくなるし、一応毒だからね…ほどほどにしてやんな」
えっと…
「あの…ほどほどってどうやるのさ?僕は童貞なんだからわからないよ?男女の機微なんて!!」
「今くらいの距離感が良いんじゃないのかい!?」
そうなの?
「それなら、まぁいいか。朱音さん。リーフさんを頼めますか?2人でここから十メートル離れてください」
また、2人きりの時には僕が支えてあげよう。
「はい、わかりました」
朱音さん、宜しくね。
「アーサーは場所を気にしなくて大丈夫…セーフ、ゴブリンの座標を頼むよ!!」
「おうさ!!」
凛々しくていいねぇ…
「瑞木、お待たせ」
風の精霊が顔を出した。
「あぁ、ありがとう。約6キロの道のりを10分とは!!随分早いな!!」
「えへへ…頑張った…」
微笑みながら風の精霊が消えていく…
「見つけたよ!!ここからこの方角に約3.21キロの地点にゴブリンの終結を確認。数は7頭」
うん。
了解だよ。
「いきますよ。準備は良いですね?」
「「はいっ」」「ふぁい」
リーフさん…
しっかりしてくださいよ。
「大気に遊びし風の友達よ、我に力を与えたまえ。疾駆する刃となりて、彼の森に潜む、我が敵の命を刈り取りたまえっウィンドカッター!!」
詠唱を終えると、また、風の精霊が現れて消えた。
その瞬間に風の精霊が見ている景色が知覚され、視界にゴブリンの群れが写し出された。
ゴブリンが20頭近くいるぞ!!
その内の7頭の首が切り飛ばされて落ちた。
その瞬間、レベルアップの音が脳内に鳴り響く。
「セーフ!!数が違うよ?20いる!!」
「ごめんよ。詠唱中に集まってきちまったんだ」
集まってきた?
「ゴブリンにしちゃ珍しいね…」
「ああ、聞かない行動だよ。どうしたのかねぇ」
それはそれとして…
「7頭を狩ったのに…経験値が70だなぁ」
「1レベル上がっただけだねぇ」
まぁ、すぐ上がるし、今は検証が先だね。
「リーフ、朱音、ともに70だから、問題ないね。アーサーも変化無い。御影は…36で、相性値が51だから仮定が証明されたよ。」
結構厳しい事だけどな。
「あぁ、相性値に左右されるで間違いないね…となると、協力者の相性値を百以上に上げることが必須だね。取り合えず実験を進めよう」
「何をだい!?」
そりゃあ。
「朱音さんたちは、どこまで離れたら経験値が入らなくなるか、知りたいし」
「真面目だねぇ」
一応ね。
「御影の経験値の法則がまだ検証不足だ」
「じゃあさっきのところで狩りの続きだね?」
そうだね。
「勝手に集まってくれるなら楽だからね」
瑞木美孝18才
レベル2(16)
体力値780(150)=117000
魔力値782(150)=117300
力888(150)=133200
知力781(150)=117150
俊敏さ783(150)=117450
器用さ786(150)=117900
幸運値783(150)=117450
魅力7890(150)=1183500
風156(150)=23200
水104(150)=15600
火103(150)=15450
土99(150)=14850
光91(150)=13650
称号
貧乳も好き、童貞、心清き者、地母神の養い子、殺害童貞喪失、狩人、精霊の親友、コボルトの天敵、難病の克服者
スキル
超鑑定
他種族言語理解
スキル取得補正
緊急避難
レベル・スキルリセット
収納ポケット
レベルアップ時の魅力値上昇十倍補正
叱咤激励
大声
降霊術
精霊魔法信頼級
交渉・召喚魔法上級
解体・身体強化・範囲観測中級
回復・催眠・風魔法・馬術・火魔法初級
武装レベル:槍13、剣8、投擲19、打撃1、短剣20
妻
リーフ
相性
綱芳(340)さやか(653)恵美(595)武司(95)玲子(55)朱音(2709)メルー(72)道緒(83)直(101)メアリー(87)燕(89)レモン(83)流々(88)里乃(81)リーフ(3233)奈美枝(203)御影(62)
天河(53)春臣(87)君里(71)秋虎(72)アーサー(273)太陽(79)七海(71)
精霊:風(14,8)水(9,3)火(9,1)土(8,7)光(7,9)闇(10,8)
奴隷
朱音・メルー・道緒・直・メアリー・燕・レモン・流々・里乃・リーフ・御影
天河・春臣・君里・秋虎
設定
一部非表示
19時に間に合うつもりでしたが、一時間遅れです。すみません。
楽しんでいただければ幸いです。