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俺は女の子と絡むのが難しい時期にある  作者: 駿河留守
女難期の俺と女の子たち
7/40

ゲーマー、優奈

「・・・・・・や、やっと、終わった」

「お疲れ様。別にやらなくてもよかったのに」

「いやいや」


俺は優美さんを説得して台所をきれいにした。優美さんは一点して「それは優樹のやることだからそのままにしていてもいいのよ」と一点張りだった。さすがに自分の家くらいは自分で掃除すると優美さんを説得した。だが、このままいけば俺は優樹と同じように優美さんが散らかしたものを片づけるための下部なってしまう。いや、女の子の下部なるなんて普段なら喜んでなのだが、この状況は最悪だ。だって、これから家族なる人物がこれでは俺の家庭での生活が最悪なものになってしまう。ただでさえ、学校でも最悪な状況なのだ。これ以上俺の安息を奪わないでほしい。せっかく安息なると思っていたのに。

そして、俺はもうひとつ最悪なことを考えている。優美さんがこんな欠点を持っているとなると残りの三人の妹にも何かしらのとんでもない欠点を持っているのかもしれない。

優樹はルックスが不明だ。よって、何ともいえない。

優華と優奈ちゃんは何かあるのか?

優華は人見知りのところか。でも、それが逆にかわいさを引き出している。欠点というかは特徴だ。何かあるはずだ。本当はこんなことしたくない。だって、あこがれの女の子との絡みだぞ。それがこんな欠点探しをする羽目にあるなんておかしいぞ!


「お兄ちゃんはやらないですか?」


優奈ちゃんがゲームのコントローラを渡してくる。

・・・・かわいいっていかんいかん。優奈ちゃんは俺の守備範囲じゃない。変な気を持ってしまうとロリコンと勘違いされてしまう。犯罪者だ。落ち着け。


「ゲームか?俺は強いぞ~」

「本当ですか?」


なんか癒される。今出会った現実の苦しみを和らげてくれるような笑顔。暗黒界の片づけをして俺の心の暗黒をその文字通りの眩しいばかりの笑顔で俺を浄化してくれる。そうだよ。この子前では優華の欠点探しはやめよう。ゲームを楽しもう。

あえて強いぞと宣言してワザと負ける。そんな俺よりも強いことに優奈ちゃんは喜ぶ姿を見る。それだけで俺は十分だ。

ちなみにこの格闘ゲームはかなりやりこんであるので負ける気はしない。和成と前にやってあいつが泣くまで連勝してやった。冗談抜きで俺は強いのだ。

お互いキャラを選んでいざスタートだ。


「負けないです!」

「俺だって!」


これだよ。俺が追い求めていた状況。女の子とこんな風にして遊べる状況を俺は待ち望んでいた。待望だ。相手は10歳だが周りには18歳に16歳の女の子がいる。この超ハーレムはまさに俺が望んでいたことだ!

楽しむぞー!

ロードが完了してキャラがステージに降り立つ。そして、ゴングが鳴る。


「行くです!」


俺は高をくくっていた。相手は10歳の女の子だぞ。やるゲームとかもまったりほのぼの系としかやっていないだろうと思っていた。だから、こんな格闘ゲームは初めてだろうと思っていた。

だが、甘かった。

いきなり優奈ちゃんの操るキャラが高速移動してきた。


「え!ちょ!」


俺はすぐにガードをして攻撃を防ぐ。だが、すぐにつかみ技に切り替えて俺のガードを外してダメージを与える。


「待て待て!」


俺も応戦する。だが、それを華麗にガードしたり交わしたりして相手のダメージゲージが減らない。俺はこのゲーム中にこんなに焦ったことはない。コントローラが壊れるのではないと思うくらいスティックを動かす。ボタンを押す。冷汗が止まらない。開始直後まであった俺の余裕はどこに消えたのやらか。優奈ちゃんのキャラからダウン性の技を食らった直後に優奈ちゃんはものすごい手捌きでコマンド入力をする。そこで分かった。優奈ちゃんはこのゲームを知っている。優奈ちゃんのキャラの必殺技が炸裂した。俺のキャラはなすべなく直撃KOした。優奈ちゃんのキャラのダメージゲージは半分も減っていなかった。完敗だった。


「お兄ちゃんに勝ったです!」

「う、うん、そうだね。・・・・・・優奈ちゃんは強いな。アハ、アハハ」


当初の目的は達成した。だが、何だろう?この絶望にも等しい敗北感は?


「優奈にそれだけダメージを与えるなんてすごいわね」

「え?」

「私なんかダメージすら与えられないのよ」


どういうことだ!ダメージすら入らないっておかしいだろ。

でも普通じゃない。完全にオンライ対戦している猛者の動きだった。まさかだよね。


「優奈ちゃんってもしかしてゲーム強い?」

「もしかしてじゃなくてすごい強いわよ。ほとんどのオンライン対戦のゲームの順位は一桁なのよ」

「え?」


訊いたことがある。小学生でありながらネット上でほぼ無敵のネットゲーマーがいるという噂を。ロリコン神と呼ばれている。それがこんな天使のような女の子なのか?


「お兄ちゃんもう一回やるです?」

「嫌です」


神様はやはり補正を忘れていなかった。天使のような優奈ちゃんも普通の女の子じゃなかった。恐ろしくドン引きするくらいゲームが強い。もう、しばらくゲームはできそうにない。

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